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障害者差別解消の窓口、半年で相談1163件 法施行で内閣府が設置4月1日の改正障害者差別解消法施行に伴い設置された内閣府の相談窓口「つなぐ窓口」に約半年間で障害者や事業者などから計1163件の相談が寄せられたことが、内閣府の集計で判明した。改正法で新たに事業者に対して合理的配慮義務が課せられたが、差別に関する画一的な基準は示されておらず、障害者、事業者双方とも対応を模索している状況が浮かんだ。内閣府は2023年10月16日に窓口を設置した。差別を巡るトラブルなどを解決するため、一元的に相談を受け付け、内容に応じて自治体や各省庁などの担当窓口に取り次ぐようにした。設置は試行で期間は25年3月までとされており、メールと電話で対応している。内閣府は3月31日までの約半年間の相談件数を集計し、今月10日に資料をホームページに公表した。1163件の相談者別の内訳は、支援者や家族を含む障害者側817件、事業者209件、その他137件。月ごとの相談件数は増加傾向にあり、23年11月は158件だったが、3月は336件と2倍以上に増えた。 障害者差別解消法は、行政機関や事業者に対して、障害を理由とする「不当な差別的取り扱い」を禁止する。障害者の活動が制限される社会的な障壁があった場合、本人から申し出があれば、負担が重すぎない範囲で個々のニーズに応じる合理的配慮を講じるよう求めている。[毎日新聞]バリアフリーを謳う日本社会でも、実際に差別はなかなか無くならないのが実情なんでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.22
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知的障害者施設で入所者ら虐待 職員が口などテープでふさぐ 和歌山和歌山県上富田町の社会福祉法人「和歌山県福祉事業団」は9日、運営する知的障害者らの支援施設で、30代の女性職員が少なくとも8人の入所者や通所者にたたくなどの虐待行為をしていたと発表した。県は10日に障害者総合支援法に基づく監査を実施するという。同事業団によると、虐待行為が確認されたのは同町内の「南紀あけぼの園」。女性職員は1月1日夜、大声を上げた入所者の目や口を養生テープでふさいでスマートフォンのカメラで撮影し、画像を他の職員に送った。 同僚からの報告で2月27日に園長が把握。関係する自治体に通報し、事業団が全職員に聞き取りを進めたところ、女性職員が昨年7月ごろから複数の入所者の顔や頭をたたいたり、部屋に押し込めたりしていたことなども判明した。自治体が認定した8人への虐待のほかにも、3件について調査しているという。 事業団は女性職員を10日付で懲戒解雇にし、園長や報告を怠った職員らも減給などの処分にする。被害者の家族らには謝罪し、けが人は確認されていないとしている。記者会見を開いた事業団の日置美次理事長は「被害にあった利用者、ご家族に心より深くおわび申し上げます」と謝罪した。朝日新聞(動画あり)[Microsoft Start]職員による虐待事案について説明する和歌山県福祉事業団の日置美次理事長(右から2人目)ら=2024年5月9日、和歌山県上富田町、勝部真一撮影ほぼ10カ月にも及んでの虐待、今まで確認されずに放置されていたとはびっくりですね。けが人が出なかったことが救いだとしても、心のヘアは必須ですね。578万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.19
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佐々木常夫さん死去 元東レ取締役 元東レ取締役で、家族の介護などをテーマにした著書で知られる佐々木常夫(ささき・つねお)さんが4月28日午前5時37分、尿管がんのため東京都内の病院で死去した。79歳。秋田市出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は長女福山美穂子(ふくやま・みほこ)さん。 1969年、東大卒業後、東洋レーヨン(現東レ)に入社し、取締役などを歴任。2003年、東レ経営研究所社長に就任した。 会社員としての自身の生活と家族の介護を巡る体験をまとめた「ビッグツリー」をはじめ、リーダーシップや、仕事と家庭の両立に関する多くの著書を残した。KYODO[livedoor News]ビジネスマンが家族を守るとき (ポケット・シリーズ) [ 佐々木常夫 ]【中古】 ビッグツリー 自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて/佐々木常夫【著】愛情溢れる介護に対する体験談などこのブログでも紹介させて頂きました。謹んでご冥福をお祈りいたします。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.18
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障害者支援施設で契約解除 県の知的障害者福祉協会「職員派遣できる施設ない」 高松市の依頼に回答 高松市にある知的障害者の入所施設が職員の大量退職を理由に利用者9人の契約を解除した問題です。市は、香川県知的障害者福祉協会に施設への職員派遣を依頼しましたが、「職員を派遣できる施設はない」と回答があったことが分かりました。 高松市三谷町にある知的障害者の入所施設「ウインドヒル」は、2023年9月までは自閉症と診断された重度の知的障害者を中心に47人が利用していましたが、2023年の6月から7月にかけて職員全体の約3割に当たる11人が退職。施設は「利用者の安全を確保できない」として定員を36人に変更し、2023年9月、利用者9人を指名して契約を解除しました。 契約を解除された利用者と保護者は利用の継続と補償を求めて高松地裁に「仮処分」を申し立てましたが、24年3月27日、却下されました。 高松地裁は、決定の中で「一日も早く、責務を有する福祉行政において、迅速な対応が図られることを切に願う」としました。これを受けて、運営法人を指導監督する高松市の大西秀人市長は、香川県知的障害者福祉協会に対し、4月4日、施設への職員の派遣を依頼したと明らかにしました。 しかし、11日に、協会から「他の施設の職員に余裕がなく、職員を派遣できる施設はなかった」と回答があったということです。 高松市障がい福祉課は「県内の介護人材が不足しているというのを改めて認識した。今は、新規開設を予定しているグループホームに契約解除された利用者が受け入れてもらえるよう働きかけている。保護者に対しては、引き続き情報提供に努める」とコメントしています。[KSB]裁判所に仮処分を申し立てた利用者の保護者ら 高松地裁 2024年2月市長を始め、市の福祉課さえ県内の介護人材不足を認識できていなかったとは、何ともお粗末ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.11
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勘違いの「アットホーム感」は通所型施設にとっての劇毒であるB型事業所など通所型の障害者施設では、往々にして「アットホーム」を勘違いしたような言葉や行動が表出しがちです。「第二のおうち」「就労より居場所」を目標にしている施設も多いでしょうが、実際に居場所となっているかどうかを判断するのは入所者の方であることを忘れないようにしたいものですね。勘違いのアットホーム感、言い換えれば「里親気取り」が常態化していると、職員と利用者が本来対等な大人同士であるという当たり前のことを忘れてしまいます。その結果、不適切なアプローチへの歯止めが利かなかった事案へと容易に繋がります。施設への送迎車の中で、支援員と運転手が性的な内容の会話をした挙句、女性の利用者に性的な質問を投げかけた事例が実際にあります。これはれっきとした性的虐待にあたり、利用者はしばらく施設に通えなくなったそうです。支援員は「仲良くなるために卑猥な質問をした」と証言しました。猥談で盛り上がるというのは、それほど「アットホーム」であることを意味します。「アットホーム」な環境に浸かっているあまり、利用者の前で卑猥な言葉を発するのに抵抗が無くなったのでしょう。当然、性的虐待にあたるかもしれないという観点も欠落しています。誤ったアットホーム感の浸透した施設では、彼我の侵されざる領域を意識し認識することが出来なくなります。その結果、猥談や陰口で盛り上がったり、利用者に嫌味を言ったり、イジり行為をしたりといった素人未満の行動を日常的にやらかすようになります。そういった虐待の温床へと落ちぶれないためには何を意識すればいいのでしょうか。ひとつ確かなのは、「利用者への子ども扱いをやめる」ことです。特に成人の知的障害者に対し「名字被りなどの理由もなしに下の名前、酷いとあだ名で呼ぶ」「赤ちゃん言葉や幼児言葉で接する」などの行為をしている職員は、アットホームを盛大に勘違いしています。成人の知的障害者への子ども扱いは「分かりやすいコミュニケーション」と「低年齢向けのアプローチ」を混同しており、業界に入りたての新人がよく犯すミスなのだそうです。つまり、初歩的なミスがいつまでも直っていないことになります。問題を起こさない訳が無いですよね。繰り返しになりますが、「居場所」を目指したいのであれば、それをジャッジするのは利用者の側であることを忘れないようにしてください。そもそも施設とは、職員にとっては「職場」ですし、利用者にとっては「施設」ないし「作業場」です。決して「家庭」にはなれません。[障害者.com]それぞれの立つ位置をきちんと見極めることが大事ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.10
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「いらいらがたまり殴った」知的障害の男性を何度も暴行 大阪・岸和田の施設職員3人逮捕大阪府岸和田市の障害者支援施設「岸和田光生療護園」で重度の知的障害がある入所者の男性(50)に繰り返し暴行したとして大阪府警は25日、暴力行為法違反(常習的暴行)の疑いで、介護士の白間慎吾容疑者(26)ら施設職員の男3人を逮捕した。府警によると男性にけがはなかったが、3月4日に施設内で病死。持病がなかったことから不審に思った遺族が施設に相談し、防犯カメラの映像から暴行が発覚した。府警が詳しい経緯を調べている。ほかに逮捕されたのは、いずれもベトナム国籍で介護施設職員のドン・ドゥック・カイン容疑者(28)と、ダン・タイン・ズオン容疑者(24)。白間容疑者は「何度注意しても聞いてくれないし、いらいらがたまり殴ったり蹴ったりした」、カイン容疑者は「忙しいときに暴れたのでいらいらしてたたいた」などと供述している。ズオン容疑者は「心当たりがない」と容疑を否認しているという。3人の逮捕容疑は2月、それぞれ施設2階の共有スペースで、男性の頭を殴ったり、下半身を足蹴りしたりするなど繰り返し暴行をしたとしている。白間容疑者は2月21日~25日の間に、男性の背中を足蹴りするなど計12回暴行を加えていた。男性には身体障害もあった。施設のホームページによると、入居定員は99人で重度の障害のある人の利用が多いという。[産経新聞]重度の障害のある人の利用の多い施設、若い職員を雇いながら施設長の目が行き届いてない様子が気になりますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.09
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東京都発達障害者支援センター、多摩地域で無料相談を実施東京都発達障害者支援センター(TOSCA)は2024年5月から7月、都内在住または在勤の大人と子供、その家族を対象に、月1回の出張相談を八王子駅南口総合事務所にて実施すると発表した。相談料無料。事前予約制。申込みは、5月1日午前9時から。[Resemom]相談料無料は有難いですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.04.08
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【特集】突然の契約解除から7カ月…障害者支援施設の利用継続求め利用者ら提訴へ「なぜ親が裁判所に申し立てなければいけないのか」 香川 高松市にある知的障害者の入所施設から契約を解除された9人の利用者とその家族が、裁判所に利用の継続などを求めた仮処分の申し立てが3月、却下されました。 突然、居場所を失ってから7カ月……。利用者らは新たに民事裁判を起こすことを決め、問題は長期化しています。・・・さいたま市の障害者福祉の施策に20年以上関わってきた専門家は、高松市の判断に疑問を呈します。(元埼玉大学准教授/宗澤忠雄さん)「職員派遣の依頼をウインドヒルが受け止めるかどうかも分からない。仮に受け止めたとしても定員を元に戻して契約を解除された人たちが元に戻れるかも分からない。つまり、問題がどのように動くのか、克服に向けて動くのかということは全て丸投げしたまま。職員派遣の要請は、裁判所が『福祉行政が積極的に関与しろ』と言っているからやりましたと、これはほとんどアリバイ工作に過ぎないのでないか」 その上で専門家は、「契約を解除された利用者の権利を真ん中に据え、保護者、利用者、高松市行政、地域の障害者生活相談支援センター、このような人たちが一堂に会して事態の改善について速やかに話し合うべきだ」と指摘します。契約を解除された利用者のうち1人が亡くなり、8人となりました。現在8人は日中は通所施設を利用し、自宅では、保護者が介助を続けています。 利用者と保護者は、仮処分の申し立て却下を不服として高松高裁に即時抗告するとともに、5月中を目途に民事訴訟を起こすことを決めました。(契約解除された利用者の母親/藤田美代子さん[69])「どうして親たちが、年いってきた親たちが後見人になってまで弁護士を立てて、申し立てをしなければならないんですか。高松市は親に代わってなぜ法人と戦ってくれないのですか。今回なぜここまでやるかと言えば、このような法人の一方的なやり方を許してしまっては、今後の障害者の安定した生活は望めないと思う」[KSB]【特集】突然の契約解除から7カ月…障害者支援施設の利用継続求め利用者ら提訴へ「なぜ親が裁判所に申し立てなければいけないのか」これほどまで報道されていても、一向に自治体が動かないのも、なんともやるせないですね。障がい者どころか市民全体の今後の暮らしが不安に陥りそうですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.30
