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近くにあるし、一般的なスーパーにはないちょっと変わった、というか、おしゃれな、というか、私の日常生活の少し外にある食材や惣菜を求めて、割とよく行くのが成城石井。しかし、ほとんど何も買わずに帰ってくるのがいつものパターン。パンは余りというか、ほとんど食べないし、置いてある酒はワインがほとんどで、スコッチや焼酎を探している私の希望を叶えてくれることはない。それでもたまーに、珍しいスコッチを買うこともある。本当にたまーに、だが。弁当系は買ったことがない。売り場自体を余り見ないので、どんなものがあるのかよく知らないのだが、パスタや飲茶系など、おおよそ昼ごはんにしたことがないようなものが多く、お値段もそれなりに高い。惣菜コーナーは、一応一通り見ることにしている。サラダとか、カクテルシュリンプなどは結構購入する惣菜だ(カクテルシュリンプは、容量が多くなり、一人では食べ切れないので、最近は遠ざかっている)。お菓子はほとんど買わない。ご当地ものを「ないかなぁ〜」と探すことがあるが、大抵ないし、甘い外国のお菓子は性に合わないので、サーっと見るだけである。そんな中で、リピートしている惣菜がある。漬物や練り天などが置いてあるコーナーにひっそりと積まれているのが「いわし甘露煮」だ。今回は17尾入っていたが、重さで管理されているので、いわしが大きいときは、もう少し数が減る。このサイズで699円。17尾入ってこの値段はお安い!しかも、とてもおいしい。香り豊かなごまがたっぷりまぶしてあって、いわし独特の魚臭さが全くない。甘く煮てあるので、好き嫌いはあるだろうが、保存食なら、この程度の甘さは必要だろう。ちょうどお節料理をイメージするとわかりやすい。日持ちもするし、お酒のアテにも、ご飯のおかずにもなる。これは、最近必ず購入する。それと、もう一つ気に入っているのが、「山形 赤かぶ漬」だ。赤かぶ漬けといえば、岐阜あたりをイメージするのだが、これは山形のもの。300gも入って、399円。これも大変お買い得である。程よい酸味とほのかな甘味があって、とても食べやすい。調味料不要で、ご飯によく合う。もちろん私はお酒のアテにもしている。この二つは、最近のヒット商品だと思っている。探せば、こういうおいしいものがあるのだろうけれど、どうも余り口に合わないものが多い。東京発祥の食品店だからだろうか。私としては、成城石井は非日常を味わいたいときにのぞいてみる場所という位置付けかもしれない。というか、成城石井に置いてある食品を食べることがない人間だということかもしれない。パンもお菓子もほとんど食べなかった。治療が始まってからは、食べたいものが見つからないときに、おやつで何とかカロリーを摂ることが増えたが、ネットで購入したり、ナッツ類などはカルディで調達することがほとんどなので、成城石井に置いてあるような、少々お高いお菓子はいただく機会がないなぁ。そうか、やはり価格の問題が根底にあるのかもしれない。とはいえ、じっくり見たら、欲しくなる商品が見つかるかもしれない。きょうは、抗がん剤の抜針が5時間も遅れた。いつもは定刻どおりりに外せるのに、今回はどういうわけか薬剤の入りが悪く、余分に時間がかかった分、きょうの予定は全ておじゃんになった。抜針は12時には終了予定で、2時間後に入浴、さっぱりしたところで買い物に行って、気が向いたら外食でもしようと思っていた。なのに…。5時間遅れは異様だ。次回の診察で、怖い主治医に聞こう。こちらの問題か、他の問題か。対処法はあるのか。もしかしたら、急に気温が下がったことが原因かもしれない(バルーンが硬くなって、縮みにくい)。昼寝をよくしたことが原因になったのか(血圧が下がるので、血流量と速度が下がり、起きているときより薬剤の入りが悪くなる)。定刻より30分以上早くなることはないのに、5時間遅れるとは理不尽な。そんなこんなで、きょうはPCの前でひたすら抜針を待つのみの午後だった。あーあ、ストレスが溜まった。あすは出かけよう。成城石井とカルディは必須。久しぶりにローストビーフを買ってこようか。もちろん、切り落としの安いヤツだが。 切 歯
2024.11.23
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昨夜、21時過ぎあたりに、みぞおちに違和感を覚えた。このくらいの時間になると、「胸焼け」が起こることがある。しかし、いつもは抗がん剤を抜いた後、数日してからの症状だった。まだ抗がん剤を入れている途中に起こったことはない。今回に限って、いつもと違う行動をしていた覚えはない。いつものように治療後、抗がん剤を脇に吊ったまま寿司とビールで遅い昼食を取った後自宅に戻り、冷たいワインを飲みながら、到着したメールを処理したり、YouTubeを鑑賞したりしながらまったり。昼食が遅かったので、20時くらいになっても腹が減らず、こういうときの裏技、「干し芋」やナッツなどを食べながらスコッチをすこっち入れた温かいコーヒーを飲んでいた。と、胸焼け。22時過ぎに、見ていた番組が終了したので、「きょうは少し早めに寝よう」と、ベッド(見栄を張った。まだマットレスのみ)に入った。すると、胸焼けの圧迫感(痛みとは少し違う)が喉元(食道)に上がって来た。噴門部から口腔の少し手前まで、上下しながら圧迫してくる。圧迫感の強さが尋常ではない。“痛み”に近いのだが、“熱さ”とか、“膨張感”とも言える。「出血してないか?」と疑うような、喉の違和感が加わる。「歩いて救急外来に行けるか?」と考えた。ある程度、入院できる荷物を持って、通っている病院に行くことを考える。「タール便が出てきてからでいいか?」だめだ。タール便が出てきたら、動けなくなる。いま、意を決して家を出るか、動けなくなってから救急車を呼ぶか。切羽詰まったが、とりあえず上体を起こし、喉の圧迫感を下に降ろそうとする。しばらくすると、幸いにも、噴門部辺りまで降りてくれた。「これでは、今夜は眠れない」ここで、やおら虫けらお得意の妄想物語が始まる。気がつくと、怖い主治医が部屋にいる。怖「どうした? 異常があるんか?」虫「はい。初めての副作用です」というような会話から始まって、怖い主治医が的確な判断をして、虫けらの動転を静めてくれるというストーリー。つまり、怖い主治医の的確な判断は、虫けらがしているわけで、ある程度の原因と対処がわかっているということだ。結論は、クッションで上体を起こしたまま横になり、喉への負担を和らげると同時に、怖い主治医との妄想の会話をしたり、YouTubeを見たりして過ごした。途中でトイレに行ったついでに薄めたアクエリアスを飲む。問題ない。急性期症状は治まった。しかし、胃の圧迫感はまだある。「胃」という判断が怪しいのだが(「膵臓」の可能性も否めないのだ)、とりあえず、上体を起こした態勢でYouTubeをを見ていたら、3時過ぎにだいぶ楽になった。怖い主治医と会話する妄想を繰り広げていたら、4時ごろに眠ったようだった。朝、8時前に目覚めた。胃にも、喉にも違和感はない。しかし、何かを飲んだり食べたりする気にならない。また、あの圧迫感が戻ってきたら、病院行きになってしまう。きょうは怖い主治医の外来診察の日。電話をして、対処法を聞こうにも、隙間なく行われる診察の合間に直接話を聞くことはできないだろうし、「とりあえず、病院に来てください」と、怖い主治医の指示を聞いた看護師が折り返し電話をくれ、それに従うということになろう。症状がない状態で病院に行ったところで、的確な診断ができるのだろうか。薬をもらって帰ってくるくらいなら、このまま我慢しよう。「とりあえず何かを食べて、また症状が出たら電話をしよう」と判断して、早い昼食を取ることにした。煮物とカキフライを食べる。ワインと共に(ワインは、炭酸と氷で薄めている。一杯の量は1オンス程度)。何ともない。怖い主治医が診察を終える15時過ぎまでに何もなければ、何事もなかったことにしよう。もし、土(祝)日に酷いことになったら、救急外来に電話して、対処法を聞こう。怖い主治医に負担をかけるより気が楽だ。が、この時間(22時)になっても、全く症状が出ていないので、きょうは大丈夫だろう。あすは自己抜針して、外出したいと思っている。さて、どうなるか。今夜も、妄想物語を展開しようか。どんな展開にするか妄想しながら、もう少しYouTubeを鑑賞する。これって、怖い主治医の「変態」とどんな違いがあるだろう。私の妄想に「エロ」要素はないのだが、ありもしない物語をつくったり、怖い主治医のセリフを勝手に考えたりする行為は、「変態」と言えるものではないか。これが高じると、三文小説を創作し出すのだ。そのときは、エロ要素満載のものにする。前回は、経済学者の佐山先生相手だった(もう20年近く前)。……今回は難しいかも。怖い主治医相手にエロ妄想をしたことが一度もない。あ、そうだ。その理由を、中学の同級生(男性)と会話していたときに解明したのだった。そのことも披露しなければ。 妄 動
2024.11.22
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怖い主治医との会話の中で、とても気になる言動があった。虫けらには、怖い主治医を尊敬したり、慕ったりする気持ちが多少なりともあるし、女性ということが大きく影響して、その言動がどういう意味を持ち、怖い主治医がどういう人間性なのかという分析を的確にできているとは到底思えなかったので、思い切って、お客さんに聞いてみることにした。一人のお客さんだけだと、感性や人間性によって解釈が偏るだろうし、怖い主治医と虫けらの関係性を勘ぐって、笑い話のネタにしてやろうと、えげつない結果を導く輩もいるだろうと判断。最低3人には聞こうと思っていた。結果、6人に聞いたのだが、うち二人は医療に関係が深い人だったので、遠慮や思い入れから明確な回答を避けられた。というわけで、4人から有効な回答が得られた。対象となる言動は3つ。言葉が二つ、行動が一つ。詳しくは、後に書く……ことができるだろうか。ま、とりあえず、書き進めていく。まずは、天満のエロ男爵。虫けらの話をじっと聞いている。とはいえ、この人には時々に事件の概要を聞いてもらっている。改めて3つの概要をつなげて話しながら、核心部を確認しているといった感じ。虫「で、怖い主治医って、どういう人?」と聞くと、一言。天「◯◯!」二人目は、中学時代の同級生。結構大きい会社の役員を務めたが、今年退任して顧問だか相談役だかになっている。雰囲気は「かっこいい」感じ。多分ずっとモテ男だと思われる。エロいイメージはないし、性欲ギンギンタイプではない。それなりに男の欲はあるだろうけれど、中「もう枯れた」と言う。虫けらが怖い主治医の基本的な情報を提供する。そして、不審な言動の列挙。虫「怖い主治医って、どんな人?」中「◯◯!」天満のエロ男爵と全く同じ答え。三人目は、30年来の知り合いで、歌が極めて上手な見聞の広い一級建築士。虫けらが、怖い主治医の写真を見せたり、「がん医療最前線」という件の印刷物を見せたりしながら、医師としての立場やキャリアを説明。後に、不審な言動を列挙。虫「怖い主治医、どう思います?」一「◯◯!」またしても、前出二人と同じ答え。四人目は、虫けらが24歳で独立したとき、知り合いの印刷業の社長さんを紹介してくれ、仕事のキャパを広げてくれた、命の恩人。いっとき、音信不通になった時期があったが(虫けらがやめた会社のクライアントだったので、陰でコソコソしているという状態をつくるのがお互い嫌だったため)、その後はずっと食事に行ったり、年賀状をやりとりする関係だった。出会った当初は大手印刷会社の企画部にいたが、後に独立し、30年近く自営で生計を立ててきた頭脳派にして、エロにも見聞の広い才人。この人に怖い主治医の話をするのは初めてで、虫けらが怖い主治医の基本情報を説明。容姿や雰囲気に加え、病院内の立場や状況、医師としてのキャリアを解説。の後に、不審な言動を丁寧に説明した。虫「怖い主治医って、どんな人です?」才「◯◯」やはりというか、これも同じ回答。これほど同じ回答が並ぶなら、きっと、怖い主治医は◯◯なのだろうと思う。「◯◯」って、何だと思われるだろうか。「変態」である。なぜ、皆がこう言うのかは、男性にしかわからないと思う。虫けらには、全く解せない。いや、……全く解せない、というのは言い過ぎかもしれない。少なくとも、「不審」に思ったからこそ、6人のお客さんに聞いたわけだ。しかし、「変態」という答えが4人から帰ってくるという状況は想像だにしていなかった。もう少しやさしい表現、例えば「女好き」「エロ好き」くらいなら、納得できたかもしれない。しかし、「変態」である。エロい言葉を当たり前に使う。いつも頭の中に、エロがある。エロい行動が抑えられない。エロと現実の境目がない。エロい言動を相手構わず披露する。ということらしい。これは、日夜エロい妄想と戦う男だけがわかることのようだ。なるほど。怖い主治医が「変態」と言われて虫けらが思ったこと……、「ゲーッ、キッツイなぁ。尊敬してたのに」「医者は変態が多いものね」「男って、大変だなぁ。いつもエロい妄想と戦っているのか」あたりだろうか。違うように思う。表面上はそうなのだが、それは、虫けらの感情の埒外にあるようだ。あんな、冷静沈着な物腰、端的でクレバーなもの言い、鋭い眼光、清潔感あふれる容姿、キャリアと実績を持つ部長先生が……「変態」。。間もなく60にもなろう人間、孫もいるかもしれない年齢と立場、病院でもトップ3に入る権威の主が日夜エロい妄想と戦うのは、大変な気力と体力が必要だろう。これは、男の性というもので、女性の虫けらには、決して理解できないものだろう。ま、理解する必要もないのだが。長年女をやってきたが、エロだけは、男性と相容れないものだと思ってきた。彼氏や夫については、無視できないことだろうが、他人の男性がエロをどう考えているかなど、全く関係のないことだ。しかし、自分の命を預けている主治医となると、ちと複雑かもしれない。「清廉潔白」を求めてはいないが、「変態」は気持ちのいいものではない。しかし、現実はこういうもの。怖い主治医が「変態」だとわかったところで、虫けらが怖い主治医の前で言動を変えることも、気持ちの持ちようを変えることもないだろう。それはそれ、これはこれ。と、完全に怖い主治医を変態扱いしている虫けらだが、さっきも怖い主治医の診察を受けて、通常どおり会話し、主治医の顔も見てきた。白目のきれいな涼しい目だったし(赤影)、その目を見たときの虫けらの感情はいつもどおりだった。虫けらの心に変化はなかったのだ。が、しかし! もし、怖い主治医と二人きりになったときにエロい言葉を投げかけられたら、思いっきりきつい言葉を返すかもしれない。心の準備はできている。……そんなことはあり得ない。と言いつつ、独自の妄想物語をつくるのに余念がない虫けらは、今夜もこのネタを盛り込んだ、新しい妄想物語をつくるのだ。そうだ、妄想物語の一節も披露しようか。それと、3つの言動を詳しく書かねば。そんなことを妄想しながら、治療室のベッドの上で、PCを操る虫けらなのだった。 迷 妄
2024.11.21
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副作用かどうかわからないので、タイトルはペンディング。頭髪は順調に減っていて、先週、いよいよ医療用ウイッグを購入した。まだ着用して出かけてはいない。先週の金曜日が診察日だったので、診察室に入ったとき、「おはようございます」と頭を下げたら、おヅラさんよろしくスルンとウイッグが落ちるというギャグを考えたのだが、そんな捨て身のギャグをしたところで、怖い主治医からは「あ、落ちましたよ」と冷静な声で指摘されるか、目の端でちらりとこちらを見て、無視をするかという悲惨な未来が見えてしまったので、これは諦めた。しかし、今週の診察では、着けていこうと思う。治療室の看護師さんに見せたいのだ。この人たちなら、おヅラさんギャグでもウケてくれると思う。と、冗談はさておき、頭髪は順調に減っているのに、他の毛には、異変が起きているのだ。虫「頭髪は順調に減っているんですが、 どこを見ても、頭髪と一緒に眉毛やまつ毛も 抜けると言われているのに…」怖「この抗がん剤では、まつ毛や眉毛は意外に 抜けにくいと言われています」虫「濃くなっているんです」怖「……濃くなっている、というのを聞くのは、 初めてに近いかもしれないんですが…」虫「眉毛やまつ毛はそうなんですが、 体毛も……」実は、これまで10年近く全く生えていなかった脇毛がちょろっと生えたり、短く細いすね毛が顔を出していたり(ほかにも…ちょっと書くには憚られる場所なので…)。そんなことまで、怖い主治医に言うのは恥ずかしいので、「体毛」で、言葉が詰まった。虫「濃くなるというより、なかったところに生える、というか…」怖「生える力があるんや」虫「生えてきた毛は、クルンクルンしてます」怖「そう、縮れ毛です」虫「縮れ毛というほどではないんですが」怖「人類生物学的に言うと、優秀な毛は直毛です。 縮れるということは、真円ではなく楕円です」虫「あぁ、よくわかります」怖「様子見ましょか」「様子を見る」というのは都合のいい言葉だ。そのときには、対処しようがないということだが、それを医療の限界、とか、敗北、にしたくないというわけだ。それは大げさか。患者からの情報だけでは、検査のしようもないし、薬を処方するための症状や情報もない。何より、医者の経験と知見に合致する病気がないということだろう。体毛が増えたり、濃くなったりする病気はある。副腎に関係している病気ならあり得るのだが、抗がん剤とは関係ない。虫けらはやたらと(2度)「ほかの病気ですか?」と聞いたが、怖い主治医はスルーした。ま、それはそれでいい。これ以上追求する気もないし、この話題を今後出す気もない。もし、体毛が動物級に濃くなったら、別の病院で診てもらおう。ウイッグを購入したことを伝えようかと思ったのに、変な方向に話を振ってしまった虫けらが悪い。しかし、眉毛は濃くなっているし、まつ毛は長くなり、クルンクルンしている。ビューラーなど、30年間使ったことがないし、使う必要もないと思っていたので、クルンクルンが嬉しいわけがない。下まつ毛など、濃く、長くなって、変な存在感を示している。眉毛があっちこっち跳ねているのは、じじいの乱生え眉毛のようだ。化粧が難しい。かといって、剃ったり、切ったりする方法も見当たらない。クルンクルンしている毛を寝かせたら、普通の眉になるのに、寝かせる方法がないからと、剃ったり、切ったりすると、薄くなるに違いない。どうしたものか…。怖い主治医に化粧方法を指南してもらえるとは思えないし、クルンクルンした毛に効く軟膏や飲み薬があるとも思えない。「様子を見る」しかないのか。今回は、怖い主治医が本当に困った顔をし、「う〜ん」と唸っていた。虫けらも自分のことながら、「おかしなことになる人間だなぁ」と思った。きっと、怖い主治医ほどのキャリアを持つ医師でも、聞いたことも、見たこともない症状なのだろう。きつい副作用があったら、気づきもしないほどのことなのかもしれない。幸い、痺れ以外には、生活に大打撃となる副作用が発現していない。痺れも、抗がん剤投与から1週間以内にはなくなるので、脱毛くらいか。ひどかった下痢も、最近治っている。そのことはありがたいと思っている。が、変な副作用や症状があったら、すぐにネタにしたいと思う不届きな自分がいることも認識している。バチが当たらないことだけを願っている今日この頃である。 自 爆
2024.11.18
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何度、背筋に冷たいものが走ったか。書き上げて、アップしようとしたら、頭に広告をつけろと言われ、それに応じて『公開する』をクリックしたら……くるくる……「ん? またか?」真っ白な日記書き込みシートが現れる。「くっ、やりやがった」『日記の編集・削除』など、違う項目をクリックすると、『書きかけのデータがあります。復元しますか?』と来る。『復元する』をクリックすると、中途半端に復元されたデータが表示される。このブログを始めた20年近く前は、頻繁にこの事件が起こった。対策として、ワード上で書き上げたブログをコピペする形でアップしていたことを思い出す。メンテナンスの時間にぶつかったときなどは、アップしようとした一切のデータが消滅した。最近は、そういうことが少なくなっていたし、『復元』も100%に近い形でされていたので、気にしないようにしていたが、昨日のアップ時は、30%も復元されなかった。しかも、復元された部分とて、修正を入れた箇所にその修正が反映されておらず、一から書き直すほどの入力となった。改善されないものだな。技術的に、なぜそういう現象が起こるのかを理解していないので、単に非難するしかないのだが、データが消滅したときの気持ちは、何度経験しても嫌なものだ。そして、同じ文章を復元することが大変難しいので、最初に書いたものと違うものをアップすることに、大層悔しい気持ちになる。やはり、コピペ手法を復活させるべきか。文章消滅事件のおかげで、今日書こうと思っていたブログを書くことができなかった。こうしてペースが乱れると、書きたかったものが、どんどんこぼれてしまう。自分が死ぬまでに記録しておこうと思っているのに、必要なことがこぼれ落ちてしまったら、死んでも死にきれない。と、大げさに言ってみた。怖い主治医に関することもいろいろある。抗がん剤の副作用についてもいろいろある。残しておこうと思う、知人との何気ない会話がちょこっとある。早く立ち直って、書こう。と思うときに限って、仕事の予約が入っている。今週は、家族の十三回忌法要がある。週末はまた治療。それまでに、いろいろこなさないと。ブログ消滅事件、何とかしてくれー。 落 胆
2024.11.17
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今年8月にスタートした抗がん剤治療は、今週で14週を経過した。本日は6回目の治療&先週した検査結果と今後の治療方針を主治医から聞かされる日。治療は無理だろうと判断し、治療時間(およそ4時間)に使用するPCや着替えなども持参せず。それより、検査結果を聞かされたとき、どうリアクションするかを思案していた。14週前の状態と比較して①変化なし②病態が悪化している ●固形がんが増えている ●新たな転移が見つかる ●存在していたがんが成長している③病態が改善している ●存在していたがんが消滅した ●存在していたがんが縮小した ●存在していたがんが減少した②なら、治療終了を申し出ようと思っていた。①なら、怖い主治医の方針を聞いて考えるが、最終的には、治療終了の方向で話を持っていく。③が厄介だ。治療としては成功しているわけで、「治療終了」を言い出す理論を見出せない。考えれば、これまで虫けらは理論的に生きてきた。経営者だったので、仕方ない部分はあるが、常に武装する方法は「理論」だった。しかし、ずっと自分は文系脳だと思っていた。最近、知人に聞いてみた。虫「ずっと文系脳だと思ってきたけど、違うのかも」知1「キミは理系脳や。コンサル脳だとも思ってたよ」知2「虫けらさんは、なんでも数字に置き換えるやんか。 絶対理系脳やで」知3「虫けらさんが感情を挟んで論評してるの聞いたことないわ。 その理論立ては理系脳やと思うよ」と言われた。理系脳か。。文系脳が悪いと言っているのではない。ただ、自分の感情を挟んだ論評や意見表明は気持ち悪いな、と思っていたのは確かだ。理系脳がいいのか悪いのかはわからない。しかし、怖い主治医には嫌われているように思う。医師というのは、まごうことなく理系脳だろう。中には文系脳の人もいるかもしれないが、怖い主治医は理系脳だと思う。医師と患者の会話となると、患者の質問や不安を医師が聞いて、意見を表明したり、解説したり、説得したりして治療へと導く。しかし虫けらは、既に虫けらなりの理論で答えを出してしまっていて、怖い主治医がそれを覆すのが困難な状態なのだ。そういうとき、怖い主治医は言葉を飲み込み、嘆息を静かに吐きながらPC画面を見つめる。申し訳ないと思っている。もちろん、怖い主治医の意見や説得で、治療や検査がすすむこともあるし、素直にそれに従う虫けらもいる。が、重要な部分は自分の意見を押し通す。怖い主治医の進言を受け入れるとしても、最終的には自分で結論を出して、「だから、先生に従います」という言い方をする。いまとなっては、怖い主治医もそれがわかっていて、怖い主治医の方針を通そうとするときは、虫けらが口を差し挟めないような構成を考え、一気に説明をする。で、検査の結果。③「存在するがんが縮小した」だった。最も厄介な結果だった。「減少した」なら、放射線や外科手術を選択できる可能性があるのだが、「縮小した」では、このまま抗がん剤治療を継続するしかない。5回目の治療で、強い副作用が出たし、これまでにない副作用が発現したのだが、これは、以後、増幅されることがあっても、緩和されることがない。想像すると、心が萎えそうになる。怖「痺れの副作用がもう少し強くなるようなら、 薬剤を一つ減らします」虫「オキサリプラチンですか」怖「そう。よく効くので、スタートダッシュに使うんですが、 そんなに長く使うものではないので、 6ヵ月くらいで様子を見て外します」オキサリプラチンを外したら、他の薬剤がプラスされるかもしれず、その副作用がまた新たなものなら、どちらがよかったのか、という話にもなるが、それはいま考えても仕方ない。怖「前々回からの数値を見てみると、 だんだん白血球と好中球の回復に時間がかかるように なっているので、次回から薬剤の量を減らします」といった、直近の治療方針から、12ヵ月(今後9ヵ月)の薬剤計画、間もなく発現するであろう副作用の説明など、かなりの時間と言葉を使って話してくれた。が、虫けらが自分の言葉を挟むタイミングは、つくってはくれなかった。黙って怖い主治医の話を聞き、意味ありげな視線を送ることも、変な相槌を打つこともなく、静かにうなづいていた。これは、近年稀に見る、従順な虫けらの態度だった。しかし! これでは終わらないのが虫けらだ。虫「血圧が異常に高いですよね」診察があるときは、待合室に置いてある血圧計測器で自分で測って結果票を問診票とともに提出する。その問診票が机の上にあったので、それを差しながら言った。この日は「164/78 115」だった。高血圧のBBAの数値ではないか!ちなみに、病院に行く前に自宅で測った数値は「103/65 70」だった。いつもこの程度だ。怖「高いねぇ」虫「自宅で測ったら、100台です。低いときは90台です」怖「110行かないいうこと?」虫「はい。朝なら確実に」怖「じゃ、それを信じよう。脈拍が多いのも気になるけど」虫「それは、先生が怖いからです」怖「そうやろねぇ」虫「そうやろ、て(笑」どうも、虫けらは怖い主治医を怖いと思っているという認識のようだ。ま、あちこち(がん治療室や検査室など)で、「主治医の先生が怖い」と言いまくっているので、怖い主治医の耳にも届いているのだろう。怖いという感情が、何なのか、自分でもよくわからないのだが、多分、尊敬や信頼している人に対して持つ畏敬の念から、怖気付くという表現に近い感情なのだと思う。殴られる、怒鳴られると言った、物理的な恐怖ではない。が、いつも物静かな怖い主治医から怒鳴られたら、怖いものなしの虫けらとて、恐怖におののくかもしれない。そんな話は置いておいて。治療不可、となったので、これから1週間はお気楽生活を楽しめる。きょうは久しぶりに冷たいワインを飲んだ。酒はやっぱり冷たいのがいい。このことも含め、もう少し、副作用のことなどを書きたいので、改めて。 安 穏
