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『スーパースター☆カム・サヨン』韓国のプロ野球が始まった1982年、勝率1割8分8厘(15勝65敗)という伝説の弱小チーム、サムミスーパースターズの実在の敗戦処理投手、カム・サヨン選手のお話。社会人野球をしていたカム・サヨン選手は、系列会社が創立したプロ野球チームの入団テストを受けたところ、採用。初登板は敗戦処理。当初から先発は期待されておらず、チームに左腕がいないため、採用されたのだった。スーパースターズがどうしても勝てないチームOBベアーズの看板スター、パク・チョルスン投手の20連勝がかかった試合。スーパースターズの投手陣は誰もが登板を嫌がるなか、カム・サヨン選手が名乗りをあげる。出演:イ・ボムス、ユン・ジンソ、リュ・スンス、イ・ヒョクチェ、コン・ユ、キム・スミ監督:キム・ジョンヒョン2004年、韓国笑いました。泣きました。はらはら、どきどき、わくわくしました。久しぶりの大ヒットです♪マラウイに来てから見た映画のなかで一番、楽しめました。つくづく私ってば、野球好きだなーと思いましたね。映画なのに、試合の展開にわくわくしちゃいました♪同じく韓国の野球映画『爆裂野球団(原題:YMCA野球団)』もかなり好きで、何度もくり返し見ましたが、いやー、それを越えちゃいましたね、この映画。恋愛モノが苦手で、ヒューマン系が好きな私。『チャンピオン』もかなり大好きですが、主人公は『チャンピオン』ほど有名じゃないし、『チャンピオン』ほどシリアスすぎない。随所に笑いが散りばめてあるだけでなく、家族愛が充満していて、ぼろぼろ泣いちゃいました。主演のイ・ボムスシは『オー!ブラザーズ』でもかなりいい味をだしてはって、泣いちゃいましたが、この映画では改めて、彼の声がいいなと思いました。特典DVDにカム・サヨンシご本人のインタビューが収録されていますが、人柄の良さがにじみ出ている素敵なアジョシ(=おじさん)特典DVDで、キャッチャー役のイ・ヒョクチェシが「観たあと心温まって 3日間は眠れませんよ そして半月は 観て良かったと思うでしょう」と、おっしゃってます。観たその日から眠ってしまいましたが^^;わかりますねー、その気持ち。ヒットした映画ではないし、一般受けはしないかもしれません。私もDVDを買うのを迷いましたが、買って大正解☆私は、大好きな映画です★★★★★頂点を極めた人や、目指していた人を題材にした映画や物語はいくらでもあるけれど、主役が敗戦投手っていうのがいいじゃないですか。エリート街道をひた走り、望むものを手に入れてきた人にはこの映画の情感は伝わりにくいかもしれませんね。そういうい意味では、挫折ばかりの私の人生も、感性を増やしてくれたのかも。むはは。プロフィールの「好きな映画」に加えちゃいました☆あー、韓国に帰りたい。焼酎、飲みたい。今日もぽちっ↓とありがとうございます人気blogランキングへ
September 1, 2007
名もなきアフリカの地で シュテファニー・ツヴァイクの自伝的小説を映画化した家族の愛の物語。ナチスの迫害を逃れアフリカに移住したユダヤ人一家が、全く異なる文化の中で一度は崩れかけた家族の絆を再び取り戻していくまでを真摯に見つめた感動作。2002年度のアカデミー最優秀外国語映画賞を受賞。 1938年4月、少女レギーナと母イエッテルはナチスの迫害を逃れるため、故郷のドイツを後にし、先にケニアに渡っていた父ヴァルターのいるロンガイの農場へとやってきた。ドイツでは弁護士をしていたヴァルターもここでは農場で働く一介の労働者。予想を超える過酷な生活に、お嬢様育ちのイエッテルは耐えられず弱音を吐いてばかり。一方ヴァルターは、欧州情勢の悪化に、残してきた父や妹の安否が不安でならない。そんな2人を尻目に、レギーナは料理人のンブアやケニアの子どもたちとすぐに仲良くなり、アフリカの大地でたくましく成長していく…。(allcinema online より出演:ユリアーネ・ケーラー、メラーブ・ニニッゼ、レア・クルカ、シデーデ・オンユーロ監督:カロリーヌ・リンク2001年、ドイツなんちゅータイトルやねんヨーロッパから見たら、あるいはこの時代には「名もなき」だったかもしれないけれど、今のマラウイから見ても、ケニアは大都会。「先進国」の傲慢さを感じてしまうタイトルだなぁ。ストーリーもほとんど入り込めず、「マジ」=水、「アタク」=3 など、マラウイで使われているチチェワと、スワヒリ語には似た言葉もあんねんなーくらいで、かなり傍観していた。が、料理人のンブアの「私は長い旅に出ます。この旅の終点は誰にもわかりません。 人は定めの時が来たなら、長い旅路に出なければなりません。」という台詞から始まるクライマックスでは号泣約1年2か月後にやってくる、警備員アフィークやハウスキーパー・マーガレットの家族、そして愛おしい仔猫チョンデとの別れの日を無意識に思い描いたのかもしれない。チョンデ 今朝はチョンデに貴重なお皿を割られてしまいましたが、いーんです。かわいいから人気blogランキングへ
July 22, 2007
やさしくキスをしてグラスゴーにあるカソリックの高校で音楽を教えるロシーンは聡明で魅力的な女性だが、若くして結婚した夫とは別居中で、心に寂しさを抱えていた。ある日彼女は教え子タハラの兄で、パキスタン移民2世のカシムと出会う。彼はクラブでDJとして働きながら、将来自分のクラブを経営することを夢見る青年だった。音楽という共通の趣味もあり、急速に愛し合うようになる二人。しかし厳格なイスラム教徒であるカシムには、父親が決めた従姉妹の婚約者ジャスミンがいて、9週間後にイギリスに来ることになっていた。家族との強い絆とロシーンとの愛の間で揺れ動くカシム。ロシーンも二人の付き合いをカソリックの神父に責められ、学校を辞めさせられることに。さまざまな問題が立ちはだかりながらも二人は愛を深めていくが・・・(S-プレミアムDVD&GAME館の商品紹介ページより転載)出演者 エヴァ・バーシッスル、アッタ・ヤクブ、シャバナ・バクーシ監督: ケン・ローチ2004年 イギリス、イタリア、ドイツ、スペイン家族やコミュニティを大切にするパキスタン人と、二人の関係性を優先させたい白人女性。二人の愛を通じて、宗教や習慣、伝統の違いからくる価値観や生き方の違いを乗り越えようとするメッセージはわからなくもないけれど、入り込めなかった。カシムの妹が、学校で差別した生徒たちを音楽室まで追いかけたところから、カシムとロシーンは出会うのだが、そもそもムスリムの生徒が、そんだけカソリックの厳格な学校に、なんで入学してたのかよくわからないし、映画としてのクライマックスも、私はいまいち釈然とせず。パキスタン移民とイギリスというテーマとしては、『ぼくの国,パパの国』の方が、私は楽しめた。人気blogランキングへ
June 4, 2007
地雷を踏んだらサヨウナラベトナム戦争、カンボジア内戦当時の戦場カメラマン、一ノ瀬泰造さんのお話。出演:浅野忠信、川津祐介、ソン・ダラチャカン 監督:五十嵐匠1999年、日本これ、公開当時に劇場で見ました。この映画を見て、カンボジアに行こう!と思い、行きました。浅野忠信、かっこいいですね。子どもが亡くなった時の演技はどうなん?と思いましたが。久しぶりに見て、やっぱり私は好きですね、この映画。近くの先輩隊員Fさんは、もう一つだったそうですが。「あなたは自分勝手だ。だけど自由で・・・、 だから応援したくなるのかもしれない」というベトナム人のウェイトレスの言葉が、身に染みました。私もええ年して、気ままなことさせてもらってるし、ここでの生活を満喫して、日本に何か持って帰れたら良いのですが。最後、行方不明になってから9年後の1982年、両親により死亡が確認されたというテロップが流れますが、両親に死亡を確認させたらあきませんね。無事に帰ろう、私。・・・って、泰造さんに比べたら、平和ボケしまくってる、ぬるま湯のような環境にいますが、これまでにも、事故やマラリアなどの病気のため、日本の地を再び踏むことのなかった先輩隊員たちもいらっしゃいます。うん、無事に帰ろう、私。人気blogランキングへ
June 2, 2007