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「私は一生…」障害児の“きょうだい”へ 弁護士が疑問解決本出版「私は一生、障害のある弟の世話をしなくてはいけないのですか?」――。帯の率直な言葉は、当事者たちから寄せられた声だ。障害のある兄弟姉妹を持つ「きょうだい」の悩みや疑問に、法律的な視点から答える書籍が発行された。弁護士で著者の藤木和子さん(41)=横浜市=は「大切なのは独りで悩まないこと。気軽に手に取ってもらいたい」と話す。 書籍のタイトルは「きょうだいの進路・結婚・親亡きあと 50の疑問・不安に弁護士できょうだいの私が答えます」(中央法規、税別1800円)。4月10日の「きょうだいの日」を前に出版された。扶養義務や結婚問題など、当事者が悩みがちな項目をQ&A形式でまとめている。藤木さんは埼玉県上尾市出身で、5歳の時、3歳下の弟に聴覚障害があることがわかった。「その後は、長男の弟に向くはずだった期待が全て自分に向いた」。父は弁護士で、両親には同じ道に進むことを望まれ、「弟の分も頑張って」「将来は弟をよろしくね」と言われた。「だから頑張れたという部分もあるが、逃げ道がなくて本当につらかった。親もプレッシャーを与えていると気付いていなかった」と振り返る。 「自分が頑張らなければ」という思いは、社会人になっても藤木さんを縛った。27歳で司法試験に合格。東京の大手法律事務所で働きたいという希望も抱きつつ、弟の世話も視野に父の事務所で働き始めた。憲法では、住む場所や職業選択の自由が保障されていると知っていても、実感がなかった。 書籍のQ&Aは、そうした体験や、2010年ごろから参加した当事者団体で触れた事例を下敷きにまとめた。帯の文言「私は一生……」は、多くの当事者から聞かれた言葉だという。本では、きょうだいの扶養義務は両親が未成年の子供を扶養する場合とは異なり、自分に余裕がある範囲で助ける「生活扶助義務」であることや、その基準を説明。ほかにも、交際相手に自身がきょうだいであることを伝えるタイミング、福祉サービスの利用方法といった話題もピックアップした。イラストを多用し、読みやすいデザインになっている。 藤木さんは「きょうだいの選択肢は千差万別だが、人生のステージによって考え方も変わるし、1度決めたことを変えてもいい。その参考になればうれしい」と話している。[毎日新聞」きょうだいの進路・結婚・親亡きあと 50の疑問・不安に弁護士できょうだいの私が答えます [ 藤木和子 ]「きょうだいの日」と言う日があったんですね。親ではなかなか伝え切れない部分を、懇切丁寧に説いていて助かりますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.29
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障害者への合理的配慮 社会全体で理解深めたい 障害のある人が、ない人と同じように暮らせる社会の実現につなげたい。 改正障害者差別解消法が施行された。障害者が生活するうえでの障壁を取り除く「合理的配慮」が、国や自治体だけでなく、民間事業者にも求められるようになった。 見下すような対応を障害者が受けたり、車いすや盲導犬を使う人が入店を拒否されたりする事例が後を絶たない。企業や学校、病院、NPOなど、あらゆる場面で意識改革が必要となる。過度な負担にならない範囲で、設備、施設などの変更や、活動に際しての支援に取り組まなければならない。 障害者手帳を持つ人だけでなく、何らかの障害や病気があり、社会に残る障壁によって暮らしにくさを感じているすべての人のための施策だ。 まず、いかに民間事業者への周知を徹底するかが課題だ。 内閣府のホームページでは、具体例を紹介している。 研修会へ参加する視覚障害のある人に、移動しやすい出入り口近くの席を確保する。飲食店が、聴覚に障害のある人向けに筆談ボードを用意する。車いすの人のために、高いところの商品を取って渡す――。このような取り組みを参考にするとともに、当事者の声に耳を傾けたい。 相談機能の強化も必要だ。 内閣府は昨年10月、障害者や家族、事業者、自治体からの問い合わせに対応する「つなぐ窓口」を開設した。今年2月までの相談は827件に上った。 ただし、窓口は2025年3月までの試行的な取り組みだ。常設化が望まれる。 障害者の希望に、事業者が対応しきれないケースもあるだろう。そのような場合、両者の間に立って、話し合いや歩み寄りを促す仕組みを作ることも検討すべきだ。 差別をなくすことは国際的な潮流だ。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」は、不平等の解消やバリアフリーの実現をうたう。 障害者に障壁のない社会は、だれにとっても暮らしやすいはずだ。超高齢社会の課題解決にもつながる。社会全体が我がこととして、差別解消の取り組みを進めることが肝要だ。[毎日新聞]ごく当たり前の助け合いが自然に実現できる社会であって欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.28
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JRグループが「精神障害者割引制度」導入JRグループは11日、2025年4月1日より、「精神障害者割引制度」を導入すると発表した。同日から割引の乗車券類を発売する。対象となるのは、「各自治体で発行される精神障害者保健福祉手帳(旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に第1種または第2種の記載のあるもの)をお持ちのお客さま」と発表。今後、各自治体で精神障害者保健福祉手帳に旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄が設けられ、第1種または第2種の別が表記される予定。[ORICON NEWS]やっとここまで、でもありがたいですね。もう一年の辛抱ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.27
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知的障害者支援施設 職員退職相次ぎ 高松市長が派遣依頼高松市にある民間の知的障害者支援施設で去年、職員が相次いで退職したため、一部の入所者との契約を解除したことについて、高松市は県の知的障害者福祉協会に対し、職員をこの施設に派遣するよう文書で正式に依頼しました。高松市三谷町にある知的障害者支援施設「ウインドヒル」では去年6月から7月にかけて職員のおよそ3割にあたる11人が相次いで退職しました。その後、施設側は、「利用者への安全なサービスの提供が維持できない」として入所していた11人に対して契約を解除する通知を出し、このうちの9人の保護者が、高松地方裁判所に入所の継続などを求める仮処分を申し立てましたが、裁判所は、3月27日付けで申し立てを却下しました。これを受けて、高松市の大西市長は9日の定例の記者会見で、「裁判所の仮処分を却下する決定書の中に、福祉行政で迅速な対応が図られることを切に願うという内容もあるため、障害のある方に寄り添いながら個別の相談などに引き続き対応したい」と述べました。そのうえで、高松市が県知的障害者福祉協会に対し、4月3日付けの文書でこの施設に職員を派遣するよう依頼したことを明らかにしました。NHK NEWS WEB[香川 NEWS WEB]できたら市長自ら、施設を視察して頂きたいですね。576万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.23
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国に5月にも支援策要望へ 障害者の子育て、北海道北海道江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」が運営するグループホーム(GH)で知的障害者が不妊処置を受けていた問題で、北海道は9日、7項目の対応策を公表した。育児を支援する居宅介護事業所を増やしたり、特例的にGH内での子育てを認めたりする施策を実施するよう、厚生労働省に要望することなどを盛り込んだ。5月にも要望書を提出する。 道庁によると、同省には居宅介護での育児支援報酬を引き上げることや、他の入居者との接触が少ないサテライト型(離れ)住居で子育てできるように定員基準を緩和することなどを求める。KYODO[YAHOOニュース]繰り返し要望書を提出することでなんとか厚生労働省に認可されるといいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.22
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日本一の福祉ヒーロー グランプリに輝いた男性 知的障害者の就労定着に奮闘福祉現場で活躍する若手職員の日本一を決める大会「社会福祉ヒーローズ賞」で、知的障害者の就労支援スタッフとして働いていた大分市の男性が最優秀賞に選ばれました。活動を通して障害がある人が働き続けるための秘訣を探ります。「社会福祉ヒーローズ賞」で最優秀賞を受賞したのは、社会福祉法人・曉雲福祉会の丹羽信誠さんです。丹羽さんは、大分キヤノンと曉雲福祉会が設立したキヤノンウィンドで8年半働き、知的障害者の就労支援に携わってきました。丹羽信誠さん:「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。どんな領域であっても社会福祉の魅力っていうのは人と向き合う仕事に変わりないということを述べたのが皆さんに伝わったのだと思う」キヤノンウィンドでは、知的障害者26人を社員として雇用していて、福祉会の専門職と大分キヤノンの従業員とともにカメラ生産の一部を担っています。丹羽さんが取り組んだ事の一つが社員数増加に伴う「業務の拡大」でした。しかし、障害特性と新しい作業のミスマッチが起こり、職場を去る社員が出ました。その苦い経験が様々な工夫を生み出すきっかけとなりました。丹羽信誠さん:「社員一人一人の作業を細かく分解し、スキルマップに起こしました。こうすることでどの社員がどの作業ができて、あるいは苦手なのか、一目瞭然でわかるようになり、全体の作業量がわかるようになりました」現場で直面する様々な課題は、「ものづくり」、「福祉」それぞれの立場で協力し解決の糸口を探ります。実際、カメラ本体の一部に使用する部品について、規格通りに加工するための補助器具を新たに開発しました。社員が迷わずに、安心して作業に携わることができるよう工夫されています。職場環境を整えた結果、業務は当初の2種類から約60種類まで拡大しました。丹羽信誠さん:「互いの強み、知見をいかしあうことでこの現場を支えるんだという意識ができてきたと思うので、社員みんなが安心して働き続けられるきっかけになっていると思います」キヤノンウィンドの社員26人のうち、10年以上勤務する人が15人にのぼり、就労継続を実現する人が多いといえます。キヤノンウィンド小林浩社長:「きちんとした丁寧な実習の期間を設けて社員化することで安定雇用にもつながっている。毎年1人ずつ採用していて、より豊かな職場もしくは人生を歩んでほしい」キヤノンウィンドの社員、分藤明男さんは会社の設立初期のメンバーで、今年で勤続15年を迎えます。一日6時間半、集中して仕事をし、休日は個展を開催するなど画家としても活動しています。分藤明男さん:「キヤノンウィンドの仕事は楽しい。仕事をしていいことは、色鉛筆を買えること。無くなったらまた買える」知的障害者の全国の平均勤続年数は9年1か月。身体障害者に比べて短く、就労定着が課題となっています。働きやすい職場作りに向けた現場の挑戦は続きます。BS NEWS[livedoor News]丁寧な導入により、定着率が高くなる、企業にとっても、素晴らしい人材ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.19
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障害者の育児、地域で支援 北海道、体制構築検討へ北海道江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」が運営するグループホーム(GH)で、知的障害者が不妊処置を受けていた問題で、障害者が住み慣れた地域で子育てできるよう、北海道が地域の支援体制構築を検討する方針を固めたことが2日、関係者への取材で分かった。 国の制度はGHでの同居や子育てを想定しておらず、入居者が結婚や出産を希望した場合の支援策が課題となっている。 北海道関係者によると、市町村が子育てを支援する居宅介護支援事業者などと連携し、障害者を地域ぐるみで支えているケースもあるが、地域によって受けられる支援内容や事業者の数に差があるのが課題という。[一般社団法人共同通信社]こういう取り組みが全国展開するのが理想ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.16