2024.11.16
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先週火曜日の夜中、医療用ウィッグ専門店のHPにアクセスし、試着(サンプル送付)の申し込みをした。このショップは、治療が始まる前からチェックしていたし、価格やシステムも熟知していたが、「まだ早いかな」と、ペンディングを続けていた。怖い主治医に相談したのは、治療2回目の診察のときで、まだ全然脱毛を経験していなかった。怖い主治医も怖「抜け方は個人差があるので、 少し様子を見ていた方がいいかも」とアドバイスしてくれた。大概の医療用ウィッグ専門店のHPには、「抜ける前から購入を!」「抜ける前の方が人に気づかれにくい」「抜ける前の髪型を参考にできる」などと書いてあって、私もその方がいいのかな……、とは思わなかった。私の場合、抗がん剤の効き方、副作用の出方、生活との兼ね合いを慎重に見極めると怖い主治医にも伝えてあった。つまり、QOLを中心に考えて、いつでも治療終了できる心づもりでいるので、医療用ウィッグの導入は、できるだけ遅く、と、最初から決めていたのだ。しかし、5回目の治療で、事態は急変した。これまで、同じペースで抜けていた髪が、急に多くなった。抜け始めて2ヶ月。先週の治療の前の毛量は2〜3割減だったが、先週になって、5〜6割減に。いよいよブローではごまかせなくなった。先々週まで、外に出るときには、帽子を着用していたが、部屋に入ると脱ぐことができた。しかし、先週になって、脱ぐのが難しい状況に。火曜の夜中に申し込んだサンプルは、木曜日の午前中に届いた。2パターンを申し込んだのだが、サービスで3パターンのウィッグを送ってくれた。サンプルの一例(この3パターンを申し込んだのではありません)。「グレード」「サイズ」「髪色」「髪型」を吟味するのだが、どれも、帯に短し襷に長しで、「これ!」というサンプルがない。午後からは外出の予定があったので、被っては自撮りし、帽子あり・なしの状態も確認して、その日はそこまで。翌日朝イチでショップに連絡し、「どれにするか決めかねているので、 サロンでアドバイスをもらいたい」と申し出た。このショップには、全国に提携サロンがあり、大阪のサロンに出向く旨を了承してもらい、サンプルの保持期間延長を約束してくれた。当該サロンは土曜日と日曜日のみの対応だったのだが、幸いにも土曜日に予約ができたので、サンプルの箱を抱えて東淀川まで出向いた。サイズ、髪型、色といった基本的なことをアドバイスしてもらい、「お顔の形を見たところ、サイドの髪を 少し長くした方がバランスがいいと思います。 それから、こういうウィッグは、 自然に抜けることを計算して、毛量が多いので、 全体の毛量を若干減らす指定をします」ということで落ち着いた。セミオーダーなので、この程度のことしかできないが、サイズが間違いないか、カットや毛量の増減をどうするかといったことは、プロの経験や知見がないと判断できない。結構ややこしい場所だったが、出向いてよかった。で、そこでわかったこと。昔から、私は「頭小さい問題」を抱えていたが、やはり、頭は小さいことが確認できた。しかし、後頭部が出ているので、深さが必要とのこと。Mサイズは論外だったが、Sサイズも大きい。が、深さが必要なので、SSサイズにはできない。ウィッグの底部についているアジャスターを使うのと、「縫い込む」という技で縮めることになった。ややこしい頭だ。それと、つむじが左巻きだと初めて知った。以前にも言われた気がするのだが、はっきり覚えていない。「お鼻とお口と顎が左右対称です。 大変珍しいです」だそうだ。人の悪口を言ったり、不平不満を抱えていると、「口が曲がる」と言われるが、そういう嫌な心を持ち合わせていないということだな。(不平不満を持つような状況にないし、 よしんば持っていても、それをぶつける相手もいない。 ならば、考えたり気に病んだりすることも無用。 お気楽な人生よの)私くらいの年になると、大抵顔が歪んでいるものだ。経年劣化とも言えるが、顔筋を均等に使うことができなかったり、生活習慣で、どうしても左右どちらかに使用頻度が偏って、筋肉量などに不均衡が現れたりする。私は顔筋が大変発達しているし、顎の力は馬並みなので、顎の筋肉がしっかりついている。また、顎下(首上)の筋肉を随意に動かせるので、二重アゴになっていない。大して自慢できるところがない体だが、顎周りは年の割にシャープだと思う。何の話だったか…。そうそう、医療用ウィッグの手はずは整った。早ければ、明後日火曜日か、水曜日には到着するだろうとのこと。いよいよ、私も世を忍ぶ仮の姿を世間様に晒すことになる。心がワサワサする。当面、帽子を併用するつもりだが、どのタイミングで帽子を外せばいいのだ。「気にせんでも、抗がん剤治療が終わったら、 髪はまた生えてくるよ」と友達や担当看護師が言う。私の場合、抗がん剤治療が終わるということは、あとは死を待つのみ。つまり、治療法が尽きた、ということなので、髪が生え揃う前にあの世に……となる公算が極めて高い。私が治療終了を申し出ても、怖い主治医が「手を変え、品を変えてメニューを持ってきます」(この言葉は、治療開始前に実際に言われた)と、治療継続をすすめるだろうが、決断は私がするべきこと。その決断は、まずは今週金曜日。治療結果がとてもよいことがわかったら、治療の間隔や薬剤の量を変えて継続することを願い出るかもしれないが、その可能性は低いと思う。金曜日……ウィッグを着けていく?「おはようございます」と頭を下げたら、おヅラさんよろしくスルンとウィッグが落ちるとか。。なんか、面白いイベントを考えるか。 憤 死
2024.11.10
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昨夜、中学時代の同級生と会食した。中一の冬に転校してきた男子生徒。前の中学で番長を張っていたという噂が事前に届いていた。しかし!7.3分けのさら毛、銀縁眼鏡、きちっとした身なり、はっきりした物言いで滑舌がよく、頭脳明晰をうかがわせる…。彼は野球部、私はソフト部。中三の夏休み前に告白され、夏休み終了と同時に霧消した。次に会ったのは、28歳のときの同窓会。その次は、彼から届いた手紙に反応した私が電話をかけて再会。もう13年前。店を始めてから、何度か来店してくれた。前回は1ヵ月前。コロナの3年間はほとんど会っていないが、去年も3回ほど、今年も2回会っている。住まいは関東なのだが、ご両親が大阪なので、ご両親関連や同窓会関連で、大阪に来るときに、「ついでに」というスタンスだが。なぜ?と毎回思う。聞くと、「縁があったんやで」と言う。そうなのか?よくわからないが、彼の中ではそうなのだろう。私は、というと……、28歳のときに同窓会で再会し、そのときの写真を渡すついでもあって、二人で食事に行った。そのときに、中三のときに何があってああなったのかを聞いた。いまとなっては、よく覚えていないのだが、それを聞いて、彼と私のよくわからない恋愛物語は幕を閉じたのだと思った。それがなければ、いまでも変な恋心を引きずっていたかもしれない。私としては、28歳で終えた話だった。しかし、彼はいまだに「縁がある」と思っているようだ。「次は、泊まりでゆっくりしよう」という危険なメールが来た。私はひとりぼっちなので、どうでもいい。しかし、彼には妻も息子もペットもいて、「家族」という「単位」を維持している。誰かに知られると、穏やかでない話になる。もちろん、この年になって、変な関係になるはずもないし、13年前に再会してから何度も会っているが、それらしい行為(キスです。それ以上の厄介な行為は全く除外)は一度もない。しかし、人はそうは思わない。疑われることはしない、というのが私の信条。居酒屋で2〜3時間話して終わり、というのは寂しいが、それも致し方ない。誓約書でも用意して、泊まりで会うか?面倒だなぁ。大人の社会は面倒が付きまとう。それはそうと、きょうは検査で病院に行った。きょうの検査結果を来週見て、今後の治療方針を決める、という重要な検査。急患の検査が割り込んだので、11:10スタートだったのが、11:40くらいになった。終わったのが12時過ぎ。回転寿司とビールが無理になった。並んで入店しても、ゆっくり味わえない。となると、とんかつコースに変更である。すぐに家に帰り、Googleマップで当該のとんかつ屋を検索。12時台、13時台、14時台、ずっと「いつもより混んでいます」になっている。仕方ない。14:30分に立ち上がった。「混んでいたら、帰ってこよう」15時までは、ランチ価格が適用されるが、15時を過ぎるとディナーメニューになってしまう。店に入ると、カウンターがガラ空き。よかった。一番端に座わることに。カウンターの中から、いつもの店員さんから「いらっしゃい」という声。会釈して座る。以前よくフロアにいた女性(おばちゃん。最近は、裏の弁当売り場にいることが多いらしい)が近づいてきて、「ビール?」と聞かれる。「はい。それと、ロースカツを」きょうも豚汁をサービスしてもらう食べていると、店長さん(と私が思い込んでいる)が「いらっしゃいませ」とニコニコしながら真横に立って挨拶。私も会釈。帰るとき、フロアのおばちゃん(おばちゃん呼ばわり、すみません)が、お「雰囲気変わりはったよね」と言う。以前に比べると、ファッションが変わったのは事実。病気前は、トレーナーかセーターに黒のスラックスが定番だったのだが、きょうは、病院帰りなだけにブラウスとロングスカート、少しフェミニン(?)なジャケットにハンチングだった。ハンチングは、抜けてきた頭髪を隠すため。私「帽子、被ってるからかな」お「いやぁ……(言葉を選んでいる表情)、 なんか、いい女になりはったよ」意外な言葉。身なりが変わると、そういう印象を持たれるのか。別に、ファッショナブルになりたいわけではないが、副作用のために、気を使うことがある。体を冷やさないようにするとか、頭髪を隠すとか、皮膚障害を防ぐための化粧とか。一つ新たな要素を加えると、全てを変えないといけないこともある。ハンチングがいい例。夏場はキャップを被っていたが、この季節にキャップはなぁ、と思う。しかし、ニット帽はダメだ。若い子ならファッションなのだが、私くらいの歳の女がニット帽を被っていると、絶対と言っていいくらい抗がん剤の副作用を疑われるし、ニット帽に合う服装が難しい。それなら、どんな帽子がいいか、ないのだ、これが。私は、どんな帽子でも似合う方なのだが、室内にいても被れて、年齢的にもおかしくなく、服装とちぐはぐにならない帽子…いまのところ、ハンチングしかない。しかし、ハンチングはファッション的にはかなり個性的になってしまう。余り男性的になってはいけないし、かといって、エレガントな装いは似合わない。ほどほどにフェミニン的要素を加えながら、基本はシャープなイメージにまとめないといけない。一応、それらしい服装をしていたので、おばちゃんには、「いい女」に見えたのだろう。これまでが、余りにもぞんざいな装いだったということか。げに。私が服装に気を使う理由の一つは、怖い主治医だ。治療が始まってから、2週間に一度は必ず会う。そのときに、悲惨な雰囲気ややる気のなさ、疲れた様子、うらぶれた空気を漂わせないようきちんとした服装にしないといけないと思ったのだ。これまで、店で着る汚れてもいいダークなトレーナーやセーターと黒のスラックスという、何枚持っていても「いつも同じ服装やな」とお客さんから言われてしまうラインナップではいけないと自戒して、安いけれど(もう何度も着られない。今年限りと思うと、高価な服は買えない)、それなりの見た目のものを幾つか購入した。それが、これまでのファッションの傾向と違うので、以前の私を知っている人は驚くのだろう。それもこれも、怖い主治医に「やる気のない患者」と思われないための涙ぐましい努力なのだ。何が言いたかったのか。。昨夜会った彼と話していて、怖い主治医に関する謎が幾つか解けた。実は、天満のエロ男爵と話していて疑問に思ったことを彼に話したら、思わぬ方向で結論を出してくれた。とんでもない笑い話ではあるが、あすかあさってには書いてみようと思う。なんか……とりとめのないブログになった。ま、私もまだ生きているという話。私の周りにも、男性がチョロチョロいる、と認識できたという話かな。ま、そんなところで。 執 心
2024.11.08
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きょうは5回目の抗がん剤治療の日。うちのリビングの時計が進んでいて(電池残量が少ないというお知らせ)、おまけに病院に持っていくため、PCを鞄に入れてしまったのですることがなく、早いとはわかっていたが、家を出た。8時に病院に着くように行けばいいのに、途中でスマホで確認すると、10分早く着く計算。8時より前に着いても、病院は開いているし、患者も来ている。しかし、一応8時から検査開始、となっているので、私は頑なに8時前に病院に入らないようにしていた。飲食店をやっているので、正式なオープン時間の寸前が一番忙しい、ということをいやというほど知っている。ま、病院側の体制ができているのだから、こちらが気にすることではないかもしれないが。●礼儀正しい日本の童(わらべ)10分間を消化するために、遠回りした。途中に小学校(私立)がある。ちょうど登校時間だったため、小さな学童達が、次々に校門に吸い込まれていく。外には警備員のおじさん、校門の内側には男性教師。童たちは、校門の手前で帽子を脱ぎ、一礼。男性教師に元気に「おはようございます」と挨拶する。よい光景だ。私の通っていた高校は仏教学校で、校門の内側に大きな釈迦如来立像がいらっしゃるので、校門前で学生は立ち止まって一礼する。中学生と高校生が同じ校門を通るので、およそ2000人もの女子が、毎日一礼をする光景は、壮観とも、驚愕とも、おぞましいとも言えるかもしれない。そんなことを思い出しながら、色気を漂わせる女性高校生のそれとは違い、小さな童の一礼は、清々しい以外の何物でもない。こういう光景は、日本ならではだと思う。これが存在しているうちは、日本はまだ何とかなると縋ってしまう自分がいる。これからも続けてほしい。●なぜかやさしい怖い主治医先週は治療不可となったので、今週は副作用も少なく、気楽な1週間となった。血液検査が問題なければ、怖い主治医と話すこともない。怖「きょうは、治療できます」と言われても、虫けら、「はい」以外に言う言葉がない。怖「先週出した保湿剤なんかは、まだありますか?」虫「はい。あと2週間は大丈夫です」これで終わり。しかし、これで終わらせないのが虫けらだ。血液検査の結果票を見ながら(今回は、マーキングや日本語表記はしてくれなかった。やっと錯乱が解けて、いつもの怖い主治医に戻った模様)、虫けらとしては理解できない数値を示すものについて質問した。怖「そうやねぇ、急に上がったのは意外やけど、 そういうこともあるからなぁ」そんな言葉を2回聞いて、結局結論がないまま終了。虫けらの消化不良のモヤモヤとは裏腹に、怖い主治医は実に穏やかな表情で、静かな物言いを続けていて、先週の「できるとしてや」事件のように声を荒らげることもなく、淡々と診察を終えた。処方箋をプリントアウトしてもらう間、間が持たず、言わなくてもいいことを言うのが虫けら。虫「先生、きょうはやさしいですね」虫けらの言葉に被せるように、後ろにいた医事課の女性が吹き出す。医「ぶはっっっ、ははははは」怖い主治医、苦笑いしながら怖「きょうは、やない。いつもや」何? この二人の漫才のようなコンビネーション。医事課の女性は、いつもは20代〜30くらいの女性(いつも同じ人物というわけではない)だが、きょうは50代と思しきベテランさん。怖い主治医ともよくしゃべっているのだろう。知らんけど。怖い主治医は、来週の検査のことを少し口にしていたが、虫けらは「はい」とだけ言って、そのまま診察室を出た。診察の意味があったのか。「検査結果は治療OK」とだけ看護師から伝えてもらったら、そのまま治療室に行ったのに。ま、診察も医療点数がつくので、双方致し方なく行なっている儀式、というわけか。●薬剤師の意味なき訪問治療室に行くと、薬剤師が必ず点滴中の私の元にやってくる。副作用についての質問をされるのだが、一通り、こちらの言うことを聞き、最後は必ず薬「異常や、気になることがあったら 主治医の先生に相談してくださいね」と言う。最初は、「オチはそれか!」と思ったものだが、最近は、怖い主治医に言っても答えてもらえなかったことを薬剤師にぶつけたら、変化球の答えが返ってくるかも、と、そればかりを選んで言うことにしている。薬「あー、原因はいろいろありますからね。 続くようなら、主治医の先生に聞いてください。 電話でも対応してくれますから」が答え。薬剤師が治療に関することは言えないことはわかっているが、ベテランの薬剤師なら、経験談や、患者から聞いた言葉、症例をうまく噛み砕いて教えてくれたりする。しかし、若い薬剤師はダメ。患者の方が知識があったりする。ゆえに、最近は若い薬剤師には怖い主治医に関する愚痴を聞いてもらうことにしている。申し訳ないが、事情をある程度理解している人にしかわからない話ゆえに、薬剤師は適役なのだ。店のお客さんに聞いてもらおうとすると、長い長い前提条件や、知識を提供するための時間がかかり過ぎてしまう。ちょうど都合がいいと思ってしまって、すみません。薬剤師さん。●飲み仲間の社長とばったり治療を終え、病院の敷地内にある薬局から出てきたら、前から見知った顔がこちらに向かってやってくる。20年以上前に居酒屋で出会って仲良くなり、ゴルフの練習や食事など、個人的な遊興も経験した飲み仲間の社長である。先祖代々大変な資産家で、社長ももちろん資産家だが、とても倹約家で、貧乏人の私でも驚くような金銭感覚をお持ちである。彼も7〜8年前に胃がんを患い、胃を半分以上摘出したと言っていた。虫「検査ですか? 治療ですか?」社「検査です。ここの』と言いながら、頭を指差す。長年、定期検査をしているというような話。脳内の血管にコブができているとか、経過観察しないといけないような血栓があるとか、血腫や腫瘍などがあるとか、そういうものだろう。詳しくは聞いていないが。胃がんの再発はないとのこと。よきよき。社「虫けらさんは検査ですか?」虫「いえいえ、抗がん剤治療です」社「え……」実は、この社長とは、去年の手術後、一緒に飲みに行った。そのときに、5年後生存率の話もした。虫「治療しないと、あと1年、と言われたので、 とりあえず、治療中です。薬が効かなかったら、 いよいよ1年です」社「寂しいわぁ。虫けらさん、元気そうやのに」虫「そうでしょ? 主治医から、 あんた、いつも元気やなぁ、と半ば呆れられてます」社「また、飲みに行きま……」社長、治療中の酒はご法度ではないかと言葉をのむ。虫「行きましょう! 私、毎日ガブガブ飲んでますから」社「そうですか。木曜日なら、あの店に行ってます」そんなことを言いつつ、病院前で別れた。意外な人に合った。あの社長もこの病院にかかっていたのか。資産家なら、他の病院を選ぼうというもの。近くに、私が金持ちなら入りたい、という病院が3つある。この病院は、お世辞にも、いい病院とは言えない。病院によって、担当医師によって、自分の命が左右されるというのに、なぜこの病院を……、と思わずにいられない。今度飲みに行ったら、進言してやろう。……余計なお世話か。●ビールをスムーズに飲む裏技点滴治療が終わると、世のサラリーマンのランチタイムが終了するくらいの時間。並ばずに食べられるので、いつも回転寿司を食べに行く。抗がん剤治療中に「なま物」はNGというのが一般的なのだが、新鮮なものはOK、というがん専門医のお言葉を信じて、治療の後は回転寿司を食べることにしている。長崎のブリ、京まぐろ、戻り鰹 この他に、長崎のケンイカもそのことをちらりと言うと、看護師さんが看「主治医の○○先生に相談しましたか?」と聞くので、虫「いいえ。大抵ダメと言われるでしょう? 佐藤先生がいいと言ったので、大丈夫です」看「佐藤先生?」虫「がん専門医です。YouTubeのチャンネルで おっしゃってました」と言って、看護師の進言を退けた。もちろん、寿司とビールはセットなのだが、ここのところ、治療後すぐに口の中が冷たいものに過敏になるのと、手指もビール瓶を持つと痺れるので、回転寿司を楽しむどころではなくなっていた。しかし! ビールをおいしく飲む方法を発見したのだ。前回、お寿司を食べ終わる寸前に気付いた。熱い(少し温くなっていた方がいい)お茶を飲んで、口中が温まったところで、ビールをグビッと飲む。すると、ビールを嚥下するまで痺れないのだ。ただ、最初から最後までこの方法でビールを飲むと、おなかがタプタプになるのは必至。かくして、食べられる寿司の量は減るは、帰宅途中にトイレに行きたくなるは(点滴で尋常ではない量の水分が体に入っている。しかもその水分は血管から直接入っているので、胃や腸を通過しながら吸収されるのではなく、脳の認識下以外のルートで腎臓に溜まっている。ゆえに、本当に突然尿意が襲ってくる)、もちろん、喉にグッとくるビールの醍醐味はないは、で、「そこまでして飲む必要があるのか!」と言われそうだが、酒飲みが酒を飲まずに寿司を食べる、という選択肢はないのだ。「抗がん剤治療中にアルコールだなんて、不謹慎」というお声もいただきそうだが、人にはそれぞれの事情や信条があるというもので、残命が余りない人間のやることと、寛容な心で見ていただけるとありがたい。●カード不正使用の愚痴天満のエロ男爵から、珍しいメール。カードを不正利用された! というもの。虫けらも最近、海外で不正利用され、カードが一時利用停止されるという被害に遭っているので、そのときの経験から、エロ男爵が心配していることは割と簡単に解決できることを幾つか例を示しながら返した。これから、こういう事件は多発すると思う。何しろ、あちらこちらから日本人の個人情報は漏れている。一つが、中国企業の通販サイトの安易な利用。「SHEIN」「TEMU」といった、若い子に人気のファッションのみならず、身近な商品をあれこれ扱っている大きな企業はもとより、類似のショップがたくさんできている。中国企業が欲しがっている日本人の個人情報を国を挙げて流用しているのは想像に難くない。また、楽天など、もともと純日本企業に、中国資本を参加させているところも危ない。私のカード不正利用は楽天だった。テンセントと資本提携をしたときから、いずれこういう事件は起こるだろうと思っていた。派遣社員が派遣先企業の極秘情報や顧客の個人情報をスパイに売っているという話もよく聞く。スパイ防止法がない日本では、やりたい放題なのだ。「やりたい放題」というテーマでブログを書こう、書こうと思っているのに、まだ実現していない。早く書こう。●腹が減る寿司を食べて買ってきたのだが、上記のように、水分を摂り過ぎたために、食べる量を減らすことになったので、家に戻って、食べ足りない感じがする。すぐに食べられるものを探す。「干し芋」があった!これは、Amazonで購入したものだが、口中の痺れで冷たいものが食べられないとき、イマイチ食欲がないときに大活躍してくれた。自宅点滴で、余り外に出たくないとか、雨で買い物を中止したときなどに、干し芋とリンゴ、みかん、キャラメルで何とかしのいだ。そんなことを怖い主治医に言ったら、残念な人間を見るような目で見られるだろうから、一切内緒である。そうこう言いながら、干し芋を100g以上、キャラメルを3粒、みかん(小玉)を二つ、コーヒーを1杯、冷たいワインを一杯いただいた。通常、抗がん剤治療をすると、食欲不振、嘔吐、胃の異常など、食べることに関する副作用がいろいろ出るのだが、虫けらにはそれが全くない。今回は、いつもは感じない「食欲」をも感じるという始末。こんなことを言うと、怖い主治医は侮蔑したような表情をし、横目でチラッと虫けらを見る。副作用がない(軽い)ことを喜んでくれた試しがない。ふん。さてと、夜の食事をどうしようか。余り好きではないが、温かいアルコールをつくろうか。コーヒーにウイスキー、がいいか。そんなこんなで、一日に起きた小ネタを集めた。意外に多くの小ネタが身の回りにある人間なのだと再認識した。おなかがすいた。早くアップしよう。 餓 鬼
2024.11.01