死ぬまでにしたい10のこと6歳と4歳の娘を持つ23歳の女性。ある日倒れ、病院へ行ったところ、両方の卵巣と肝臓、胃にガンが転移しており、余命は長くてあと3か月であることを伝えられる。出演:サラ・ポーリー、マーク・ラファロ、スコット・スピードマン監督:イザベル・コヘット2002年、スペイン・カナダスペイン映画を見たのは、『息子の部屋』に続いて2作目だと思います。好きですね。こういう日常の中の非日常、そして日常の中の大切なものを描いた映画。彼女がしたい10の項目・娘たちと一緒に海に行く・髪型やネイルを変える・夫以外の男性と恋をする・娘たちに新しい母親を見つけるなどを見た時、そんなもんなんかな?と思いましたが、死に直面した時、身の回りにある、あるいは少し手を伸ばせば届きそうな幸せを願う、人はそんなものなのかもしれませんね。娘たちにメッセージを残す場面、父親に会いにいった場面等、何度も涙してしまいました死を淡々と迎える映画としては『8月のクリスマス』もかなり好きですが(もちろん、オリジナルのハン・ソッキュシの方です)、この『死ぬまでにしたい10のこと』の方が、残された人たちが、前向きに生きている感がいいですね。それが彼女の生き方の潔さなのかもしれない。『息子の部屋』も映画館で泣き、エンドロールの間じゅう立てなかったのですが、この映画も、エンドロールの終わりまでなんとなく見てしまいました。情感がじんわり残るのでしょうね。私がエンドロールを見ている時、それは、その映画にかなり入り込んでいる時ですね。エンターテイメントのハリウッド映画よりも、こういう映画の方がしっくりくるようになりました。 息子の部屋 韓国映画/8月のクリスマス人気blogランキングへ
June 1, 2007
パール・ハーバー陸軍航空隊の若き精鋭パイロット、レイフとダニーは幼い頃から固い友情の絆で結ばれていた。二人は、軍医療施設で美しい看護婦イヴリンと出会い、レイフとイヴリンは激しい恋に落ちる。だが、世界中に戦火が広がる中、理想に燃えるレイフは志願し、英国へと旅立ってしまう。一方、ダニーとイヴリンはハワイ・オアフ島に転属になる。この南の楽園でイヴリンはレイフを待ち続け、ダニーはそんな彼女の心の支えとなった。そして、運命の日がやってくる。1941年現地時間12月7日。パール・ハーバーは一瞬にして深紅に染まり、戦争は突然の嵐のように彼らの青春に襲いかかった。(ぐるぐる王国商品紹介ページより転載)出演:ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネット、ケイト・ベッキンセール監督:マイケル・ベイ2001年、アメリカ「日本人は見るのが辛い」と聞いていましたが、日本人としても、また恋愛モノとしても辛かったですね途中で結末が想像できてしまったため、展開を楽しめなかったこともあります。また、私が恋愛ものが苦手なのは、1人でいることが辛くなるからだと、改めて感じました。日本兵役は、日系の人を使ってはるんですかね?字幕が欲しいくらい、聞き取りにくい日本語でしたね。女優さんは皆、おきれいでしたね。これだけきれいかったら、人生謳歌してはるんやろうなぁ。ん じゃ、私は人生謳歌してないんやろかと自問してしまった人気blogランキングへ
May 31, 2007
ターミナルJFK空港に到着したビクター。祖国でクーデターが起こったことを知る。ニューヨークにも入れず、帰国もできず、空港で暮らし始める。彼は父親との約束を守るため、ニューヨークに来たのだが・・・出演:トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ監督:スティーヴン・スピルバーグ2004年、アメリカヒューマン系の映画が好きな私が、なぜかまったく入り込めませんでした。空港も大好きなのに、なんでだろ?トム・ハンクス&スピルバーグですか! なら、ますます私のツボのはずなのに、ん~不思議。お父さんとの約束云々のくだりは好きですが、星1.5といったところです。人気blogランキングへ
May 29, 2007
アルマゲドン小惑星が地球にぶつかるのを阻止するため、採掘のプロたちが宇宙へと旅立つ! 大ヒット・メイカー、ジェリー・ブラッカイマーとマイケル・ベイ監督が放ったSF超大作。(イーベストCD・DVD館の商品紹介ページより抜粋)出演:ブルース・ウィリス、ベン・アフレック、リヴ・タイラー監督:マイケル・ベイ1998年、アメリカハリウッド映画は、お金がかかっているなぁというのが、最初の印象です。映画がエンターテイメントであることを、改めて感じました。『インディペンデンスデイ』とごっちゃになっていたのですが、う~ん。テーマの違いがわからない。パソコンの小さな画面では、隕石群の迫力が伝わらないだけでなく、むしろよくわからず、映画館の大画面で見るべき映画かもしれませんね。しかし、いくら緊急事態とは言え、やんちゃな石油掘削人たちが宇宙へって、設定に無理がありすぎるのでは??それでも出発前、離婚した妻のところへ行き、一言謝りたかったというシーンや、父娘のやりとりなど、家族愛には、うるっときました。しかし、父親に彼氏とのラブシーンを見られるのはイヤじゃないのか??ブルース・ウィルスの役は、かっこよすぎますね。給油がロシアの基地であったり、ロシア人宇宙飛行士のふるまい等、あえて「ロシア」で設定してあるところに、アイロニーを感じました。そのロシア人は、宇宙ステーションで18か月一人きりという設定でしたが、それに比べれば、マラウイの方がかなりましだなと思いました。週末には、日本人と話せますしね。宇宙飛行士って、かっこいい仕事だと思っていたけど、孤独とたたかう仕事なのかもしれませんね。人気blogランキングへ
May 7, 2007
織田裕二主演『 T.R.Y.』20世紀初頭の東アジアを舞台に、織田裕二が詐欺師を熱演した大作。日本人詐欺師・伊沢修の前に、革命家を名乗る男が現れる。男は伊沢を殺し屋から命を守ることを条件に、彼に日本軍の武器弾薬奪取を依頼する。出演:織田裕二、シャオ・ピン、ソン・チャンミン、渡辺謙監督:大森一樹2003年、日本 (以上、ムラウチDVD商品紹介ページより抜粋)織田裕二主演で、日中韓台の役者が共演して、こんな映画が作られていたなんて、全然知りませんでした。2003年当時、話題になっていました??日中韓の役者が共演した 『THE PROMISE』の方が話題性は高かったような印象がありますが、『THE PROMISE』よりも『 T.R.Y.』の方が断然おもしろいっ!原作がしっかりしているのかもしれませんね。ストーリーも最後まで楽しめました。『ドクターズ』で、チャン・ドンゴンシのお兄さん役だった、ジャッキー・チェン似のソン・チャンミンシも私の好きな俳優さんですし、シャオ・ピンも、織田裕二もかっこいいですね日本のドラマはほとんど見ない私ですが、『踊る!大捜査線』は好きです。TVシリーズ 踊る大捜査線 DVDセット(第1巻~6巻)それに渡辺謙。DVDのプロフィールで『ラスト・サムライ』に触れられていないということは、ハリウッド進出以前の作品なんですかね?この作品でも、味のある、すごい役者さんだなぁと感じます。これはまた、見返してしまうかもしれない作品ですね。邦画の中にも、おもしろい作品はあるのですねぇ。人気blogランキングへ
May 6, 2007
海の上のピアニスト豪華客船のピアノの上に捨てられていた赤ちゃんは、船の乗組員に育てられ、やがて天才ピアニストとなる。出演:ティム・ロス、ブルート・テイラー・ヴィンス、メラニー・ティエリー監督:ジュゼッペ・トルナトーレ1999年 アメリカ、イタリア『ニュー・シネマ・パラダイス』と同じ監督と知り、なんとなく納得。悲しすぎる人生だと思います。タラップを下りかけたものの、引き返してきた時、彼を引き止めたものは一体なんだったのでしょうね?漠然とした、大きな不安?私自身、ずっと日本を飛び出したいと思っていたものの、実現までにはかなりの時間がかかりました。もし10年前に実現していたら、違った人生だっただろうと、悔しい気持ちもあります。また、今頃飛び出したことで、失ったものも大きかったし、家族をはじめとする、周りの人たちに与えた心配やご迷惑の数々も申し訳なかったです。でもきっと、今だからできること、感じられることもあるのでしょう。人生って、選択の連続ですよね。引き返すことはできないけれど、違うと思えば、やり直すこともできる。その時々の選択の上に重ねられる経験で、人生はより豊かに彩られていくのでしょう。臆病になり過ぎず、殻を破れる自分でありたいけれど、守るものが増えたら、そうもいかなくなるのでしょうね。人気blogランキングへ
April 29, 2007