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[社説]障害者への接客の再点検を4月1日から改正障害者差別解消法が施行される。流通・サービス業などの企業や各種団体は、障害のある人々が店舗などを利用しやすいよう配慮することが義務になる。接客や応対の体制は万全か改めて点検したい。同法は2016年に施行され、負担が重すぎない範囲で障害者からの要望に応じる「合理的配慮」を行政機関に義務づけた。民間事業者については配慮に努める「努力義務」だけを課してきたが、21年の法改正で正式な義務となり、今春施行となる。すべての企業が法改正を理解しているか心もとない。例えば昨年9月の宿泊業者への調査では、4割が今回の義務化を「知らない」と答えた。研修をしている宿泊業者は2割に満たなかった。関連業界は準備を急ぐべきだ。事業者には「合理的配慮」の範囲がわかりにくいとの声がある。同法は事業者と利用者の双方に、個別の条件や状況を踏まえた建設的対話を通じ最適な策を工夫するよう期待しているからだ。内閣府は動画やイラスト入り解説書を用意し具体例を紹介している。飲食店に車いす利用者が訪れた場合なら「経験がない」と拒否せず、通常のいすを片づけ食事場所をつくる、といった具合だ。こうした資料を参考に、自分たちにはどんな対応が可能か話し合っておきたい。現場の従業員の混乱を避けられ、結果的に利用もスムーズに進む。障害のある人々が暮らしやすい社会をつくるため、先行企業ではさまざまな対応策が進んでいる。点字や大きな活字のメニューを備えたレストランチェーン、騒々しい環境が苦手な人のために静かな時間帯を設けた家電量販店などの例がある。ITやロボットを活用する余地も大きい。現場での工夫からいいアイデアが生まれたら、企業や業界の枠を超えて共有する手もある。内外の障害者の声をふだんから聞くのも有効だろう。企業、利用者とも萎縮せず意見を出し合いたい。[日本経済新聞]ロボットによる視覚障害者の移動支援を実験した商業施設も何より自分がその立場だったらと常に入れ替えて考えていれば、スムーズに進みそうですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.11
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障害者支援施設で利用者9人契約解除 高松地裁が利用継続を求める仮処分の申し立てを「却下」 高松市にある知的障害者の入所施設が利用者9人の契約を解除した問題です。高松地方裁判所は、利用の継続を求める利用者と保護者の仮処分の申し立てを却下しました。仮処分を申し立てていたのは、高松市三谷町にある知的障害者の入所施設「ウインドヒル」に契約を解除された利用者とその保護者、合わせて9家族です。この施設は、自閉症と診断された重度の知的障害者を中心に47人が利用していましたが、2023年の6月から7月にかけて職員全体の約3割に当たる11人が退職。施設は「利用者の安全を確保できない」として、2023年9月、利用者9人を指名して契約を解除しました。 利用者や保護者は、「退所すれば全面的な介助が必要になるが現実的には不可能」「選ばれた利用者の多くが比較的重度とされる施錠が必要なユニットに入所していて、契約解除は不合理で恣意的であり無効だ」などと主張し、利用の継続と補償を求めていました。 一方、施設側は「契約解除ありきで対応したのではなく、サービス体制の変更も模索したが理解が得られずやむを得ず契約解除を行った」としていました。 高松地裁の山田雅秋裁判官は、「現在の施設の職員の状況では契約解除した9人にサービスを継続することは難しい」として27日付けで申し立てを却下しました。その上で「契約を解除された利用者と保護者の状況を容認するものではない」とし、契約解除の有効性や違法性については「通常の裁判の中で慎重に審理されるべき」として判断を示しませんでした。 さらに、利用者と保護者について「一日も早く、責務を有する福祉行政において迅速な対応が図られることを切に願う」としました。仮処分を申し立てた9家族は、即時抗告するか訴訟を提起するかを検討するとしています。[KSB 5ch](動画あり)きちんとした話し合いの元、器の整った受け入れがなされるよう、行政にも支援をお願いしたいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.10
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児童発達支援へのニーズ高まる 三浦市、24年度予算を大幅増額 三浦市で、就学前の障害児を対象にした児童発達支援(児発)へのニーズが高まっている。2023年度にはサービスを行う事業所が2施設増えた。市は24年度予算を大幅に増額して充実を図るが、保護者からはサービスの質の向上を求める声も出ている。 児発は保育園のような生活の場を提供しながら、日常生活の動作のトレーニング、集団生活への適応訓練などを行う。身体・知的障害児のほか、発達障害児らが対象となっている。 22年度まで市内で唯一の児発事業所だった「HUGくみ」(同市三崎町小網代)。障害児の保護者が集まったサークルから「子どもたちの居場所をつくりたい」と相談を受けた市社会福祉協議会が10年8月に開設した。[カナロコ]「児発」と言う略語は初耳です。それだけ、児童発達支援の必要性が増えているのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.03.02
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療育センターでの添い寝死亡事故、職員らに2690万円の賠償命令 遺族側は「無意識の障害者差別だ」 川崎市中原区の市中央療育センターで2016年12月、短期入所中で知的障害がある清水正和さん=当時(9)=が死亡したのは、添い寝をしていた女性職員が寝入ってしまったことが原因だったなどとして、遺族が指定管理者として運営する社会福祉法人と職員に損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁川崎支部は14日、被告側に計約2690万円の支払いを命じた。 桜井佐英裁判長は判決理由で、職員が寝入った場合は正和さんの顔面が敷布団にふさがれてしまい、窒息死する可能性が高いことも予見できたと指摘。施設側にも使用者責任があるとした。◆暴行や虐待の主張は認めず 遺族側は控訴の方針判決を受け、遺族らは同日、市役所で会見した。判決では、添い寝によって窒息死に至る可能性を予見できたとして、職員や施設側の責任を認めたが、遺族側は主張していた職員による暴行や虐待が認定されなかったことなどから「受け入れられない」と憤り、控訴する方針を明らかにした。 「息子に何か罪があったのか」。会見で母親(52)は、元気だったころ公園で遊ぶ正和さんの写真などを示しながら涙で声を詰まらせた。 事故について、センターの運営法人は17年に出した調査報告書で、正和さんに職員が背後から手足を絡ませて添い寝していたと説明。市の児童福祉審議会は21年11月「事故の添い寝は身体拘束であり不適切。児童福祉法上の身体的虐待に当たる」と判断した。 しかし、判決では、切迫性・非代替性・一時性という身体拘束の3要件がいずれも認められるとして「違法な身体拘束であるとは認められない」とした。母親は、職員が寝かし付けの際に正和さんを押さえ付けるなどしたために、正和さんが反発した可能性を指摘。弁護団は「暴れるから羽交い締めにしても仕方ないというのは、無意識の障害者差別だ」と批判。運営法人は調査報告書で、再発防止策に添い寝の解消を挙げており「判決でセーフとするなら、何のための司法か」と疑問を呈した。判決では、正和さんを「重度知的障害者で、発達可能性も限定的」とし、将来得られたはずの「逸失利益」も低く算定した。弁護団は「障害者への逸失利益も健常者と同じように算定しようという動きがある中、流れに反する。障害者差別を助長する」と訴えた。 兄の村上力さん(29)は「どうして死亡に至ったのか、納得できる説明がなされていない。時間がかかってもただしていく」と控訴の理由を述べた。 事故は16年12月に発生。口や鼻をふさいだ状態にし、窒息死させた疑いがあるとして、神奈川県警が19年、業務上過失致死容疑で職員を書類送検したが、横浜地検川崎支部は20年6月に不起訴とした。遺族は21年8月に虐待の可能性があり傷害致死罪にあたるとして同支部に告訴状を出したが、22年3月に不起訴となった。 [東京新聞]確かに死因が分からないと遺族は納得がいかないでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.02.26
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障害者福祉施設で「ふれあいステージ2024」利用者が感謝の気持ち込め歌を披露(島根・安来市)安来市の障害者福祉施設の利用者が、合唱などを披露して地域の住民と交流するイベントが開かれました。 安来市で開かれたこのステージイベントは、市内の社会医療法人が運営する5つの施設利用者などが、合唱やギターなどの演奏を披露して地域の住民と親睦を深めようと企画されました。 ステージでは施設の利用者と職員約25人が歌を披露し、日ごろの感謝の気持ちを表しました。社会医療法人昌林会安来地域活動支援センターステップ・神田真彦所長: 「日頃の頑張っている成果を発表する場があるということが活力となって皆さん一生懸命取り組んでおられて、きょうは緊張もあると思うんですけど、一生懸命皆さん演奏をされたと思います」 コロナ禍を経て4年ぶりに復活した発表会。主催者は今後も地域と一体となった福祉事業を展開していきたいとしています。山陰中央テレビ(動画あり)[YAHOOニュース]リンク先から動画が覗けます。4年ぶりのイベント、復活できている処、多いですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.02.21
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映画の中の障害者(第13回)「フジヤマコットントン」小さな福祉施設の日常を映すドキュメンタリー今回紹介する作品は2月から全国各地で上映されている青柳拓監督の障害福祉サービス事業所のドキュメンタリー「フジヤマコットントン」(2024年)です。障害者ドットコムさんからお勧めいただき事前情報はほとんどなしで鑑賞しました。近年は視聴数を獲得しようと刺激的な映像が溢れていますが、私たちの身近にある小さな福祉施設の日常をただただ丁寧に撮るというアプローチにまず感銘を受けました。私自身これまで撮影などで通所型の施設に携わっていたのですが、その情景や人々が誇張なく映されています。相模原障害者施設殺傷事件へのアンサーとして山梨県は甲府盆地のど真ん中にある障害福祉サービス事業所「みらいファーム」。ラジオ体操をして、仕事をして、お昼休憩を挟み、また仕事をする.…。繰り返される日々に目を凝らし、仕事に取り組むさまを見つめていると、花を世話する、絵を描く、布を織る、その手つきに確かに「その人らしさ」が現れてきます。季節が移ろうように、少しずつ変化していく「みらいファーム」の人たち。友情、恋心、喪失とそこからの回復。他者との関わりの中で醸成されていく感情と言葉をカメラは丁寧に記録し、時に人生に思い悩みながら生きる等身大の姿を魅力的に描き出します。「みらいファーム」を見守る富士山と、ふわふわとすべてを柔らかく包む綿という二つのモチーフから生まれた、カメラに映る全てを優しく力強く肯定するドキュメンタリー。<フジヤマコットントン>それは、何度も唱えたくなる幸福のおまじないです。(公式ホームページより)母親が長年「みらいファーム」の支援員ということもあり、監督は幼い頃から施設で障害者とも認識せず利用者と遊んでいて、居心地の良さを感じていたとのことです。コロナ下で監督自ら出稼ぎウーバー配達員となる前作「東京自転車節」(2021年)はメッセージ性が強く、目まぐるしく展開する野心的な作品だったののに対して、ナレーションもなく、ゆっくりとした時間が流れていく本作は慣れ親しんだ大切な場所をできるだけありのまま記録したいという想いが強く伝わってきます。監督の姿は映らないのですが、地元の慣れ親しんだホームグラウンドで自然体で安心してカメラを回す青柳監督が見えてきます。また監督が本作を作るきっかけとして挙げているのが、知的障害者ら19人を「生産性ない者」として殺害した相模原障害者施設殺傷事件です。この犯人の思想へのアンサーとして制作したと語っています。ただ、前述の「東京自転車節」や知的障害を持つ友人を追ったデビュー作「ひいくんのあるく町」(2017年)にしても、「生産性ないものは排除して良い」とする思想への強烈な違和感が監督の一貫したテーマということが浮き上がります。そういう意味でも、その原体験とも言える「みらいファーム」を撮るのは作家として必然だった様にも思えます。『東京自転車節』で僕はウーバー配達員として働きながら撮影したんですが、東京の街を自転車で走りながら見えてきたのは、嘘と欺瞞みたいなものが溢れる世の中でした。何かあったら自己責任、はっきりとした理由や意味がなければ人と関わることも難しい、僕を含め多くの人が自分の存在価値を疑ってしまう、そんな世相を目の当たりにして絶望を感じていました。だから改めて、誰もを受け入れてくれるような、ゆりかごのような「みらいファーム」という場所なら、その絶望をひっくり返すヒントがあるんじゃないかと直感したことが映画を作りたいと思ったきっかけです。(公式ホームページより)障害者施設への負のイメージを溶かす2006年に障害者自立支援法が施行された後、全国各地でみらいファームのような就労支援や生活介護サービスを提供する通所施設が設立されました。そして本作の特筆する価値は、施設の誰も排除しない温かい雰囲気やありのままの利用者の魅力が、どの町のどの施設でも見ることのできる普遍的な姿として映っていることです。もちろん障害者施設では未だに虐待など心痛む事件はありますが、昔に比べて格段に減っているし、施設職員や福祉関係者、利用者家族らの地道な努力や地域の善意により人権、衛生、安全面でも確実に改善しています。