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ここ2〜3ヵ月の間に受けた怖い主治医の診察のとき、「私、あなたの友達ですか?」と聞きたくなるような、怖い主治医の言動が気になっていた。文字にすると伝わりにくいかもしれないが、できるだけわかるように書きたいと思う。●「自分でやるんやな?」虫けらの場合、抗がん剤治療は外来治療室で行うのだが、最後の点滴が46時間投与になっている。点滴投与だけ病院→自宅で点滴継続→2日目で終了。最初は病院に出向き、がん治療室専門の看護師さんに抜針してもらうのだが、虫けらはできるだけ早く「自分で抜針する」ということを申し出ていた。これは、虫けらが無理やり願い出たわけではなく、最初の抗がん剤治療が始まったとき(入院時)、怖い主治医から、怖「最初は病院で処置してもらいますが、 自分で針を抜くこともできます。 そうすれば、週末を気にする必要がなくなります」(土日は当直の看護師さんがいるが、難しいことには対応できないとのこと)と聞かされていたからだし、自分で抜針するのが標準だと思っていた。しかし、いざ「自分で抜く」と言うと、途端に、怖「えっ、次でテストして、自分で抜針するの?」虫「はい。前回、教えていただいたし、動画も撮りました。 大丈夫だと思います」怖「んー」虫「私には、できなさそうですか?」怖「いや、あなたは確実にできるとは思うけど、 通常、あと2〜3回はこっちでやるんやけどね」虫「大丈夫です」怖い主治医、少し無言で考え込む。横目で虫けらをちらりと見て、怖「自分でやるんやな」結構強いトーンの言葉。いつも穏やかな声色の怖い主治医の言葉とは思えない。虫「は、はい」少なくとも、虫けらはこのトーンの言葉を怖い主治医からは聞いたことがなかった。友達か、家族にかけるような声色だった。「自分でやるなら、責任を持てよ」「許してやるから、失敗するなよ」という恫喝も含まれているような…。●「抜くんやな」上記の次の診察のとき。この日は治療があるのだが、前回(前々回)の治療のときにテストをしていて、次回(前回。ややこしい)は自分で抜針するという段取りになっていた。テストの直後に怖い主治医から(依頼された看護師から)電話が治療室にかかってきた。次回(前回)の診察予約を金曜日にしていたのだが(金曜日に治療を開始すると、日曜日の抜針になる。自己抜針にして問題ないか、ということ)、それでいいかという確認だった。治療室の看護師は曖昧ながらOKと伝えてくれた。前回の診察室。怖「治療をやめてもいいという数値や」と、治療をするかしないかを虫けらに決めさせる姿勢だったが、虫「やります」怖「じゃ、やりましょか」という結論になった。で、自己抜針の話に。怖「日曜日に抜針やけど、大丈夫?」虫「はい」怖「抜くんやな」またしても、こちらを横目で見ながらえらく強いトーンで言う。「抜く」に違うことを連想しながらも、虫「はい。大丈夫です」怖「ふん。頑張って」「ふん」が微妙な言葉。バカにする感じではないが、気持ちを表す接続語のような。「そう」でもないし、「ふーん」でもないし、とにかく微妙なニュアンス。「へーそうなんか」を最小単位の言葉数にした感じとでも言えば理解できるだろうか。「頑張って」も、心がこもっておらず、とりあえず、言っておきます、的な。これって、患者にかける言葉としては、大変無礼な感じがするのは虫けらだけだろうか。虫けらにしかかけない言葉としか思えないのだが。(しかばかりですみません)●「できるとしてや」前回、虫けらは4回目の治療を強行したい旨、願い出た。数値的にはギリギリだが、たびたび休んでいては、なかなか検査にたどり着けない(これを言うと、必ず怖い主治医と意見の相違が出るので、できるだけ言わないようにしているが、このときはさすがに言葉にした)。かくして、怖い主治医から反対意見が出るものの、治療強行は許可してくれた。その次(今回)の診察。数値がさらに悪くなっていた。これは、虫けらが前回の診察で言っていた。虫「2回やって、1回休みのペースがいいです」2回やって、の2回目が前回。今回は「休み」の回になるということ。怖い主治医はなぜか笑っていたが、そうなることは自明の理だった。数値がギリギリだったのだから、治療を決行したらもっと数値が悪くなり、治療不可の状態になる。なのに今回、怖い主治医は怖「今回治療をやって、来週検査、と思ってたんですが 1週伸びますね」虫「え? 本当に今週治療ができると思われてました?」怖「できるとしてや!」これは、虫けらが初めて聞いた、怖い主治医の大きな声。虫けらの言ったことに、怒るほどのことはない。しかし、びっくりするほど大きな声で反論された。なぜに?実は、この日、怖い主治医は虫けらを誰かと間違えていたのではないかと思っている。言動がとにかくおかしかった。これまでの怖い主治医の診察では経験しなかった幾つかのことを虫けらの前で披露してくれた。変な一日だった。。ただ、ところどころで、虫けらと気づくようで、この「できるとしてや」も、虫けらが前回の診察で言った言葉を思い出したのだと思う。それを隠そうとしてか、被せるように威嚇(?)する。多分、こんな言動は虫けら以外にはしていないと思う。というか、虫けら以外でこんな言動に耐えられる人はいないと思う。と言うと大げさだが、少なくとも、医師が患者にかける言葉ではなかろう。「友達ですか?」である。友達との会話なら、あり得る。ただ、つらいのは、友達ならベースに存在する情報の共有や、積み上げてきた会話の数々、共通の言語、経験の中で築き上げた信頼関係といった、互いが持つものが、一切ないのだ。患者として怖い主治医を信頼する気持ちはある。しかし、怖い主治医が虫けらに持つ感情が存在しないのだから、友達関係のような互いにまたがる「何か」は存在しようがない。ということは、ただ単に、言葉遣いがぞんざいになったということか。あるいは、そういう言葉遣いをしてもいい相手だと認識されたということか。はたまた、単に、虫けらにイライラして、粗野な言葉を発しているということか。……いやな結論を導いてしまった。まぁいい。今週治療ができたら、来週検査。検査結果によっては、治療終了を考えている。そうすれば、怖い主治医と会うこともほとんどなくなる。こういう、どうでもいいようなことを考えて落ち込む必要もなくなるというもの。最初から「3ヵ月」をメドに治療をスタートさせた。計画どおりに進んでいるということ。ただ、これを怖い主治医に言うのが至難の技だ。すんなり通るわけがない。行き当たりばったりで行こう。……いや、これは、命がけの攻防だ。誰かの知恵を借りつつ、怖い主治医対策を練るとするか。 無 情
2024.10.30
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きのうは外来診察と治療の日だった。2週間前の治療は私が取った強行作戦だったのだが、これまでになく副作用が強く出たし、これまでにない副作用が出たし、数値もきっと悪くなっているだろうと予想していた。かくして、白血球と好中球が下がっているので、治療不可の裁定が怖い主治医から言い渡された。以後1週間は、とても気楽に過ごせることが確定し、虫けらはとてもリラックスしていた。そのせいか、細かなことに注意が向き、変なことをいろいろ発見できた。その一端を。。●怖い主治医がおかしい診察室に入り、主治医の第一声を聞いたときから、「ん? なんか変」と感じていた。怖「下痢はこの2週間でひどいとき、ましなとき、ありますか?」初っ端からこの質問。? である。これまで、自分から申告しないのに、怖い主治医から下痢について何かを聞かれることはなかった。しかも、問診票を見れば、これまでより下痢症状がとても軽かったことは確認できる。虫『誰かと間違えてないか?』と、訝しく思った。下痢については細かく申告し、話を終えた。問診票に追記事項として「皮膚の異常」と虫けらが書いていた。このことについての話に移ったが、虫けらの言うことに、主治医が言葉を被せてくることがとても気になった。虫けらの疑問や質問を全部言う前に、怖い主治医が見解を被せてくる。虫けらは、それ以上の質問を停止する。『わからないことは、自分で調べよう』と、諦める。首筋にカテーテルを埋め込むための手術痕がある。カテーテルが入っていない部分に「筋」のような硬い部分があるのが気になっていた。手術後は痛くて、首を動かすのに難儀した。このことは、手術直後に怖い主治医にも言っていた。怖「余り動かさん方がいいです」と当たり前のように進言されたので、手術した人皆に起こることだと思っていた。しかし、虫けらの「筋」は術後2ヵ月にもなるのに、一向に消滅しない。虫「先生、ずっと聞こうと思って聞くのを忘れてたんですが」と前置きして、このことを言った。怖「手術のときに、多分、筋肉か筋膜を傷つけたのかな」恐ろしい。虫「治らないんですか?」怖「冷やすとかしたら…痛みを和らげることができるかもしれへん」虫「痛みは今はないんです。手術のときはとても痛くて 『顎がちぎれます』と言ったんですが」怖「そう…」虫「2ヵ月経ってますから、何をどうしたら治るとも思えなくて」怖「申し訳ないです。普通は起こらないことが起きたようで」やっぱり解決策を教えてはもらえなかった。いつものようにモヤモヤしたが、自分で調べるか(ネット上に虫けらと同じような症例があるとは思えないが)と諦めた。ところが!血液検査の結果票を虫けらに渡す前に、胸ポケットからマーカーを取り出して、やおら幾つかの項目にマーキングをし出した怖い主治医。しかも、項目の欄外に日本語表記を記す。なぜに?これまで、そんなサービスはしてくれたことがなかった。1年5ヵ月の間、虫けらは自分で結果票を読み解いて怖い主治医に質問していたことは承知のはずだ(病院独特の全記号表記の血液検査結果票。虫けらは、すべてを読み解くことができる)。やっぱり誰かと間違えているのではないか?下痢の話といい、結果票といい、怖い主治医の脳内が混乱しているとしか思えない。あとでわかったのだが、虫けらの次の患者が、虫けらより若い女性(40代かな)だったので、虫けらの情報の一部がその患者さんの情報と被っていて、(その患者さんとは治療室で会ったことがあるので、彼女もがん患者と思われる)混同したのかもしれない。にしても、おかしな怖い主治医だった。診断ももこれまでになく強引な感じだったし、隙間がなかった(世間話的会話が全くできなかった)。今回は、初めての副作用があったこともあり、虫けらからたくさん質問をしたが、次回の診察では、自分からの発言は極力控えて怖い主治医の様子をよく観察し、より慎重に対峙しなければ、と思う。にしても、何があったのですか? 怖い主治医先生。人格が変わってしまったかのような雰囲気でしたよ。●とんかつ屋がおかしい治療がなかったので、自宅に戻ったのは10時くらい。治療があれば、終了は14時過ぎになるので、回転寿司とビール、となるのだが、10時では店は開いていない。自宅で用事を済ませたら、近くのとんかつ屋に行くのが治療不可の日の慣例。このとんかつ屋は、昨年1月に転居してきてから、病気が発覚して入院するまでの5ヵ月弱の間、月に2回以上通っていた。が、入院後は2ヵ月に一度くらいの頻度になり、余り行かない間にスタッフがたくさん入れ替わり、最近では、店長(と虫けらが思っている)がいなくなっていた。病欠かな? 支店をオープンさせたのかな?などと思っていた。きのう店に入ると、キッチンの中にいたスタッフが会釈しながら「いらっしゃい」と言ってくれた(虫けらが入店すると、この人は必ず挨拶してくれる)。虫けらがカウンター席に座ると、最近姿を見なかった年配のスタッフが「あ、まいど!」と奥から声をかけてくれた。そのあと、イヤホンで音楽を聞きながらスマホの操作をしていたので、少し気づくのに遅れたが、店長が久々に虫けらの横に立って「いらっしゃい」と声をかけてくれた。虫けらも、突然の店長のご登場に驚き、「ご無沙汰してます」と返すと、なぜか「すみません」と言われて顔を見合わせたが、虫けらは言葉が次げなかった。何を謝ったのだろう。ただ、店長はやつれた様子がないので、病気ではなかったと思う。そのあと、ロースカツ定食と瓶ビールを楽しむ虫けらをスタッフがチラチラ見ているのがわかる。なぜに?しかも、こちらから言っていないのに、味噌汁が豚汁に変更されているというサービスも(確か、本来は+150円か200円だったと…。お椀が大きく、通常の味噌汁とは分量が違うのだが)。ロースカツ定食 890円 お安い!このサービスはこれまでも受けたことがあるので、虫けらのような常連(とまでは言えない頻度の訪問ではあるのだが)には、割とよくやるサービスなのかもしれない。今回ではないが、いつもよりちょっといい肉を使ってくれたとか、少し大きめのとんかつにしてくれたといったサービスもあった。ありがたい。が、今回は、何か様子が違った。ん? 虫けらの様子が違った?少し髪が薄くなったのに気づいた?病院帰りのままの服装なので、いつもよりおしゃれに見えた?外出時は、化粧下地からUVカットに気を使っているので、いつもより厚化粧に見えた?どんな理由かわからないが、虫けらが注目されているのは間違いなかった。その上、会計を済ませて帰るときに店長が見送りに出てくれたのには恐縮した。ひょっとして、この店の店員さんの間では、私は死んだことになっていた?なんて思いながら、保湿入浴剤*を購入するために、ジャパンに行くべく、店を後にした。*抗がん剤の副作用で、皮膚の乾燥(通常レベルではない)があり、これを防止するために必要なのだ。●虫けらがおかしいとんかつ屋→ジャパンと回ったのだが、いつもなら、とんかつ屋の定食とビールで腹パンになり、早く横になるべく、すぐさま家に戻るのだが、きのうはまだおなかに余裕があり、ジャパンで保湿入浴剤とともにおやつを買って帰宅した。ワインをタンブラーに注いで、パソコン前に座ったら、どうもまだ食べたい感じがして、Amazonで購入した干し芋を冷蔵庫から取り出して、ムシャムシャ食べ出した。4〜5枚食べてやめたのだが、まだ足りないと、「おさつどきっ」と(芋ばっかりじゃん)チョコレート、キャラメルを食べた。炭水化物ばっかりだが、こういうときは、血糖値が下がっているか、肝臓が欲しているかのどちらかだと思っている(とんかつ定食を食べた後なので、肝臓か…⤵️)。食べ終えて、ふと気になって体重を計った。(朝は48.5kg)なんと! 50.1kg!!!3年ほど見ていない数値だ。これまでも、夜ならこれくらいの体重になったことはあっただろう。しかし、朝しか計らないので、認知したことがない。夜中、ふと目覚めて、何か食べようかと思った刹那、体重が気になった。1階に降りて洗面所で計る。49.5kg。余り落ちていない。49kg台で定着してくれれば、気が楽になる。朝、通常通りに計る。48.5kg。元の木阿弥。夜中に1kg減るという経験は、最近した。基礎代謝が非常に上がっていたのも同じ。あ、怖い主治医に聞くのを忘れていた。何か、自分の体がよくわからなくなってきた。これが、病気というものなのか。それにしても、おかしなことばかりの一日だった。来週は、お気楽に過ごそう。ま、病気になってから、大概お気楽に過ごしているのだが。 諦 念
2024.10.26
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久々の更新。実は、謎のアクセス爆増があり、「なぜに???」と経過を見守っていた。なぜか2000年代の古い記事ばかりが閲覧され、しかも、同じ記事に複数のアクセスがあるという意味不明な現象を気味悪く思っていた。1週間でその動きが収まったので、とりあえず更新を、ということに。〜〜〜〜〜〜〜先週土曜日、このブログの縁で知り合った方(男性、少し年下。以降、「Sさん」と呼ぶ。)と京橋(大阪)の人気店に行くことに(その店のこともこのブログ経由で情報提供)。結構な雨が降っていたので、「大丈夫かな」と思っていたが、甘かった!店の前は長蛇の列。左右に分かれて列をつくっていて、ざっと数えたら、50人は下らない。原因はインバウンド。海外向けのガイドに載ってしまったのだろう。「待つの、いやや」とSさんが駄々をこねるので、仕方なく場末の居酒屋へ(まだ昼だったので、まともな居酒屋は開店前)。周辺には(京橋らしい)昼飲みできる場末感漂う居酒屋がたくさんある。13時を少し過ぎた時刻。1階席はまあまあ満席状態。2階に上がると、空き座席はあるが、どんどんお客で埋まって行く。串揚げがメインのようだが、海鮮も一品もあり、まさに場末の居酒屋。S「最近のブログ、怖い主治医の話ばっかりやね」たまにこのブログを読んでくれているようで、1/3は怖い主治医絡みのネタであることを指摘される。それをいいことに、怖い主治医について相談してみる。虫「診察室では、本当に怖いのよ」S「怖いって、どんな風に?」ここで、診察室の様子を虫けらが再現(「質問しても、まともに答えない」とか、「触診しても、それだけで終わってしまう」とか、「面白い単語を使う」とか……)。Sさん、即答する。S「それ、虫けらさんが怖いんやで」虫「なんで? 診察室だけなんよ。 病室で話した時は、普通のテンポで話せるし、 終始やさしい雰囲気やったし、 会話中言葉を飲み込むようなこともなかったのに」S「そうやろ? 診察室では、萎縮するんや」虫「萎縮?」S「虫けらさん、すごい質問してるんと違う? 医者も答えるのが難しい質問。 しかも、知識がないと言われへんようなこと言うやろ。 一言言うたら、百倍返しの人やからなぁ」そう、『一言言うたら、百倍返し』、以前Sさんに指摘された。虫「診察室では言葉を選んで、端的に話してるよ。 怖い主治医がそういうタイプの人やから」S「ほかの患者さんとは、普通に話してるんと違うの? その医者」……そういえば、診察室で三者面談のような形になった、抗がん剤治療室の看護師さんが言っていた。虫「○○さん(看護師さんの名前)のおかげで、 初めてあんなに話せました」看「そうですか? すごく和やかに会話なさっていたのに」虫「いつも緊張して汗だくですよ」看「えー、そんな風には見えなかった。先生も気さくに会話されてたし」虫「あんな先生を見たのは初めてです」看「意外ー。そうなんだー。 いつも先生は患者さんと結構お話しされてるのに」そうだった。看護師さんがそう言っていた。怖い主治医は、虫けら以外の患者とは、普通に会話しているんだと知って、ちょっとショックだったのだ。虫「医者が萎縮するって、そんないかつい? 私」S「普通の患者と違う何かがあるやろ」虫けら、考え込む。そういえば……病院の血液検査結果票が独特なのだ。これまで、自分がかかった病院でも、夫が世話になった病院でも、結果票は日本語で表記されていた(『AST、ALT』など、アルファベット表記が標準のものは別として、『血糖値』『クレアチニン』という風に誰でもわかるような表記方法)。ところが、かかっている病院は、すべて記号表記。中でも、病院独特と言っていい表記方法の項目もある。最初、『結果票、いただけますか?』と申し出て、怖い主治医がプリントアウトしてくれたものを自宅に持って帰った時は、片っ端から記号の意味を調べた。3つ、4つの病院、機関の出している情報を統合して初めて解読できたことを思い出した。その結果票を見ながら、虫「腎臓は問題ないですね」などと言うわけだから、「こ、こいつ、勉強しとるな」「侮れないな」などという感想を持つのは当たり前かもしれない(記号が血液の何を示すかだけではなく、どの臓器に関係し、数値の+−が表す意味を理解しなければ、『腎臓は問題ない』という結論は得られない)。また、抗がん剤やがんについてもよく調べているので、普通の患者さんが質問する、2段階、3段階上の専門的な質問をすることも事実だ。それが原因か。。と、Sさんに説明した。それと、以前登場した「がん医療」に関するパンフレットのコピーを全部書き直した話をした。S「え、それ、怖い主治医に渡したん?」虫「ちょっと失礼な物言いをしたから、誤解を解くため」S「虫けらさんのコピー見たら、怖気付くわ」虫「怖気付く? なんで?」S「その商売、何年やってたんよ。プロの仕事見たら、 素人はびっくりするよ。虫けらさんが只者やないことに 気づいて怖気付いたに違いない」えー、そんな効果期待してなかったのに。全ては虫けらの蒔いた種?自分が原因で起こった現象に悩んでた?どういうこと?で、どうしたらいいの?Sさんはそれ以上のアドバイスをくれなかった。もっと聞いたらよかった。ご主人が医師のK子さんの言葉といい、男性目線のSさんの言葉といい、虫けらが考えていたことと全く違う視点での感想だった。まったくもってごもっともな上に貴重なご意見。これを参考にして、解決策を探るとするならば(解決…何をどうしたら解決になるのか。。とりあえず、怖い主治医ともっとスムーズに会話できるようになることを解決、とする)、診察室以外の場所で会うことが必須である。診察室では、どうしても患者と主治医にならざるを得ない。「怖い」「怖気付く」「萎縮する」という状態を怖い主治医側に「解け」と言ったところで、どうにもならない。しかも、虫けらが怖い人種になってしまったことは、もうどうしようもない。が……、診察室以外の場所……、ない。しかも、治療のことを聞いたり、疑問を解決するのは、診察室以外にない。どうしようもないのか。!!!あった。再度入院することだ。病室での会話はごく普通だった。これまで、3度怖「この数値で、熱があったり、調子が悪かったりしたら、 入院してもらうところです」と言われた。入院と、通院の狭間で蠢いている虫けらなのだ。次の診察時は、絶対数値が悪いはず。これで、熱発でもしていたら、首尾よく入院、となる。……そんなタイミングよく体調が悪くなるわけがない。間の悪さ、タイミングの悪さにかけては自信がある。ま、そう言わず、入院の簡単な準備だけしておこう。普通に診察してもらうのに、パンツをたくさん持っていたらおかしいな。パジャマも変。お泊まりセットくらいにしておくか。化粧水とか、入浴セットはどうしよう。ティッシュも必要だし、タオルも……。入院も簡単ではない。 撃 沈
2024.10.21
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昨日の 怖い主治医の新戦略に虫けら、撃沈 のスピンオフ版。本編をかいつまんで主要部分を編集したり、本編に登場しなかった場面を列挙する。●怖い主治医の新戦略 怖「1回延期する?」 怖「無理して副作用で長いこと休むより、いま休んだ方がええわな」 (怖い解説。治療を休んだ方がいいという最悪のアクシデント例) 怖「好中球の数値、下り坂の途中やったらやめた方がいい。 上り坂の途中やったら、問題ない。 予測で悪いけど、上り坂の途中のような気がする」 (よい傾向を探して、やってもいい要素の解説) 怖「どうしますか?」 怖「やる前提で話を持っていってるようやけど、 よろしいか?」 虫「はい」 完璧な説得展開だ。 虫けらに延期するか? と問いながら、 →治療をやめることを推奨 →治療をやめる方がいい条件と、 やってもいい条件、自分の推察を披露 →再度、虫けらの意向を確認 →治療決定 治療を遂行して問題が起こっても、これは完璧に虫けらの責任。 これまでは、こんな慎重なやり方はしなかった。 怖い主治医の中に、虫けらへの心配と 責任回避の方策を万全にする理由があったのだろう。 これは……これも、虫けらの人間力低下に 由来するものかもしれない。 トホホ。●点状皮下出血 虫けらの下腿に皮下出血が発生した。 以前にも出現したことがあるが、2日ほどで消滅するので、 怖い主治医に診てもらう機会がなかった。 今回は、診察の前日に出現したので、ちょうどよかった。 怖い主治医は目視した後、虫けらの足首上を 親指を上にして掴み、親指を少し動かす形で触診した。 その後、怖い主治医は何も言わなかった。 そのときは、虫けらは質問しなかったのだが、 後に、虫けらがまた皮下出血の話を持ち出した。 虫「ヘパリンを塗って、マッサージしてるんですが」 怖「ヘパリンはいいけど、マッサージはせんといてください」 (放置するしかないような感じ。虫けらは、早く 点状のブツブツを消したいのだが…) 虫「お風呂はダメですか?」 怖「お風呂は大丈夫。揉みしだくようなことはしないでください」 (虫けら、盛大に吹き出す。「揉みしだくて…」とつぶきながら つぼってしまって、笑いが止まらない) 怖「何か、面白いこと言いましたか」 怖い主治医は至って平静な表情。 (でも、内心、あれ? あれ? だったかもしれない。 なぜ虫けらが笑ったのか……理由が理解できたのか、 できなかったのかはわからないが、すぐに話を変えた) 「揉みしだく」という言葉、意味合い的には 正式な日本語だが、余り使われているのを見ない。 (踏みしだく、噛みしだくという表現は 使われることがあるのだが……) 文字を操る仕事だったが、虫けら自身はこの単語を 仕事では使ったことがない。 脳裏をよぎるのは、「団鬼六」という巨匠の名前。 天満のエロ男爵は、「揉みたおすとも言う」と 解説をしてくれたが、いずれにしても、 女性の胸への動作を表すようだ。 怖い主治医はこの単語をどこで覚えたのだろうか。 謎を解明する日は来ないだろう。 吹き出したことは申し訳なかったので、 機会があったら詫びたいと思うが、そのチャンスは 絶対ないと思う。●頭髪いじり 前回、診察室で怖い主治医に対面したとき、 虫けらはおったまげた。 いつもはきれいに整えられた頭髪が ザンバラ髪になっていたからだ。 第3回目の地獄行き決定! 今回、診察の最後にふと怖い主治医の頭髪を見たら、 いつもの髪型に近い。 つまり、2週間で相当伸びる頭髪なのだ。 多分、1ヵ月に一度散髪に行くペースだが、 切った当初はああいうザンバラ髪なのだ。多分。 虫けらは、偶然にもいつもいい状態の 怖い主治医に会っていたということになる。 虫「先生、髪、伸びるの速いですね」 怖「芸能人やないので、2週間に一回散髪できないんで、 申し訳ありません」 なんで謝る? 虫けらは、これまでに3度、怖い主治医の頭髪をいじった。 最初は去年の夏頃。 虫「髪、伸びてますね」 怖「不評ですね。切ります」 次は、前回。 虫「先生、とても髪を短くされましたね」 怖「はい」 虫「さっぱりされた感じで…」 虫けらの中途半端な言いように何かを察知したのか、 怖「これまで長くて、鬱陶しかった」 虫「いえ、これまではカッコよくて、 いまは短くしてさっぱりなさったということで…」 そして、今回。 いずれも、返しがおかしい。 何かひねくれた感じがしないだろうか。 自虐的とも取れる。 こちらが褒めようとして言っているという前提は皆無。 こき下ろすことが前提になっている。 虫けらはそんな卑屈な人間ではない。 こき下ろすようなことをわざわざ人に言って、 相手に嫌な思いをさせるようなことはしたことがない。 怖い主治医には、虫けらはそんな人間だと 受け取られているということか。 それは、余りにもつらいではないか。 これは、うまく解明しなければ。 虫けらもそういう傾向(自虐オチ)があるので、 共通の「何か」が見つかれば、意外に簡単かもしれない。 ま、解明のチャンスを掴むのに、 時間がかかるとは思うが、 思いもよらぬところにチャンスが落ちているものだ。 解明したら、ここに記そう。