プライベート・ライアンスティーブン・スピルバーグ監督が真正面から戦争を描いた、トム・ハンクス主演の超大作。アカデミー賞5部門に輝いた名作。ノルマンディ上陸作戦の後、ミラー大尉は1人の二等兵を連れ戻せとの命令を受け、部下と共に最前線へ。“戦争で死ぬ”という事をリアルに描いた冒頭30分は、まさに地獄絵図。低価格再発売。出演:トム・ハンクス、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ、マット・デイモン、バリー・ペッパー監督:スティーブン・スピルバーグ1998年 アメリカ(以上、S-プレミアムDVD&GAME館のDVD紹介文より抜粋)テレビもラジオもなく、時間だけはたっぷりあるマラウイの夜の時間つぶしのため? 隊員間で、映画や日本のTV番組、音楽、漫画等々のデータが出回っています。こういうメディアの発達に感謝するとともに、パソコンも今ほど普及していなかった10年前の隊員の方々は、どうやって時間をつぶしていたのだろうと、思いを馳せたりもします。先月帰国されたWさんからいただいたデータのなかに、この「プライベート・ライアン」も入っており、初めて見ました。紹介文にもある通り、冒頭30分は戦争ってイヤだな、と痛感させられる、迫力ある映像だと思います。そういう意味では「ブラザーフッド」同様、見る価値のある映画だと思います。人類が過ちを繰り返さないためにも。ご近所に住むアメリカ人たちとともに過ごしてる時間、私がもし100年前に生まれていたら、あり得ない光景だよな、と思ったりします。こんな“日常”が、いつまでも続きますように ブラザーフッド人気blogランキングへ
April 25, 2007
ラブ・レター ~パイランより~ ◆20%OFF!後輩にもバカにされている、うだつのあがらないチンピラ、カンジェ(チェ・ミンシク)。ヨンシク社長(ソン・ビョンホ)が起こした殺人事件の身代わりとして、出頭することを決意した直後、「妻」が死んだという連絡が入る。「妻」とは、かつて偽装結婚した中国人女性パイラン(セシリア・チャン)。彼女の遺体を引き取りに行き、彼女からのラブ・レターを受け取る。出演:チェ・ミンシク、セシリア・チャン、コン・ヒョンジン、ソン・ビョンホ監督:ソン・ヘソン2001年、韓国原作は、浅田次郎の短編「ラブ・レター」。だから原題は『白蘭(パイラン)』なのに、日本向けはあえて『ラブ・レター』を冠しているのでしょうね。『オールド・ボーイ』同様、日本人作家による作品が、韓国で映像化されるのは、日本人としてなんだか惜しまれます。ビデオの整理をしていたら、出てきました。間のCMから察するに、1年ほど前に予約録画していたのではないかと吹き替えなのが、とっても残念ですね以前、翻訳家の方が、日本人が英語が苦手な理由として、作品を吹き替えてしまうので、子どもの頃から英語に接する機会が少ないことを挙げてはりました。吹き替えると、オリジナルの情感が失われることが多いような気がします。ジャッキーの映画は、吹き替え版も好きなんですけどね。韓国作品はとりわけ、吹き替えは見るのがツライです主演は、これまた『オールド・ボーイ』と同じく、チェ・ミンシクシ。こういうダメな男はお得意な分野ですね。パイラン役が 『THE PROMISE』のセシリア・チャン。カンジェの弟分役が、『ラスト・プレゼント』でイ・ジョンジェシの相方役だったコン・ヒョンジンシ。ヨンシク社長は、『大統領の理髪師』の警護室長役のソン・ビョンホシ。殴り合いのシーンも多く、ほとんど感情移入できませんでしたし、クライマックスは予想通りの展開でしたと、言いつつ、「妻」からの手紙にはうるっとしてしまいました★★★☆☆ 浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』集英社↑「ラブ・レター」も入ってます山下さんが笑顔でいられる時間が増えますように・・・たまには、韓国映画なぞ、いかが? 人気blogランキングへ
May 31, 2006
夜中のテレビで、『ウィズ・ユー』が放送されていた。 宇宙人が迎えに来るのを待っていたり、地球の裏側まで掘り進もうとするハリエット(エヴァン・レイチェル・ウッド)は、モーテルを経営しているアル中の母と、色んな“男を幸せにする”姉とともに暮らしている。ある日モーテルに、知的しょうがいを持つリッキー(ケヴィン・ベーコン)とその母が宿泊することになった。原題:DIGGING TO CHINA出演:ケヴィン・ベーコン、エヴァン・レイチェル・ウッド監督:ティモシー・ハットン1997年、アメリカ私は90年代は特に、映画を見る機会が少なかった。貧乏学生から震災ボランティアと、生活に必死だった時代。生活がようやく一段落した頃、レンタルでたまたま借りたのが、この作品だった。泣いた。★★★★☆「ボクは変わらないけど、キミは変わってしまう。 キミは大人になるけど、ボクは大人になれない」というリッキーのセリフに号泣したこの少女のような家族設定、以前はアメリカ映画の世界のことだったけど、日本でもそんな家庭が増えていると感じる・・・さて、私たちの世代で、ケヴィン・ベーコンといえば、フットルース 私は、その後のクイックシルバーの方が好きだったけどともかく、青春映画のスターだったケヴィン・ベーコンが、いい役者さんになったなぁと感じたのが、この『ウィズ・ユー』だった。その後レンタルで、『激流』や『アポロ13』など、90年代のケヴィン・ベーコンにホレボレした特に、私が好きなのは『ウィズ・ユー』、そしてアルカトラズ刑務所を描いた『告発』。同世代の弁護士さんに、「オレとあんたと何が違うんだ!」という彼の叫びに泣いた 山下さんが笑顔でいられる時間が増えますように・・・映画が観たくなった貴方は、ぽちっとナ ブログランキング ブログ村 人気blogランキングへ
May 25, 2006
天国からの手紙 ◆20%OFF!「火星へ行く」と言い残してこの世を去った父に宛て、手紙を送るかわいい幼なじみソヒ(キム・ヒソン)のため、ソヒの父になりすまして手紙を書き続けたスンジェ(シン・ハギュン)。ソヒは間もなく、ソウルの叔母に預けられる。郵便配達人として村に残ったスンジェのもとに、美しく成長したソヒが現れる。出演 シン・ハギュン、キム・ヒソン、キム・ミンジュン監督 キム・ジョングォン2003年、韓国お正月休みに全州へ行った時(★)、韓屋マウル一帯で撮影されたシン・ハギュンシの映画が、この『天国からの手紙』(原題『火星へ行った男』)であることを知り、ずっと観たいと思っていたのですが、やっと観られました・・・大号泣でしたまず、シン・ハギュンシが大好きな私にとって、ハギュンシの笑顔や懸命な表情、切ない表情にうっとりものすごいサランです。とにかく純粋で、ある意味ぶきっちょで、痛々しいほどのスンジェ。一方、都会生活に慣れ、自力ではい上がっていく強さを身につけたソヒにとって、スンジェではモノ足らなく感じる様子も、シン・ハギュンシがものすごく上手く演じていると思います。 『山の郵便配達』にも同様のエピソードが盛り込まれていますが、『天国からの手紙』の方が断然、泣けましたダムに沈む村が舞台であり、韓国の田舎の風景がとてもきれいです。私の育った村もダム建設が予定されており、感情移入しやすかったことと、納得のいく展開で、結末も私好みでした。恋愛モノが苦手な私が選ぶ、ザ・ベスト・オブ・恋愛モノになりましたっ!★★★★★こんな風に愛してくれる男性と、私もいつか必ずめぐり逢えますようにこの映画に興味を持っていただけましたら、ポチっとお願いします↓ にほんブログ村 ポータルブログ 人気blogランキングへ
April 21, 2006