異なる障害を持つ利用者たちが、和気あいあいと作業して散歩して食事をする姿は、みらいファームでないとしても、ほとんどの施設で見ることができるでしょう。今時の建前でも「多様性の時代」となる意識の変化に、この様な地域の中の障害者施設が果たした役割は大きかったはずです。それでも未だに近隣に施設計画が持ち上がると反対運動を起きてしまうのは、一部住民が施設の現在を知らず、過去の偏ったイメージ(暗い、汚い、危険)を引きずっているからでしょう。本作はそのような施設および障害者への負のイメージを溶かし、施設の日常と可能性を知る機会になっています。つながれるバトンこの映画の最大の魅力は利用者の生活を凝視するようにカメラが捉えていることです。撮影は1年かけているので、季節と共に利用者たちの微妙な変化が街の風景と共に映されています(私の住む新潟と似通っていて、特に大森さんが施設帰りにイオンモールをぶらつくあたりは心に沁みました)。僕たちも通い始めた当初は、撮影する上で葛藤がありました。それは障害を持つ人たちに対していわゆる「障害者モノ」の作品を作るような先入観を持たないように、映画を通して対象者の人間像を搾取しないようにということです。カメラを向けること自体が搾取に繋がる可能性があるドキュメンタリーにおいて、気を付けていないと対象者を使ったメッセージやテーゼに成り下がってしまうような落とし穴にはまってしまいます。本作で一番大事にしたことは、ただ、目の前の友人たちの魅力を誇張なくそのまま伝えたい、そんなスタンスでした。(公式HPより)この凝視するようなアプローチは、以前本コラムで取り上げた小林茂監督「わたしの季節」(2005年)を彷彿させるのですが、実際、青柳監督は本作制作にあたって影響を受けた作品としてあげています。みんなで散歩する姿を正面から捉えたショットやアップ表情の長回しなどからもそれはうかがえます。障害者の生きている姿を時間をかけて撮り、誇張なく編集する・・・小林茂監督のバトンを青柳監督がつないでいることにも希望を見出すことができる作品です。ぜひこの機会に映画館でのご鑑賞をお勧めします。参考リンク青柳拓監督インタビュー(障害者ドットコム)https://shohgaisha.com/ーーーーーーー映画『フジヤマコットントン』は、現在、で上映中です。3月8日(金)から東京・ポレポレ東中野(再上映決定)と静岡シネ・ギャラリーで、3月9日(土)から横浜シネマリンで、3月23日(土)から埼玉の川越スカラ座で公開されます。詳しくは公式ホームページの劇場情報をご確認ください。https://fujiyama-cottonton.com/theater.html映画『フジヤマコットントン』公式サイトhttps://fujiyama-cottonton.com/映画『フジヤマコットントン』予告編https://youtu.be/z6u3mX3tlEI?si=w7tRuIygvTJZSO4x[障害者.com]気になる作品、春休みにでも鑑賞したいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.02.20
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給与が未払い…そのまま閉鎖した事業所、音信不通に 障害者の就労支援を展開、市は1カ月100万円を給付していた 表札や郵便受けはガムテープで隠され、電話は不通…市「夜逃げ状態」埼玉県内3市で障害者の就労支援事業を展開していた「ベル・エンプロイメント・サポート」(越谷市)が、職員給与などを未払いのまま事業所を閉じ、音信不通状態になっていたことが4日までに分かった。未払い金の中には障害者が作業で得た工賃も含まれる。関係者によると、未払い金は3事業所で総額数千万円に上るという。ホームページによると、ベル社の設立は2020年10月。障害者が雇用契約を結ばず軽作業を行う「就労継続支援B型事業所」を、さいたま市南区、川口市、越谷市で展開していた。各事業所の定員は20人でメダカ飼育や販売などに取り組んでいた。 越谷市障害福祉課によると、昨年5月ごろ、事業所の職員や利用する障害者から「給与や工賃の支払いが滞っている」などと市に相談が入った。ベル社は5月末、事業所を6月末で閉める廃止届を市に提出。市は6月、ベル社に対して賃金を支払うよう勧告したが、応じなかったという。職員は労働基準監督署に相談した。 市は1カ月当たり約100万円をベル社に給付していた。公費は事業所の運営費に充てていたとみられる。 市の担当者は「連絡が付かず夜逃げのような状態になり、困惑している」とした上で「今後、何が対応できるか検討していきたい」と話している。ベル社が所在していた同市新越谷の住所を訪れると、玄関は施錠され、表札や郵便受けはガムテープで隠されていた。電話は今も不通状態になっている。 さいたま市によると、南区の「ベル武蔵浦和」は22年2月から事業を開始し、23年6月末付で廃止する届けが提出された。職員から給料の不払い、利用者から23年4、5月の工賃の不払いの相談が寄せられていたという。同事業所の規模では、1人が1日利用することで、6146円を事業所に給付するという。市は「(事業所と)連絡が取れず実際のサービス内容が確認できない。直ちに返還を求めるのは難しい」と話した。埼玉新聞[YAHOOニュース]コロナ禍で立ち上がった事業とはいえ、市が全く運営状況が確認できないままとは監督責任をも感じますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.02.19
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障害者ホームの評価不徹底 自治体2割、基準違反状態 障害者のグループホーム(GH)のうち重度者向け施設について、所在地の自治体の約2割は国の基準で定められた定期的な評価を実施できていないことが24日、共同通信の調査で分かった。外部の目でチェックしてサービスの質を確保しようと設けられた仕組みだが、開設数が急増していることもあって、自治体の対応が追い付いていない。 重度者向けGHは全国に約960カ所あり、約1万4千人が暮らす。 調査は入居者が100人以上いる31都道府県を抽出し、その政令市、中核市、都県庁所在地69市区を対象に昨年12月に実施した。 昨年11月1日時点で重度者向けGHがあったのは59市。うち18・6%に当たる11市で評価の頻度が不完全だった。 水戸、福岡など9市は「年1回以上の評価ができているケースは1カ所もない、またはできる態勢が整っていない」と回答。横浜と京都の2市は「年1回以上の評価が一部のGHにとどまっていたり、一部は頻度が年1回よりも少なかったりする」と答えた。 理由としては「職員態勢の問題で手が回らなかった」が最多。[神戸新聞NEXT]理由がなんとも情けないですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.02.06
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災害時、精神・知的障害者の避難場所に課題 ケア態勢の確保難しく能登半島地震の被災地で、精神障害や知的障害がある人の避難についての課題が浮かんでいる。ケアの態勢が整った場所を探すのは難しく、今も避難所で困難を抱えながら過ごす人もいる。「私たちだけで支援するのは限界だった」1万棟以上の住宅が損壊し、多くの地域で断水した石川県七尾市。市内で精神障害や知的障害のグループホーム(GH)を運営する一般社団法人「ともえ」の花田仁美代表は、被災直後をそう振り返る。 精神障害や知的障害がある人は、それぞれの特性や背景に応じた支援が必要になる。古民家を改装したGHでは3人の男女とケアの職員が個室で暮らしていたが、1月1日午後、大きな揺れで天井が崩れ落ちた。 3人と自宅が被災した通所者の女性1人に、同法人がアパートで運営する別のGHの共有スペースに避難してもらった。自動販売機や開いているコンビニなどを回り、飲み水やカップ麺、菓子を買い集めた。(この記事は有料記事です)[朝日デジタル]有料記事なので最後まで読めないのが残念ですが、途中まででも、日々の日常が崩れることの大変さがひしひしと窺えますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.31
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知的障害者の認知症 対応を模索 岡山・旭川荘、ケアへ全国ネット知的障害者施設で入所者の高齢化に伴い、認知症への対応が課題となっている。認知機能の低下といった症状が元々の障害によるものとの判別が難しいためだ。岡山市の社会福祉法人・旭川荘は岡山大病院と共同で他施設も含め実態調査するとともに、全国の施設とケアの在り方を考えるネットワークをつくるなど対応を模索している。 11月末、岡山市北区平田のひらた旭川荘。紅葉した並木の中を施設の入所者が職員に付き添われ、散歩していた。車いすの人や、腰をかがめて歩く姿も目立つ。 「認知症になり、長年の習慣でできていたことでも難しくなる人がいる。食事や散歩といった日課では時間にゆとりを持たせるようにしている」。ひらた旭川荘内にあるわかば寮の井上友和副寮長は話す。 旭川荘では、知的障害者250人が5施設に入所し、うち約2割が65歳以上。食事に時間がかかる▽食事の片付け方法が分からない▽靴をげた箱に入れられない―といった認知症が疑われる状態の人が増えているという。 「生活に必要な機能を維持するためにも声かけしながら『待つ』ことが大切」と井上副寮長は説明する。有病率高く 同荘では桑野良三医師らが岡山大病院精神科神経科の竹之下慎太郎助教らと2019、20年、全国の社会福祉法人が運営する45施設で知的障害の入所者1831人を対象に調査を行った。 認知症の有病率は65~69歳9・0%、70~74歳19・6%、75~79歳19・4%。一般の人約1万1400人を対象に別の機関が16~18年に行った調査と比べ各年代で高かった。 発病率が高い背景は個々の障害の状況にもよるため一概に言えないが、「予防やケアがより重要」と竹之下助教は話す。ノウハウ蓄積 桑野医師によると、幼い頃からのかかりつけ医に大人になっても診察を受ける知的障害者は少なくない。「認知症の発見が遅れないよう、早く診断を受け適切なケアを受けられる配慮が必要」と桑野医師は指摘する。 旭川荘では、19年ごろから、もの忘れ外来などの専門医につないだり、職員が認知症ケアに関する研修を受けたりする取り組みを開始。高血圧やうつ病など認知症の発症リスクを高める疾患にも気を配っている。 全国の7施設とケアの在り方を検討する研究ネットワークも設立。発起人の一人の井上副寮長は「高齢化による認知症への対応は全国の施設で共通課題になるはず。ノウハウを蓄積していきたい」と話す。[山陽新聞]高齢化社会への対応、全国ベースで情報を共有し対策を練って欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.25
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障がい者施設の利用者が“入浴支援”で大やけど 職員は風呂の湯を温度計で確認せず 大阪・茨木市大阪府茨木市の障がい者施設で、利用者の男性が入浴支援を受けた際に大やけどをしました。職員が湯の温度の確認を怠っていたということです。 2月5日、茨木市立障害者生活支援センター「ともしび園」で、重度の障がいがある30代の利用者の男性が入浴支援を受けました。その際、体の広い範囲に大やけどをし、病院に運ばれたということです。この施設では風呂の湯の温度を40~42℃に設定して入浴前に温度計ではかるようにマニュアルで決めていましたが、介助した職員(50代)2人は湯の温度を確認していなかったということです。 男性は言葉で意思を伝えることが難しく、大やけどをしたとみられていて、施設は「被害にあわれた方とご家族に深くおわび申し上げます」とコメントしています。MBSニュース(動画あり)[YAHOOニュース]火傷するほどだと熱湯に近かったのでしょう。支援ではなく虐待に近いですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.23
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「人手不足」、寄り添いたいが… 入所者受け入れ先探しも苦慮―被災の知的障害者施設・能登地震能登半島地震の被災者には、知的障害などを抱えた人もいる。障害を持つ人は、普段と違う環境に置かれると落ち着きをなくし、周囲との間にあつれきを生んでしまうこともある。一人ひとりの特性に合った支援が求められるが、被災地の支援施設は職員確保もままならないでいる。建物や設備に被害が出た石川県穴水町の支援施設「石川県精育園」。職員のほとんどが被災し、地震から1カ月近くたっても、職員84人のうち15人ほどが出勤できずにいた。同園の入所者は約110人。県外からの応援職員などの助けを受けながら運営を続けるが、応援の数は安定せず、慢性的な人手不足に陥っている。 人数が足りれば済む話でもないという。日常生活の介助には、入所者と同性の職員にしか任せられない仕事もある。例えば、女性入所者の排せつや着替え。男性職員が介助するわけにはいかないが、統括責任者の田中こず恵さんは「応援職員が全員男性ということもある。そうなると、女性職員の負担は変わらない」と話す。 同園建物の応急復旧工事も田中さんの悩みの種だ。工事を行うには入所者に別の施設に移ってもらう必要がある。だが、環境の変化に敏感な人は少なくない。「慣れた環境、慣れた職員の元にいるときは落ち着いていられるが…」と、移動が入所者に与える影響を懸念する。 特に注意が必要なのは、周囲の環境などに苦痛を感じると、それを言葉にできず人をたたいたり自らを傷つけたりする強度行動障害の当事者という。「理解した上で関わらないと、障害の悪化につながることもある」と話す。 天井がはがれ、廊下に亀裂が入ったままでは運営を続けることもできない。「非常食だけの生活を続けており、健康面の心配もある。一度、安全な環境に移ってもらうほかない」。約50人については県南部の加賀市内の施設に移ることになった。残る約60人については、県外を含めて空きのある施設を探し、分散して移動してもらうという。[JIJI.COM]能登町の避難所。知的障害を抱える人は、多くの人との共同生活を強いられる避難所などでは精神的に不安定になることもある=1月15日、石川県能登町ちょっとした変化にも敏感な障がい者に、被災による環境の変化は想像を絶するものでしょう。時間が掛かっても、少しでも前向きに暮らせるよう、支援をお願いしたいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.19