2024.10.12
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きょうは診察&治療日。抗がん剤治療4回目(予定)。老人ばかりが溢れる朝8時の採血場。30分以上待って採血を終え、外科外来へ。さらに30分以上待った後、怖い主治医のアナウンスに従って、診察室へ。きょうの虫けらの戦略は、「とにかく怖い主治医の言葉を聞く」「自分からは言葉を発しない」「怖い主治医の言葉に疑問を持ったら、 深く考えたのち、質問をする」だった。不要な意見を言ったり、質問したりして、怖い主治医の意識を撹乱するのを防いで、実のある診察時間にしたいと思ったのだ。そして、浅薄な人間性を少しでも封印し、思慮深い人間を装うために努力するのだ!診察室。怖「いかがですか?」出鼻をくじかれた。質問から始まるとは。まず、検査結果を評価されると思っていた。虫「いつもどおりです」沈黙。モニター画面に目をやるが、字が小さくて見えない。表示サイズを変えたのか?ふと机の上を見ると、血液検査の結果票が置かれている。(以前は毎回プリントアウトして置いておいてくれたのに、ここしばらくは、プリントアウトされておらず、モニター画面を見るようにしていた)結果票を手に取って、項目を目で追う。問題は、「白血球」と「好中球」だが、一目見て、相当低いことには気づいたが、治療を休むほどのことではないと思った。判断は、怖い主治医がしてくれるので、他の項目を見る。気になっていたのは、「血小板」と「尿素窒素」「クレアチニン」。尿素窒素とクレアチニンは基準値。腎臓はOK。肝臓関係も大丈夫。「血小板」……低い。虫「血小板が下がってる」独り言のように言葉をこぼしてしまった。怖「血小板は大丈夫。14あるからね」「L」がついているのだから、基準値より低いのだし、抗がん剤治療を始めてから最も低い数値だ。虫けらがなぜ「血小板」を気にしていたかというと、抗がん剤の副作用に「内出血」「皮下出血」など血小板が少ないことに起因する症状があるからで、今週、虫けらの足首からふくらはぎあたりに点状の内出血ができた。以前にもこういう症状があったのだが、2日ほどで引いてしまう(消滅する)ので、怖い主治医に見せるに至らなかった。このことは、診察前の問診票に書いていたので、気づいた怖い主治医が怖「皮下出血はどこ?」と。虫「下腿です」と言いつつ、スカートのスリットの間から左下腿を出す。怖い主治医が虫けらの足首上を親指を上にして掴む。何を診ている?親指に少し力を入れたり、上下させたりする。何を診ている?怖「右は?」虫「同じです」右下腿を見せる。こちらには触れなかった。怖「手は?」虫けら、シャツをまくり上げながら虫「ないです」怖「採血のあとは? 血が止まってる?」虫「はい。いつもどおりです」怖「そう」ちょっと不審な声色と表情。言葉はない。いつもこんな調子。なぜ、この症状が出たのか、どう対処したらいいのか、どうなれば治るのか、知りたいことは何一つ解決しない。ここでしつこく質問するのが虫けら。でも、きょうははしないことにした。(と言いつつ、後でもう一回この話題になり、質問し倒した。そこで面白い言葉が怖い主治医から出た)怖「さて、一回延期する?」え、虫けらが決めるの?怖「数値的にいったら、延期してもいい数値や」虫けらが見る限り、決行しても問題ないと思うが、怖い主治医としては、何か心配な部分があるのだろう。怖「いま無理して、副作用が出て、 長いこと休まなあかんということになるより 休んだ方がええわな」虫けら、返答せずに考える。怖「途中で検査してないから推測やけど、 数値が上がり調子でこの数値やったら問題ない。 多分、何日か前に最低になって、 いま、上がる途中やないかと思うねん。 推測でもの言うて悪いけど」虫「延期になったら楽ですが、 いつまでも前に進めないのが……」怖「これ(抗がん剤治療)は、 いつまでに何回やらなあかんというものじゃないし、 継続するのに意義があるから」虫けらは、検査を気にしていた。3ヵ月(治療6回)を目安に造影剤CT検査をする。その結果によっては、治療を終了することも考えているのだ。延命とはいえ、数ヶ月の効果しかない治療なのに、副作用に苦しむのはQOLを下げるもの以外の何物でもない。幸い、体感的な副作用は余りないが、体内では確実に反応していて、程度の差はあれ、全身の各機関に通常ではない反応が出ている。数ヶ月のために我慢するのが賢明なのか、それとも、治療をやめて、副作用のない短い日々を過ごすのが得策なのか、両者を天秤にかける作業を常にしている。故に、早く検査をしたいのだ。怖「どうしますか?」虫けら、この展開に戸惑う。「治療を受ける」と言えばいいのか、「延期する」と言えばいいのか。怖い主治医の心理状態を考える。。…わかるわけがない。虫けらを試しているとも思えない。今回は、虫けらが決めるしかないのだろう。? これは、怖い主治医の高等戦術か?K子さん(古い友人。ご主人が医者で、医者側から見た貴重な意見をいただける)が言っていた。K「患者さんは、自分が望んでなかった結果になったら、 医者のせいにしたがるから」と。虫けらはそんなことはない。怖い主治医の指示や指南であっても、それに同意したら、その全責任は虫けらにあると思っている。少しでも疑問があるなら、解決してから同意するし、そもそも嫌なら拒否する人間である。虫「これまでのように、2回やって1回延期、 が、いいペースだと思っています」怖い主治医、笑う。なぜ笑う!怖「やりますか? と言いながら、 やる前提で話を持っていってるような感じやけど。 よろしいか?」虫「はい」えらく慎重だが、結局虫けらの意見が通る格好になった。これは、予期しなかった展開だ。昨夜、相当戦略を練ったのだな?K子さんが言うように、シミュレーションしたのだろうか。…そんなことはしない人だ。虫けらの顔を見て、瞬時に思いついたのだろう。「こいつ、相変わらず元気そうだな」「まだ強い副作用が出てないのか」「意外にしぶといぞ」「治療するかしないかは、投げてやれ」てな具合か。というわけで、浅薄な人間性を是正する機会を得られないまま、いま、治療室のベッドの上でこれを書いている。次は2週間後。多分、治療は延期だろう。それをひっくり返すために、この2週間、大節制生活をしてみるか。いや、本末転倒だ。好きなように食べて、飲んで、遊んで、ストレスフリーな生活をする以外に、何があるというのか。残命1年を切っているのだ。楽しく過ごそう。と言いながら、診察の数日前になると「どうしよう」と悩むのだ。こんな優柔不断な虫けらは人生初めてのこと。原因は、怖い主治医にあることは明白なのだが、虫けらのこの状況を解明したり、説明したりする術がない。解明できたときは、言葉を尽くしてこのブログに書こう。ところで、今回の診察で、思わず笑う場面が幾つかあった。(前述の、点状皮下出血のくだりでも登場)虫けらの常識や人生観を逸脱するような意外なものなので、別記したいと思う。それにしても……、怖い主治医の話し方というか口調が、「私、先生の友達ですか?」と問いたくなるような気軽さ、遠慮のないニュアンスになってきた。言葉だけではなく、言葉の間に入る意味のない言葉が主治医と患者のそれではないような。。それも書いてみるか。点滴はあと1時間以上ある。下書きでもするとする。いや、YouTubeを視聴するか。治療の後は、おきまりの寿司&ビールコース。楽しみ。。
2024.10.11
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30年来の友人が店を訪ねてくれた。「友人」と言うには、少し遠い存在なのかもしれない。が、仕事ではあるが、一緒に海外ロケに行って食事や買い物を楽しんだり、プライベートでも数年に一度は食事に行ったり、メール交換したり、何より今年になって、3度会っている。先日は、彼女が趣味でやっているダンスの発表会(?)を観に行った。「友人」と呼んで問題ないだろう。彼女は短大を卒業してからずっと、フリーのアナウンサー、ナレーター、タレントとして活躍している。テレビやラジオで彼女の姿や声を観た、聴いたという人は多いと思うのだが、ここでは詳しくは語らないことにする。彼女をK子さんとする。病気のことを話す延長線上で、怖い主治医の画像を見せた(入院中に無理を言って撮影したツーショット。撮ってくれたのは怖い主治医だが)。地獄の前の生き地獄 ③ 〜怖い主治医〜K「ふーん」虫「これは笑顔だけど、診察室では無表情で怖いんです」K「わかるわぁ」…何か含みのある言葉。K子さんのご主人も医師。いまは、臨床から離れているみたいだし、不運なことに、虫けらと同じ病気で、抗がん剤治療中だとか。以前も発症したけれど、寛解して4年以上経ってからの再発。K「虫けらちゃんの話、よくわかるのよ。 主人の状態と重なるところがあるから」虫「そうだったんですか。でも、ご主人のがんは 抗がん剤がよく効くから」K「副作用が強くて。前回と違って、年をとったし」虫「そうですか。つらいですね」K「自分も医者だったから、主治医に余り無理を言えないみたいで」虫「そうか。でも、小さなことでも伝えないと。 副作用は怖いです」K「虫けらちゃんは、先生に、何でも言える?」虫「……主治医は、とても心配してくれるので、 遠慮してしまいます」K「わかるわー。先生の気持ち」え? 虫けらの気持ちじゃなく?さっきの「わかるわぁ」はここにつながるの?主治医と虫けらのツーショットを見て、そんなことまで察知してしまったのか、この人は。K「主人も、患者さんにどう伝えるか、よく悩んでいたわ。 ナーバスな患者さんだと、言葉の順番を間違えたら えらいことになるって、診察の前日の夜、 告知のシミュレーションをしたりしてたのよ」虫「私はナーバスじゃないし、主治医のひどい言葉にも 動じないですよ」K「虫けらちゃんは、何でも知ってるし、 すぐに言葉を返せる賢い患者さんだから、 先生も大変だと思うわよ」虫「主治医はクレバーだし、冷静沈着で 的確な物言いをしますけど、 虫けらの前で言いよどむとか、 表現を選択している感じは……」ないとは言えない。抗がん剤治療を開始するにあたっての解説や手術内容を説明するときは長い時間をかけて言葉を尽くしてくれたし、発する言葉を選んでいたのを覚えている。K「虫けらちゃんを前にするとき、すごい緊張してると思う。 中途半端なことを言ったら、虫けらちゃんに バカにされるかもしれないし、 言い負かされるかもしれないもの。 うちの主人も、賢い患者さんを相手にするのは とても苦労するって言ってたわよ」そ、そうなの?あの怖い主治医が、虫けらの前で緊張しているの?そうは見えないんだけど。虫「虫けらのことを異常に心配してくれるのは確かです。 この間も、抗がん剤の抜針を自分でする、しないで 一悶着ありましたし……(事と次第を説明)」人間力の低下が原因か ⤵️K「そうでしょう? 虫けらちゃんのことが 気になるのよ。 ほかの患者さんとは違う気持ちで接してるんじゃないかしら」違う気持ち……どんな気持ち?鬱陶しい、面倒臭い、ストレス……、そうか、ストレスだ!この一年余りで、怖い主治医に体調のことを4度聞いた。余りにも体調が悪そうだったからだ。いつも、「体調が悪い」と返された(最後は2週間前。返事すらしてくれなかった)。虫けら自体が体調を悪くする原因……ストレスだったのか!よくものうのうと「体調、お悪いんじゃないですか?」なんて聞けたものだ。多分、K子さんは、そういう意味で「虫けらちゃんのことが気になるのよ」と言ったわけではないと思う。しかし、昨年6月からの、怖い主治医と虫けらが対峙したシーンを思い返すと、怖い主治医が発する言葉の端々、虫けらに向ける視線、沈黙の時間、そのあとに出た言葉、虫けらが返した言葉……。。虫けらは、実に浅はかな人間であったと痛感した。これではいけない。虫けらの勝手な思いが強過ぎたのだろう。怖い主治医の虫けらに対する思いやその奥にある思いやりや心配などを推し量ることをしなかった。結果、主治医にとって、虫けらがストレスになってしまったのだろう。次回の診察はあさって。浅薄な人間性は、そうそう改まるものではないが、少し時間と心を使って、怖い主治医と対峙してみよう。……なんて言っているが、点滴中(診察の後。ベッドの上でPCをいじくる)にこのブログを更新して、泣き言、愚痴、後悔を書き連ねることになるのは予測に難くない。あーあ、死ぬまで治らんのだろうな、浅薄な人間性。。 撃 沈
2024.10.09
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次の外来診察で、怖い主治医に聞かねばならないことができた。(石破構文ではない)一昨年の夫の急逝前は、大体50kgあった体重が、その後46kgまで落ちた。1年かけて49kgくらいに戻して安定していたが、がんが発覚し、手術してから、また46kgまで落ちた。1年かけて49kgに何とか戻したが、抗がん剤治療を始めて46kg台を最低として、47〜48kg台をウロウロしていたが、49kgになることがなかった。抗がん剤の分量は、体重から割り出すので(全てではないが、副作用などが強ければ、体重を基準として分量を調整するようだ)、診察のたびに怖い主治医から体重を聞かれるが、怖「体重は?」虫「48.5kgです(前回は47.7kg)」怖「増えたね」こんな会話をするぐらい、体重の増減に対する見方が厳格なのだ。健康体なら、1kg未満の増減など、ほぼ気にしない。しかし、がんという病気は、「やせ」が絶対禁物なので、体重を減らさない努力を日夜繰り広げているのだ。47.7kgから48.5kgに増えたのは、3回目の治療が不可判定、1週間延期となったおかげで、副作用のない、のびのびとした日々を過ごせたことが理由だった。そして、抗がん剤治療に入ってから49kgに到達できなかったのは、ひどいゲリリンのせいだった。食べても、食べても、すぐにお出ましになるので(食べたものの姿がまだ存在する)、栄養を吸収する暇がなかったのだ。しかし、治療延長の1週間はゲリリンがなく、きちんと栄養吸収できたからにほかならない。次回の診察で、体重を聞かれたときに、減っていてはならぬ、と、(3度の食事の合間を埋めるのは間食)これまでに経験したことがないほどおやつを買い込んで、食べている(アーモンドなどナッツ類、干し芋、キャラメル、ドライフルーツ、味付けうずらたまご、たこせん等々)。が、今回も抗がん剤を抜いてから、体重が増えない。思いのほかゲリリンが軽かったので、これまでよりは減少幅は小さかったのだが、減ってから増えない。昨夜(正確にはきょう未明)、1時過ぎに目が覚めて、トイレに行ったついでに体重を計った。『49kg』!!先月半ばの入院時以来(7週間ぶり)の49kg台である。驚きながら眠った。朝6時、目が覚めて水(お茶)を飲むついでに体重計に乗った。『48kg』??寝ている間に1kg減る?スマホでデータを取得して分析、理由がわかった。未明の1時の「基礎代謝量」が、朝8時のそれの1.2倍弱くらいあるのだ。それでいいのか?就寝中に消化等の代謝が行われるのは「新陳代謝」の方で、今回の数値は基礎代謝である。寝ている間の方が穏やかになるものではないのか。まさか、がんは、就寝中に基礎代謝が上がるものなのか?これは、怖い主治医に聞かねばならない。そして、もしそうなら、これまで以上に食べる方法を考えねばならない。(石破構文ではない)これまで、体重を計るのは朝のみだったので、夜と朝の「差」など、気にかけたこともなかった。怖い主治医に聞かずとも、調べればわかることかもしれない。そうか。下調べした上で、怖い主治医に聞こう。(ちょっといやらしい?)もともと、筋肉質で基礎代謝量が多い方だった。そのせいもあって(と思い込んでいたのだが)、体内年齢は実年齢より15歳くらい若かった。しかし、抗がん剤治療が始まってからは、10〜12歳程度に落ちていた。(体内年齢を割り出す計算式がわからないので、基礎代謝量が関わりがあるとは言い切れないのだが)日中の基礎代謝量はそれほど変わっていないと思う。問題は夜だ。体重増加のヒントを得ることができれば、気持ちが楽になるかもしれない。ちょっと調べよう。 黙 考
2024.10.04
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8月半ばの入院時、3日続けて怖い主治医が虫けらの病室を訪ねてくれた。理由は、1日目→手術についての確認と、血液検査結果のチェック2日目→始まった抗がん剤治療の副作用チェック3日目→2回目の抗がん剤治療の日程変更の確認1日目については、地獄の前の生き地獄 ③ 〜怖い主治医で詳細を記述しているが、2日目は実は余り覚えていない。酒を飲んでいたわけでもないのに、何を話したか記憶がほとんどない。副作用のことを聞かれて、まだ発現していないことを告げると、怖い主治医が今後の注意点や早めに発現する副作用の説明を簡単にして、病室を出て行こうとした。その主治医に「え、先生、もう行かれるんですか?」と言って、虫けらが引き止めた記憶は残っている。そのあと、前日の手術室で起きたことを細かく話し、虫「あんな段取りの悪い人が、上手な手術をするわけない、という印象を持ちました」怖「あなたのおっしゃることは、100%同意します」(この後も同意の理由を丁寧に説明)虫けらのとてもきつい言葉に、怖い主治医が恐縮しながら返答してくれたのを覚えている。それと、病室を出るときに、怖「あしたも、明るい笑顔で会えるように」という、驚くようなやさしい言葉を残してくれ、表情もそれまで見たことがないような、穏やかな人格者のそれだったことは鮮明な記憶となっている。が、それ以外の記憶が全くない。時間にすると、20分ほど滞在してくれたと思う。なんて惜しいことをしたのかと思う。録音でもしておけばよかった。スマホ3台態勢で入院していたのに。で、3日目。消灯間際、多分2分前くらいに病室に飛び込んできた怖い主治医。診察室では全身真っ白の、格式ある出で立ちなのだが、そのときは、ボトムスはスエット、尻が隠れるくらいの白衣の下(中)は、手術着だった。遅くまで手術をしていたのかな、と思ったが、金曜日だったので、多分大きな手術はないはず(金曜日は外来診察日で、16:00近くまで外来にいる)で、若手のトレーニングに付き合ったか、怖い主治医の都合で手術室にいたか…、といまになって考えるが、そのときの虫けらには、そんな思考が働く余裕がなく、遅い時間の怖い主治医の来訪に驚くばかりだった。2度目の抗がん剤治療が目的の外来診察日を木曜日から翌週月曜日に変更することを怖い主治医が虫けらに告げ、虫けらもそれを了承してから、30分くらい病気に関すること、全く関係ないことを話した。怖い主治医が病室を出ていくとき、虫「お仕事は、終わりました?」怖「ん、まだ帰れないな」虫「お忙しいのに、足止めしてすみません。 できることがあったらお手伝いしますよ。 メールで送って指示してくださったら、 仕上げて送ります」怖い主治医、やさしい笑顔でこちらを見る。怖「とりあえず、あしたは出て来たくないから、 もう少し仕事やね」虫「無理なさいませんように」という会話をした。消灯後の怖い主治医翌日(土曜)の夜(その翌日《日曜》朝退院予定)、看護師から看「次回の外来診察の予約票です」と、書類を渡された。そのときは、何も考えずにファイルに予約票を挟んだ。外来診察の日の朝、最終確認のために予約票を取り出して気づいた。出力の日時が右下に印字されている。その日は、虫けらの病室を3度目に訪ねてくれた日、時間は、怖い主治医が虫けらの病室を出た10分後くらいだった。つまり、「まだ帰れない」理由の一つが虫けらの予約票をつくることだったわけだ。もちろん、他の仕事もあっただろう。しかし確実に、虫けらに日程変更の確認をし、その返事を得られてからしかつくれない予約票をつくるという仕事があった。逆に言えば、忙しい最中(さなか)、予約票をつくるための確認という用件だけで、わざわざ虫けらの病室を訪ねてくれたということになる。当然のこと、ではない。病棟の看護師を通してでも、確認することができる。もし虫けらの都合が悪いとしても、調整作業は看護師経由でできるのだ。わざわざ病室に来る必要はない。怖い主治医にしかわからない理由があったのかもしれない。じゃ、答え合わせにならないじゃないか!確かに。しかし、虫けらの解釈を勝手に言わせてもらえれば、細かなことに時間をかけ、さまざまな配慮を働かせて仕事を進めるのが怖い主治医のやり方のように思う。ところが、病室に来てくれたときの主治医の笑顔や話し方を思い浮かべると、そういう解釈が正しいように思うのだが、外来診察室での怖い主治医の話し方や声色を念頭に置くと、「怒ってる(?)」「面倒臭い(?)」「虫けらが嫌い(?)」などという負の感情がベースにあるという解釈になる。それほど、診察室での怖い主治医は怖いのだ。いまだに。先日も、虫けらが自己抜針(抗がん剤の点滴を患者自らが処理する方法)できるかどうかを心配して、治療室の看護師に電話確認して来た(電話は怖い主治医から確認依頼された看護師から)。治療室の担当看護師は看「愛されてますね」虫「えっ?」看「こんなに心配してもらって」と言っていたが、虫けらの脳裏には、診察室で次の診察日の変更が必要ないか、イライラしながら確認依頼している怖い主治医の顔が思い浮かんで、落ち込むしかなかった。『次の外来のとき、どう謝ろう…』 ←イマココ来週の外来日が憂鬱だ⤵️あ、違う。怖い主治医の思慮深さとやさしさと仕事の丁寧さの話だった。虫けらの浅薄な人間性のおかげで、後になって、いろいろなことが明白になる。まだある。また書くとする。 自 爆虫けら雑感:抗がん剤治療室に確認の電話が入ったのは、虫けらが抜針作業を終えた瞬間だった。再診受付機で来院処理をした後、外科外来を通してから治療室に上がった。全てスムーズに行ったので、抜針が終わるまでに要した時間は10分程度だった。そんな絶妙のタイミングで電話がかかってくる?怖い主治医は虫けらの抜針時間を知らない(2日前の最後の抗がん剤の点滴開始時間に依拠する)。2日前に治療室の看護師からの報告があったか、怖い主治医が虫けらの来院をチェックしていたと考えられる。いずれにしても、そこまで気にかけてくれる理由は?と考えざるを得ない。やはり、虫けらの人間力低下が怖い主治医を不安にさせている(イライラ、プンプンかも)のか。どう考えを巡らせても……。次回の外来(来週)が怖い。←イマココ
2024.10.02
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これを披露するのは、少し注意が必要だと思っている。抗がん剤の種類、がんの種類、がんの状態、体質、日常生活、年齢など、条件が違えば全く効果が違うかもしれないし、逆に、効果がほとんどないかもしれない。参考にならないことと前置きして。●筋力低下には ── 「筋トレ」「プロティン」がん患者は筋肉が少ないと言われる。筋肉が少ないからがんになるのか、がんになったから筋肉が少なくなったのかはよくわからないらしいが、がん細胞が育つためには栄養が必要なので、血液や筋肉を食い物にしていることは想像に難くない。毎日少しでも、筋肉を使う運動が必要だと思うので、朝、ベッドから出る前にできる簡単な筋トレや、スクワット、握力グリップなどでちょこちょこ筋肉を使うようにしている。その前にプロティンを飲むのが効果的。私の場合、ホエイプロテイン、豆乳、きな粉、オリゴ糖の組み合わせでシェイクしている。乳製品が体に合わない人もいるので、ホエイにするか、植物由来のものにするかは要検討。●免疫力の低下には ──「黒にんにく」以前、仕事がハードな私にと、お客さんがくださったのがきっかけで、黒にんにくには興味があった。しかし、結構なお値段なので、常用する覚悟ができなかった。抗がん剤治療にあたり、免疫力低下は大きな問題なので、これを防ぐ方策として、毎日一粒を食べている。(たくさん食べると下す人もいる)肝機能の保持にも効くらしく、抗がん剤は、肝機能と腎機能の低下が心配されるので、この治療にはうってつけの食材。もちろん、単なる食品であることは確かなので、過度な期待は寄せていない。●皮膚の色素沈着には ── 「ハイチオールC」私の使っている抗がん剤の副作用で気になるのが「色素沈着」。抗がん剤治療をしている患者さんが悲惨さを醸しているのが肌の色の悪さだと言われている。昨年の手術で、肌の色が格段に悪くなった。肌の水分量の低下や栄養状態の悪化などさまざまな要因があるだろうが、本当に悲しくなるほど肌の色艶が悪くなった。最近、ようやく少しましになってきたと思ったら、抗がん剤の副作用という現実…。怖い主治医に、少しでも色素沈着を抑える薬を服用したいと相談、ハイチオールCについては、一応許可をもらった。肝機能等の様子を見ながらということになるが、とりあえず1ヵ月くらい服用中。効果はわからない。肝機能はいまのところ問題ない。●おなかの不調には ── 「ビオフェルミン」私が使っている抗がん剤は「便秘」が心配される。が、私は逆のゲリリンが激しい。元々下痢体質なので、いたし方ないと諦めている。が、ひどくなると腸管を傷つけたりするので、症状を改善する努力は必要。病院では、主に下痢止めを処方してくれるが、薬をほとんど服用したことのない私には、こうした極端な効果のある薬は強すぎるように思う。よって、整腸作用のあるビオフェルミンを服用している。私の場合は市販薬だが、病院に依頼しても処方箋を出してくれる。●多くの副作用の発現を抑えたい ── 「不活化乳酸菌」抗がん剤治療の前に、肛門科の専門医の話を聞く機会があった。そこで登場したのが「不活化乳酸菌」。私のがんは、大腸がんからの再発・転移なので、この話は役に立った。そこで、いろいろ調べて、製薬会社の不活化乳酸菌を購入。治療に入る1ヵ月ほど前から服用している(用量の半分。用量を飲むと、ちょっと調子が狂うので)。腸内の状態を良好に保つと、抗がん剤の副作用が強く出るのを緩和する効果があるとか。(発現を抑えるほどの効果は期待できない)このおかげかどうかわからないが、いまのところ、どの薬剤師や看護師からも「副作用が軽いね」と言われる。もちろん、副作用の出現、深刻化はこれからだと思う。薬剤成分の蓄積もあるだろうし、私の体が耐えられる限界もあろう。とはいえ、やらないよりやった方がよかったと思う。やらなかった場合の結果を確認することができないので、思い込みの域を超えないことは確かだが。というような、努力と言えない努力のようなものもしつつ、怖い主治医にどやされないように、慎んで日々を生きる虫けらなのだった。 精 進