オー!ブラザーズ ◆20%OFF!サンウ(イ・ジョンジェ)は、ある日突然、亡くなった父親が残した借金のために、自分の預金が差し押さえられてしまう。子どもの頃、自分と母を捨て、別の女に走った父親。その女が現在行方不明であり、女を見つけだせば、サンウの負担額も減るという。女の居場所を聞き出すため、その女の息子=義理の弟が暮らす養護学校へと向かう。出演:イ・ジョンジェ、イ・ボムス監督:キム・ヨンファ2003年、韓国声を上げて大爆笑してしまったシーンが1回、その他にも頬がゆるむシーンが多々。父と子モノに弱い私。後半は何度か涙してしまいました。笑いあり、涙ありの、思いっきり私好みの映画でした ★★★★★イ・ジョンジェさん、『ラスト・プレゼント』に続き、ちょっと頼りない、ダメな男を演じさせたらピカイチですね。すごく表情が豊かな俳優さんだと思います。実力派ですね。『黒水仙』のシリアスな刑事さん役の時には、私はさほど感情移入しませんでしたが、現在、劇場公開中の『タイフーン』(公式サイト→★)ではどうなんでしょうね?韓国では同時期に公開されていた『王様の男』が1,200万人を越す大ヒットだったため(朝鮮日報)か、『タイフーン』は観客動員数がさほど伸びなかったそうです。日本での公開初日に観に行った弟(私も家にいたのだから、誘ってよ)によれば、あんまり面白くなかったとのことでしたが。私が大好きな『SPY リー・チョルジン』の間抜けな強盗4人組の1人、イ・ムンシクさんや『 アタック・ザ・ガス・ステーション』の店長役、パク・ヨンギュさんをはじめ、脇の人たちも、味のある演技をしてはりますし、『ラスト・プレゼント』で、イ・ジョンジェさんとお笑いコンビを組んでいたコン・ヒョンジンさんも、冒頭にちらりと出ています。韓国の風景を見ていると、たまらなく帰りたくなります。歯医者さんや荷物の片づけをてきぱき終わらせたら、出発前には行けるかな? <王の男>指先人形セット 良かったらポチっとお願いします↓ にほんブログ村 ポータルブログ 人気blogランキングへ
April 20, 2006
今頃・・・てな感じですが、やっと見ました^^ パッチギ! 1968年、京都。GS全盛の頃、高校生のコウスケ(塩谷瞬)は、毛沢東に傾倒する教師の薦めで、朝鮮高校にサッカーの親善試合の申し込みに行き、吹奏楽部のキョンジャ(沢尻エリカ)に恋をする。キョンジャたちが演奏していた「イムジン河」は発売“中止”になった曲だった。自主製作のレコードを坂崎(オダギリジョー)から聞かせてもらい、ギターで練習。朝鮮語も独学で学び、キョンジャに近づこうとするが、キョンジャの兄アンソン(高岡蒼佑)は朝鮮学校の番長であり、コウスケと同じ高校の空手部との対立が絶えない。出演:塩谷瞬、高岡蒼佑、沢尻エリカ、オダギリジョー監督:井筒和幸2004年、日本前半部分は、GSや絵入りの長ランを着た番長グループとの対立、学生運動など当時の時代背景が丁寧に描かれていると思います。ベトナム戦争や朝鮮戦争に関し、立ち飲み屋でもそれぞれの意見を交わし、「もし明日、戦争に行けと言われたらどうする?」と大人から問いかけられる。日本が最も、エネルギッシュだった時代かもしれません。村上龍の『sixty nine 69』を思い浮かべました(映画は見ていないのですが)。こちらのサイトに詳しく書かれていますが(→多民族共生問題を考える)、「イムジン河」の作詞者、松山猛さんの体験をもとにしたお話のようですね。京都って、観光客には伝統のあるお上品な街に映りますが、実際住んだことのある人に聞くと、京都駅より南の下町では特に、在日や部落の問題等、新参者に厳しい京都らしさを感じることがままあるそうです。上のサイトにもちらりと紹介されていますが、観光では気づかない部分もたくさんあるでしょうし、原作にもとても興味を持ちました。 少年Mのイムジン河そんな在日の人たちの人生を、日本人の目を通じて描き、かつ大切なメッセージも重くなりすぎずに込められている映画だと思います。こちらのサイト(→パッチギ!』井筒和幸 監督独占インタビュー)で、井筒監督が語ってます。昨日まで朝鮮人を差別していた人たちが、今日はヨン様に夢中になっている。そんなのどう考えたっておかしいですよ。人間というのは学んで、自分の頭で考えて、前進してなんぼのもんでしょう?だからとりあえずソナチアンも、歴史も何にも知らん若い子らも、とりあえず『パッチギ!』を観てよと。そこで考えたり学んだりしてもらえるということに映画を作る意味があると僕は思っていますからね。ものすごく共感しました。オダギリジョーさんや、アンソンの友人役の波岡一喜さん、真木よう子さん、在日1世役の笹野高史さんなどなど、役者さんたちがすごくいい演技をしてはると思います。ケンドーコバヤシ演じる、空手部主将大西君の父親役が♪勉強しま~っせ 引越の… の徳井優さんだったのは気づきませんでしたが沢尻エリカさんの「オッパ」という発音や、波岡一喜さん演じるバンホーが、年輩の人たちが集まるホルモン焼きやさんにくわえ煙草で入っていくシーンなど、それはないやろと違和感をもった箇所もありましたが、クライマックスでは泣いてしまいましたし私が今まで見た邦画の中では、一番楽しめました ★★★★★ にほんブログ村 ポータルブログ 人気blogランキングへ
April 19, 2006
『THE PROMISE』出演:チャン・ドンゴン、真田広之、セシリア・チャン、ニコラス・ツェー監督:チェン・カイコー2005年、中国・日本・韓国チャン・ドンゴンシが出ているので要チェック♪と思っていましたが、全編中国語で、ドンゴンシが韓国語を話していないことを知り、興ざめ^^;映画館に観に行くことはありませんでしたが、韓国語の先生(★)にDVDを貸してもらったので見ました。・・・かな~り退屈な映画でした。まず私が、ワイヤーアクションやCGが好きでないことが大きな要因だと思います。俳優さんたちがびゅんびゅん飛べば飛ぶほど、気持ちは醒めていきました。またセシリア・チャン演じる傾城が「絶世の美女」で、3人の男たちが取り合うという設定ですが、私には「絶世の美女」とは感じられなかった。そのためか、キス・シーンもベッド・シーンも美しく感じられず、むしろ気持ち悪かった。ラブ・ストーリーが苦手で、他人のラブ・シーンを見る趣味がないからかもしれません。ストーリーも盛り上がりに欠け、ドンゴンシの良さも、全然活かされていませんでした。真田広之さんの中国語が素晴らしかったので、撮り終えていたドンゴンシが急遽呼び戻され、中国語のレッスンを受け直してから吹き替えたそうですが、真田広之さんは『ラスト・サムライ』に続き、かなり実力のある役者さんであることを表現してはると思います。セシリア・チャンは『少林サッカー』、ニコラス・ツェーは、ジャッキー・チェンの『香港国際警察 NEW POLICE STORY』、『山の郵便配達』のリィウ・イエなど、著名な作品に出演経験のある俳優さんたちがそろっていたにも関わらず、何でこんなに退屈な映画なのでしょう?★☆☆☆☆でもアジア各国が協力して1つの作品を作る試みは素晴らしいと思います。この失敗にめげず?、今後も続けて欲しいですね。
March 27, 2006
おかあさん、ぼくは最後まで走れたよ。『マラソン』自閉症の青年がフルマラソンを完走する実話をもとにしたドラマ。出演:チョ・スンウ、キム・ミスク、イ・ギヨン監督:チョン・ユンチョル2005年、韓国去年、韓国へ遊びに行った時、バスの車体にもポスターが印刷されていたり、TVCMもがんがん流され、大ヒット中でした。その後、チョ・スンウシが大鐘賞や百想芸術大賞、釜山映画祭などで主演男優賞を総ナメにした作品です。確かにすごい! ものすごい演技力です。チョ・スンウシ、私は『ラブストーリー』を先に見てしまったので、ほのぼのくんの印象が強くて、『H[エイチ]』で彼の不気味さをあまり感じることができませんでしたが、『マラソン』ではそれらの作品のイメージを払拭しています。すごいっ!以前、紹介した『復讐者に憐れみを』 でも、リュ・スンボムシが脳性麻痺の青年を見事に演じきっていますが、改めて韓国の俳優さんたちの演技力に感嘆です。折しも、映画館で韓国映画を上映しなければならない日数を減らせというアメリカからの圧力に対し、映画人たちが反発。アン・ソンギシやイ・ビョンホンシをはじめとする著名人たちも反対を表明、チャン・ドンゴンシも一人デモに参加したことが報じられていますが(中央日報)、韓国の映画力はすごいと思うし、アメリカにNoと言えるところも素晴らしい。話を戻すと、『マラソン』は韓国版『フォレスト・ガンプ』といった感じですが、実話であるところが、さらに訴えるものが大きいのでしょうね。もちろん、号泣です。映画の中でも、母親が自分の子育てを自問自答する場面がありますが、モデルとなったぺ・ヒョンジンさん(朝鮮日報)の母親に対しては、韓国内でも賛否両論あるようです。ヒョンジンさん親子が来日、施設を訪問している様子をたまたまテレビで見ましたが、確かに、母親がヒョンジンさんと離れられない様子が伝わってきました。実際には、自閉症の明石徹之さんを公務員に育てあげた洋子さんや『光とともに…』のように、子どものしょうがいを受け入れ、その子の生きる力を育てられる親の方が少ないんだろうなと思い、また涙が止まらないのでした。 ★★★★☆ ラブストーリー H[エイチ] 特別版 -DVD-〔送料無料キャンペーン中〕 フォレスト・ガンプ 一期一会 ◆20%OFF! 明石洋子『お仕事がんばります』ぶどう社 光とともに…(1)
February 6, 2006