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“遠藤牧場障害年金”横領 対立する主張 成人した知的障がい者の「里親」か 北海道・恵庭市 北海道・恵庭市の牧場で知的障がいを抱える3人が障害年金を横領されたなどとして牧場などに賠償を求めている裁判。牧場と3人の労使関係を巡る主張の違いが明らかになりました。牧場の一角に置かれたプレハブ。かつて、3人の男性は水道も通っていない劣悪な環境の中、住み込みで働いていたといいます。(牧場で働いていた男性)Q.ストーブはあった?「ストーブの燃料は使ったらダメと」「あそこ入ってからずっとお金使われっぱなし」訴えを起こしているのは恵庭市の遠藤牧場で働いていた知的障がいを抱える男性3人です。訴状などによりますと3人は水道のないプレハブに住み込みで働かされたうえ、支給されたはずの5000万円以上の障害年金を横領されるなど経済的虐待を受けたとしています。また市も問題を隠蔽したとして、牧場と市におよそ9400万円の損害賠償を求めています。30日札幌地裁で行われた2回目の口頭弁論で市側は牧場主らが原告3人の「里親」であり、労使関係がないことを改めて主張しました。これに対し原告側は、児童福祉法では「里親」になれるのは18歳未満に対してであり、成人した知的障がい者の里親となる制度は存在しないと主張しました。遠藤牧場側の家族はHTBの取材に対し、「牧場側の主張はまとまっておらず、まだ代理人もついていない」と説明しました。次回の口頭弁論は3月12日に行われます。[HTB 北海道ニュース]遠藤牧場障害年金”横領裁判 成人した知的障がい者の「里親」か 対立する主張 北海道・恵庭市お互いの主張はまだ噛み合わないままですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.13
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県内の企業 去年の障害者雇用率2.42% 過去最高に県内の企業で働く人のうち障害がある人の割合を示す障害者雇用率は、去年、2.42%と過去最高となりました。岩手労働局は、障害者雇用促進法で障害者を雇うことが義務づけられている規模の県内の民間企業1038社について、去年6月1日時点の雇用状況を調査しました。それによりますと、あわせて14万6000人の労働者のうち、障害者の雇用は3500人余りで、雇用率は2.42%と、前の年より0.04ポイント増えて過去最高となり、全国平均の2.33%を上回りました。法律で義務づけられた障害者雇用率2.3%を達成した企業は614社と、全体の6割になりました。障害者雇用率を計算する際、法律では、重度の身体障害者や知的障害者を1人雇用した場合は2と、また重度ではない身体障害者や知的障害者で短時間労働の場合は0.5などとカウントすることになっていて、これによる雇用の内訳は身体障害者が1807.5人、精神障害者が715人、知的障害者が228人となっています。一方で、障害者を1人も雇っていない企業は255社で、ほとんどが従業員が100人未満の企業です。岩手労働局は「法定雇用率が未達成の企業に対しては、引き続き企業ごとにその要因などを踏まえながら個別の指導や支援を行い、法定雇用率の早期達成を図りたい」としています。NHK NEWS WEB[岩手 NEWS WEB]岩手の取り組みを、全国ベースで見習って更なる障害者雇用に務めて欲しいものですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.12
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経営者夫婦は「養護者」と市が認める 牧場での障害者虐待の訴訟長年住み込みで働いていた牧場(北海道恵庭市)で虐待されていたとして、知的障害のある男性3人が、牧場の経営者家族と市に損害賠償計約9400万円の支払いを求めた訴訟の第2回弁論が30日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。市はこの日、経営者夫婦がの障害者虐待防止法の「養護者」にあたることについて、積極的に争わない姿勢を示した。 原告側はこの日の弁論で、市側が、経営者夫婦が「いわば里親」に該当するなどと主張している点に言及。「成人した知的障害者を里子とする制度は存在しない」などと主張した。 そのうえで、夫婦が3人の養護者だったとするならば、市は、虐待の事実確認や障害者の安全確保、関連団体との協議などについて、主体的に対応することが求められると指摘。原告の男性3人に対する夫婦の虐待に関して、市の責任がより重くなると主張した。 一方、被告の市側は、今回の事案について、同法上の「届出」や「通報」がなかったとし、市の行為に違法性もないと主張した。 こうした争点に絡み、市側は証拠を開示。「電話・口頭受理事件処理書」と題された書類で、障害者支援団体の関係者が市に対し、「(原告の1人が)プレハブ小屋で冬期間も寝泊まりしているので、足が凍傷になっていると聞いている」という旨の話をしていたことが記されていた。[朝日デジタル]どうしても認めざるを得ない状況下で、少しずつの歩み寄りですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.11
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約110人の知的障害者、被災し壊れた施設で暮らす 入浴もできず能登半島地震で、約110人が暮らす奥能登の知的障害者施設が被災した。断水で1カ月近くも風呂に入れず衛生状況は悪化する中、入所者の受け入れ先をみつけるのは困難で、出勤できる職員が長時間の勤務でしのいでいる。 石川県穴水町七海の「石川県精育園」は奥能登で最大の知的障害者施設で、県内外の19歳から80代が入所する。多くは重度の知的障害があり、24時間のケアが必要だ。被災時は帰省や入院中で約10人は外泊、24日現在で109人がいる。 建物は激しい揺れで各所に大きなひびが入り、天井が壊れて照明や非常口表示が垂れ下がった。つなぎ目の通路が1メートル近く裂け、道板を渡している所もある。・・(有料記事)[朝日デジタル]有料記事で先が読めませんが、未だに入浴できないとなると衛生面でも、また精神面でも心配ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.08
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知的障害者の1人暮らし、黒岩知事にどう映った 必要なのは公的支援だけ?知的障害のある人の1人暮らしが支援者不足などから広がらない中、ヘルパーが家事を支援する「居宅介護」を利用しながら横浜市都筑区で1人暮らしをする下尾ひかりさん(30)の暮らしぶりを、黒岩祐治知事が23日、視察した。 ひかりさんは知的や身体に障害があり、必要な支援の度合いを示す「障害支援区分」は6段階のうち重度の5。1人暮らしをする友人にあこがれて4年ほど前から新たな生活を始め、ヘルパーと一緒にパスタなどを調理することもある。 日中は区内の生活介護事業所「カプカプ川和」に通っている。この日、喫茶スペースで接客業務に当たったひかりさんはコーヒーを来店客に運び、「ごゆっくり、お過ごしください」ともてなした。1人暮らしは、さまざまな人と出会う機会が増えて「楽しい」という。人とのちょっとした関わりが大事・・(有料記事です)[カナロコ]有料記事の為、最後まで読めないのが残念ですが、折角視察したからには、黒岩知事には、地域全体で支える仕組みを打ち出して欲しいですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.07
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障害者グループホーム、横浜・金沢区で開設断念 住民反対「こんな施設ができるなら、お金があれば引っ越したい」横浜市金沢区に開設予定だった障害者のグループホーム(GH)が、近隣住民の反対を受けて断念していたことが分かった。運営会社などによる説明会では「住民感情になぜ配慮をしないのか」「お金があれば引っ越したい」などの発言が相次いだといい、入居者の精神的負担を踏まえて中止を判断したという。 GHは空き家だった同区内の戸建てを改修し、昨年11月に開設予定だった。日中は作業所などに通う知的障害者6人が、スタッフの支援を受けながら共同生活を送る想定をしていた。 しかし同10月、町内会からの要望で設けられた説明会では、地元住民から開設を拒絶する感情的な発言が相次いだという。説明会に参加した関係者らによると「こんな施設ができるなら、お金があれば引っ越したい」「(町内会の)全員が賛成しない限り、やらせない」などの発言があった。 運営会社代表の男性(48)は「悪者扱いされ、つるし上げのような状態だった」と振り返り、「『(入居者が)視界に入る』と言われた時、感覚が違い過ぎて理解できなかった。対話自体が困難だった」と話す。 説明会終了後、「入居者を守りきれない」という判断から当面の開設を断念。横浜市のGH新設事業に応募し、設置・運営の補助も決まっていたが、年度内に開設できなければ辞退せざるを得ないため、開設は最短でも2025年度にずれ込む見込みだという。情報提供を受けた市も町内会への聞き取りを行っており、参加者による差別的な発言があったことを確認した。神奈川新聞社[YAHOOニュース]なんとも切なく、残念な展開ですが、実際にまだまだこういう差別があるのは事実のようですね。なんとか事態が好転して開設の運びとなること、祈るばかりです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.04
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重度の知的障害もつ入所者の自傷行為を制止せず 障害者施設の職員4人が書類送検 入所者は死亡大阪府が運営する障害者施設で壁に頭をうちつける自傷行為をした入所者の男性に対し適切な対応を怠って死亡させたとして職員4人が書類送検されました。 業務上過失致死の疑いで書類送検されたのは大阪府が運営する障害者施設、「砂川(すながわ)厚生福祉センターいぶき寮」に勤務する大阪府の職員4人です。警察によると職員らは去年5月、重度の知的障害などをもつ入所者の男性(当時26)が自ら壁に頭を数十回打ち付ける自傷行為を確認しながら適切な対応を怠り、死亡させた疑いがもたれています。 施設の職員2人は男性の自傷行為を目撃していたにもかかわらず制止していませんでした。また、施設の責任者らは男性が7年前から複数回にわたり、施設の壁に頭をうちつけていたことを認知していましたが支援計画を見直しやヘッドギアを装着させるなど適切な対応をとっていませんでした。警察の任意の調べに対し、職員2人は容疑を認め2人は否認しているということです。関西テレビ[YAHOOニュース]長年、入所している男性でも、自傷行為などの専門的知識がないと実際に対応するのも難しいのでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2024.01.03
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ヘラルボニー、障害のある人のための災害情報を届ける活動「#障害者を消さない」を始動避難所で困難を抱える人への情報をまとめた特設サイトを公開はじめに、この度の令和6年1月1日に発生した石川県能登半島地震により、犠牲となられた方々におくやみを申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、福祉領域の拡張を進める株式会社ヘラルボニー(本社:岩手県盛岡市/代表取締役Co-CEO:松田 崇弥、松田 文登/以下、ヘラルボニー)は、避難所などにおいて困難を抱える障害のある人たちのためのガイドライン・災害時に役立つ情報をまとめた特設ページを公開し、同時に「#障害者を消さない」を始動。SNSを通じて被災地にいる障害のある人たちのリアルな声を届ける活動を開始します。■東日本大震災、避難所から障害者が消えた2011年に発生した東日本大震災。その後、重度の知的障害のある子どもや大人200人余りが、避難先を転々としている現状が報道※1されました。知的障害や発達障害など、障害のある人のなかには、突然の環境の変化に対してパニックを起こして大声を出したり、落ち着きを失ってしまう方が多くいます。ですが、これらの特性についていまだ一般には知られておらず、災害など非常時における配慮はまだ十分ではありません。そのようななか、障害のある人たちが避難所から追いやられたり、自ら「健常者と同じ場所には(迷惑をかけてしまうので)いられない」と避難所を去っていく状況がありました。※1 2011年3月29日 朝日新聞■「#障害者を消さない」について能登半島で発生した地震において被災された方々の中にも、障害のある人は必ずいます。障害のある人が被災地・避難所で本当に必要とする情報を当事者だけでなく、多くの人に知っていただくため、SNSを通じて「#障害者を消さない」を始動します。 ・特設Webサイト|障害のある人のための災害ガイドライン避難所などにおいて困難を抱える障害のある人たちのためのガイドライン・災害時に役立つ情報をまとめた特設ページを公開しました。「災害用コミュニケーションボード」などを掲載しています。ぜひご活用ください。 特設WebサイトURLhttps://emergency.heralbony.jp■災害時に必要な情報・困りごとをSNS「#障害者を消さない」で募集当事者でない人たちが想像できることには限界があります。何が本当に必要な情報なのか、困っていることなのか、障害のある当事者だけでなく多くの人にその声を届けるため、SNSで広く情報を募集します。また、本特設ページに追加で記載してほしい情報についても引き続き募集します。ヘラルボニー公式Xアカウント(@heralbony)宛にハッシュタグ「#障害者を消さない」をつけて情報をお寄せください。ヘラルボニー公式Xアカウント https://twitter.com/heralbony[PRTIMES]いざという時の為にこういうアカウントがあることを知っておくだけでも違いますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.12.23