2024.09.28
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看護師「虫けらさん? はい。ミスは、洗浄綿くらい。 はい、自分でやるって。はい。うん」抗がん剤を抜針する作業を自分でするか、病院で看護師にしてもらうかという選択ができる。虫けらの場合、病院のベッドで4時間ほどの点滴の後、最後の抗がん剤を点滴したまま持ち帰り、46時間後に抜針するということになっている。虫けらは抜針を自分ですると言っていた。というのは、点滴を吊っている2日間は営業できない。体調の問題はあるが、それだけではなく、体の脇に点滴を吊ったまま営業するのは、ちょっと違和感がある。邪魔だし、第一、お客さんが見たら、痛々しい感じしかしないだろう。病院での抜針時刻は、物理的に14時以降になり、そこからの出勤、仕入れ、仕込み、営業は難しい。となると、平日3日間は休業せざるを得ない。土日は治療室が手薄になるので、点滴から抜針までの全ての日程を平日に収めなければならず、月、火、水のいずれかに点滴を受けることになる。点滴の前には、血液検査の結果を受けた診察がある。怖い主治医は金曜日が外来診察日なので、その日は確実に診察室にいる。しかし、これまで、月、火、水のいずれの日も診察を受けたのだが、本来の診察日ではないため、診察室は変わるし、怖い主治医の前後の予定があるしで、どうも気を使ってしまう。前回などは、オペが長引いて当初の予定どおりにいかず、診察室→治療室→診察室と、診察場所が変更され、最終的に5時間遅れで会ったときの怖い主治医の様子に驚いてしまった。その疲れようと言ったら…。目が全開しないほどショボショボで、座っているのもつらそうだった。怖「何曜日にしましょう」虫「先生のご都合のよい日時で結構です」この日に限らずとも、毎回このやり取りをする。怖い主治医は「あなたの予定が優先です」と言い、虫けらは、「治療を優先して店の予約を取るので、いつでも」と言う。だったら、金曜日に固定してしまったらいい、と考えた。とすると、自分で抜針するしかない。今回(第3回目。1回目は入院中のことで、自己抜針は不可。2回目で手順の説明を受けた)でテストを受けることになった。虫けらとしては、これくらいのこと、難なくこなせると思っていた。やることは大したことはない。ただし、抗がん剤は瓶やパッケージに入っているときは何の問題もないが、外に出ると危険な薬剤である。そのことには注意が必要だ。怖「えっ、次でテストして、自分で抜針するの?」虫「はい。前回、教えていただいたし、動画も撮りました。 大丈夫だと思います」怖「んー」虫「私には、できなさそうですか?」怖「いや、あなたは確実にできるとは思うけど、 通常、あと2〜3回はこっちでやるんやけどね」虫「大丈夫です。次は金曜日に予約をお願いします」虫けらにしては珍しく、割と強硬に怖い主治医にお願いした。怖い主治医も何とか了承してくれた。そして、最初の看護師の言葉。これは、院内電話に答えたもの。虫けらの抜針テストが終わった瞬間にかかってきた。向こうは女性の声。虫けらのことが話題のようだが、誰だろう。電話を切った看護師が笑いながら言う。看「○○先生(怖い主治医)が、心配して聞いてきましたよ」虫「え、いまの、○○先生?(女性の声だったような…)」看「いえ、○○先生が、いまの方に依頼して」虫「あ、そうですか(そんなにできない奴と思われてるのか)」看「愛されてますね?」虫「えっ?」看「こんなに心配してもらって」虫「いや、次の診察を金曜日に入れてもらったので、 変更がないかの確認でしょう?」看「そうかな?」虫「とりあえず、合格にしてくださいよ。間違いは成功の元。 自分でできますから。動画確認しながらやりますから」実は、ちょっとした間違いをしたのだが、それは、前回使った器具と違うものを用意されて、手順が全く変わったのと、治療室に着いてすぐの、落ち着かないままの作業だったのがいけなかった。カテーテルの先を洗浄綿で洗浄する行程を飛ばした。それだけで、不合格はきつい。抜針作業の全体は確実にできる。ま、こんな小さなこととはいえ、10年前の虫けらなら、絶対に犯さない間違いだが。加齢はいやだ。脳が緩んでいるのだな。以前の仕事は、緩んでいてはできない「企画」「コピー」「シナリオ」といったものだったが、飲食店など、いろんな間違いを犯しならがやっても何とかなるので、この10年の間に脳が弛緩してしまっているのだ。怖い主治医は、虫けらを心配したのではなく、「できないだろう」と見越し、スケジュール変更を準備しての確認だろう。いやな話だ。昔は、虫けらの人間力を頼って、さまざまな人が仕事を依頼してきた。それは、直接の「企画力」「制作力」ということもあるが、問題を解決するための方策(アイデア)や、人脈を頼られたりもした。新しいこと、難しいこと、窮したことを虫けらに振った人間は、必ず安堵する結果になることを知っていた。金額にしたら、プロジェクトの大きさにしたら、社会性の高さにしたら……と考えると、小さな飲食店のそれとは比べ物にならない。結構大きくて意味のある、さまざまな経験があるのに、こんな小さなことさえも「信用」してもらえないとは……。年齢の問題なのか、虫けら自身の問題なのか、怖い主治医が心配性なだけなのか。。いずれにしても、怖い主治医に過分に心配されていることに、身の置き場をなくしてしまった虫けらである。 臨 終
2024.09.27
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このブログで10年前に書いたことを思い出した。「恋と愛」詩人「まど・みちお」さんが言った。『愛と恋の違いは?』「恋は人間に限って。愛は森羅万象に」なるほど。一般的な現代人なら、「恋は求めること、愛は与えること」くらいの答えだろうか。恋ができるのは、人間だけ……、うん。つまりは、「感情」に由来するもの。では、愛情は「本能」に由来するもの、と言えるのかな。それならば、生きとし生けるもの皆にあるものか。こんな明確にして明快な回答を得たのは、この年になって初めて。まど・みちおさんはそのとき100歳。10年前というと、店を始めて1年ちょっと過ぎた頃。恋も愛も意識できない忙しさと疲労の中にいたはず。まど・みちおさんの言葉に感銘を受けたのだな。単純に。いま、私にとって「恋」と「愛」を語るとしたら、「愛」は、穏やかな脳で発生するもの。「恋」は、狂った脳で発生するもの。と言うだろう。恋に溺れる脳は必ず狂っている。その狂気から目覚めたとき、「なぜあんなに好きだったのか」理解不能になる。対して愛は継続するし、急に喪失することもない。愛の対象がどう出ようと、一喜一憂することなく、大きな心で受けとめられる。ま、「愛」を勘違いするストーカー体質の人もいるので、解釈は人それぞれだろうが、私にとっては、ということで。狂った脳は、何をどうしても抑制が効かない。客観的な状況がわかっていても、抑えられないという状態になる。脳の暴走が収まるまで、とにかく対象のいない環境で、関係のないことを一心不乱にすることだ。旅行や引きこもりなどもってのほか。時間があると、そればかり考える。できれば、漁船に乗って、南洋に出かけるくらいの行動力が必要だ。ま、できる人はごく限られているが。ブログを書いてから10年。「愛」の対象者は皆亡くなり、ペットや趣味にも興味がなく、「恋」をする気力も体力もなく、推しも、ときめく何かも全くない。仕事もそこそこ、治療にも熱意を持てず、こんな日々はいかん、と思うきょうこの頃。おととい、30年来の仕事の友人(といっても、彼女は10歳ほど年上)が、趣味で始めたダンスの公演を観にいった。長年一線でタレントとして活躍した人だけに、舞台映えは見事だった。30歳も若いだろう人に混じって踊っていて、身のこなしもきれいだった。……興味が持てなかった。実は、何かいい運動はないかと思っていた。体にそんなに負担がかからず、定期的にできて、楽しいもの……ダンス、いいじゃないか。と思って観にいったのだが、振り付けが何とも言えず、ダサかった。最近のダンスは、こんなものなのか。JAZZ、ヒップホップ、バレエ、ミュージカルと、様々なジャンルのダンスが披露されたが、バレエ以外、振り付けが余り変わらない。もう少しダイナミックなものがよかった。昔、「タンゴアルゼンチーノ」の舞台を観た。全身ゾクゾクして、鳥肌が立った。そんなダンスをまた観てみたい。そういえば、最近、映画館にも行っていないなぁ。治療中は、人混みを避けるように言われるが、そんなことを言っていたら、生活できない。副作用も余り出ていないことだし、いまのうちに遊びに行こう。……何の話だったか。。あ、大人は脳が狂う前に制御できるという話だ。そうだっけ?推しでも探すか。 無 下
2024.09.25
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診察予約の1時間前に病院に到着し、血液検査と血圧測定を済ませて外来待合室へ。きょうは、血液検査がスムーズに行ったので、50分ほどの待ち時間がある。予約時間の20分前くらいにバイタルチェックの看護師さんが来てくれて、前回治療してもらったポートのことを少し話して、問診票を書いて受付に提出したら、あとは怖い主治医の診察を待つのみ。予約時間を10分ほど超過したとき、また看護師さんから名前を呼ばれた。看「これから治療室に行っていただきます」虫「診察はなしですか?」看「先生が、オペ室に入られているので、 落ち着いてからということになります」何が落ち着くのだ?怖い主治医がオペを終えて?私が抗がん剤治療を終えて?まぁいい。治療が遅くなると、帰りも遅くなり、待望の寿司が食べられなくなる。もともと、怖「火曜日か…、午前中はあかんねんなぁ」と、怖い主治医は言っていたし、虫「別の日でもいいです。先生のご都合のよい日に」と、日程変更を提案していたにもかかわらず、この日にしたのは怖い主治医だ。何とかする算段があったのだろう。虫「検査結果はOKだったということですね?」看「はい。先生が判断してくださっています」虫「わかりました。治療に行ってきます」よくわからないが、看護師さんに絡んでも仕方ない。治療室に向かう。ベッドに誘導されて、スカートをパジャマに着替えからPCの準備をしていると、薬剤師さんが来てくれた。薬「副作用について、ちょっと聞かせてください」私が前々回(2回目の治療時)と、今回書いた問診票を見ながら、幾つか質問される。薬「副作用が軽いですね。普通は、結構発疹が出るんですけど」虫「発疹はないんですが……」ゲリリンと脱毛の話をする。薬「下痢の薬は、『下痢止め』ですね。 ビオフェルミンは整腸剤ですけど」虫「じゃ、ビオフェルミンでやり過ごします」下痢止めなんて、ろくなことはない。無理に止めるより、腸の状態を改善させる方が無難だ。虫「髪は、まぁまぁ抜けてます。洗髪すると、 1度に50〜60本抜ける感じです」薬「それで、今の状態だったら、様子を見るといいと思います。 この抗がん剤だと、脱毛はそのうち止まると思います」虫「同じ薬を使った方のブログを見たら、脱毛後に生えてきたという記述がありました」薬「そういうパターンもありますね」怖い主治医は、「抗がん剤をやめたら生えてきます」と言った。うそじゃん。抗がん剤を継続していても、生えてくるのだ。脱毛が止まるというのもうれしい情報。「頭が小さい問題」のせいで、ウィッグを購入するのをためらっていた。虫けらの頭に合うサイズのウィッグを注文する、あるいはバリエーションのある本格的な医療用かつらの専門店で購入するとなったら、10万円は下らないのだ。意を決して購入したのに、それ以上抜けなかったなんてことになったら、もったいない。ま、抗がん剤は、同じ薬剤を永遠に使うというわけではなく、効かなくなったり、目的が変化したり、がんの状態が変わったりしたら、薬剤を変更する。すると、髪が抜けやすい薬剤をどうしても使わなければならいときがくると思う。そのときに再度悩まなければならないのだが、虫けらの気持ちも状態も変わっているだろうから……、って、3ヵ月でやめるんやなかったんかい!ずっと抗がん剤治療するつもりなんかい!いやいや。3ヵ月後の検査結果次第だ。続ける意味がないならやめるまで。薬「先生(怖い主治医)が来てくださるので、 検査結果や、質問はそのときにしてください」虫「えっ!? 先生がここに来てくださるんですか?」薬「ええ、そう聞いてます」渡された書類には、「○○Dr.治療室で会う予定です」というメモがつけてある。一気に緊張した。変な柄のパジャマのズボンと、点滴しやすいようにタンクトップだけになってベッドに胡座をかいて座っているのに、こんな格好で怖い主治医に会うのか?いろいろ、劇的なシーンをつくってくれる人だ。入院中に病室に訪ねてくれたときも、少女漫画を思わせるようなシーンとセリフを提供してくれた。そういえば、あのときもすっぴんの上、パジャマ姿で、体のあちこちにチューブやケーブルをつけながら点滴スタンドをガラガラ押して歩いていた。おまけに、首から胸にかけて、グロテスクな手術痕をさらけ出して憚らなかった。恥ずかしい以外の何物でもない。病院にいるのだし、治療中なのだから、恥ずかしいと思う必要はない。と、わかってはいても、そんな「ケ」の自分を人に見せるのは人間として恥ずかしいものだ。怖い主治医の前では、単なる「患者」であることは自覚しているが、人間としての自分のレベルを下げるのがいやなのだと思う。髪がズッポリ抜けたり、皮膚障害でひどい顔になったり、口内炎がひどくてまともに喋れなくなったり、食欲不振から激ヤセしたりしたら、そんなことは言ってられないのだが。ここから、前述の結果。結局、怖い主治医のオペ終了と、虫けらの点滴終了がほぼ同じタイミングとなり、怖い主治医が治療室に来ることはなく、怖い主治医も虫けらも、外科外来に入っての診察となった。アナウンスで名前を呼ばれて診察室に入って、虫けらはおったまげた。これまで、とてもきれいな印象だった怖い主治医がそこいらのおっさんになっていたのだ。髪がおかしい。いつもは、きれいに整えられた頭髪が、ザンバラ髪になっている。どうした!?こんな怖い主治医を見るのは初めてだ。しかも、とんでもなく疲れた表情。怖い主治医の持ち味は、鋭い眼光と白目がきれいな涼しい目(赤影ばり)。しかし、すっかり目の生気を奪われ、瞼は半開き、ショボショボと瞬きをする疲れ切った中年のそれになっていた。オペは午前中で終わるような話だったのに、外来に降りて来たのが16:30。5時間も延長する大手術だったのか、そこに緊急のオペが入ったのか。この後、虫けらが病院を出たとき、救急車がエントランスに2台連なって止まっていた。近くで事故でもあったのか。そのときは2台だけだが、もっと来ていた可能性がある。消化器外科とは直接関係ない可能性は高いが、オペ室に限りがあるので、緊急オペが入ったときに、医師やオペ室を融通して、予定を組んでいたオペの開始時間が前後することもある。話を戻して。虫「先生、とても髪を短くされましたね」怖「はい」虫「さっぱりされた感じで…」虫けらの中途半端な言いように何かを察知したのか、怖「これまで長くて、鬱陶しかった」虫「いえ、これまではカッコよくて、 いまは短くしてさっぱりなさったということで…」どうして怖い主治医はこうも捻くれた物言いをするのだろうか。(以前にも一度、こういうやり取りをした)これも虫けらの思考傾向と似ている。褒められたことを正面から受けとめない。大阪人の特性といえば、そうなのだが、それは、「照れ臭い」が源流にあるか、「そんな褒めてくれても、何も出えへんでぇ」という典型的な大阪オチへの誘導のいずれかだ。怖い主治医の地位や経歴、容姿、品性からしたら、こんな言い方をする意味がわからない。これも、「謎の言葉」に入ると思う。いずれ、解明の努力をして書くとするか。ま、虫けらの波長が怖い主治医をそういう言動に走らせている可能性は少なくないように思うが。診察室から出るとき、虫けらは、元の木阿弥だと思った。少しずつ、距離感が縮まっていたと感じていたのに…。ま、いい。そこいらのおっさんになった怖い主治医を見られたとこが、きょうの収穫とすることにする。いずれ、「なぜそんな髪型にしたのか」と問いただすことを目標に、抗がん剤治療を淡々とこなしていこう。抗がん剤を打ったまま帰って来たが、2回目より強い、手の指先のビリビリ感がある。口中は前回と同じ。土曜日から始まるであろう、ゲリリンについては警戒しておこう。血液検査があるので、朝から飲まず食わずだった腹を満たすために、ガサガサと夕食をつくって食べた。寿司は諦めた(夜の混雑タイムに入ったから)。まだ食べ足りない。冷たい酒を飲むと口の中がピリピリするので、酒を飲まなくていいものをもう少し食べよう。地獄との戦いは始まったばかりなのだ。 消 沈
2024.09.24
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今年6月初めに転移を知らされたとき、最初に脳裏を駆け巡ったのは……という話を書いた。「シャンプーや洗剤などの買い置きを使い切ることができるか」という何とも貧乏人根性丸出しの思考だったので、自分でも大変呆れた。抗がん剤治療を始めて6週目。いろいろ躊躇することの連続なのだが、そのレベルが前述のようなセコさなので、自分の思考というか、生き方はどうなのかと考え込むことしきりである。●シャンプー抗がん剤の影響か、髪の腰が弱くなっている。抜け毛が結構多くなってきたので、いつも使っているシャンプーではなく、低刺激の薬用に近いシャンプーに変えたからかもしれない。(低刺激シャンプーは試供品で、あと5回分ほどしかない)よいシャンプーはないかと、ネットで探していたら、「これはいいかも」と、ポチりかけて躊躇した。「このシャンプーを使い切る前に脱毛が進んだら…」まだらにハゲたりしたら、剃ってしまおうと思っている。友人や美容師から「頭の形がいいから、似合うかも」と言われたことがあり、一度は丸坊主もいいなぁと考えているので、脱毛前のわずかな間に使い切れる量がわからず、とりあえず買い物カゴに入れてペンディング。●ヘアサロン前回カットしたのが6月。いつもなら、既にカットしていておかしくない時期。しかし、洗髪してもらったときに大量脱毛したら迷惑だし、頭皮が敏感になっているので、シャンプーにも注文をつけなければならない。何より、せっかくカットしたのに、その直後にバサっと脱毛するようなことがあったら、もったいないではないか。……実に貧乏人根性だ。というわけで、伸び伸びになった髪を隠すためにキャップを被っている。ハットも持っているが、サイズが合わないので、風が吹いたらずっと押さえておかなければならない。紫外線対策は必要不可欠なので、帽子は被る必要があるが、キャップを被る年でもなかろうと思う。が、人がどう見ようと、どう思おうと、私は特殊な状態にいるのだから、それはそれでいいと思うことにしている。それにしても、私は頭が小さい。キャップを被ると、実にアンバランスなシルエットになる。「そんなに顔、小さかったっけ?」と言われること必至なのだ。いつもでかい顔をして生きている人間は、こんなところで損をする。●ファッションこれまで10年余り、飲食店の仕事に没頭する余り、仕事着しか持っていなかった。色の濃い(黒、茶、濃いグレー)トップスと黒のスラックス、黒のスリッポン。いざ、友達と出かけようとしたり、旧知の得意先などと会食をセッティングしたり、必要があって、不動産屋の営業と会うなんていうときに着る服が全くなかった。去年の夏から頻繁に人に会うようになったので、少しずつ購入していたのだが、今年になって、「靴が必要だな」「スカートが欲しい」などと思って、ネットで探したりしても、「来年、また着ることができるのか?」と考えてしまって、結局やめてしまうことが多い。しかし、いまは昔のように高価ではないので(中国製品目白押し。日本製を買いたいが、そもそも売っていない)、「病院に着て行くために」という名目で、買うようにしている。最近、病院には毎週行っている。前回のように、抗がん剤治療が不可になったりしたら、もっと頻繁に病院に行くことになる。そのときに、恥ずかしくない服を着ようというこじつけ。怖い主治医の診察も2週に一度は必ずある。これまでは、3ヵ月に一度だったので、何とか取り繕うことができたが、隔週となると、それなりに数が必要だ。といいながら、この夏購入したトップスは2枚。ボトムスは3枚。靴は一足。なんという貧乏根性。情けない。●約束中学時代の友人から、「会おう」という連絡が入った。いまの私には、「うん」と即答できない理由がある。抗がん剤治療の日程が定まっていないのだ。自分で抜去することが許可されれば、怖い主治医の外来診察日の金曜日で固定してもらおうと思っているのだが、このところ、木曜日、月曜日、水曜日、火曜日と、コロコロ変わっている。祝日の問題と、抗がん剤治療不可の判定のせいだが、もう一つ理由がある。本来は、10月に内科を受診しなければならないのだが、内科は水曜日と決まっていて、検査日と診察日、2週続けて水曜日を確保しなければならない。これを実現するには、抗がん剤治療を金曜日に固定し、自分で抜去する体制を早くつくらないといけない。しかし前回、抗がん剤治療が延期になったので、「自分で抜去」のテストができずにいる。ことほど左様に、生活リズムが抗がん剤治療に翻弄されている。店の営業しかり。明日は急遽抗がん剤治療になったので、常連さんの予約をキャンセルした。食材の配達も日程変更を申し出た。友人が日程を告げてきたら、また調整に奔走しなければならない。●温泉先々月、一緒に旅行に行った友達が「温泉で湯治しよう」と言ってくれたのだが、胸に抗がん剤治療のためのポートが入っている。知らない人が見たらびっくりするだろう。胸がふくよかな人、脂肪がたっぷりある人ならそう目立たないらしいが、私の場合、くっきりはっきり浮き出ている。気持ち悪い。首には三か所の切開痕がある。ポートから首に伸びているクニャクニャはカテーテル。実にグロテスク。大きな温泉でゆっくり湯に浸かりたいが、こんなのがあると、そわそわしそうだ。これから、もっと「躊躇」することが増えていいくのだろう。考えるのも面倒臭い。とりあえず、これから30年来の仕事仲間のダンスの公演(趣味で始めたらしい)を鑑賞してから、あしたの診察に向けて準備するとするか。
2024.09.23
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昨夜から朝方にかけて、大阪では台風のような風が吹いた。雨も断続的に降り、せっかくの三連休の中日が台無しだ。お墓まいりに行く予定だった人も多かろう。私も、少し日をずらして行く予定なので、雨風は避けたいなぁと思った。それはさておき。「メガネ男と帽子女」でご披瀝したとおり、私はメガネが全く似合わない。唯一、皆さんから似合うと言っていただくのは、ダイソーの100円(税込110円)老眼鏡。しかし、100円というのは、レンズの精度に問題があるかもしれないと、常々思っていた。歪みや左右の度のわずかな違いによって、目に悪影響を与えることもあるだろうと。で、ちょっと調子にのって、楽天で2000円の老眼鏡を購入した。まだ2ヵ月も使っていないのに、壊れた。フチなしなので、レンズと鼻パッドが外れたという壊れ方。レンズ、鼻パッド、ビスが2本。うむ。引越のときに、精密ドライバーが行方不明になっている。机の引き出しをガサゴソしたら、イベントのノベルティとしてもらった、簡易精密ドライバーを見つけた。鼻パッド側がプラス、レンズ側がマイナス。一本で両方ついたドライバーなので、何とかなると。しかし! 老眼鏡がないと、見えない。老眼鏡を直すための老眼鏡を探す。予備で置いてあった、ダイソーの100円老眼鏡を使う。照明の照度が低いので、手元がよく見えないが、指先の感覚で直していく。おぉ、直った。よし。こうやって、精密ドライバーを使っていると、夫がよく「何してるの?」と聞いてきた。「老眼鏡が壊れたから直してる」など、理由を答えると、「僕が直してあげたのに。精密ドライバー使う女なんかおらんで」と言う。こういうやりとりを何度もした記憶がある。精密ドライバーを使う女はたくさんいるだろうが、自分がやってやる、ということを言いたいのだ。多分、家事を初め、生活に関する仕事は全て私がしていたので、自分にできることをしてやりたいという気持ちがあったのだろう。なら、もう少しやさしい言い方をすればいいのに、といつも思っていた。ま、それは、夫なりの気遣いだとわかっていたので、頼めるものは頼んだのだが、確実に私がやる方が早かったし、間違いがなかった。夫は、手先はとても器用なのだが、段取りが悪くて、小さな部品をすぐに失くす。すると、目のいい私が部品を探すことになり、部品を無事見つけるまで作業が再開できない。私は段取りがいいので、こういう失敗をしない。手先は夫ほど器用ではないが、器用ではないだけに、慎重に作業をする。ゆえに、作業量も時間も、私の方が効率的だった。などということを思い出しながら、思い出を遺影に話しかけながら、久々に精密ドライバー使った。無事、老眼鏡が直ってよかった。そろそろ、夕飯の準備を…。少しでも体重を増やしておかないと、休み明けの抗がん剤治療に影響する。おいしいものをつくるとしよう。
2024.09.22