大統領の理髪師 20%OFF! 1960~70年代の韓国。不正選挙や軍事クーデター、ベトナム派兵など圧政の20年を、大統領官邸・青瓦台のある町で理髪店を営む平凡な男、ソン・ハンモ(ソン・ガンホ)の視点を通して描く。出演 ソン・ガンホ、ムン・ソリ監督 イム・チャンサン2004年 韓国公式サイト→大統領の理髪師韓国現代史とともに、昨日の『カシコギ』同様、これも父子愛が大きなテーマ。ソン・ガンホシのインタビューを引用すると、「父親というのは、自分を犠牲にしてでも家族と子どもを守るためなら、 命がけになるものです。単純で、時にはもどかしくなるけれど、愛おしい存在。 苦しかった時代ではありますが、家族と子どものために一生懸命生きた、 そんな父親の姿をできる限り普通に演じようと思いました。」とのこと。『シルミド』の悲劇の発端ともなった北朝鮮のスパイが青瓦台のすぐ近くにまで潜入した事件も、コミカルに描いているのを始め、ソン・ガンホシ特有のコミカルかつ味のある演技力で、暗い時代のことを重くなりすぎずに描いている。『 SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』のまぬけな泥棒4人組の1人、チョン・ギュスシが近所の餃子屋として、この映画でもいい味を出している。もちろん、軽いだけの映画ではない。ほんの数コマだが、韓国人にとってのベトナム戦争の悲哀を感じられるシーンもある。これは『二重スパイ』でハン・ソッキュシの運転手役だったリュ・スンスシの、メリハリのある演技により、重みを感じた。日本人にとっての『ALWAYS 三丁目の夕日』というところだろうか。(見てないけど^^;)韓国現代史のことをよく知っていたら、もっと楽しめるに違いない。(上で紹介した公式サイトに「歴史と背景」が簡単に紹介されているので、 それをお読みになってから見られたら、より味わい深いかも知れません。)劇中、龍の眼と菊の花がキーワードになるが、それぞれ中国と日本を表したものであり、双方からの独立を揶揄したものという指摘をとあるサイト(★)で読んだ。なるほどな。★★★★☆
January 30, 2006
オールド・ボーイ プレミアム・エディション平凡なサラリーマン、オ・デス(チェ・ミンシク)は、娘の誕生日の雨の夜、電話ボックスの前から突然、姿を消す。デスは、理由もわからないまま、監禁されていた。15年後、ようやく解放されたデスは、復讐に立ち上がる。誰が、何のためにデスを監禁したのか・・・?出演:チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン監督:パク・チャヌク2003年、韓国一昨日紹介した『復讐者に憐れみを』に続く、パク・チャヌク監督の復讐3部作の第2弾。2004年のカンヌ国際映画祭にて、グランプリ受賞。スタンディング・オベーションが鳴りやまなかったそうです。原作は土屋ガロン作、嶺岸信明画の“オールド・ボーイ”という日本の漫画であり、日本で映画化できなかったものかと悔しい気もします。しかし、デスの鬼気迫る演技は、『シュリ』の冷徹非情な北朝鮮兵士役や、『ハッピーエンド』のダメ亭主ぶりなどの演技派、チェ・ミンシクシならではとも思います。(日本のドラマや映画を見る機会がほとんどないので、 彼に匹敵する日本の俳優さんが思い浮かびません^^;)最後まで飽きさせることなく、引っ張る展開は素晴らしいけれど、気持ち悪くて受け入れられない私は、モラリストすぎるのかもしれません。これも買ってしまいましたが、レンタルで十分でした。★★☆☆☆特典に、ソン・ガンホシがちょこちょこ映ってるから、ま、いっか。
January 16, 2006
復讐者に憐れみを デラックス版耳が不自由なリュ(シン・ハギュン)は、姉の腎臓移植のため、腎臓の入手を臓器密売団に依頼するが、逆に、自分の腎臓と全財産を奪われてしまう。その後、姉と適合する腎臓が見つかったと病院から連絡が入り、移植手術費を捻出するため、恋人(ペ・ドゥナ)は、社長(ソン・ガンホ)の子どもを誘拐することを提案。リュが子どもを誘拐したことを知った姉は自殺、子どもも事故死してしまい、リュと社長、それぞれの復讐劇が始まる。出演:ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ペ・ドゥナ監督:パク・チャヌク2002年 韓国2004年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『オールド・ボーイ』、そして現在、劇場公開中の『親切なクムジャさん 』へとつながる復讐3部作の第1作めが、この『復讐者に憐れみを』。『JSA』のパク・チャヌク監督。特典映像の監督さんのコメントによれば、ある日突然、殺人者になることも被害者になることもあり得る、「普通の人」にこだわったとのこと。監督さんの意図はわからないでもないけど、こういう血どろどろ系はあんまり好きではないので、★★★☆☆私、シン・ハギュンシも大好きなんですよ。笑顔がたまらない♪イ・ビョンホンシと似てませんか?『JSA』のラスト・シーンで、ビョンホンシと見間違え、「ん? いつのまに入れ替わったん??」と、本来とは異なるストーリーを勝手に組み立て、一人どきどきして3回見返しました^^;(どうも人の顔を覚えるのが苦手なようで、未だ桧山と今岡の区別がつきにくい私。)でも、この作品では髪を緑色に染めているので、『JSA』や、私の大好きな『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』で見られたような、ハギュンシの表情の豊かさよりも、髪の色に目が奪われがちなのが残念。「普通の人」にこだわるなら尚更、髪を緑にした意図がよくわかんないな。この映画がきっかけで、ペ・ドゥナシとしばらく付き合っていたみたいですね。もちろん、ペ・ドゥナシもとってもキュートに演じてます。3部作のご縁でしょうね。『親切なクムジャさん 』にソン・ガンホシとシン・ハギュンシも、友情出演しているみたいですね。その部分は見たいな。
January 14, 2006
SUPER STAR RAJINIKANTH BOXラジニカーント主演の「パダヤッパ」「バーシャ」「ダラパティ」3作まとめたBOX。『タラパティ・踊るゴッドファーザー』ポーヒのお祭りの日、14歳の少女が赤ちゃんを産み落とし、彼女は生まれたばかりの赤ちゃんを貨物列車に捨てた。貨物列車に積んである穀類を盗みに来た子どもたちにより、赤ちゃんは川に流され、洗濯をしていた女性に拾われる。スーリヤ(ラジニカーント)と名付けられたその赤ちゃんは成人し、正義感にあつく、頼まれごとは決して断らない男として人々から信頼されていた。町のボス、デーパラージのもとで頭目(=タラパティ)として活躍、警察も法をも恐れない、彼らのふるまいをよく思わない新任知事との闘いが始まる。出演:ラジニカーント、マンムーティ、アラビンドスワーミ監督:マニ・ラトナム1991年、インドラジーニの映画のなかで、『タラパティ』が一番好き。インドの社会派として著名なマニ・ラトナム監督作品であることを、後から知った。先日観た『アルナーチャラム』があまりにも軽すぎたので、久しぶりに見返してみた。いい。かなりいい。最初に観てから5年くらい経つが、この間、私も色んな経験をして、5年前にはわからなかったスーリヤの痛みを、まるで自分のことかのように感じ、何度も涙してしまった。スーリヤのことを好きになった女性との結婚をデーパラージが申し込みに行ったのだが、カーストの違いから、女性の父親はまるで相手にしない。「カーストが何だ。こいつは誰よりも正直で、信頼できる男だ」と詰め寄っても、「地位が大切だ」と、一蹴する父。カーストの重みを感じる。邦題「踊るゴッドファーザー」の名の通り、法を無視して自分たちの正義を貫くスーリヤたちのふるまいを良く思わない新任知事は、法に従わせようとするのだが、「裁判費用のない貧しい者たちはどうすればいいんだ?」「暴力がいけないと言うが、警察の拷問はどうなんだ?」カースト制の下、貧富の差があまりにも激しく、私が行った2000年にも、警官が制服を着たまま、白昼堂々賄賂を要求することがまかり通っていたインドでは、スーリヤたちの言い分に非常に納得してしまった。また、今回は「家族」についてすごく考えさせられた。恋愛感情なしに夫婦となった二人でも、お互いにいたわり合い、家族となっていく過程に涙してしまった。★★★★★マニ・ラトナム監督作品は、『ボンベイ』や『アンジャリ』などの方が有名だが、私は、マニ・ラトナム監督のなかでも、『タラパティ』が一番好きになった。(プロフにも書き加えちゃいました^^)ちなみにタイトルは『THALAPATHI』なのに、 邦題はダラパティ。なぜ?映画の中に出てくる火葬のシーンに、私がバリで見た火葬を思い出し、フリーページに写真をUPしました。良かったらご覧下さい(★)。