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知的障害者に水泳指導21年・池田さん 内閣府からエイジレス章を受章長崎県諫早市で知的障害者の水泳クラブ「諫早ペンギンクラブ」をボランティアで運営し21年になる池田篤代表(75)に、内閣府から本年度のエイジレス章が贈られた。26日、妻で専任コーチの博子さん(75)と市役所で大久保潔重市長に報告した池田さんは「生徒たちはもちろん、保護者も喜んでくれている。受章を励みにこれからも頑張りたい。障害者スポーツの底辺が広がればうれしい」と笑顔を見せた。 同章は、社会に貢献しながら自由で生き生きとした生活を送る「エイジレス・ライフ」を実践している高齢者に授与している。本年度は全国で60人が受章した。 同クラブは2002年10月に発足。夫婦で「障がい者スポーツ指導員」の資格を取得し、森山スポーツ交流館(森山町)の温水プールで週2回教え、20歳~43歳の17人が市内外から通っている。毎年秋の全国障害者スポーツ大会にはこれまで6人が県勢として出場。金メダルを獲得した生徒もいる。 市長への報告で池田さんは、最初は全く泳げなかった生徒たちが生き生きと練習に取り組んでいる様子などを紹介。障害者の練習場所が限られていることにも触れ、「諫早に障害者仕様のプールがあれば、全国大会や九州大会も誘致できる」と整備の検討を求めた。【長崎新聞】エイジレス章、すてきな試みですね。570万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント感謝です。遅れ馳せながら、本年もよろしくお願いします。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.12.20
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自閉症の息子、要介護2の義母の世話に疲れました……。帯年収は300万円ほどですが、どうにか「生活保護」を受給できないですか?家族に介護が必要な方がいる世帯では「介護と日常生活との両立で大変だ」という声をよく耳にします。特に、例えば義理の母に息子にと、2人の人間の世話をしながら生活する状況であれば、なおさらです。 介護に疲れ果ててしまい、どうしたらいいか途方に暮れている方もいるでしょう。そこで、世帯年収300万円で介護に疲れた方は生活保護を受給できるのかについて考えてみました。世帯年収300万円では、生活保護を受けられないこともある地域や家族構成によっても異なる点ではありますが、世帯年収300万円という状態では、生活保護の受給は難しいでしょう。なぜなら、生活保護には世帯の構成や居住地によって基準額が定められているからです。その基準以下でなければ、生活保護による金銭的な支援はなされないようになっています。 確かに、要介護2の状態である義母の介護のために仕事が継続できず、生活が立ち行かなくなるような場合は、生活保護の対象となり得ます。しかし、世帯年収が300万円ある状態では、生活保護を受給するための収入の基準額を満たさず、生活保護が受けられない可能性が高いのです。 生活保護の基準額は、大変低く設定されています。最も基準額の高い、東京都23区など「1級地-1」に区分される都市部においては、夫婦と子1人の世帯であっても、基準額は16万4860円となっています。世帯年収300万円で「40代の夫と妻、自閉症である中学生の子、70代で要介護2の状態にある義母」からなる世帯において、生活保護を受けるのはそう簡単ではないでしょう。仕事を辞めたとしても、生活保護を受けられるとは限らない「世帯年収が300万円あることで生活保護を受けられないなら、仕事をやめたり減らしたりすればよい」と、考える方もいるかもしれません。 しかし、そうしたとしても生活保護を確実に受けられるとは限りません。生活保護は、自身の有する資産や能力などを活用しても、最低限度の生活ができない場合に受けられるものです。「義母が要介護2という状況で、介護する側の負担が重く、鬱を発症したり過労から体を崩したりして働けなくなってしまった」といったような場合には、生活保護を受けられる可能性があります。しかし、ただ単に「今がつらい」というだけで仕事を辞めても、生活保護の要件を満たしていないと判断され、生活保護を受けられない可能性があります。健康で、働くことができる場合は、自身で働いて収入を得ることが求められるからです。 そのため、「今がつらい」と仕事を辞めたとしても、生活保護を受けられないことは理解しておくべきでしょう。現実的なのは義母と世帯分離すること生活保護の受給の可否は、世帯単位で行われます。それに基づき、生活保護を受けるためには「世帯分離をする」という方法があります。世帯分離をすることで、介護のために親族と同居していても、その介護が必要な方だけが生活保護を受けることができます。 そうすることで、世帯年収が300万円ほどであっても、介護を必要とする義母だけが生活保護を受け、世帯全体の負担を減らすことが可能になるのです。なお、世帯分離をしたからといって、義母との別居を求められるわけではありません。必要に応じて同居が認められる可能性もあります。 とはいえ、世帯分離で生活保護を受給することは、どちらかといえば例外的です。必ず認められるわけではありません。まずは、世帯分離によって生活保護が受けられる可能性があるのか、事前に住んでいる市区町村役場の生活保護担当部署や、社会福祉協議会へ相談してみてください。まとめ自閉症の子の面倒を見つつ義母の介護までしていて、かつ世帯年収300万円という状況では、日々が辛くなってしまい「いっそ生活保護を」と考えるのも無理はありません。しかし、生活保護は基準を満たさない限り受けられません。 もし、生活保護を本気で考えているのであれば、住んでいる市区町村の役場や管轄部署、社会福祉協議会などへ相談してみてください。出典 厚生労働省「生活保護制度」に関するQ&A東京都福祉保健局 生活保護制度とはどのような制度ですか。 執筆者:柘植輝 行政書士ファイナンシャル フィールド【YAHOOニュース】子育て支援よりは今後は介護支援が必要になってきますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.12.15
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虐待のあった知的障害者施設は変われたか 西興部村の事件から1年 出向職員に聞く<デジタル発>オホーツク管内西興部村の知的障害者らが入所する施設「清流の里」で、職員6人が入所者13人に対し、虐待を繰り返し行っていた事件が発覚してから1年。社会福祉法人「はるにれの里」(石狩)職員の中野喜恵さん(58)=西興部村出身=は、今年2月から清流の里に出向し、生活支援課長として施設の立て直しに取り組んでいる。虐待のあった施設は変わることができたのか―。中野さんに聞いた。(報道センター 高野渡)清流の里の虐待事件とは 2022年5~6月にかけ、社会福祉法人に「にしおこっぺ福祉会」が運営する入所施設「清流の里」で、職員6人が入所者13人に対し、お盆にこぼしたご飯を食べさせたり、体を無理やり引っ張ったりする虐待をしていたことが昨年12月に発覚した。村は身体的虐待や心理的虐待38件を認定した。職員6人は昨年12月26日付で懲戒解雇された。6人は暴行容疑で書類送検され、うち5人が略式起訴された。複数の職員が繰り返し虐待をしていた実態は、道内の福祉関係者に衝撃をもたらした。人手不足に対応するため、昨年12月から今年2月にかけ、北海道知的障がい福祉協会(札幌)は延べ14人の職員を派遣した。■虐待の背景にコロナ禍 ――清流の里になぜ出向したのですか。 「北海道知的障がい福祉協会から声がかかり、推薦を受けて2023年2月に出向しました。24年3月までの約1年間です。私は4年前から、自分の体を傷つけてしまうなどの行為をしてしまう『強度行動障害』など支援が難しい人たちへの対応について、現場に入って助言するコンサルタントの仕事をしています。適切な対応の仕方が分からないと、無理やり体を押さえつけるなどの虐待につながるからです。強度行動障害の支援者を対象にした国の研修も担当しています。そうしたことから声が掛かったのだと思います。清流の里では、入所施設のほか、生活介護事業所などの業務を取り仕切る生活支援課長を務めています」「清流の里」での取り組みについて語る中野さんなかの・きえ 1965年生まれ。興部高校、文化女子大学室蘭短期大学(現在は廃止)を卒業後、知的障害者の児童入所施設や保育園で働き、2001年に「はるにれの里」職員になった。生活介護事業所「ぼぬーる」所長などを歴任し、自閉症のある人の支援などに長年携わってきた。19年から強度行動障害の人の支援の仕方などを助言する「特別な支援に関わるプロジェクト(STP)マネージャー」。福祉業界を目指したのは、農協で働く父が知的にハンディのある同僚を連れて毎日のように家でご飯を食べ酒を飲み、交流していたことがきっかけで「自然と福祉を志していた」。 ――新型コロナウイルス禍で入所者が家族と接する機会が制限されたことで、虐待が発覚しにくい側面にあったと指摘されています。コロナ禍の影響をどう考えますか。 「コロナ禍で家族との交流も減り、外部の目が届きにくい状況でした。また、職員の研修は、オンラインで話を聞くことだけになっていました。虐待に関する知識も十分ではなく、利用者が暴れ出した時の対応やコミュニケーションの仕方が分からなかったことも、虐待の要因の一つだと思います。利用者について職員が話し合うケース会議や朝礼も開かれておらず、職員間の意思疎通も不十分でした」...この記事の続きをお読みいただくには、購読申し込み、または無料会員登録(道新ID取得)が必要です。[北海道新聞](西興部村の清流の里。知的障害者ら約40人が入所する)少しずつでも態勢が改善しているようですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.12.12
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知的障害者の意思決定支援 愛知県知的障害者福祉協会が研究大会愛知県知的障害者福祉協会による「愛知県知的障害関係施設職員等研究大会」が12日、豊橋市藤沢町のロワジールホテル豊橋で開かれた。知的障害者施設などで働く職員らが参加した。 あいさつに立った川崎純夫会長は、「利用者の心の声を聞くことについて考えたい。施設の都合で動いてしまうことも多いが、利用者の言葉がなくても観察やコミュニケーションで意思を確かめることができる。そうした支援について学んでいこう」と述べた。永年勤続者の表彰とフォトコンテストの入賞者の表彰があった。 この後、基調講演があり、筑波大学人間総合科学研究科講師で日本意思決定支援ネットワークの名川勝代表理事が、「私の望む人生と私らしい意思決定〜障害のある人の好みや希望を大切にするかかわり〜」と題して講演した。鼎談(ていだん)もあり、名川代表理事と豊田市福祉総合相談課の安藤亨権利擁護支援担当、愛知県知的障害者福祉協会の阪田征彦副会長が「改めて意思決定支援のあり方を考える」をテーマに意見交換した。研究大会は13日も続けられる。【東日新聞】講演する日本意思決定支援ネットワークの名川勝代表理事こうした一番大切な部分を忘れずに、突き詰めてゆく。何より大変でも有難い支援ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.30