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毎度のことながら、説明を。昨年の5月から虫けら(私)を担当してくれている怖い主治医とは、波長の違いというか、人格の違いというか、単に虫けらが怖い主治医から嫌われているからか、すれ違いや勘違い、誤解などが盛りだくさんの一年を過ごした。今年6月に、新たなステージに入ってからは、それまでの3ヵ月に一度、というペースではなく、2週間に一度というとんでもないペースで怖い主治医と会っている。今回は、今週のはずだった抗がん剤治療が不可になったので、来週も会うことになる。1年前の虫けらなら、診察の前3日間は胃が痛くなり、ゲリリンになり、ゲンナリするしかない日々を過ごした。が、いまは、割と平常心で(ということもない。相変わらず冷たい視線を投げかけられると、あちこちが痛い)接することができている。それは、先月に初回の抗がん剤治療と、ポート留置のための入院をしたことが大きな要因となった。怖い主治医は入院当日から3日間、虫けらの病室を訪ねてくれた。それぞれ、用件はあったのだが、虫けらとしては、そんな小さな用件でわざわざ病室を訪ねてくれたことに感動もしたし、怖い主治医に対する認識も大きく変化したのは間違いない。これまで、3つの謎を解明してきたが(虫けらの得手勝手な解釈。本当の答え合わせはできていない。すみません)、今回は、ごく小さなことなのだが、怖い主治医の思考の基本を垣間見ることができると虫けらが思っていること。虫けらが入院した日の夜、怖い主治医が病室を訪ねてくれたのは、手術に関する確認だった。実は、看護師から、「執刀は主治医の先生ですよ」と教えられていたのに、実際は、もっとペーペーの若い医師にスイッチされていた。虫けらは激しく落ち込んだ。怖い主治医は外科部長。執刀に関しては、安心しきっていた。ところが…。手術は生き地獄のような痛さだった。その様子を、手術室にいた誰かから聞いていたのかもしれない。病室を訪ねてくれたときは、大変緊張したような表情と声色だった。虫「先生が執刀してくださるんじゃなかったんですか?」と聞いたら、怖「怒られると思ってたんや」と返してくれたので、怖い主治医が執刀しなかった(事情はあっただろうが)ことで、虫けらに後ろめたい…、申し訳ない…的な気持ちがあったことが理解できた。その日の会話の最後に、怖い主治医は怖「個室、希望してた?」と虫けらに聞いた。虫けらは、「貧乏人の虫けらに、個室料金が払えるのか心配しているのか?」と思った。15000円/日の個室は、確かに高いのだが、大部屋(4人部屋)に入って、副作用で皆さんにご迷惑はかけられないと、入院が決まったときに、個室を取ろうと考えていた。また、個室は、自分で希望したときと、大部屋が満床で、個室に回される(大部屋料金)ときがあり、以前は、後者のパターンが結構あったが、いまは個室の方が混んでいるようだ。いまになって思うと、1年前の入院のとき、ゲリリンや不眠で皆様にご迷惑をかけたと思うので、個室を取りたいという気持ちと、もしかしたら、怖い主治医と会話する機会が持てるのではないかと、期待する気持ちが混在していたように思う。いまになって思うと、だが。怖い主治医の「個室、希望してた?」の答えは、2日後の会話にあった。虫「退院は日曜日ですか?」怖「土曜日、点滴が終わるのが午後になるので、 日曜日にさせてください」そのとき、虫けらはその言葉を何気なしに聞いていた。が、よくよく考えると、個室料金の負担をなるべく減らそうと考えてくれたのだ。もし、点滴が土曜日の午前中に終わるようなスケジュールだったら、土曜日の退院にしようとしてくれたのだと思う。しかし、点滴の終了は15時過ぎ。途中で問題が発生したら、もっと遅くなる。退院時間を設定するのが難しい。土日、怖い主治医はお休みなので、緊急事態が発生したら、他の医師に対応を託し、その成り行きによっては、退院を取り消さなければならない。週末は、医事課との連携も難しいだろうから、余裕を持った退院日にした方がいいという判断だろう。そういう細かい配慮をしてくれたのだとわかったのは、虫けらが退院して、このブログを読み返していたときだった。「あぁ、私は浅はかな人間だ」と痛感した。あの、冷たくて、厳しい表情の怖い主治医が虫けらにそんな配慮をしてくれたとは思ってもみなかった。いや、虫けらだからじゃない。どの患者にも、そういう配慮を怠らない人なのだろう。ということがわかった虫けらは、また一つ、怖い主治医の本当の姿に近づいたのかもしれない。答え合わせはまだある。新しい事件もまたあるかもしれない。もう少し思慮深い視点を持ちながら、次も書いていこう。 黙 考
2024.09.21
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抗がん剤治療を開始して5週間が経過した。残念ながら、3回目の治療は延期となったので、2回だけの経過状況。●吐き気、嘔吐全くない。点滴に吐き気止めが入っていたり、経口薬をもらったりするので(抗がん剤点滴後2日間)、それが効いているのか、もともと症状が出ていないのかわからないが、吐き気や嘔吐で食欲減退や、食べられないといったことがない。助かる。●皮膚障害症状の出方は人によるそうだが、私の場合、口の周り(顎、口角、鼻の下、小鼻)に小さなニキビのようなできものができるが、ステロイド剤を塗るとすぐに治る。メイクのときに困るほどの大きさではないし、痛い、かゆいといった症状もない。助かる。●便秘・下痢治療前に薬剤師や怖い主治医からは「便秘」が起こりやすいと聞いていた。が、私の場合は便秘は全くなく、「下痢」がひどい。抗がん剤抜去2日後にいきなり水様便に変わり、何もしないと1日15回はトイレに駆け込むことに。3日間様子を見た(もともと下痢体質なので、抗がん剤由来の下痢ではないかもしれないと考えた)が、1日15回以上が続いたので、4日目にビオフェルミンを服用。1日5〜7回の頻度に抑えられたので、以後服用(ただし、1日1回。市販のビオフェルミンは1日3回の服用だが、薬が効きすぎる体質なので、1回に減薬)。下痢は6日間続いた。治療2回目からは抜去2日後からビオフェルミンを服用し、1日5〜7回をキープ。回数は抑えられたが、日数を減らす効果はなく、1回目と同じく6日間下痢は続いた。●末梢神経症状(手足、口)冷たいものに触れると、手の指先がピリピリする。抗がん剤が体に入るとすぐに感じる。夏の水道水は温(ぬる)いので、余り反応しないが、症状がピークのときは、水道水でもピリピリした。口の中も、冷たい飲み物でピリピリ、ビリビリする。喉が詰まる感じもある。が、私は我慢せずにビールや冷たい飲み物を飲んだ。気合いで何とかなった。この症状は3日程度でなくなる。指先のピリピリは、5日くらい残ったが、いつも同じ感じ方ではなく、感じる日があったり、感じなかったりする。3回目治療以降はまた違った状態になるのではないかと思う。●口内炎ほとんどなし。全くないわけではないが、プクッとしたかと思うと、痛みを感じる前に治る。舌が痛いときがあるが、これは、胃腸が悪いときに「舌が荒れる」状態と同じ感じ。口内炎らしい口内炎は現時点ではできていない。助かる。●味覚抗がん剤が入ってすぐに味覚が鈍った感じがする。甘味、苦味、塩味、酸味、全てが20%くらい鈍る。日によって、塩味が完璧に回復したり、甘味が敏感になったりするが、法則は見出せていない。できるだけ、口にした経験のある食材を用意し、確認しながら生活している。職業が料理人なので、繊細な味付けの料理は避けることになるが、致し方ない。●脱毛現在使用している抗がん剤は、脱毛しにくいと言われていたが、抗がん剤が体に入って3週間経過したくらいから、脱毛が始まった。がさっと抜ける、という感じではないが、これまでより5倍くらいの量の抜け毛がある。洗髪時に50〜60本抜ける感じ。枕につくことは1週間に一度、10本程度。薬剤師からウィッグの購入を勧められているが、「頭が小さい問題」があって、一般的なウィッグが合わないので、きちんとした医療用かつらの専門店で作ると、安くても10万円はする。怖い主治医も「人によって抜け方が違うから、せっかく作ったけど、作り直したという人もいる」と言うので、もう少し抜けてから考えようと思う。サイドや後ろの髪が残っていれば、帽子でやり過ごすこともできるので(旧友がたくさん送ってくれた)、ゆっくり考える。●色素沈着色素沈着しすくなるらしい。シミが気になるので、UVカット剤や帽子など紫外線対策をいつもより厳重にしている。併せて、ハイチオールCを服用(怖い主治医には相談した。成分的には問題ないが、服用しながら肝臓の状態など様子を見ることになった)。抗がん剤治療中のがん患者がより病人ぽく見えるのは、色素沈着を起こして顔色(体全体)が悪くなるからだと言われている。去年の手術後、ひどい顔色になったので、いろいろ努力して、ようやく以前に戻りつつあったのに、さらにひどい顔色になるのは何としても避けたい。「皮膚障害」の一つといってもいいのだが、手足の爪の横の皮膚が割れたり、炎症を起こしたりといった症状も出るようだが、いまのところ問題ない。乾燥が大敵だというので、これからの季節は、保湿を念入りにしたい。この他にも、「間質性肺炎」や「手足症候群」といった副作用があるようだが、まだ出現していない。上記の状態の変化や、新たな副作用が発現したら、追記していこうと思う。それと、自覚症状ではない副作用も、割と狭い範囲に収まっている。肝障害、腎障害はいまのところない。白血球の減少(好中球ががっさり減った)があり、3回目の治療を延期した。反して、腫瘍マーカーはぐんと下がった。3ヵ月(6回)続けて、どう変化するかを見るので、2回だけの状況で何の判断もできないが、備忘録を兼ねて。 沈 思
2024.09.20
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2週間前、抗がん剤の抜去後に起こったトラブルを書いた。「ちょっとしたトラブル発生」抗がん剤投与に使うポートの周辺に起きたトラブルの話。切開痕上部が膿んでいると気づいた看護師が、外科外来に回してくれたのだが、あいにく怖い主治医は手術室に入っているが、2度目の手術の執刀医が外来にいるということで、診てもらうことになった。抗生剤を塗布して終わり、だったのだが、虫けらは、本当にそれでいいのかと、猜疑心の塊で診察室を後にした。毎日、抗生剤を塗布しろというので、切開痕とその上部に抗生剤を塗ってはパッドで保護して、を繰り返した(実は、切開痕の上の炎症は虫けらにはわからなかった。ただ、切開痕は痛かったので、切開痕とその上部に抗生剤を塗布し続けた)。診察の翌日に気づいたのだが、切開痕から黄色い体液が出ている。それまでは、抗がん剤のカテーテルが入っていて、防水シールで保護されていたし、その前は切開痕を止めるシールが貼ってあったので、切開痕をメンテしたことがなかった。しかし、その後10日間、切開痕から黄色い体液は出続けた。抗がん剤治療のために外来に行った日、待合室にいたら、看護師さんがバイタルチェックに来てくれ、その際にポートの炎症のことも聞かれた。朝、新しいパッドを貼っていったので、患部を見せることはできなかったが、これまでのことをかいつまんで話していた。診察室に入り、怖い主治医と今後の治療のことや、現在の副作用の話を一通りしたとき、やおら看護師が診察室に入って来た。「それと先生、ポート周辺の炎症を診ていただきたいんです」事前のバイタルチェックのときの看護師とは違う人だが、前回、執刀医の診察を受けたときに診察室にいた看護師だった。(すごいタイミングだったので、ずっと虫けらと怖い主治医のやり取りを伺っていたものと思われる。医事課の女性がいなくても、安心できぬ)看「どうなってます?」虫「前回と状況が違っています」と言いながら、診察台に促される。えっ! 診察台で診るほどのこと?椅子に腰掛けてでも十分……。そんなことを言う暇もなく寝転ばされる。怖い主治医が椅子に座ったまま、コロコロと椅子を転がして診察台の横へ。看「あー、これはかゆい?」パッドを剥がした看護師がポート周辺を凝視しながら言う。虫「かぶれですよね。かゆいです」と言いつつ、虫けら、怖い主治医の顔をまじまじと見る。診察台と椅子の高さがちょうど合っているので、虫けらの視線は、自然と怖い主治医の顔の高さに。いい顔をしている。鋭い眼光、白目が綺麗な涼しい目。赤影か。看「絆創膏のかぶれもありますよね」虫「パッドを10日間貼ってましたから」看「毎日変えてました?」虫「2回。貼らない時間もつくらないといけないと…」怖「何塗ってたの?」看「ゲンタシンです。前回診察したときは、 ゲンタシン塗って、絆創膏貼って帰ってもらいました」虫「ゲンタシン塗って気づいたんですが、切開痕から黄色い…」怖「体液が出てた?」虫「はい。10日間」怖い主治医がパッドを見る。怖「いまは出てないよね」虫「きのうはずっと外してました」怖「今朝貼って来た?」虫「はい。服に擦れたら痛いので」この会話の間じゅう、存分に怖い主治医の顔を見ていた。ちょっと緊張感のある表情。ん、困った感の混じる表情と言うべきか。いつもの冷淡で怖い感じとは違う、これまでに見たことのないその表情に虫けらは、心の内側に新たな感情がわくのを感じる。怖「んー(ため息)」虫「先生にため息つかせてしまいました」怖「いや…」怖い主治医はそれ以上を言葉にせず、素手で触っていた虫けらの胸元から手を外してアルコールで消毒した後、ゴム手袋をつけた。虫けらは、右手でタンクトップの胸元を持って見える範囲を広げていたのだが、怖い主治医に手首を掴まれて、怖「手はおろしといてね」と言われ、強制的に体側におろされた。しかし、虫けらのポートから視線を外して看護師と怖い主治医が薬剤の相談をしている間、なぜかまた手が胸元に戻っていた。これには虫けらも気づいていなくて、怖「怖い?」と聞かれて、初めて自分の手の位置に気づき、虫「すみません」と、慌てておろしたら、看護師と怖い主治医に笑われた。なぜ笑われたのはかわからないが、虫けらが胸元を気にしていたのには理由がある。立位では余りわからないのだが、寝転ぶと、かなり上の方に「ちちがしら」が来る。(多分、胸筋が発達しているのと、脂肪が少ない(貧乳…うるさい!)ので、垂れ乳になっていないため)タンクトップを少し下ろすと、「ちちがしら」が見えてしまう。実は、ポートの手術のとき、胸元を開ける形でバスタオルがかけられていた。手術する範囲は十分に開いていたのに、執刀医がバスタオルを少しずらしたことで、「ちちがしら」が出てしまった。執刀医は慌てて元に戻したが、見えてしまったものはどうしようもない。幾つになっても、「ちちがしら」を見られてうれしい女はいない。怖い主治医に「ちちがしら」を見られるのがいやだ、ということではない。別に人を特定せずとも、誰にも見られたくないわけで、反射神経のような手の動作だったのだ。余談だが、夫が冗談で虫けらの胸をまさぐったとき、いつも肋骨をモミモミするので、「もっと上」と虫けらが言うと、夫の手が上に上がって来て「ほんまや。お前はビジンダーか!」とよく言っていた。キカイダーもビジンダーも知らない虫けらは、「毎度毎度、そちもアホよのぉ」で会話終了、としていた。つまらぬ話はさておき。妄想から覚め、ふと怖い主治医に視線を移すと、怖い主治医が虫けらの顔を見て、困ったような、申し訳ないような表情をした。虫けらは「来た!」と思った。すかさず、虫「先生が執刀してくださらなかったから」と言った。瞬間、怖い主治医は虫けらの前腕をつかんで、ぎゅっと目をつむった。「言われると思った」「言わんといてくれ」「申し訳ない」ということだろう。いつもの「怒られた」という言葉は発しなかった。虫けらが率先して言ったのではない。怖い主治医が誘導したのだ。虫けらがこう言わなければ、この場、というか怖い主治医の気持ちは収まらなかっただろう。何しろ、手術当日の夜に、虫けらは、「先生が執刀してくださるんじゃなかったんですか?」と聞いた。怖い主治医は「怒られると思ってたんや」と答え、申し訳なさそうにした。あの前振りあってのこのオチ、である。怖い主治医と虫けらのコンビネーションの妙を感じる出来事だった。怖い主治医は、虫けらの言葉を待っていたのだろう。しかも、怖い主治医が思ったとおりの言葉が返ってきたはずだ。これも、先月の入院時の会話があってのこと。もしかしたら、怖い主治医と虫けらは、意外にも同じ人種なのかもしれない。このやり取りがきのう。怖い主治医にリンデロン(ステロイド剤)を塗ってもらったおかげで、きょうは、すこぶるよい状態になっている。信頼している怖い主治医の「手当て」によって、虫けらの体は敏感に反応しているということだろう。「手当て」は、母や医師といった、信頼している相手が手を使って施してくれたことが患者の病気や傷を快方に導くというもの。虫けらは、怖い主治医を信頼しているのだな。そして、執刀医を信頼していないのだな。と実感した。(実は、虫けら自身が、自分の判断でリンデロンを塗っていた。が、4日間続けても一向によくならなかった。つまり、自分を信頼していないということがわかった)そして、初めての怖い主治医からのボディタッチ。ゴム手袋越しの感触だったが、一生忘れないと思う。虫けらが怖い主治医に触れることはない。そして、怖い主治医が虫けらに触れることも、この先ないだろう。冥土の土産が一つ増えた。 三 途※「ちちがしら」とは、旅行したときに旧友が教えてくれた言葉。 漢字では「乳頭」と書くが、響きがちと淫靡なので。
2024.09.19
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きょうは、外科の診察の後、3回目の抗がん剤治療の予定だった。朝、8時から病院に行き、血液検査の後、外科の外来で9時からの診察を待つのだが、混むわ混むわ。血液検査を受けるのに、30分待つ。9時とか、9時半の予約の患者さんが多いのだろう。待合室の椅子が足りなくて、近隣の内科や薬剤科の椅子を皆で占領している。血液検査場だけ開いていて、あとはシャッターが閉まっているという状況。(再診受付機が動いているので、受付は可能。つまり、予約している患者だけ来院しているのだが、数が余りにも多い。しかも、皆老人。私より若い人を見つけるのは至難。若い人は、結構重い病気だと予測できる)血液検査を済ませ、外科の待合室に到着するやいなや、看護師さんがやってきて、バイタルチェック。血圧は設置してある自動血圧計で自分で測る方式。問診票と血圧票を受付に提出し、診察を待つ。水曜日は2度目の手術の執刀医の担当。まさか、執刀医に診察されるのか?という不安があったのだが(前回、ポート周辺の不具合を診察してくれたし…)、怖い主治医から名前を呼ばれることだけを願って、待っていた。遅い。名前を呼ばれるのが遅い。やはり、執刀医の診察か?ようやく名前を呼ばれたとき、怖い主治医の声だったので、ホッとした。診察室は、また違った。前回もいつもと違う診察室だったのだが、今回はそれとも違う診察室。中に入ると、こちらも殺風景。ただ、いつもいる医事課の女性がいない。診察室は怖い主治医と虫けらのみ。主治医の表情が、いつもより柔らかく感じるのは気のせいか。『入院のときの礼を言えるだろうか』と、虫けらお得意技の妄想をしかけたら、怖「結論から言うと……」と、怖い主治医が表情を曇らせる。怖「血液検査の結果、今回の抗がん剤治療は 中止する、ということにしたいと思います」虫「え、そんなに悪いですか?」と、虫けらがモニター画面をのぞく。すぐに『白血球』と『好中球』の数値の悪さに気づいて驚く。虫「本当、これは悪いですね……」虫けらは、体調が悪くないので意外ではあるが、この数値なら、治療は無理だと理解する。怖「熱は出ましたか?」虫「いえ。抗がん剤抜去後に微熱が出たくらいで」怖「これで、いま熱があるというなら、 入院してもらうという数値です」虫けら、ゲゲゲ、の顔をする。まさに病人ではないか。残暑の中、意気揚々と歩いて来た自分の強靭さに半ば呆れる。抗がん剤治療が終わった後は、寿司とビール!と考えていた呑気さに驚愕する。怖「前回も、人によったら中止する数値です。 経験的に大丈夫だと判断しましたが」虫「そうですね…」虫けらも、前回の治療後、ゲリリンのときにここに書いたが、「白血球の数値的にギリギリだと思う。次はできるかどうか…」と考えていた。危惧していたことが現実となったわけだが、怖「治療が延期になって、うれしいかもしれませんが」と虫けらの心を見抜くようなことを言う。虫けらがうれしそうな顔をしていたのを見逃さなかった。怖「治療のスケジュールが変わってしまって 申し訳ないと思います」虫「いえ、先生が申し訳ないなんて、私の体のせいです」虫けらは、酒を我慢することも、仕事をセーブすることも、睡眠や行動全般の節制、規制などを排除してやりたい放題やっている。我慢したところで、際限ないからだ。いつまで、どこまで、どれだけやらなければいけないという基準も、やってはいけないというボーダーラインもない。我慢し続けて死んでも、我慢せずに死んでも、誰も褒めてはくれないし、誰も非難しない。自分がいいと思う生き方をすればいいと思っている。が、その自分勝手に、怖い主治医を巻き込んでいるのだと、改めて心が痛んだ。いや、虫けらのそういう思考傾向がわかっていて、「申し訳ない」と言ったのか?怖い主治医は策士だから、そうなのかもしれない。最近、怖い主治医の心が少しわかるような気がする。虫けらに近い人種なのかもしれないと。それは、あるいは、怖い主治医も感じているかもしれない。致し方ない。今回の治療は延期になった。来週また採血し、判断するとのこと。あ、また来週、怖い主治医と会うことになるのか。きょうの怖い主治医のままなら、来週会うのもいやじゃない。が、またしても、虫けらを虫けら扱いする冷淡な主治医に戻っていたら、心が傷んでしまう。ぜひとも、医事課の女性がいませんように。そして、来週は熱が出ませんように。悪くすると、入院することになってしまう。……、前回も、虫けらの症状(下痢)がある場合、本来なら「入院してもらうことになる」と言われた(下痢が入院の理由ではなく、虫けらの症状は余りにもひどかったゆえ)。今回も、「熱があったら、入院してもらう数値」と言われた。入院と通院、ギリギリのところで蠢いているようだ。やれやれ。そんなことなら入院してもいい。家にいると、さまざまな用事に忙殺されるが、病院にいると、上げ膳据え膳で、日がなブログ作成に邁進できる。死ぬまでに作っておかねばならぬ各種リストも作れようというもの。そうだ。怖い主治医がまた病室を訪ねてくれたら、前回解明できずにいた謎が全て解明できるかもしれない。ま、そんな都合のいいことにはならないのが虫けらの人生。間が悪い、タイミングが悪いのが虫けらの真骨頂だ。というわけで、第3回目の抗がん剤治療は延期となり、虫けらは、治療後に寿司とビールでプファーッとやる予定が台無しになったので、家に帰ってしばらく休憩したら、近くのとんかつ屋に行って、ロースカツとビールでプファーッとすることに予定変更! 自 爆
2024.09.18
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少し前、YouTubeで見かけた、仰々しいポテチが「ジャパン」に置いてあった。数年に一度、なぜかポテチが食べたくなるときがあって、集中して1ヵ月ほど食べたりするが、その波が過ぎると、また数年食べないというサイクル。ゆえに、ポテチにはそれほど興味がない。しかし、YouTubeで見たポテチが余りにも仰々しくて、「どんなものなんだろう」と興味を持った。前回、「ジャパン」に行ったときに見つけたのだが、まだポテチサイクルにはまってなかったので(実は、去年そのサイクルだった)、購入せずに帰った。今回は、先週金曜日から「謎の食欲」が襲ってきていて、3度の食事以外に何か用意しておかねばという状況。食欲に任せて購入することに。500円以上する高級品だが、「白トリュフ&ポルチーニ風味」「HAND COOKED」にやられた。帰宅してすぐ、どんなものか、ワクワクしながら開けてみた。ビールを開けようか迷いながら、いつものワインで味見することに。???これが500円???である。まず、ポテトが小さい。硬くて歯ごたえがある。カルビーのスタンダードなポテチを食べた者には、これが理解できない。「パリッ」ではなく「バリッ」なのだ。嚥下するまでの咀嚼時間がカルビーの10倍はかかる。味は、確かに風味豊かだが、ポテトが小さいので、その効力が半減する。味が濃いので、酒のアテにはいいかもしれない。咀嚼に時間がかかるので、食べ過ぎが防げる。パッケージの仰々しさは、来客用に向く。しかし、ポテチ好きの人ならいざ知らず、リピートはちと考える。とはいえ、アラブ首長国連邦という異国のポテチ、日本に居ながらにして味わえるのは、感慨深い。「キャビア風味」もあったので、それだけは買ってみるか。
2024.09.17