December 18, 2005
思わぬ物が届いて以来(★)、久々にプチインドブームがやってきている私。気持ちが滅入っていたこともあり、ラジニのご陽気なコレ↓を観ました。 アルナーチャラム 踊るスーパースター出演:ラジニカーント、サウンダリヤー、ランバー監督:スンダル・C1997年 インド村一番、頼りになる男アルナーチャラム(ラジニカーント)は、村の有権者の家庭で長男として育てられたが、実は捨て子だった。失意のうちにマドラスに出たところ、偶然が重なり、彼の父親は、各国でビジネスを展開した大富豪であることが判明。一旦は遺産の相続を拒否したアルナーチャラムだが、父親の遺産を狙う者たちがいることを知り、遺産を相続すべく立ち上がる。まー、ありえへん話の連続ですわ。妹の結婚式にやってきた親戚の女の子と偶然2回もキスをしてしまったり、実の親が判明する時も、悪者のたくらみを知る時も、アクションシーンも、ありえへん、ありえへん・・・笑こういう娯楽作品を、大人が一生懸命作っているという意味では、『少林サッカー』のようでもあり、偶然キスをしてしまった女の子への愛を貫くピュアさや、ありえへん夢を見させてもらうという意味では、『冬ソナ』っぽくもあるのかなと思いました。頭を空っぽにできます。ダンスシーンも圧巻です^^画像を検索して気づいたのですが、上の画像は、私がパスポートカバーに入れているものと同じです。つまり私は、この映画が日本で公開された時、前売りを買って劇場に見に行っているのですね^^;この半券を入れていると、仏頂面したチェンナイの入国管理や税関の職員が急ににこやかに、フレンドリーになって、「ラジニを知っているのか? ラジニは好きか?」などと話しかけてきたりする、免罪符?のようなモノです。入国審査に引っかかるような罪は犯してないけど、場が和やかになるから重宝してます。シンガポールにもタミール系の人が多く住んでいるので通用することがままあります。シンガポールの入国審査は、カウンターに飴ちゃんが置いてあったり、もともとフレンドリーなんですけどね。 「少林サッカー」X「カンフーハッスル」奮発弐枚組◆20%OFF! 冬のソナタ DVD-BOX1
December 16, 2005
チャンピオン(期間限定) ◆20%OFF!韓国の伝説のボクサー,キム・ドゥックシの人生を描いた作品。以前、ボクシングをしている知人から、「『ロッキー』よりも、『どついたるねん』よりも、『チャンピオン』が一番感動した」と聞かされていました。私の大好きなユ・オソンシ主演の映画であり、絶対買おうと思いつつ、なかなか機会がなかったのですが、先週やっと購入、今朝ようやく観ることができました。すごくいいです。70年代から80年代初頭、まだ夜間外出禁止令が出されていた頃、韓国がハングリー精神と活気にあふれていた様子がボクサーたちの人生を通じて伝わってきます。★★★★★まず、ユ・オソンシ。ボクサー体型を作りあげただけでなく、キム・ドゥックシの哀しみや悦び、人生を演じきっている彼は、ほんまにすごい俳優さんだとこの作品でも痛感させられます。好きな芸能人を聞かれたら、私は声を大にして言います。 「ユ・オソンシガ チョアヘヨ!」でもやっぱり、私は『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』のオソンシが一番好きなんですけどね。彼自身、「チョルジンが一番自分に近い」とおっしゃっていて、ほんわかします^^「『チャンピオン』主演 ユ・オソン来日!」“シネマ・ジャーナル”2003.5.24監督は、『友へ チング』でもタッグを組んだカク・キョンテクシ。カク・キョンテク監督らしいカメラワークや、エキストラの化粧や背景の小物など細部にいたる80年代らしさへのこだわり、そして製作意図を特典で聞き、尚更、この作品の深みを感じました。そして、キム・ドゥックシの友人役で出演しているチョン・ドゥホンシ。彼もかなり良かったです。彼は武術監督として活躍しているだけでなく、『ブラザーフッド』や『反則王』にも出演しているのですね。久しぶりにこれらの作品を見返したくなりました。 * * *今晩は、職場の忘年会です。当初は欠席の予定でしたが、予定が変わって、参加できることになりました。ビンゴで i-Pod かデジカメが当たるよう祈っててください^^
December 10, 2005
半年くらい前、我が家にKDDIの光ケーブルが開通しました(★)。マンションがKDDIなので、他に選択の余地がなかったんですけどね。DIONメンバーなら無料で観られる配信動画を、この週末、初体験しました(遅!)。画面が小さいのが難点ですが、大場久美子の『コメットさん』など、懐かしい作品も見られます^^大場久美子のコメットさん 傑作選今月の韓国作品は 二重スパイ プレミアムBOX(10000セット限定生産)1980年、北朝鮮の工作員イム・ビョンホ(ハン・ソッキュ)は、偽装亡命をして韓国に忍び込んだ。そして、そこで信頼を勝ち取っていき、韓国側のスパイになることに成功する。しかし、生まれながらにして北朝鮮側のスパイとして育てられてきたユン・スミ(コ・ソヨン)との出会いにより、順調であったはずの計画に狂いが生じ始める…。(DION 動画ざんまいより転載。)何度も書いている通り、私は恋愛モノが苦手です。だから『シュリ』よりも『JSA』の方が好きだし、韓国のベタベタな恋愛ドラマに比べ、『二重スパイ』は、見やすいです。ハン・ソッキュシ作品のなかでも、『二重スパイ』は『八月のクリスマス』とどちらが上か迷ってしまうほど、好きな作品であり、何回見てもドキドキしちゃいます^^阪神戦が終わり、時間をもてあましているのであろうサンテレビで、日曜の夜8時という、まさにゴールデンタイムにイ・ドンゴンシの『ガラスの華』が放送されていますが、(舞台に神戸が出てくるから、韓流からこの作品が選ばれたのでしょうね)韓国語のお勉強のためとは思いつつ、なかなかストーリーに入りこめません・・・料理教室(★)で一緒になるおばさまたちの、すさまじい上達ぶりに比べ、私の韓国語がちっとも上達しないのは、恋愛モノが苦手、かつ、韓流スターに夢中になっていないことが大きな要因だと思います・・・・・・いえいえ、私が自学自習していないことが一番の原因です、ハイ。
November 21, 2005
開演前にパンフレットで、日本ドラマのリメイクであることを知り、すでに気持ちがひいてしまったワタクシ^^; 『Pure Soul~君が僕を忘れても~』そう言われてみれば、ソン・イェジンシ、永作博美さんになんとなく似てますね。普段、ドラマは見ないし、恋愛モノは苦手なんです。と言いつつ、『ローマの休日』でも『プリティ・ウーマン』でも号泣したワタクシ^^;ちょっとばかり期待してたんですけどね・・・まず、展開が早すぎると思います。彼女の変化、そして二人の気持ちの高まりに、ほとんど感情移入できませんでした。私の祖母も同じ病気でしたが、すごく美しく描かれすぎていると思いました。会場のあちらこちらから、すすり泣きが聞かれましたが、すいません。私は、★★☆☆☆です。「死」や「別れ」に向き合うという点では、『八月のクリスマス』の方が断然、感情移入できました。もちろん、ハン・ソッキュシ作品の方です^^(この映画でも、韓国女性の押しの強さは、私は理解できませんが)ところで、『私の頭の中の消しゴム』は実話なのでしょうか?どなたか詳しい方、教えてください。もし、実話なら、見方が少し変わるかも。国際会館とは対照的に、がらがらでした。109シネマズHAT神戸。新しいし、シートもゆったりしていて、なかなか見やすかったです。と、言っても、二人の顔のドアップを大画面で観てもしゃーないし、家庭鑑賞で十分な作品ではないでしょうか?(そういえば、映画館で観る映画は『ブラザーフット』以来です。あのような映画なら、大画面で観る価値があると思いますが・・・)いずれにせよ、家族で観に行くにはあまりふさわしくない映画でした^^;とは言え、今回の目的は韓国語のお勉強でしたので、聞き取れた韓国語をネタにしながら、夕食は美味しい土佐料理をアテに、父は熱燗、私は芋のお湯割りを堪能しました^^