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入所待機者、三重県内で346人 知的障害者の支援施設 親の高齢化で年々増加三重県議会は6日、一般質問を行い、喜田健児氏(松阪市選挙区、新政みえ)が「障がい者福祉事業について」を質問。重度障害のある子供を持つ保護者から、親が先立った後の子供の受け入れ先などについて心配の声が挙がっていることに触れ、「親亡き後の問題の解消や、入所施設の待機者の現状について聞きたい」と問い掛けた。 中村徳久子ども・福祉部長は「県内の知的障害者の入所施設の待機者数は、今年11月時点で346人。親の高齢化に伴い年々増加している。緊急に入所が必要となった場合は、ショートステイを踏まえた対応をしている」と答えた。また親亡き後の問題については「自宅やグループホームなど、自ら安心して選択できる状況を整え、通所施設の整備を進めている」とした。 喜田氏は「重度訪問介護を24時間態勢で確保してもらっている人は非常に少ないと聞く。ヘルパー派遣費用が1人当たり月250万円と高額で、苦渋の決断をして人数を絞らざるを得ない状況に各市町は陥っている。それに対しての支援はどうなっているのか」と追及した。中村部長は「昨年度に三重県医療的ケア児・者相談支援センターを設立し、さまざまな相談などに対応している。また、来年度の共生社会づくりプランの新しい計画について、地域の課題をその関係者たちが集まって、議論するなどして検討している」と話した。 一見勝之知事は「一般福祉の財源は税金。選択集中でやっていくしかなく、知恵を出し合う必要がある」と述べた。 続けて、喜田氏は「(学校の)オーガニック給食の推進について」を質問。「学校給食に有機農産物を活用することで、有機農業に取り組む農家が増えるのではないかと1年9カ月前に提案した。それからの進捗(しんちょく)状況を聞きたい」と問い掛けた。 中野敦子・農林水産部長は「農薬の安全性については国の基準にのっとって行っている。有機農産物の普及に関しては、尾鷲、名張、伊賀の3市で実証的な有機栽培の取り組みが進んでおり、今後は他の市町に周知することで有機農業の拡大を狙っていく」と述べた。 これに関連した質問として松浦慶子氏(多気郡選出、自民党)が登壇。多気郡多気町内の有機農業に取り組む団体などの事例を紹介し、「有機農業の県の強みは」と質問した。一見知事は「三重県は農業の長い歴史と伝統があり、規模が大きい。少しずつ有機農業を進めていきたい」と応じた。夕刊三重新聞【YAHOOニュース】これもまた全国規模の問題ですね。是非、国会でも取り上げて欲しいものです。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.29
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障害児養育との両立へ相談窓口 京王電鉄京王電鉄㈱(東京都多摩市、都村智史代表取締役社長)は、中学生以下の子を養育する社員とその配偶者を対象に「障がい児養育支援制度」を開始した。臨床発達心理士などの専門家に相談できる窓口を設け、発達障がいなどの悩みに応じる。併せてカフェテリアプランに「発達支援施設や放課後デイサービスなどの療養施設の利用料補助」を追加し、同施設への送迎や手続きに積立年休を利用できるようにする。 妊活なども含めてさまざまな両立支援策に取り組むなか、新たに障がいを抱える子の養育も対象に加えたもの。社員からの声をきっかけに検討に着手し、導入に際しては複数人の社員から実態のヒアリングを行ったうえで制度化した。 一方、1月から女性の活躍推進策として月経プログラムも導入する。今後、全社員に医師監修のセミナーを実施するほか、20~30歳代の女性社員を対象にオンラインでの婦人科診療などを可能にする。【労働新聞社】これから結婚、出産、育児と進む人生の中で、こういう制度が充実していると心強いですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.27
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「障害者支援の基盤なくなる」 職員不足解決へ報酬改定を 署名提出障害福祉サービスの来年度の報酬改定に向けて、障害者を支援する全国組織「きょうされん」(東京)は8日、深刻な人手不足など事業所の厳しい運営環境を踏まえ、基本報酬のプラス改定などを求める1411団体の署名を武見敬三厚生労働相あてに提出した。 障害福祉サービスの事業者に払われる対価は公定価格で、来年度に3年に1度の改定を迎える。きょうされんは要望内容として、危機的な職員不足の解決や最低賃金引き上げへの対応、安定運営を実現するための基本報酬・加算の大幅なプラス改定▽物価高騰による利用者・事業所の負担増をくいとめる報酬改定▽食材費・水道光熱費の大幅高騰により、利用者・事業所の負担が増えている現状を踏まえた食事提供体制加算の継続、拡充・恒久化、などを盛り込んだ。 署名を受け取った厚労省担当者に対し、きょうされんの斎藤なを子理事長は「職員不足の苛烈(かれつ)さはかつてない状況。このままだと事業を撤退するところも出て支援の基盤がなくなっていく。抜本的な報酬改定の道筋を示してほしい」と訴えた。[朝日デジタル]人手不足は、あらゆるところにまで影響を及ぼしていますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.23
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倉吉の知的障害者施設で入所者が入浴中に死亡職員付き添わず倉吉市にある県立の知的障害者施設で5年前、当時18歳の入所者が、入浴中にてんかんの発作を起こしおぼれて死亡したことがわかりました。施設は事故当時、マニュアルに定められた浴室内での職員の付き添いを行っていなかったということです。県によりますと、倉吉市にある県立の知的障害者施設「皆成学園」で、平成30年12月28日に、当時18歳の入所者が入浴中にてんかんの発作を起こして浴槽内でおぼれ、病院に搬送されましたが死亡しました。施設のマニュアルでは「てんかん発作のある入所者が浴槽内につかっているときは目を離さないようにする」と定めていましたが、亡くなった入所者は事故までの2か月間発作がなかったため、当時職員は浴室の外にいたということです。職員は入所者が20分たっても浴室から出てこなかったため、外から声をかけたものの返答がなく、中を確認したところ、浴槽内でうつ伏せになっている入所者を発見したということです。皆成学園は「リスクの高い入所者に対する認識が甘かった」と話していて、ことし8月、遺族から当時の状況について説明を求められたことを受けて面談し、謝罪したということです。県は現在、遺族と和解に向けた交渉を進めています。皆成学園は事故後、てんかん発作のある入所者は職員が浴室内で見守ることを徹底するとともに、てんかん発作について、職員の理解を深めるため定期的に研修を行っているということです。一方事故の公表が5年もかかった理由について県は「当時、保護者が公表を望んでいなかった」と説明しています。NHK NEWSWEB【鳥取 NEWSWEB】家に居てもずっと入浴を見守ることは大変なこと、ただ施設だと一瞬のできごとでも、しっかりとマニュアルに沿っての対処が求められるということですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.16
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「知的障害者である前に一人の人間」牧場での虐待訴訟、原告側が主張 長年住み込みで働いていた牧場(北海道恵庭市)で虐待されていたとして、知的障害のある男性3人が、牧場の経営者家族と市に損害賠償計約9400万円の支払いを求めた訴訟の第1回弁論が28日、札幌地裁(布施雄士裁判長)であった。被告である経営者家族と市側は「虐待の事実は認識していない」として請求棄却を求めるなどした。 訴状によると、3人はいずれも60代の男性で、同市の「遠藤牧場」で18~45年間、住み込みで働いていた。原則休みはなく、午前3時半ごろに起床し、明け方から日没ごろまで牛の乳搾りや農作業などの仕事をしていたが、賃金は支払われていなかったとしている。 3人が障害年金を受け取っていた銀行口座からは、2003年以降で計5千万円超が引き出されていたが、それらのお金を3人が受け取ることはなかった。口座は経営者らが管理していたという。 3人は牧場内のプレハブ小屋の個室で生活していた。小屋に水道はなく、暖房は1部屋にしかなかったとしている。朝食は、ご飯にお湯と生卵をかけたものを支給されていた。昼夕食はレトルトカレーなどで、原告の弁護団は「かなり質素なもの」だったとする。 訴状では、市の責任についても言及した。 市は2017年1月の時点で、3人の生活状況を把握していたと指摘し、「虐待の疑いを強く認識しながら、経営者が元市議会議長だったことからあえて調査を行わず、放置した」と主張した。 この日の弁論では、原告弁護団の船山暁子弁護士が意見陳述し、「(3人は)与えられた環境に疑問をもつことができず、逃げ出すことも、助けを求めることもできなかった」と主張した。そのうえで、「原告たちは、知的障害者である前に私たちと同じ、人権をもつ一人の人間だ。『健常者』に対して許されないことが、障害者相手であれば許されるということはありえない」と訴えた。 一方、経営者家族は、「認識している事実と異なる点がある」などとした。 市は「虐待の事実を認識しておらず、隠蔽(いんぺい)も放置もしていない」と反論。経営者が元市議会議長であったからといって「忖度(そんたく)するような動機、必要性はそもそもない」などとした。 また、市は、経営者の夫婦らは原告3人の「里親」だと主張。原告3人は「『家事使用人』と表するのが妥当」であり、「労働契約が成立した『労働者』だとするのは誤りだ」とした。 原告弁護団の中島哲弁護士は、「障害者虐待防止法によると、雇用主らによる『使用者虐待』よりも、親などによる『養護者虐待』の方が、市町村の権限や義務がより重い」と指摘している。【朝日デジタル】政治絡みのお粗末な展開に、市の対応も残念極まりないですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.14
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「ばばも死ぬから、死んで」78歳の女性は苦悩の末、孫の首に手を掛けた 発達障害、不登校、暴言と暴力、すべての責任を背負い込み…3月27日朝、千葉県内に住む78歳の女性は、自宅で寝ていた孫の男児(9)に静かに近づいた。用意したロープを首の後ろに通す。すると孫は目を覚まし、驚いた表情を見せた。それでも女性はかまわず、無我夢中でロープを引っ張った。「ばばも死ぬから、死んで」 なんとか逃れた孫は外に飛び出して行く。ひとり残された女性は自分で110番し、電話口で、悲哀に満ちた声でこう告げたという。「私、孫の首絞めたんですけど。もう悩んで悩んで…」 離婚した息子夫婦に代わり、母親役となって孫の育児に一生懸命だった祖母は、なぜ最悪の行動に出てしまったのか。裁判の中で、家庭内での暴言や暴行、学校でのトラブルの連続に苦悩を深めていった状況が明らかになった。▽母親不在の子育て 千葉地方裁判所の公判で判明した内容によると、女性は当時、夫と長男、そして長男の子である孫と4人暮らしだった。長男は、孫が3歳のときに離婚している。 長男の仕事は介護職でシフト勤務のため、家を空けることが多い。そのため孫は、主に祖父母に育てられた。何事にもきちんとした「ばば」が寝食や身の回りの世話を担い、おおらかな「じじ」は祖母のサポート役や遊び相手になった。孫は保育園を卒園する間際に「自閉症スペクトラム(ASD)」と「注意欠陥多動性障害(ADHD)」と診断された。小学校に進学したものの、周囲とのコミュニケーションはうまくいかない。小2からは特別支援学級へ。小3になって通常学級の子どもと一緒に授業を受けるようになったが、その頃から学校へ行くことを露骨に嫌がるようになった。 その理由を、孫は祖父に打ち明けている。 「学校に行っても、怒られに行くようなもんなんだよ」 クラスの児童とけんかになると、先生は相手の子をかばうという。実際、連絡帳にはこんな記述があった。「友達とのトラブルがあって困ります」。孫が一方的に悪いかのようにも書かれていた。 ▽孫の暴言と暴力 祖父は法廷でこう証言している。 「孫が学校で受けたストレスは、一方的にばばにかかっていた」 生活リズムを正すよう祖母から注意を受けると、「うるさい」「しつこい」と反発。言葉は成長するにつれてエスカレートし、「死ね」「出て行け」とまで言うようになった。やがて暴力も振るうように。身長150センチと、小学3年にしては恵まれた体格で、力は強い。手加減もない。夜はゲームばかりでなかなか寝ようとせず、結果として朝は起きられない。遅刻や欠席が増えた。真面目で責任感が強い祖母は、孫の将来を強く不安視するようになった。 一方で、主治医は一貫して、学校に行くことを押し付けないよう指導した。祖父も賛同し、暴言や暴力を受けることがあっても「病気のせいだ」と捉え、さほど問題視はしなかった。しかし、性格が生真面目な祖母は違った。凶悪事件のニュースを見るたびに悪い想像が膨らむ。「いつか孫も事件を起こしてしまうのでは」 祖母はこの頃、長男にこうこぼしていたという。 「孫のことを考えると、ご飯ものどを通らないし夜も眠れない。あんたはいいわね」 子育ては大人3人で分担していたはずだったが、いつしか祖母ひとりが抱え込み、思い悩む状況に陥っていた。 3月上旬ごろからは、孫が不登校状態に。自宅で祖母と2人きりで過ごす時間が増えた。暴言や暴行は毎日のようにあった。このため、祖母はスクールカウンセラーにいろいろ相談していたが、3月下旬、相談内容が学校側に一切共有されていなかったことが判明する。「これまで相談していたのは、一体何だったんだろう」。そう言って、ひどく落ち込んでいた。▽事件前日「限界です」 事態は悪化していく。3月26日夜、孫がかんしゃくを起こし、祖父の左ほおを突然、平手打ち。祖母はショックを受けた。自分も幼い頃、戦死した父に代わり祖父母に育てられた経験がある。孫が祖父に手を出すのは考えられないことだった。孫はさらに「出て行け!」と暴言も吐いた。 見かねた祖父は、祖母をレストランに連れ出した。 「私、もう限界です」 2人で静かに食事をした帰り際、祖母がぽつりとつぶやいた。これまでも「疲れた」「楽になりたい」という発言を祖父は聞いていたものの、「限界」という言葉を耳にしたのはこの時が初めて。「相当追い詰められているんだな」と思ったが、まさか翌日に事件を起こすとは思っていなかった。 翌27日朝、長男と祖父は既に外出していた。祖母は自宅で段ボールをまとめる作業をしていた時、物置の棚にロープを見つけた。 それを手に取って孫の寝ている和室に向かい、犯行に及んだ。110番を受けて警察官が駆け付けた時、祖母はそのロープをクローゼットのポールに掛け、首をつろうとしていた。殺人未遂容疑で逮捕された。 ▽再出発 事件後のある晩、祖父と一緒に寝ていた孫は、突然泣き出したという。 「ばばは僕を真剣に怒ってくれたんだ。大きくなって何でもできるように。僕はばばの気持ちを分かってあげられなかった。僕が原因なんだよ」 祖父は公判で孫について聞かれ、涙を流して訴えている。「本当は優しい子なんです。今すぐにでも(祖母と)会わせてやりたい」 勾留が続く祖母にも変化があった。家族との面会を繰り返すうちに、常に厳しかった表情が徐々に和らいでいった。 被告人質問で祖母は、当時を振り返っている。 「あの3月は何だったんだろうか。次から次へと悩みが尽きず、本当につらかった」 祖父は法廷で「後悔」を口にした。「夫として一緒に住み、『限界』という言葉を聞いていながら、未然に防げなかった」 被害者である孫を含め、親族5人が「処罰を求めない」という嘆願書を裁判所に提出。祖母が家に戻った後のサポートも誓った。公判の最後の意見陳述で、祖母は涙声でこう語っている。 「本当に申し訳ない。孫も私も生きていて本当に良かった」 千葉地裁は10月12日、懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡した。判決が確定後、祖母は自宅近くに住む長女とその息子と暮らすことになり、孫とは当分顔を合わせないという。 加害者と被害者の双方を抱えるこの家族は、どのように再出発していくのだろうか。幼い孫が抱えた心の傷は決して小さくないとは思うが、祖母が法廷で語った小さな望みがかなうよう、願ってやまない。「許されるならば、孫のいないときに料理を作ってあげたい」【YAHOOニュース】以前にもクリップした記事ですが、生活環境を窺うと本当にお気の毒としか言えませんね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.12