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1年3ヵ月前から、外来で怖い主治医の診察を受けている。5月末の検査で転移が見つかってからは、2週間に一度というとんでもないペースで怖い主治医と会っているが、それまでは3ヵ月に一度、しかも診察時間は3〜10分と短かった。ゆえに、会話は病気や症状に限定したもので、会話らしい会話をしたことがなかった。虫けらは虫けら扱いされることが当たり前になっていたし、怖い主治医は、ほとんど言葉を発しない姿勢だった。ところが、怖い主治医が変な言葉を口にすることがあった。その言葉を聞くたび、毎回「???」である。『変なこと』とは──虫けらが『怒る』というのだ。虫けらが怒ったことは一度もない。怖い主治医相手に怒るなど、身の程知らずもいいところだ。最初にその言葉を聞いたのは、最初の入院・退院後、3度目の外来診察のとき。2度目の外来診察のときに、予防的抗がん剤治療の意思確認をされたのだが、虫けらははっきり断った。3度目の診察で、肝臓の血液検査の結果を話された。虫けらは、「なぜ肝臓の血液検査なんかした…?」と思いながら怖い主治医の話を聞いていた。(血液検査は毎回する。そこに、肝臓関連の項目を追加されたということ)怖「抗がん剤が肝臓に影響する場合があって…」と言うので、虫けらはすかさず、虫「前回、予防的抗がん剤治療は不要と申しましたが」と言うと、怖「怒られた…」と言うのだ。怒った口調でも、厳しい表情でもなく、ごく普通のトーンで言ったはずなのに。虫「いえ、怒ってはいませんが」という言葉を返すのが、精一杯だった。(虫けらは怖い主治医が怖い。いつも萎縮しているし、言葉を発すると、手が震えるほど緊張している)実は、特殊な血液検査は費用が驚くほど高い。いやだなぁ、という気持ちはあったが、怖い主治医相手にそんなことを言う勇気はなかった。2度目は、抗がん剤治療の専門看護師が診察室に入ってくれていて、3人で会話したときだった。怖い主治医がおかしなことを言ったので、笑い話というか、世間話のような会話ができて、場が和んだ後、怖「申し訳ないけど、この後血液検査をしていただきます」虫「はい」怖「抗がん剤が肝臓に影響を与える場合があって…」虫「その検査、もうしてますよ」怖「え、いつ?」虫「予防的抗がん剤治療は不要と言っていたのに、その後検査されて」怖「あ、また怒られた」そう言いながら、カルテの中にそのデータがないか探し、怖「あ、ほんとやね」と独り言のように言って、大きな体を小さくしていた。それは1年前の検査だったので、新たなデータが欲しいということで、再度血液検査をすることになったのだが。3度目は、2度目の入院・手術の後。病室を訪ねてくれた怖い主治医は、とても怖い表情をしていた。これまでに見たことがない、厳しく鋭い目。しかし、虫けらには、怖い主治医に聞きたいこと、言いたいことがあったので、余りそのことを意識せず会話できた。怖「どうでした? 手術は」と聞かれる。依然として鋭い表情。虫「痛かったです。生き地獄みたいな痛さでした」怖「そんなに痛かった?」少し心配気だが、表情は硬いまま。虫「先生が執刀してくださるんじゃなかったんですか?」怖「怒られると思ってたんや」怖い主治医が表情を緩めて笑った。多分、怖い主治医の怖い表情は、私が怒るだろう事態への危惧(恐怖)からのものということで間違いないと思う。もう一度だけ、「怒られた」という言葉が怖い主治医の口から放たれたことがあるように思う。どういうシーンだったか思い出せないのだが。あ、「怒られた」という言葉ではなかったものの、もっとすごいことがあった。転移が分かったとき、一通り怖い主治医からの状況説明を聞き、「この結果をどう思うか」というえげつない質問に明後日の回答を返した後、虫けらが、虫「半年前なら、もっと少なかったか、なかったか…?」怖「それ、僕も考えたんや」虫「PETと言わんまでも、これ(造影剤CT検査)を 半年前にやっていたら…、ね」怖「すみません」「すみません」と「怒られた」は同義語のような意味合いだと思う。「怒られた」には反省は含まれないが、「すみません」には、若干の、ほんの若干の反省が含まれるということか。いずれにしても、怖い主治医が、いまの立場で「怒られる」ということは決してないだろう。そして、患者が怒る、という事態も多分ない。虫けらぐらいのような気がする。怖い主治医の患者は、そのほとんどががんの手術をした者で、しかも年寄りばかりだ。外科というのは、そういう診療科だ。待合室を眺めてみると、虫けらのような年齢の患者は滅多にいない。杖、シルバーカー、車椅子利用者が大変多い。元気のある患者がいないのだ。「先生様、お任せいたします」という姿勢であろうことは容易に想像できる。が、誤解のないように言っておきたい。虫けらは一度も怒ったことがない。しかし、怖い主治医は「怒られた」と言う。怖い主治医が虫けらをどう見ているのかは理解不能だが、医者を一喝するような、恐ろしい性格と思っているか、怖い主治医に不満を抱いている鬱陶しい患者か、はたまた、怒りんぼのやりにくい奴だと、クレーマー扱いされているかのいずれかだろう。このことは、直接弁解したり、説明したわけではないが、入院中に他のことに触れながら、誤解を解く努力をしたことがある。そのことは、後述することにして。あと3日もすれば、また怖い主治医に会う。次には、いろいろ会話しなければならないことがある。副作用とトラブルについて、所見を聞きたいのだ。できれば、虫けらが誤解されないように、慎重に言葉を選ばねばならないと思うが、怖い主治医はきっとまた変な誤解をして、虫けらを変人扱いするに違いない。これが、波長の合わない人間が絡み合ったときに起きるどうにもならない事態であり、ジレンマである。さて、またご報告ネタができるのではないかと思いつつ。今回はこれにて。 自爆
2024.09.15
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昨日、旧友と京橋(東京でも神戸でもなく大阪)に行った。立ち飲み屋、というか、屋台のような店なのに、大変有名で、「京橋」というとその店の名前が挙がるほどの人気店の前を通った。まだ夕方5時というのに、結構な客が酒とアテを楽しんでいる。店の中心で、名物店主が大きな声を出して客と話している。店主「内容証明は要りますか?」なんじゃ?穏やかでない。弁護士登場か?店の前を通り過ぎる前に、領収証についての会話であることが理解できた。つまり、適格請求書発行事業者であることがわかる領収証が必要なのか、という話だ。領収証をもらった人が、その金額を消費税対象の利益から差し引くことができるかどうか、という、割と切実な話になってくる。というわけで、インボイスの話。インボイスは、実質増税である。ということを知らない人が多い。「消費者から預かった消費税を納めるのは当たり前」と考えて疑わない人ばかり。財務省の作戦にまんまとハマった日本人の典型だ。消費税は預かり金ではない。これは、裁判での判決が確定している。簡単に解説する。簡単な解説でもすぐわかるはず。消費者は、納税義務者ではない。納税義務は事業者側にある。消費者は「10%払っている」と思っているが、これは、単なる「物価」なのだ。つまり、その商品を購入するために必要な金額、ということになる。しかし、レシートには、「消費税10%」と明記され、そもそもの価格に上乗せされている。これも、財務省の策略。そう表記するのが、事業者に義務付けされているので、事業者は消費税を別記する。しかし!事業者がどのように消費税を納めているかを見てみると、それがおかしいことに気づく。わかりやすい例として、小売業者について解説する。事業者は、まず商品販売で得た「売上」を計上。その売上に対して、商品を仕入れた「仕入額(売上原価)」を計上するのだが、仕入れにも「消費税」を支払っている。ゆえに、仕入れに支払った消費税を売上の消費税から差し引いた額が納める消費税となる。(最も簡単に言うと。会計上は複雑な計算がある)事業者は、利益の中から「人件費」「事業所税(法人税)」「設備投資」「家賃」「光熱水費」などさまざまな経費を支払っている。しかし、小売業なら、これら経費は売上原価にはならない。輸送費など適用項目はわずか。ということは、経費として最も大きな額になる(全ての事業者に当てはまるわけではない)人件費にも消費税がかかることになる。零細事業者(売上1000万円以下)は、これまで消費税の納税を免除されていた。理由は、納める額が小さいので、税務署の手間(納付書の発行等)が増えるだけ損、ということだ。ところが、昨年施行されたインボイスは、零細事業者にも適用される。増税でなくて何だろう。あれ?わかりにくい?はっきり言えるのは、「消費税は預かり金ではない」ということと、「消費者は消費税を納税していない」ということ。そして、「適格請求書発行事業者の登録」という手段を使って、適用外事業者を差別し、消費者と事業者の間の分断を生み、増税の事実を隠蔽しようとしているということだ。もちろん、これは、綿密に練られた財務省の謀略。日本国民は、もう少し賢くならなければ、政治家、官僚、マスコミにいいように踊らされている現状を変えることはできない。京橋の人気店の前を通って、改めて考える夕暮れだった。 爆死
2024.09.14
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飲食店は、「政治」「宗教」「野球」の話はしてはいけない、という掟がある。これは、きっちり守っている。しかし、同じ思想信条、政治信条のお客さんしかいない場合は、時事的に話すことはある。とはいっても、深入りはしないことにしている。深いところでは、結構対立する場合があるからだ。というわけで、ごく薄い表面的な話になるが、久々に政治ネタを。いま、自民党総裁選で地上波はかまびすしい。現時点では、「自民党総裁=首相」なので(首班指名という行程があるが、ほぼそうなる)、国民の関心が集まるのは仕方がない。ところが、地上波はどこも報じないし、一般国民はまるで知らないことがある。知らないことは、大変な問題なのだが、政治家もマスコミも、一般国民には知らせたくないのだから、情弱の国民は知らぬままに選挙に行くし(自民党総裁選ではない)、間違った政治家を選んでしまっている。「知らないこと」とは何か。それは、共産主義と自由主義の戦いであるということだ。いま世界では、先進国を中心に、左傾化が進んでいる。イタリアのメローニや、アメリカの前大統領のトランプ、オーストラリアの前首相、イギリスの前首相などは、その路線を右に引き戻す政策を打ち出している、もしくは打ち出していたが、うまく定着しない現状がある(メローにはこれから。実に力強い政策を推進中)。逆に、左傾化して、どうにもならなくなったドイツやスウェーデンなどは悲惨この上ない。この状況に大きく関わっているのが、「差別」と「移民」。そして、こうした世界情勢を後ろで操っている組織がある。その組織が共産主義なのではない。共産主義を利用して、世界統一を目論む組織なのだ。これは、マルクスが共産主義を考案したことから始まり、マルクスを金銭的に支援したのがその組織である。つまり、共産主義誕生から現在まで、200年近くにわたって世界のあちらこちらで世界統一の実現を目指して、到底地道とは言えない動きを展開し続けているのだ。その組織の代表がロスチャイルド家。その名前を知っている人はどれくらいいるだろうか。プーチン登場前のロシアも、CCPも、この組織をバックに世界覇権を目指していた。現在、アメリカがおかしくなっているのは、この組織に加え、CCPの金と人海戦術によって、もう戻れないほど侵食されてしまっているからだ。米民主党に、共産主義者が入り込んで、アメリカの国家破壊を着々と進めている。来年の大統領選挙で、トランプが大統領にならなかったら、アメリカはおしまいである。日本も、終焉がすぐそこに来ている。(自民党には、共産主義者が入り込んでいるようだ。保守主義と偽り、政権与党の立場の党を破壊している)移民政策に邁進した岸田政権のおかげで、日本には、非常に多くの移民や不法滞在者が押し寄せている。帰化要件も緩和したことで、日本人の顔をして国家破壊を目論む輩が大勢いる。しかも、スパイ防止法がないから、大変な量のスパイが国内で暗躍している。わかっていても、取り締まることが事実上不可能。CCPなどは、秘密警察を日本国内につくったり、軍人が大学に留学して、軍事転用できる技術を日本から盗んでいる。「移民」「自然エネルギー」「外国人労働者」「環境問題」「差別問題」「LGBT」など、様々な問題を抱える日本だが、これは裏では全て繋がっている。それを知らずに、一般国民は「顔がいい」「爽やか」などとバカな理由で政治家を選ぶ。自民党の上層部は、そういう情弱を狙って候補者を出してくる。現在、9人の候補者がいるらしいが、高市候補以外は、どうにもならない。そう判断する人間はほんの一握りであることを知っているのだ。そして、今回も高市候補以外の候補が総裁になる可能性が高い。嘆かわしい以上の慟哭を感じる。私はいい。あと僅かでこの世を去るのだから。しかし、若者や子供の未来がどうなるのかと考えると、心を暗くせずにはいられない。ほんの上辺だけの話ではあるが、共産主義が恐ろしいということを忘れてはならない、日本の未来をそちらに導いてはいけないということが言いたかったということで。 南無
2024.09.11
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抗がん剤治療の2回を終えて(薬剤はこれから効いてくるのだが)、副作用をあれこれ書いている。多分、副作用であろうけれど、余りほかのがんサバイバーも取り上げない細かな症状をちょっと列挙しておきたい。自分の体質のせいかもしれないし、生活の習慣や行動に起因しているものかもしれない。何れにしても、気になるので、記録として。◉顎の痛み食べ物を口に含んだとき、耳の前下、顎の付け根にひどい痛みが走る。喉が渇いているときに、梅干しを食べたときと同じ感じ。(経験のない人もいるかもしれない)とにかく痛い。2〜3秒のことだが、これまでほとんど経験していないので、大変な苦痛だ。◉胸焼け・胸のつかえ胃腸は若いときからよくないのだが、「胸焼け」は余り経験しない症状だった。胃酸過多ではないのだと思う。消化不良は常時起こしているのだが、腸に影響を与えることはあっても、胸焼けやゲップといった症状に繋がることは稀だった。しかし、抗がん剤を入れた日から5日目くらいから始まり、3日経過したが、まだ症状がある。前回は、1週間経過後に始まり、3日ほどで落ち着いたので、そろそろ緩和されるだろうか。それと、胸焼けがあるときに食べ物を飲み込むと、胸がつかえる。食道の動きが悪くなっているのか。水分を取りながら、無理やり飲み込んでいるが、ひどくなると食欲減退の原因になるように思う。いまのところ、気合いで飲み込んでいるので、食事量は確保できている。◉頭皮の過敏化鏡でチェックしても、頭皮に異常はないのだが、ブラッシングしたり、指で髪をかき分けたりしたときに、頭皮が過敏になっているのに気づく。かゆい、痛い、といった明確な感覚ではなく、あれ、こんなふうに感じることあったっけ?といった具合。皮膚障害は、生え際に出やすいと怖い主治医が言っていた。生え際には問題も感覚の過敏化もない。脱毛の気配なのか? とちょっと不安に思っている。◉指先の乾燥皮膚全般が乾燥すると言われていたが、右手の親指と人差し指の爪の上端のみ皮が硬くなっている。冬なら、水仕事をした後に割れてくる場所である。ハンドクリームは好きではないのだが、ケアしておかなければ、割れると痛い。◉体組成の劣化入院が決まってから、体重だけではなく、脂肪量や筋肉量などが計れる体組成計を購入した。抗がん剤治療が始まる前と比べ、体内の状態が劣化したことは確かだ。体内年齢が上がった。実年齢より15歳前後若かったのだが、今では10歳前後になっている。若干筋肉量が下がったのが原因か。体重そのものが2kg近く減っているので仕方ないことではあるが。筋肉量は落とさないように気をつけているのだが、暑さのせいで、ウォーキングできないのがネックだ。できるだけ早く善処したい。◉不眠不眠、というほどではないが、3時間置きくらいに目が覚める。余り体力を使っていないから、熟睡できないのだろうが、連続で眠らないと疲れが取れないように思う。抗がん剤治療前は、連続で6時間ほどは眠れていた。トイレに行って、水を飲んでから、また眠ったりしていた(トイレは、水を飲むついで)。これも、ウォーキングなどで体を使う必要があるか。早く暑さがなんとかなればいいが。もっと細かなこともあったように思うが、一過性のものは忘れてしまう。抗がん剤に関係しているかもしれないので、これからはこまめにチェックしよう。というところで。
2024.09.08
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昨年5月に手術して、虫けらの主治医となってくれた外科部長先生は、冷静沈着、物静かでクレバー、しかし、端的で冷淡な言葉と視線で虫けらを凍りつかせるとても怖い存在だ。これまで、怖い主治医との会話の中で、幾度となく「ひー、地雷を踏んだ!」「な、何が悪かったの?」「こ、こ、これはどういう意味だ!?」などと、虫けらを震え上がらせ、???を連ねざるを得ない事態が起こった。しかし、入院中に得ることができた怖い主治医との会話の機会の中で、「あ、もしかして、これが答えか?」と思うことが幾つかあった。いや、全く違うかもしれない。何しろ、怖い主治医に確認を取っていない。しかし、虫けらの視点で「これだろう」と解明したことがある。その一つ(二つ目)。虫けらが違う病院(入院施設のない病院)からいまの病院に紹介状を持って訪れた当日、外来からすぐさま病棟に回されて、緊急手術となった。そのときは、虫けらは内科の患者。怖い主治医が病室まで訪ねてくれて、怖「外科の○○です」と名乗った。なぜ外科の先生が?という疑問の顔をしていた虫けらに、緊急手術の後、一旦退院、再度入院して外科手術を受けるスケジュールになっていると説明してくれた。そのとき、虫けらは余り意味なく、虫「先生が執刀してくださるんですか?」と聞いた。怖「別に僕が執刀せんでもいいんやけどね」ガビーンである。地雷を踏んだと思った。何か気に触ることを言ったか?言い方が悪かったか?それとも、一瞬にして嫌われたか?幾つもの疑問で頭がいっぱいになった。その後の会話は余り覚えていない。ショック過ぎた。『自分は執刀したくないが、執刀することになるだろう』『自分が執刀しなくても、誰かがするだろう』『執刀医が誰かは、お前には関係ない』何かわからないが、とても嫌われたか、虫けらには理解できない地雷があるのだと思った。ときは流れて、先月の入院時。怖い主治医が虫けらの病室を訪ねてくれて、雑談から、これからの怖い主治医の人生を一緒に考えていた(大げさな)。本来なら、外科部長がいまだに先頭切って、オペをしているというのは、少し異常である。若手が主軸になり、部長はアドバイスや監視の立場でオペ室にいるというのが一般的ではないだろうか。しかし、虫けらが2度の手術で出会った医師たちは、(怖い主治医を除いて)独り立ちできるような技量や経験を持っているとは思えなかった。もちろん、何チームもあるオペ体制のうち、2パターンしか見ていないのだから、それも根拠は薄弱だが。虫「やはり、先生に執刀をしてもらいたい患者さんは 多いでしょう?」怖「別に僕が執刀せんでもいいんやけどね」最初に怖い主治医と会ったときと、全く同じ言葉だった。虫「●●先生(2度目の手術の執刀医)に 今度執刀してもらうとなったら、 私は逃げるかもしれません」怖「あいつは、今年入ったばかりやねんけどね」虫「そうなんですか。まだお若い感じですよね」怖「いや、経験はあるんやけどね…。 前にいた──、●●と入れ替わりでやめたやつも あ、一人前にできるようになってきたなと思ったら、やめると…」虫「そういうジレンマはつきまといますね。 できる人はステップアップしたいですから」怖「そういうことやね」虫「なかなか、若手に任せられないということですね」こういう会話をした。虫けらも長年経営者をやっていたので、若手が育たない、見込みのある者は短期でやめてしまうというジレンマをいやというほど経験してきた。ま、それは怖い主治医には告げなかったが。つまり、虫けらがどうこうということではなく、怖い主治医は、「早く、若手に任せたい」という思いを常に抱いていたのではないかと思う。それが、たまたま虫けらとの会話の中で出てしまったと。(言わせてしまうような要素が虫けらにあったのかも…)都合のいい解釈かもしれない。このときの会話を自分への免罪符にしようと思っているわけではないが、怖い主治医の言葉からは、虫けらがそう思うに足る苦悩や思いが読み取れた。しかし!そういう前提を知る由もない、出会ったばかりの虫けらに、あの言葉を返すのは酷ではないだろうか。1年以上、悩みに悩んだ。胃の痛い思いをした。怖い主治医との接し方に気を使った。まぁ、これが真実なら、こんなに楽なことはない。と、思うことにしよう。診察室では、雑談などしたことがなかった。抗がん剤治療専門の看護師がいてくれたときだけは、治療に関係しない、つまらぬ話ができたが、怖い主治医と二人きりになれば、いつもと変わりなく、冷え冷え〜の空気が流れ、無駄な言葉や意味のない雑談は一切排除される。入院中の病室に来てくれなかったら、決して交わすことの言葉の数々、そして、決して理解できなかった怖い主治医の思いや病院が抱える現実を垣間見ることができた。そんなこんなで、謎の言葉の答え合わせ、二つできた。まだある。おいおい。
2024.09.07
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2回目の抗がん剤治療が終わり、2日が過ぎた(昨日)。やっぱり来た。2日前の抗がん剤抜去後すぐに来たゲリリンは、ひどくならずに済んだ。前回、抜去後2日後に急にゲリリンが来て、熱発もあった。脱水症状を回避するために、できるだけ水分を取りたいのだが、一気に飲むと一気にお出ましになるので、ゼリー飲料などでだましだまし体に入れる。熱は6時間ほどで37.9→37.2℃になったが、ゲリリンは3日間続いた。1日の回数は15回ペース。3日目に、自然に回復するのは難しいと考え、「ビオフェルミン」を服用(有効薬剤ということは確認済み)。投与されている抗がん剤でゲリリンになることは少ないと、怖い主治医が言っていた。便秘になる方が多いと事前に調べていたので、ゲリリン当初は、自分の体質によるものだと思っていた。しかし、これほど続いては、脱水症状から腎障害を起こす危険がある。ビオフェルミンで5回ほどに減ったので、とりあえずよしとする。ゲリリンが落ち着くまでに6日間かかった。この間、微熱が続いた。今回は、抗がん剤抜去直後にやってきたのだが、これは一過性のものだったようで、夜には治った。が、2日経って、やはり本格的なゲリリンが。あらかじめ、ビオフェルミンを服用していたので、15回ということはなかったのだが、微熱と食欲不振は出てしまった。一昨日と昨日は予約が入っていたので、仕事に行かねば。一昨日の仕事の後、少し疲労感があったし、食欲がなかったので、適当に食事を済ませた。昨日は、営業後の疲労がさらにひどかったのだが、これは「疲れた」のではなく、脱水と低血糖が重なったのだと思う。一昨日の食事をぞんざいにしたのもいけなかった。昨日の昼は、一応食べるには食べたのだが(糖質はほとんど取らず)、夜は水さえも飲みたくないと思った。しかし、脱水が怖かったので、水分とゼリー飲料を口にしただけで眠った。朝、意外としんどくなかった。夜中に2度水分補給をしたのが効いたのか。朝はいつもプロテインとお茶だけなのだが、空腹感があったので、お昼を早めにと思って、具沢山の味噌汁をつくった。熱い味噌汁で体が温まったら、より食欲が出てきた。そうめんを茹で、煮麺にして食べた。それでも血糖値が上がらなかったのか、いつもは食べない甘いものを欲した。こういうときのために買ってあるチョコレートとソフトクッキーを食べる。落ち着いた。微熱は出ているものの、1度目のときほどではないので、いつもの生活に戻る。体重は2kg近く落ちた。47kgを切りそうなので、気をつけなければならない。体重が落ちると体力が落ちるのはもちろん、免疫力が落ちてしまう。いま、白血球の数値が大変下がっているので、感染症が心配だ。次の抗がん剤治療ができるかどうか、ギリギリラインじゃないかと思う。それにしても残暑が厳しい。ウォーキングを休んで久しい。できるだけ買い物や通院時は歩くようにしているが、都会は歩かなくてもいい距離感になんでも揃っている。通常の生活だと、4000歩がせいぜい。できたら6000歩ほどは歩きたい。でも、この暑さでは。。今後は、ゲリリン対策をきちんと聞いておこう。あ、次の診察は、怖い主治医じゃないかもしれない。祝日の関係で、点滴開始日がずれた。その日の外来は執刀医だ。怖い主治医は手術日になっているはず。執刀医とは、余りコミュニケーションしたくないなぁ。それから、危惧していた「脱毛」だが、「バッサリ」ということはいまのところないのだが、洗髪時の脱毛量が倍くらいになった。「まだら」「部分はげ」は嫌だなぁ。いよいよウイッグ購入の検討をせねば。店舗の対応や品質、「頭小さい問題」を解決できるウイッグとなると、10万円くらいは覚悟しないといけない。憂鬱。そんなこんなの週末。来週は、体調を見るだけの1週間なので、友人と会う約束をしたり、営業の予約を受けたりと、これまでと同じ生活。……できるのか?ま、何かあったら対症療法でやるしかない。緊急の状態で、病院に駆け込むということだけは避けたいと、切に願う。
2024.09.07
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きょう11:55終了予定の抗がん剤が、ほぼ定刻に終了(数時間前から繰り返し確認。終了時間に誤差が出る。終わったらすぐに病院に来るようにとの指示)。病院に出向いて抜去してもらわないといけないが、宅配便待ちで家を出られない。午前中配送を希望していたが、ギリギリになってもまだ来ない。いつもこんな感じだなぁ。間が悪い女、タイミングの悪い女の日常である。11:58、ギリギリに到着。すぐさま衣服を整えて家を出る。病院に到着し、スムーズに外来治療室へ。今後は自分で抜去することを希望しているので、看護師さんの説明を受けながら抜去。看護師さんから、「ここ、痛くないですか?」と問われる。そこは、ポートの上部。レーザーメスで切開した場所。手術以来、ずっとテープが貼られていた。2日前、抗がん剤を入れるときに剥がしたが、3週間ほど貼りっぱなしになっていた。看「ここ、先生に診てもらってます?」虫「いえ、誰も診てくださっていません」看「汗をかいたりして…ちょっと膿んでるかも。先生に診てもらいますね」虫「きょうの外来は●●先生(執刀医)ですよね」看「そうですね。○○先生(怖い主治医)に診てもらえたらいいんですけど」と、患部の異常に気づいてくれて、外来に電話をかけてくれた。看「残念ながら、●●先生に診てもらうことになります。 ○○先生は、手術室に入ってしまったって」虫「えーっ。そうなんですか⤵️」虫けら、激しく落ち込む。執刀医には、信頼感も好感も抱いていない。嫌な記憶が蘇る。が、仕方ない。外来で診察待ち。結構緊急性のある話(通常の予約ではなく、外来治療から回されたので、割り込みで対処するのが普通だろう)なのに、随分待たされた。30分近く待って診察室へ。手術以来の執刀医との対面。『あれ、こんな人だったっけ?』と思った。よほど記憶から消し去りたかったのだろう。記憶と若干違う人がそこにいた。執「どんな感じですか?」虫けら、胸をはだけて患部を見せる。執「あ、ちょっと潰瘍みたいになってるね」えーっ、潰瘍? ひどいじゃん。執「使用頻度は?」虫「え?」執「このポート」虫「初回です」何を聞かれているのかわからなかった。机の上のモニターには、虫けらのカルテが表示されている。自分が執刀した日は確認しているだろう。執刀した翌日からポートの使用が始まることは、手術室で看護師と話していたからわかっているはず。退院して初回のポート使用。日数からすぐに割り出せる。そういうこともわかっていなかったのか?虫けらが入室する前に、あらかたのことは確認していないのか?執「軟膏で対処しましょか。持ってます? ゲンタシン」虫「いえ」執「出しときます。毎日塗ってください」潰瘍がそんなもので治るのか?しかも、持ってますか? って。普通、そんなもの(抗生物質製剤)持ってないだろう。虫けらの不信な顔に気づいたのか、事務的に言ったのかはわからないが、執「切開するほどのことはないな」と言った。不安だー。これでいいのか?同じ言葉でも、怖い主治医が言ったならひと安心しただろう。信頼関係のない医師の言う言葉がこれほど猜疑心を掻き立てるものだとは。この状況に、虫けらの過失が加わっているとは思えない。執刀医が悪いとも言えないが、なぜこうなってしまったのかは分析して伝えてほしい。怖い主治医に対してなら、虫「どうしてこんな状態になったんですか?」と必ず聞いていると思う。しかし、この執刀医からは、有効な回答が得られるとは到底思えなかった。何も言わずに診察室を出た。予想外のトラブルだ。副作用以外のトラブルは心を重たくする。悪くすると、切開手術をしての治療になるということ。自宅に帰って、ゆっくりしようと思ったら、ん? 急に来た!傷口のストレスなのか、ゲリリンの模様。これが続き、熱発したら、また1回目と同じ流れ。今度は電話しよう。それと、変な空咳が出ることがある。エアコンのせいで喉が乾燥しているのだと思っていたが、「間質性肺炎」という副作用もある。状態を注視しておかないと。熱は、おとといの微熱以来、平熱だから安心していた。副作用が前回より強く出ているので(指先の痺れ、冷たいものへの過剰反応、新たな皮膚障害)ちょっと気をつけておかないと、大ごとになるかもしれない。あすは営業。手袋を用意して、気をつけながら作業しよう。味覚も戻っていないので、繊細な味付けの料理は無理だ。どんなメニューを用意しよう。これまでにない気の使い方、体の使い方を余儀なくされる。これが、抗がん剤治療というものだ。
