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夕刻、私の膝の上で眠っていたにゃあにゃが、「にぃ~」と「なぁ~ん」の中間のような悲しげな小さな声をあげました。急いで、膝からおりて、トイレに向かって、駆けていきました。猫は、すぐに自分のトイレを覚えます。初めての家でも、自分の糞尿のにおいのついた砂を入れてやれば、そこが自分のトイレだと覚えるのです。悲しげな声の理由は・・・静かに立ち上がって、後をつけて行って分かりました。下痢便が点々と、廊下にこぼれていました。元の飼い主さんが与えていたというキャットフードを購入して、家では一度食べただけなのですが、どうやら、にゃあにゃには、そのフードが合っていなかったようです。にゃあにゃをいただいてきたお宅に、連絡して、下痢をしていなかったか、お尋ねすると、「してたわよ」面倒くさそうな声のご返事が戻ってきました。懐かない・耳疥癬がひどい…それだけの理由ではなかったのですね。折角、家族の一員として迎えた子なのに、僅か一週間で、「仔猫、差し上げます」の広告。水様便は、翌日、別のメーカーのキャットフードを買いに行き、2日か3日で、完全に治りました。あの時の、にゃあにゃの悲しげな声が忘れられません。お腹が痛かったのか、粗相をすると怒られていたのか、それとも、トイレまで持たないことを恥じていたのか…。愛おしい子。ぽたぽたと、廊下に落ちた水様便を拭き取りながら、この子のために、出来ることは、何でもしようと、改めて、心に誓いました。
2023/06/15
風薫る五月でした。箱をそっと床に置き、にゃあにゃを抱き上げます。用意してあったトイレに、猫砂と、貰ってきた尿のにおいのついた猫砂を加えて、おろします。ここが、にゃあにゃのお手洗い。おっきいねぇ。すっぽり隠れちゃう(笑)にゃあにゃは、砂のにおいを嗅いで、つぶらな瞳で見上げました。覚えたかな?じゃ、いつもいるお部屋に行こうね。リビングダイニングに抱いて連れていき、着地させた後は、黙って見ているだけ。ウールのカーペットのにおいを嗅ぎ、カーテンに近づいていって…あちらこちら、においを確認して回っているようでした。その間、私は、ただ、見ているだけ。口許が緩んで、笑みがこぼれるのを抑えられませんでした。幸せ。猫がいる幸せ。フードと水を、そっと用意してやりました。その頃になると、にゃあにゃは、動いた後、私の姿を振り返って確認する仕種をするようになりました。にゃあにゃ、探検は終わったかな?ご飯とおみじゅ(お水)、あるけど、食べるかな?かりこりと音を立てて、フードを食べる様子に、涙がぽろり。自分のテリトリーとして認識してくれたんだ。安心できる場所だと思ってくれたみたい。正座している私の膝の上に、自分から乗ってきた「にゃあにゃ」。抱っこさせない気難しい仔猫と言われたので、内心、ひやひやしていたのですが、にゃあにゃは、するりと、我が家の一員になりました。膝の上の柔らかな、小さなあたたかいアンモナイト。膝の上で、ふみふみされて、あ、これ外出用の刺繍入りのスカートのままだった。ま、いいか。にゃあにゃが気に入ったんなら、提供だね。
2023/06/06
にゃあにゃの元の飼い主さんは、ペットショップで、にゃあにゃを購入されたのですが、1週間足らずで手放すことにされたのでした。懐かないから。耳ダニ(耳疥癬)がいるから…段ボールの移動ケースに入れるのに、30分近くかかったでしょうか。僅か生後2か月の仔猫ですが、飼い主さんに抱き上げられるのを嫌がって、逃げ回るのです。見ていて、大丈夫かなぁ…と不安の念が湧いてきました。漸くの事で、箱に入ったにゃあにゃ。「すみませんが、この猫ちゃんのにおいのついたトイレの砂を少しだけ、いただけますか?」そして、にゃあにゃは、車中の猫となりました。なおぉ~ん にゃああ~ひっきりなしに鳴き始め、指を入れると、顔をこすりつけてきて、一時は静かになります。帰りは、知らないお家を探す必要がないので、1時間半くらいだったでしょうか。途中で、元飼い主さんが食べさせていたキャットフードを購入しました。あまり変化がないようにと、トイレの砂も、似たようなものを選びました。にゃあにゃ、にゃあにゃ。も少し、我慢してね。おうちに着いたら、好きにしていいからね。元のおうちから離れちゃって、さびちい(寂しい)のかな?ごめんねぇ。でも、ずっと一緒だよ。ママでちゅよ~。訴える声が、かすれてきたようで、痛々しく思いながら、家に到着しました。
2023/06/05
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