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知的障害の高校生に頭突きや蹴り、容疑で放課後デイ代表者ら3人逮捕障害のある子どもが通う放課後等デイサービスで、利用者の高校生に頭突きや足蹴りなどの暴行を加えたとして、大阪府警は21日、大阪府吹田市の「デイサービスアルプスの森」代表、宇津(うづ)慎史容疑者(60)=吹田市千里丘上=と職員の男2人を暴行の疑いで逮捕したと発表した。3人の認否は明らかにしていない。 他に逮捕されたのは、宇津容疑者の兄の雅美容疑者(65)=同=と棟方日出海容疑者(62)=同市岸部北2丁目。 発表によると、3人の逮捕容疑は共謀し、2月23日と3月1日、施設内で男子高校生(16)に頭突きなどをしたほか、頭を殴ったり、馬乗りになって床に頭をたたきつけたりした疑い。高校生は重度の知的障害や、自傷他害が激しい強度行動障害があったという。 府警によると、3人はそれぞれ2~4月、同じ高校生に計14回、別の男子中学生に計2回、バランスボールを投げつけたり、顔を平手打ちしたりした疑いもあるという。朝日新聞社【YAHOOニュース】以前にこの施設から居なくなった男性が川で遺体で亡くなっていましたね。施設のモラルを逸脱していて継続運営も不安極まりないですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.09
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「グループホームは地域生活ではない」と国連障害者権利委員が言及。“ぼったくり”グループホームの拡大計画も明らかに知的障害者として初めて国連障害者権利委員会の委員を務めるロバート・マーティンさんが、10月17日に来日して講演しました。講演でマーティンさんは「施設で暮らすと地域の一員ではなくなる。その点ではグループホームも一緒だ」と話し、日本政府の「グループホームも地域生活のひとつ」という解釈を否定しています。更にマーティンさんは「障害を理由に、何処で誰と暮らすか選べないのが問題であって、共同生活する人数の問題ではない」と強調しました。昨年9月にも、閉じた施設から開けた地域へ移すよう勧告されています。これらを踏まえ厚生労働省は、入所施設の定員を減らしグループホームから一人暮らしへの移行を促進する方針を打ち出すようです。元々、グループホームを「落としどころ」とするのは無理があったと思います。シェアハウスに似た形式をとっていますが、運営する母体とその職員が管理している以上、甘く見積もっても「施設と地域の間」に留まるでしょう。地域の近くにグループホームを設けようとすれば、強硬な反対運動が起こることさえある始末です。そもそも、グループホームは運営者の心構えからしてピンキリです。利用者の食事にかかる費用を過大に請求する「ぼったくり」が明らかとなったある運営会社は、利益を上げることだけに拘って施設や職員の質など一顧だにしませんでした。その運営会社は、事業を日本全土へ拡大するだけでなく、高額な報酬を目当てに支援も出来ない重度障害者を積極的に受け入れていました。重度障害者を対象とした日中型グループホームというだけでかなりの需要があり、役員はこれを「入れ食い」と表現したそうです。案の定、各施設では虐待や介護ミスが頻発しました。挙句の果てには、退所する利用者の家族に部屋の修繕代として、相場の3倍にもなる金額を請求までしたそうです。最後の最後まで金を毟り取ってやろうという気概が表れており、もはや単なる「銭ゲバ」です。勿論、全ての運営がここまで酷いわけではありませんが、ハズレを引いたときの恐ろしさはやはり「施設」です。かといって、障害者をグループホームから一人暮らしへ移すのも易々とはいきません。寧ろ、良い施設を探すよりも難しいのではないでしょうか。基本的な生活能力は勿論、低収入に甘んじる障害者が家賃を払い続けられるだけの部屋も探さねばなりません。結局、手の届く範囲で家族がサポートすることにもなるでしょう。何よりも、開けた地域で障害者が住むことを受け入れるだけの器が近隣住民たちにあるのでしょうか。過去には、自治会の班長決めで対象から外すよう求めた知的障害の男性が、「特別扱いは出来ない。外れたいなら全住民にカミングアウトしろ」と言われて自殺する事件もありました。「脱施設」をしようがしまいが、最後に鍵となるのは周囲の人間たちの「器」なのかもしれません。[障害者.com]日本は、バリアフリーを謳いながらも、まだまだそういう意味では目に見えない囲いがありますね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.11.01
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障害等級を誤って低く認定、115万円の損害与える 川崎市が謝罪川崎市は10日、同市宮前区に住む40代女性の障害等級を誤って低く認定し、重度障害者医療費助成金や所得税などで総額約115万円の損害を与えていたと発表した。女性とはすでに和解して約75万円を払い戻し、残りの約39万円は賠償金として11月中に支払う。市側は「障害者手帳制度の信頼性が揺らぐ重大な事態で、申し訳ない」と謝罪した。 市側によると、女性は2011年、当時既に心臓機能障害4級だったが、新たに言語機能と肢体不自由の障害認定も追加申請した。しかし宮前区の担当者が誤って、言語障害のみの等級審査を「障害者更生相談所」(現在は市総合リハビリテーション推進センター総務・判定課)に依頼。さらに、相談所からの結果通知時に、宮前区の職員が再び誤ってシステム上のデータを言語機能から肢体不自由の障害に変更させた。この結果、女性は心臓機能障害4級と肢体不自由4級を合わせた総合等級3級と認定された。本来であれば言語機能障害4級も合わせ、総合等級2級と判定されるべきだったという。 市は再発防止策として申請書式やマニュアルの変更、申請処理やシステム入力時の確認の徹底などを実施した。[毎日新聞]早く気が付いて良かったものの、手続きなどが難しい障害の者には、それ自体も把握が難しいでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.10.30
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北九州 障害児通所支援事業所 給付費260万円余不正受給北九州市は、八幡西区にある障害児通所支援事業所が給付費260万円余りを不正受給していたとして事業所の指定を取り消すと発表しました。北九州市によりますと、指定が取り消されるのは八幡西区にある障害児通所支援事業所「お−ぷんはーと」で、おととし4月から去年5月までの間、利用者2人に対し、サービスを提供していなかったにもかかわらず、サービスを提供していたかのように装った記録を作成し、市から給付費260万円余りを不正に受け取っていました。匿名の情報提供が去年4月にあり、これを受けて市が調査したところ、不正が明らかになったということです。このため、市は児童福祉法に基づいて「お−ぷんはーと」の障害児通所支援事業所としての指定をことし12月31日付けで取り消すことを決定しました。また、運営会社の「CーSmile」に対して不正受給額の4割を加算したおよそ370万円の返還請求を行ったということです。「C−Smile」はNHKの取材に対し、「コロナ禍で利用者が減少し経営が厳しくなり不正に請求してしまいました。利用者におわびします」とコメントしています。NHK NEWS WEB[北九州 NEWS WEB]匿名の情報提供、内部告発があったんでしょうか。いずれ明らかになる不正受給、経営が厳しくなった時点で市に相談する術が持てると良かったんでしょうね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.10.29
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知的障害者施設の19人殺害事件から着想した小説『月』。宮沢りえ・磯村勇斗らで映画化の、善悪を揺さぶる原作を読む【書評】10月13日に公開される映画『月』。主人公は、宮沢りえが演じる作家・堂島洋子です。主な舞台は洋子が働き始める障害者施設。職員の入所者への横暴な態度、入所者たちの目を背けたくなるような行動、職員間のいじめ……生々しい日常がタブーなしで描かれます。さらには宮沢りえ含む主要キャスト4人の役柄は全員小説家、映像作家などの表現者。表現者同士だからこその嫉妬・羨望・焦燥など複雑な感情が、物語の闇をさらに深めます。 社会の中には確かに存在するのに、多くの人が目を背けようとしている。さらに言えば目を背けている自覚もなく、“ないこと”になっている問題をむき出しにする本作。その原作である辺見庸氏の『月』(辺見庸/KADOKAWA)を紹介します。 作者である辺見庸氏は、元共同通信社記者。『もの食う人びと』などルポルタージュ、ノンフィクション作品も多く執筆しています。『月』は、神奈川県の知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」で入所者が殺害された事件に着想を得たもの。映画と小説ではテーマや一部の登場人物、容赦のない現実の描き方は共通していますが、主人公は別。筋書きも異なります。 小説の主人公は「きーちゃん」と呼ばれる障害者の女性です。きーちゃんは体を動かすことができないばかりか、目も見えず話すこともできない重度障害者。自分の気持ちを表現する術はありませんが、耳は聞こえているので聴覚情報は入ってきます。周囲の人間が自分を表現する言葉や態度から、「きっと自分は醜いのだろう」と感じているきーちゃん。そんなきーちゃんへずっと話しかけているのが、のちに事件を起こすこととなる“さとくん”です。さとくんは独り言のように、自分の日常に起きた出来事をきーちゃんに語ります。そんな話を聞いて、人知れず思いを巡らせるきーちゃん。きーちゃんの頭の中は想像力も語彙も豊かです。特にさとくんが入所者たちに読んで聞かせる紙芝居『花さかじいさん』から「“善”が〈富・福・美〉を生み出すのではなく、〈富・福・美〉があるから“善”なのではないか、すなわち醜い私たちは“悪”なのではないか」と考えるシーンは秀逸。すべてを持つ強者が善とされ、持たざる弱者が悪であるかのように捉えられがちな現代全体への考察は本作のテーマをわかりやすく示す一例であり、その鋭い着眼点にハッとさせられました。 また、きーちゃんの視点で描かれるさとくんの変化にも注目。さとくんが入所者に読む紙芝居は、職員が必ずすべき仕事ではなく、さとくんの自発的な行動です。その行動は入所者には歓迎されますが、職員には「いらない仕事を増やしている」と疎まれることも。 このエピソードからもわかるように、さとくんは一言で“悪”と断言できる人間ではないのです。他の職員のように入所者を痛めつけることはせず、集団痴漢にあっている(と思われる)被害者を助けようとするなど、人一倍純粋で正義感があるような面も。そんなさとくんがいろいろな出来事をきっかけに変容していく様子が小説ではじっくり描かれます。しかし変容と言っても、最後までやはりさとくんは完全な悪としては描かれません。事件の準備をする一方で、広告で見たとある子どものためにユニセフへ寄付金を送ります。「今から行うことは殺人ではない、相手は人ではないから。自分のやることに賛同するものも多くいるはずだ」とさとくんは心の底から考えているので、自分が悪であるという認識は一ミリもないのです。 「人とはなんなのか」「命とはなんなのか」そんな重い問いかけを残し、善悪の基準すら揺さぶってくる本作。映画と小説ではその根幹は同じでも、描かれるディテールは全く異なります。どちらも観る、読むのに気力を必要とする一作ですが、ぜひ見てほしい作品です。ダ・ヴィンチweb【YAHOO ニュース】月 / 辺見 庸 著 選書 双書 ノンフィクション 学術 教養文庫 国文学 海外文学 紀行 エッセー 雑学 知識 詩 詩集 文学全集 日本文学 教養新書 選書 文庫一般 短歌 俳句 最新 日本 雑学 ブックス ノベルス ライブラリー ブックガイド 文芸全般.. 人気 おすすめ 送料無料 #og映画だと一定の流れで話が進んでしまうけど、小説だとゆっくりと段階を踏んで内容を把握できるので映画を観た後に本を読んでみるのも、またその逆も、一手ですね。☄にほんブログ村にほんブログ村
2023.10.25
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