November 3, 2005
『我が心のオルガン』出演:イ・ビョンホン、チョン・ドヨン、イ・ミヨン監督:イ・ヨンジェ1999年 韓国17歳の小学生ホンヨン(チョン・ドヨン)は、村の小学校に赴任してきた新任教師カン・スハ(イ・ビョンホン)に恋いこがれ、日記にも延々と恋心を書きつづり、彼の気をひくため、遠足でも騒動を起こしてしまう。カン・スハは、少し年上の同僚教師ウニ(イ・ミヨン)に想いをよせるが・・・ちょうどこの映画を撮る前に、父親を亡くしてはるビョンホンシ。亡くなる前に「お前にしかできないことを見つけろ」と言われ、この映画で一段と演技力を増したと言われる作品。ウニにラブレターを渡そうとした日に着ていたスーツは父親のものだそう。ホンヨン役のチョン・ドヨンシは、当時26歳ながら、17歳の少女役を熱演。さらに同時期に、『ハッピーエンド』で、不倫と社長業を両立させている主婦も撮影しており、彼女の演技力が高く評価されている作品でもある。が、私は、チョン・ドヨンシがあまり好きではない。『接続(ザ・コンタクト)』で、私の大好きなハン・ソッキュシに迫るシーンなど、私にはストーカーにしか見えなかったし、『ハッピーエンド』のしたたかさも、正直、退いてしまう。彼女の演技こそ、韓国女性の強さやしたたかさを表現しているのかもしれないが。(彼女は、ヨン様の初主演映画『スキャンダル』にも出演している。)『我が心のオルガン』は、ブーブカという懐かしいオルガンの音や、韓国の古き良き山村の風景は大変心地よい反面、ラストシーンが大変気持ち悪く、後味の悪い作品である。★★☆☆☆韓国人好みのストーリーなのかもしれないが、同じ、教師に恋いこがれる作品なら、私は『初恋のきた道』の方が、号泣してしまった。関西地方では、今日の1:50~4:10、MBSで放映される。
September 19, 2005
夜中のテレビで『マルコムX』が放映されていた。メッカで肌の色の違う人たちと食べ物を分かち合い、怒りの対象を具体化しつつあったマルコムが、その後どのような運動を展開しただろうか・・・銃弾に倒れた事が残念でならない。これがギャング映画ではなく、史実であることが悲しい。意見の異なる相手を殺す、暴力でしか問題解決の手段を知らないことを悼むキング牧師のメッセージが胸に響く。50年近く経っても、ロンドンやエジプトでテロが続き、一般人が誤認射殺される今、当時とあんまり変わってないような気もする。この映画を見ると、Tさんのことを思い出す。沖縄出身の彼が訴え続けている平和へのメッセージは重く、彼の人生もまた、マルコムのようにドラマチックである。(凶弾に倒れることないよう、祈ってますよ!)彼が震災救援にかけつけて下さった際、こうおっしゃっていた。「自然の力でこんなむごいことが起こってしまう。人為的にこんなこと起こしちゃ、絶対いけないよね」“戦後”もずっと基地のある街で、戦争とともに生きてきた彼の言葉はとても重く感じた。マルコムやキング牧師、そしてTさんなどなどたくさんの人々の叫びや運動を経て、少しずつ平和に向かって前進していると信じたい。ところで、映画を観ていて、やっぱりアフリカへの想いはつのるばかり。はぁぁ・・・。でも、インドで毎朝耳にしたコーランも心地よかったし、イスラム文化圏への興味もあるので、今回はアラブを楽しんできます☆
July 25, 2005
アトランタ五輪で震える体で点火していた時には、この人がモハメッド・アリかぁと思った。ボクシングに大して興味のない私が、なぜモハメッド・アリの名を知っていたのだろうか?名前は聞いたことあるが、どんな人物かよく知らない一人であり、以前から気になっていた『ALI』を借りてみた。まず、マルコムXと関わりがあったことに驚いた。いわれてみれば「モハメッド」て、まんまの名前やなぁ。ベトナム徴兵を拒否。映画では消極的に描かれていたが、実際には民衆の前で徴兵カードを焼き捨て、積極的に拒否したようだ。その結果、チャンピオンの座を剥奪されるが、その後王座奪還。・・・映画としては、正直面白みに欠けたように感じる。★★☆☆☆ボクサーを扱った映画なら『ザ・ハリケーン』、あるいは登場人物が重なる『マルコムX』の方が楽しめた。(あら。奇しくもともにデンゼル・ワシントン。)でも改めてモハメッド・アリを検索してみると、アメリカンヒーローであることがわかる。モハメッド・アリの闘い引退後、パーキンソン病を患いながらも湾岸戦争や9/11テロの際など、平和のために奔走するアリの後半生の方が、私は興味をそそられる。
June 15, 2005
なんだか気持ちが滅入っていたので、久しぶりにソン・ガンホシの『爆裂野球団!』を観た。以前レンタルで借りた後、DVDを買ってしまったほど、好きな作品である。韓国に野球が持ち込まれた頃のお話。初めて見る野球の道具やルールにタジタジするようすや、当時の身分制、そして日本との関係にもふれられている。伊武雅刀や鈴木一真が出演しているので、『ナンバー・スリー』みたいに日本人役の人がカタコトの日本語、といった違和感はない。それに、『ラブストーリー』や『H[エイチ]』に出演、そして日本公開版では小田和正が主題歌を歌うことでも評判になっている『マラソン』主役のチョ・スンウシが、『爆裂野球団』にも、ちらっとゲスト出演しているのが、うれしい。やっぱり好きだなぁ。ソン・ガンホシ。『シュリ』や『JSA』も格好良かったけど、『反則王』や『殺人の追憶』のような、彼のすかしの演技が好きだ。私が今一番はまっているユ・オソンシは、「第2のソン・ガンホ」と言われているらしい。私が、オソンシにはまるのも当然か。
June 12, 2005
ラスト・プレゼント私は恋愛モノが苦手である。『猟奇的な彼女』では、キョヌが彼女の取り扱い方法をお見合い相手に説明するシーンに涙し、チャ・テヒョンシは好きになったけど、作品自体は好きになれないし、『ハッピーエンド』も『接続』も共感できなかったし、好きではない。『ラスト・プレゼント』も、1ヶ月ほど前、深夜の韓国映画特集で放映されていたのを録画していたものの見る気がせず、ずっとほったらかしにしてあったのだが、韓国語の勉強のつもりで見た。不覚にも泣いてしまった。勘当されていた両親と4人で家族写真を撮るシーンで、父親が「娘よ」と、嫁の手を自分の肩に乗せたところで泣いてしまい、もともと泣き虫の私は、その後涙腺がゆるみっぱなしだった。★★★★☆どうも父と子モノに弱い私。以前にも『カシコギ』を電車の中で読んでいて、化粧が崩れるほど、涙が止まらなくなってしまったことがある。『ラスト・プレゼント』は初恋の男性と結ばれて、幸せな女性だなと思った。『冬のソナタ』をはじめ、『我が心のオルガン』や『ラブストーリー』など、初恋を成就させるストーリーが韓国人は好きなのかな。私が恋愛映画が苦手なのは、一人でいることがツラくなるからかもしれない。一人で生きていけるほど、自分は強くないことにようやく気づき始めた今日この頃。
June 9, 2005
沖縄の町の雰囲気や、平良とみさんや照屋政雄さんのうちなんちゅー言葉は、聞いているだけでほっこりする。中江裕司監督の前作、『ナビィの恋』は、「無理しなくていいんじゃない」というメッセージを感じるような、見終わった後の爽快感があったが、『ホテル・ハイビスカス』は主人公の女の子が下品な冗談をがなっているだけで、かなり耳障り。見ているだけで疲れたし、不快にさえなった。★★☆☆☆子どもの発声や笑いについて、元群馬大学の高橋俊三先生の研究を参考にしてもらいたいものである。肌の色や国籍の違う子どもたちが一つの兄弟として暮らすという、私の夢の1つを描いているが、実際にはきれいごとでなく、子どもたちは複雑な感情を抱かざるを得ないのだろうな。特に日本では。
June 8, 2005
1941年12月8日未明、タイ・チュンポーンにて、ビルマを目指して上陸した日本軍と地元の高校生からなる少年義勇兵たちの間で、激しい戦いがあった。数時間後、タイ政府は日本軍の通過を認める。アジアから見た日本の「侵略」戦争を見ておこうと思って借りた。前半は、義勇兵に志願した高校生マールットの恋と友情の物語。後半はパンパンという撃ち合いと、部分的にかなりエグイ。監督のユッタナー・ムクダーサニットさんはタイでは有名な監督さんらしく、『少年義勇兵』でもタイ国内のさまざまな映画賞を受賞したらしい。年端もいかない少年たちの日常が奪われてしまったことや、エグさで戦争の悲惨さを伝えているのかもしれないし、マールットの義兄が日本軍のスパイであったことでドラマチックさを演出しているのかもしれないが、前半かなりだらけてしまった感がある。タイは占領された歴史がなく、独立を守り続けていると聞いていたが、たった数時間で降参するくらいなら、チュンポーンの戦いも避けられたのでは?ラストシーンでは日本側の犠牲者200人に対して、タイ側の犠牲者10人、少年義勇兵の犠牲者はなしと表示されるが、それがタイの誇りなのだろうか?タイ映画を見たのは『アタック・ナンバーハーフ』の1、2に続き、3作目だったが、正直入り込めなかった。★☆☆☆☆奇しくも今地上波で、『シルミド/SILMIDO』が放映されていたが、戦争の悲惨さという点では『シルミド』や『ブラザーフッド』の方が火薬もたくさん使ってリアリティや説得力があったし、入り込めた。タイ映画と韓国映画の力の差か。それとも私がタイよりも韓国が好きだからだろうか。『シルミド』劇場公開当時は、日本ではアイドル映画的に扱われた『ブラザーフッド』の華々しさに比べ、地味な印象があった。今見ると、『黒水仙』のアン・ソンギシをはじめ、『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』で脇を固めていたチョン・ジェヨンシ、イム・ウォニシ、そしてホ・ジュノシなどの実力派俳優がそろっているのだな。それにしても地上波では豪快にカットされてしまうことと、我が家のテレビでは副音声が聞かれないのがツライ。デジタル化を目前に、テレビの買い換え時期に悩む私。
June 5, 2005
映画が村の娯楽だった頃、映画の虜になった少年のお話。まず、イタリアの田舎の村の雰囲気が素敵。町並みや建物、使われている家具など、どれも素敵。まだヨーロッパへの興味がさほど強くない私も、イタリアに行ってみたくなった。「映画好きのための映画」というイメージから、素人の私には敷居が高く、今まで見ることができなかった。確かに、作品中に出てくるモノクロ映画のことを知っていればもっと楽しめるだろうし、映画通の間でも、今回私が見た「完全版(175分)」と「劇場公開版(125分)」、さらにこの映画自体の賛否が分かれているらしい。私は、アルフレードがトトを故郷から送り出す時、故郷や家族のことは忘れて、自分の人生を歩みなさいという“親心”に号泣してしまった。トトの才能を見抜き、大きな期待を抱いていたアルフレードだから、厳しさと愛をもってトトを送り出したのだろう。結果、トトは超一流の映画監督となり、成功と名声を得た。一方で、トトが今も愛してやまないエレナは、州議員となった自分の同級生ボッチャと結婚し、幸せな家庭を築いていた。アルフレードが望んだ成功と名声を、トトは得たが、トトの母は、トトが心から愛し、愛される人との暮らしを望んでいるようだ。トトとボッチャ、どちらの人生が幸せなのだろう?エレナ自身が言っていたように、トトがエレナと結ばれ、村に残ったところで、トトはその才能を開花させられなかっただろうし、貧しい家に育ったトトは、田舎では生活さえおぼつかなかったかもしれない。トトは成功した今もエレナのことを忘れられずにいるが、町の名士の家に嫁いだエレナは今の生活に満足している。エレナの方が現実的で、トトの方がピュアなんだろうな。とある映画サイトに「故郷を離れてから見たら、改めて感動した」という感想があったが、故郷との折り合いをどうつけたらよいのか悩んでいる今だからこそ、アルフレードの“親心”が、より胸に響いたのかもしれないな。★★★★☆
June 1, 2005
これもずっと見たいと思いつつ、ようやく見られた作品。まず、私にとっては未知の国イランの生活が垣間見られるのが楽しい。兄妹が走りまくっている路地が素敵。その他、女の子は黒装束に白のベールが制服なのに、男の子は私服、男の子と女の子が別々に授業を受けているといったイスラム文化や、日本ではちり紙交換(そういえば最近見ないなぁ)が、イランでは塩交換などなど、非常に興味深かった。兄はテストで100点をとる優等生であるだけでなく、妹思い、かつ自らの罪滅ぼしもあったのだろう、クライマックスではコケても負けない、谷口浩美(古!)以上のスーパーアスリート。生きるのにぶきっちょな父や自分の靴を履いている子の父が盲目であることを知り、何も言えなくなってしまった妹など、全体的に情感あふれる映画だった。ラストシーンはよくわかんなかったけど、★★★★☆。見ているだけでカロリー消費しそうなくらいとにかく走りまくっていた映画でした。
May 30, 2005
『ボンベイ』というインド映画が良いと、これまでに何人かの人から聞いていたが、この週末、やっと見ることができた。正直、私的には、ん~?である。宗教の違いからくる、いさかいへのメッセージはわからなくもないが、まず、恋愛映画が苦手な私は、前半がかなりしんどかった。なぜ一目惚れした(された)くらいで結婚できるのだ?親が縁談を決めるインドでは、ほぼ初対面で結婚することもあると聞くが、この場合、親が反対しているのに?後半も、子どもの心配ばかりで、親のことにはほとんど触れられない。インド映画は長いので、日本向けに強引なカットをされることがままあるが、カットされてしまったのだろうか?それとも子どもを持ったらそうなるのだろうか?インドは親を大切にする文化だと思っていたので、その辺りどうも解せなかった。というわけで、★★☆☆☆。マニ・ラトナム監督作品だったら、国境周辺の少数民族について取り上げた「ディル・セ 心から」やラジーニの「タラパティ」の方が楽しめたし、カースト問題を取り上げた「インディラ」(マニ・ラトナム監督の奥さん、スハーシニが監督。マニ・ラトナムも脚本参加)の方が、メッセージがより強く伝わってきた。ダンスシーンは、やっぱりラジーニ作品がきらびやか。
May 29, 2005
今、ユ・オソンシにハマっている。『チング』を最初に見た時には何も感じなかったのだが、たまたまレンタルで借りた『SPY リー・チョルジン 北朝鮮から来た男』での彼の表情の豊かさにすっかりハマってしまい、DVDを購入。私の人生で最もたくさん見た映画になっている。そのオソンシの出ているDVDを探していたところ、検索にひっかかったのが、『夢のソナタ』。四天王を中心にミュージッククリップを再編集したものだという。イ・ビョンホンシもチャン・ドンゴンシも大好きやし、ま、いっかと軽い気持ちで購入したのだが・・・オソンシが、まるでヨン様のようにポーズをとっている・・・。ちゃう、ちゃう。私が好きなのは、『SPY リー・チョルジン』や『アタック・ザ・ガス・ステーション』のオソンシであって、こんなの照れちゃいます・照照照まるで私の大好きな月亭八方さんが、ヨン様を真似て写真を撮ったかのような、そんな違和感・・・。いえ、オソンシは『チャンピオン』や『チング』のようなシリアスな役もこなす名優さんであって、お笑いの人じゃないです。もちろん八方さんより、ずっとずっと若いです。ただ、私が求めていたものとは違っていたというだけで。今の異常な韓流で、儲けているのは日本の会社だと聞くが、まさに加担してしまった・・・。「日本市場向け完全オリジナル商品」だものな。『夢のソナタ』て、タイトルからして怪しいよな・・・。でもまぁ、『シルミド』の教官役のホ・ジュノシが出てたり、ヨン様のドラマだったと思うが、ヨン様の恋敵役だった人が、ビョンホンシの恋敵役してたり、それなりに楽しんでます。
May 16, 2005
元来人混みや渋滞が苦手な上に、繁忙期価格を払うのもばからしく、お酒を飲み、食事をし、寝て、ネットして、起きてまたお酒を飲み・・・なんともぐうたらなゴールデンウィークだった。テレビ大阪の木曜洋画劇場でジャッキー・チェンの『アクシデンタル・スパイ』を見た。数年前から、風邪をひくとジャッキー映画を見たくなるが、今みたいに気持ちが滅入っている時にも、ジャッキーの映画は、やっぱり元気にさせてくれる。ジャッキーはもう50歳すぎてるんやろか?相変わらず豪快な飛び降り、派手なカーチェイスと、かなりはらはらどきどきさせてもらった。大げさだけど、ジャッキーと同じ時代に生まれて良かったとさえ思った。ジャッキーのハングルが見られるのもかなりうれしい。もう少し、韓国のシーンが欲しかったけど、トルコに行ってみたくなったから、ま、いっか。2001年の作品。何月の公開か知らないけど、当時はビルを壊すシーンに抵抗のある人もいたんじゃないかな。☆☆☆あ。今、今年初の蚊。窓締めて、そろそろ寝ましょうか。明日は仕事ですもの(T.T)
May 5, 2005
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