2024.09.04
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きのう、2回目の抗がん剤治療があった。1回目のときとの違いを含めて、現状を列挙しようと思う。看護師さんにはやんわり止められたのだが、病院での点滴(4時間ほど)を終えて、46時間点滴を右脇に吊るしたまま寿司を食べに行った。生ものは、免疫力が弱っているときには禁忌だが、YouTubeで佐藤先生(がん情報チャンネル)が、「新鮮なものは大丈夫です」とおっしゃっていたので、勝手にOKにした。自分で買ってきた魚の柵を切って刺身にするとか、1日置いた刺身を食べるなどという暴挙はしないが、回転寿司屋の握りたての寿司なら問題ない、と思う。もちろんネタは選ぶ。売れ筋のネタ、人気のネタ、回転の早いネタにする。本鮪の赤身、ハマチのはらみ、ヤリイカ、つぶ貝、カニみそを食べた。味覚は2割くらい減退しているのだが、皆おいしかった。香りや食感が、味を補完しているように思う。自分で料理をつくると、いつものレシピにしていても味は若干薄く感じる。その時は、黒胡椒、大葉、ネギなどの香りの要素を加えると、いつもの味まで引き上げてくれる。脳内補正をしているようだ。味覚の減退は、1回目の治療からずっと続いていて、回復はしていない。治療を続ける限り、回復しないのだとしたら、ちょっとつらい。もう一つ、ただ事でないのが冷たさへの過剰反応だ。ビール瓶を持つと、指先がピリピリする。5℃以下に冷えているものは、この現象が出る。1回目の治療のときは、点滴2日目に感じた。とは言っても、病院に冷たいものはないので、1日目の症状は不明で、2日目にたまたま自販機でジュースを買ったときに気づいた。今回は、点滴直後にこの有様。ビールを飲むと、唇と口蓋垂の周辺に違和感がある。唇は、ピリピリからビリビリ、ブリブリに変化する。つまり、「ゴク」ならピリピリで済むのだが、「ゴクゴク」とやると「ピリピリ、ビリビリ」になり、「ゴクゴクゴク」なら「ピリピリ、ビリビリ、ブリブリ」になる。痺れの振幅がどんどん大きくなる感じと言えばいいか。口蓋垂あたりの違和感は、詰まる感じだ。飲み込みにくい。しかし、ゴク、でとめれば苦痛は小さい。だがしかし! ビールはゴクゴクゴクとやらねば。痺れを我慢しながら飲んだ。翌日、水を使ったら、痺れた。1回目の治療のときは、徹頭徹尾水を使っても何ともなかった。やはり、2回目になって、副作用が強く出てきているのかもしれない。様子を見て、もっと強くなるようなら、手袋を使ってみる。我慢できるとは思うのだが、どう違うか試してみる必要がある。皮膚障害は出ていない。1回目のときは、点滴終了から3日くらい経って、顎に小さなニキビのようなものができたが、ステロイド軟膏を塗ったら治った。胸にもうっすら赤みが出たが、ステロイド軟膏で緩和した。繰り返し出るが、軟膏でその都度。2回目の皮膚障害はまだ出ていない。1回目のとき、丸一日便秘した。その後少しずつ出して、翌日に解消。しかしすぐに水様便になった。その後ひどい下痢。3日続いたのでビオフェルミンで何とか抑えた。15回→5回といった具合だが、放置しても、いつか解消するだろうとは思ったが、脱水症状や腎障害が怖いので、不本意ながら薬を使った。外来治療専門の看護師さんからは、「電話しなさい」と怒られた。「主治医の先生が直接対応してくれます」……怖すぎる。そう言えば、怖い主治医が怖「ビオフェルミンだけで、治りましたか?」虫「まぁ、完全に、ではないですが、回数が減ったし、 抗がん剤が原因というより、いつもの不調かも、と 思っていましたから」怖「下痢は、治療を要する場合があります。 そのときには、入院をしてもらって、点滴治療などの 対処をします」と言っていた。虫けらは、「下痢ごときで」とどこかで思っていた。だって、週の半分以上は、というくらいゲリリン体質だから、いつものこと、である程度は済ませられる。今回も、4日目にビオフェルミンが効かなかったら、病院への連絡もやむなし、と思っていた。抗がん剤による下痢には、特殊な薬剤が使用されると知っていたからだ。しかも、熱発もあった。38℃以上は連絡せよ、と指示書に書かれていたが、かろうじて37.9℃だったし、様子を見ようとなったが、38℃になっていたら、連絡しただろう。(看護師さんには「誤差の範囲です。電話しなさい」と怒られた)2回目もそんなことになったら、連絡しよう。入院するのもいい。ゲリリンが続くと、買い物に行くのが難儀で、大したものが食べられない。ゼリー飲料やトマトジュースなどの飲み物中心の食生活になる。栄養が取れない。病院なら、食事が出る。上げ膳据え膳の贅沢ができるのが何より魅力だ。きのうは、出し足りない感じがしていた。「また便秘か?」とちょっと嫌な感じがしたが、きょう昼過ぎ、見事な形のものがお目見えしていたく感動した。細かなことはあるが、体調はとてもいい。だるさや倦怠感で起きられないという人もいるらしいが、いつもどおり筋トレをして、いつもどおり食事した。買い物に出かけるくらいは何の問題もない。脇に抗がん剤を吊るしているのを隠すのがちょっと面倒だが。あす、抗がん剤を外したら、また営業再開だが、指先のピリピリの対処が必要になりそうだ。という状態。脱毛や、本格的な皮膚障害の不安はあるが、いま考えても仕方ない。対症療法しかあるまい。ウイッグのサイズが見つからない問題は、もっといろいろ調べて解消しておかないと。いまのところ、こんな状態。新たな問題発生時は、改めて追記するとする。
2024.09.03
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8月半ばの入院時に怖い主治医と会話?面談?する機会が3回もあって、そのときに疑問に思ったことや、逆に、「これが答えなのか?」とちょっと感動することもあったので、少しずつ書き記していきたいと思う。あ、その前に、きょうの怖い主治医の診察の模様。入室を促すアナウンスで、いつもとは全然違う診察室に誘導され、入った診察室は、いつもと違う殺風景さ。診察台(ベッド)がないせいだろうか、診察室奥の棚がシンプルなせいだろうか、いつもの診察室より狭いせいだろうか、その理由はよくわからないのだが、殺風景さのおかげで、怖い主治医も少しショボく(すみません💦)見えた。入院中に見せてくれた笑顔や話しやすい雰囲気は一切なりを潜め、いつもどおりの怖い主治医に戻っていたし、虫けらも、いつもどおりのよそよそしい変人に戻っていた。ただ一つ、違っていたのは、怖い主治医の顔をまっすぐ見られるようになっていることだ。これまでは、怖い主治医をチラ見しかできないコミュ障気味のヤバ目のおばはんだったのに、きょうは、しっかり質問し、それに答えてくれる怖い主治医の言葉にしっかり反応し、怖い主治医の目を見て会話できる、厚かましいおばはんに変化(へんげ)していた。よいのか悪いのか。後悔が一つ。入院中に物理的、精神的に面倒をかけてしまったことを詫びる…というより、礼を言いたかったのだが、医事課の女性が怖い主治医の後ろに立って、じっと虫けらを見ていたので、言いそびれてしまった、というよりそれが障害になって言えなかった。もう金輪際、礼を言うことができないのではないかと、少し落ち込んだ。こういう後悔は、たびたびしているが、今回はこれまでにないくらい気に病むレベルのような気がする。仕方ない。では、答え合わせ。入院当日、手術を終えて病室に戻った虫けらを怖い主治医が訪ねてくれた。その際の会話の中で、血液検査の話をされた。虫けらは、血液検査があることを知らず、入院までの自らの素行の悪さを脳裏に巡らせながら、相当数値が悪かっただろうと観念した。そのときのやりとり。怖「熱ある?」 虫「CRPが上がってました?」 怖「お酒、たくさん飲んだ?」 虫「はい。大変たくさん。 そのために入院を先延ばししたようなものですから」 怖「そんな感じはしてたんやけどな。 ほんの少し高いだけやねん。何もない正常なときと、 ちょっと高いときがあったやろ、 ちょっと高いときぐらいやねんけどね」虫けらは、CRPも相当上がっていただろうし、肝臓関係(他の消化器を含む)の数値も高かったと予想した。しかし、怖い主治医は「ほんの少し高いだけやねん」という言葉を選んでくれた。そんなはずはないと、思っていいた。きょう、診察室の机の上にはいつものように血液検査の結果票が置かれていた。見ると、きょうの検査結果の前(測定した時系列に数値が並んでいる)の欄が「手術室持込」となっている。例(手術時採血)の数値である。見て行くと、肝臓の数値は大したことないが、いつもより少し高い。肝臓を含めた消化器の数値は最近になく高い。肝臓以外の臓器に何かあるのだろう。そして、「CRP」──めっちゃ高い。さすがに、去年の手術前後の数値よりはるかに低いが、術後1年間で最も高い数値だった。虫「やっぱり高い」怖「え?」怖い主治医が虫けらの視線の先を見る。虫「CRP、上がってましたか? と言いましたが…」怖「(笑う)」会話を覚えていてくれた模様である。よかった。あれは、夢かと思うことがあったのだが、夢ではないようだ。いや、そんな話はいい。こんな高い数値が出ていたのに、怖い主治医のやさしい言葉。あそこで「高かった」と言われても、どうしようもないし、それを虫けらが気にする質であることを怖い主治医が理解してくれていたのだと思う。事実を言ったところで、入院・治療によい影響は与えない。血液検査の結果によって、治療内容が変わるというのなら、きっと厳しい言葉で事実を伝えられたと思うが、やることに変わりない、というのであれば、言わなくてもいいことなのだ。怖い主治医の言葉はとても冷淡なのだけれど、その言葉のベースにあるのは、患者への気遣いと、患者の性質への理解なのだと思う。と、怖い主治医のことをこんなに理解できるよい患者になれた。きょうのところは、これでよし。まだまだ答え合わせになる会話があるので、おいおい記していこう。病院のベッドで点滴を受けながらこれを書いているが、まだ1時間以上ある。もう一編書こうか、YouTubeを見て過ごそうか迷っている。とりあえずお腹がすいた。これが終わったら、寿司を食べに行こう。もちろんビール付きで。 楽 天
2024.09.02
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最近、カーペットを洗うだけのYouTubeチャンネルをよく見る。「MR.CARPET」という原題がついているが、チャンネル名は違うようだ。ASMRで、解説もテロップも何もない。ひたすらカーペットを洗っている。登場人物の顔や、カーペットの模様からして、中東のどこかの国のようだ。概要欄に記載してあるのかもしれないが、別に詳しいことを知りたくもないので、見ていない。おすすめに、こんなサムネが上がっていたら、「なんじゃこりゃ?」になる。まさかカーペットを洗っているとは思わなかった。日本は靴を脱ぐ文化なので、カーペットがこんなに泥で汚れていることはまずない。どこに、どんなふうに敷いたら、こんな茶色の液体が出るほど汚れるのだろうか。とにかく汚い。何年洗ってなかったのかと、驚くばかりである。洗った後は、新品のような綺麗さを取り戻す。見えなかった模様が見え、滑かな生地の風合いが画面越しでもわかる。が、私は綺麗になったカーペットや綺麗にする過程を見て楽しんでいるわけではない。「日本人なら、どんな道具を作るだろう」「日本人なら、どんな手法を編み出すだろう」という視点で見ている。ミスターカーペットは基本、水洗いだ。ペルシャ絨毯も登場するのだが、水洗いだ。水洗いできるのか?シルクのはずだが。けれど、ひたすら水洗いだ。水洗いできるのだったら、家でも洗えるのではないか?場所が必要か。大抵12平米くらいの大きさのカーペットだ。日本間にして8畳くらい。汚れからして、玄関に敷いているのではないだろうか。広い玄関だ。洗浄場は、地べたから50cmくらい底上げされている。にもかかわらず、傾斜がついていない。水洗いで出てきた汚水が洗浄場に溜まり、これを水で洗い流すために、カーペットを洗う以上の水を使っている。なんて非効率な。日本人なら、必ず床に傾斜をつけて、水が自然と流れるようにするだろう。しかも、カーペットに合わせた枠をつくり、汚水が外に流れ出るのを極力抑えるだろう。いや、洗うときは溜め水を使うのがセオリーだと思う。ここまで汚いと、何度水を交換せねばならぬかわからないが、基本、溜め水の中で洗い、水を切り、再び洗い、を繰り返すのだと思う。床にびやっと広げたカーペットにひたすら水をかけるというやり方を日本人の職人がするとは思えない。水にも工夫を加えるはずだ。一度に汚れを落とし、分解する洗剤を開発するかもしれない。水ではなく、薬剤そのもので洗うかもしれない。使っている機械もやたら大きくて重そうで、しかも、こなしている作業は大したことはない。日本人なら、もっとコンパクトで扱いやすく、高機能・高性能な機械を開発するだろう。放水ホースも、水量が多いのに、大した仕事をしない。高圧ノズルを使い、散水パターンを変えて、水量を抑えると同時に、もっと仕事ができるようにするだろう。いずれにしても、こんな単純な方法を取るように思えない、などと考えながら見ている。一編、30分以上あるのだが、なぜか見てしまう。見終わって、あらら、である。ストレス解消になっているのだろうか。洗い終わったカーペットを見て「あー、綺麗になったなー。気持ちいいー」と思える人は、ストレス解消になっただろう。私の場合は……、これが消化器を傷める性格というものだろう。さて、あすは2度目の抗がん剤治療。血液検査がある。もちろん酒は抜いている。体調は悪くないのだが、ちょっと微熱がある。怖い主治医に怖気づいているのか?抗がん剤治療が嫌なのか?副作用が怖いのか?すべて。そろそろ、髪がバサッと抜けるころか。家で抜けるのはいいとして、外で抜けるのは嫌だ。あすは、6時間ほど病院にいる計算だから、点滴を受けながら、なんてことになったら…。帽子を被って行こう。病院に行くのは、いつも憂鬱だ。
2024.09.01
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今週火曜日、楽天のショップで買い物をしました。来週月曜日の病院行きのときに持って行きたいカバンを購入したのです。治療に4時間ほどかかるので、その間に使えるかどうかわからないながら、ノートPCと着替えなんかを入れられる少し容量のあるカバンが欲しくて、取り急ぎ注文したという経緯です。当該商品は、「1〜2営業日に発送」となっていて、遅くとも木曜日には発送してもらえるものと思っていました。が、14:30ごろに注文したのに、確認メールが23時近くに来たので、少し嫌な感じがしました。結構対応が遅いショップなのかも。。でも、到着の指定日が金曜日(30日)〜になっていたので、通常、指定しなければそれ以前に到着するのが楽天のショップの常識です。加えて、佐川かクロネコなら、会員登録しているので、事前に配送希望を聞いてくれるメールが到着します。という背景から、日時指定せずに注文しました。が、木曜日になっても発送メールが来ないし、佐川あるいはクロネコからのメールも届きません。来週月曜日に使いたいとなると、最低でも日曜日には到着して欲しいわけで、金曜日には発送していただかないと……。加えて、台風の影響も心配です。ショップの所在地が埼玉県で、台風から遠いのに、大雨の被害があったと聞きました。木曜日の夕方(16時過ぎ)にメールを送信しました。「1〜2営業日に発送となっている商品だから、問題ないと思っているのだが、使いたい日があるし、台風の影響もあるだろうから、なるべく早く発送してほしい」といった内容。しかし、返事は届かず、金曜日に。ショップによっては、発送メールを送らずにいきなり商品を送ってくる場合もあるので、そちらに期待していたのですが、金曜日の夜、クロネコから配送に関するメールが届きました。こちらからの問い合わせにも返信せず、発送したのか、と、ショップの対応についてはちょっと残念に思いましたが、クロネコを使ってくれたので、よしとします。「土曜日午前(8〜12時」を指定しました。本日7時過ぎ、クロネコからメールが。「荷物の到着が遅延しています。指定の日時にお届けできない可能性があります」とのこと。おいおいおいです。そうでしょう。埼玉の大雨については、発送の遅延をもたらしたかもしれないけれど、金曜日に発送したことは事実なので、私にとっては、それ以上でもそれ以下でもないわけです。しかし、岐阜でも大雨になっていたので、これに引っかかるのではないかと危惧していました。そうであるのか、それ以外の問題だったのかはわかりませんが、結果的に荷物の到着が大幅に遅延したのは事実で、その後のメールによると、13時過ぎに到着したという通知。すぐさま持ち出して配送するということでした。14時過ぎに無事到着。配達のスタッフに「大変でしたね。皺寄せはこれからですよね。頑張ってください」と声をかけました。何しろ、午前配送希望の私の手元に届いたのが14時過ぎなのですから、数時間押しているわけです。きょうの配送からこぼれる荷物もあるのではないでしょうか。物流は24年問題もあり、大変な状況になっているようです。そこへ台風などの自然災害。元旦の地震の影響もまだまだ解消していない状況。アホの政治家と世間知らずの官僚がつくった変な法律、何とかならないものでしょうか。いまの日本、司法はおかしいし、政治家はバカだし、官僚は自分のことばかり考えて、国のことなどどうでもいいという輩ばかりだし、税金をチューチューする団体が嘘ほどあるし。これはこれで改めて書きましょう。最近には珍しい時事ネタか。はい、近々。日曜までに荷物が到着するかとヒヤヒヤしましたが、何とか届いてよかった。月曜日は8時に病院到着、終了は14時くらいという結構なハードスケジュール。新しいカバンを持って、行ってきまーす。
2024.08.31
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これは、怖い主治医と何の関係もないのだが、自分のことを「虫けら」と呼ばせていただく。思い起こしてみると、私は決して恋愛遍歴を披瀝できるような華麗な経験をしたわけでもなく、人様にお伝えできるようなこともないのだが、ここに記しておかなければ、間もなく、その事実さえ無きものとなってしまうので、とりあえず、虫けらの一人語りということで。●13の春中学に入学したら、小学生のときによく会話をしていた二つ上のお兄さん(後に「先輩」と呼んでいた)が、とんでもなくカッコいい3年生になっていて、驚嘆すると同時に、おかしな一目惚れをしてしまった。「一目」ではないのに、余りにも昔と違うので、違う人として恋してしまったということなのだ。手紙を書いた。が、返事もなく、一年が過ぎて、卒業してしまった。途中、先輩の同級生の女に嫌な言葉を吐かれたりしたが、卒業式の日に虫けらの同級生がサイン帳にサインをもらってきてくれて、虫けらの恋は終わった。しかし、この3年後、虫けらが高校二年生になった年、アルバイト先のレジで事務作業をしていたら、新入社員の研修御一行様が前を通った。最後尾の人が振り返って虫けらを見ていた。先輩だった。ドッキンドッキンした。アルバイト先には(部署は全く違うが)虫けらの不良姉がいて、姉を通して先輩が虫けらのことを聞いてきたりしていたが、虫けらは徹底的に避けた。中一のときの自分の行動が恥ずかし過ぎて、顔を合わせることができない。そうこうしているうちに、先輩は結婚して、転勤した。しかし、その後も通学のときに先輩に会ったことがあった。向こうが気づいていたかいなかったかはわからないが、目が合った気がした。ちょっと、運命を感じた人だった。●15の夏虫けらが本格的に恋をしたのは14歳(中二)のとき。一年生のとき、三学期だけ同じクラスで過ごした転校生がいた。私はソフトボール部でピッチャー。彼は野球部でピッチャーだった。部活のとき、使用しているグラウンドのエリアが隣り合わせなので、外野を守っているときは、後逸したボールを取りに行ったりして野球部の部員と会話したりすることもあるのだが、彼とはピッチャー同士だから、そういう機会もなかった。二年生以降、彼とは、同じクラスになることはなかったのだが、なぜか、いろんな場面で同じ枠組みにいた。生徒会にいたことが大きかったか。そして、3年生のときに、向こうから告白してくれた。晴れて付き合える! と歓喜したのが夏休み前。夏休み中に一度散歩した。本当に散歩だった。会話もほとんどすることなく、彼の転校前の学校や地域をぐるりと歩いて帰ってきただけのデート。夏休み後に「無理、ごめん」と言われて終わった。何が無理なのかよくわからなかったが、私側に、彼のファンというか、彼を好きだという女どもがひどい言葉と態度で虫けらを罵倒してくれたので、こういうことが彼側にもあったのではないかと推察した。彼の言葉を素直に受け入れた。ときは過ぎ、28のときに同窓会で再会した。改めて二人で食事に行き、中学生のときに聞けなかったことを少し聞いて、わだかまりを胃の腑に落として青い時代の思い出に蓋をした。なぜなら、彼は間もなく結婚すると言ったからだ。しかし! それで終わりではなかった。20年後、謎の封書が届き、手紙には「連絡を下さい」と書かれていて、何かあったのか! と驚いて、記載されたで番号に電話したら、単に会いたいという話。再再会以降、年に数度(コロナのころは1年あいたが)、いまだに連絡があるし、会っている。15から何年たっているのだ。彼は「僕たち、縁があるんや」というが、縁を繋いでいるのは、確実に彼であって、私ではない。9月にも会う約束をしているので、あと1年もないことを告げて、この関係をまとめなければならないと思っている。●23の春虫けらの父親は大変横暴な人だった。アホ兄が原付免許を取るときに誘われて虫けらも免許を取りに行く算段になっていた。しかし、親父が大反対。意味がわからないのだが、「女は一生単車にも車にも乗るな!」と言う。アホ兄が虫けらを誘ったのは、自分だけ試験に受かって虫けらを馬鹿にする魂胆だったと思う。あの人は、虫けらを虫けら以下の扱いしかしなかった。もし虫けらが試験に通ったら、「ずるしたに違いない!」と言うだろうし、虫けらだけが試験に通って兄が落ちたら、それこそ一生嫌がらせされるかもしれない。結果的には親父が反対してくれてよかった。こういう状況だから、普通自動車の免許もなかなか取りづらい日々を過ごした。運よく、22で少々無理やり独立を果たし、そのときについていた職業をやめたタイミングで合宿免許にチャレンジした。合宿先は福井。ごはんが驚くほどおいしかった記憶がある。旅館の仲居さんがご馳走してくれるおやつがまたお米由来のものばかりで、ちょっと太って大阪に戻った。大阪に戻る直前、最後の教習を終えてリムジンバスに乗り込んだ私のところに、教習で2度乗ってくれた教官がバスに入ってきた。「嫁にこい」と言う。実は、虫けらもその教官のことが気になっていた。しかし、その言葉を発した後、教官はすぐにバスを降りてしまった。一人取り残された虫けらは、呆然とするしかなかった。すぐに「はい」と言うのは憚られた。大人の女としては、当然だと思うが、田舎の男性は、もっとストレートな思考をしているのかもしれない。大阪に戻って悶々とした。こちらから連絡をするとしたら、教習所に電話をかけて、呼び出すしかない。しかし、合宿組は大変目立つ存在なのだ。大阪という大都会から来ているということもあるし、やはり、ファッションとか、考え方がどこか違うのだそうだ。教習中に、教官の何人かからデートに誘われた。そういう状況だから、こちらから連絡できずにいた。すると、1ヵ月後、電話があった。教官の声を聞くと、涙が出そうになった。「あぁ、私はこの人からの電話をこれほど待っていたんだな」と胸が熱くなった。教官とは一度だけ会った。福井の自宅に招いてもらって、母上にも会った。が、結婚は無理だと思った。田舎なので、嫁の氏素性には大変気を使う人々で、まして、資産家の家系だったので嫁入り道具がどうの、同居がどうの、仕事がどうのと制約が多すぎた。23の女には、到底受け入れられない世界だった。そこで終わったはずだったが、それから何年かして、教官が連絡をくれた。結婚して子供が生まれたが、お嫁さんの産後の肥立ちがよくなく、お子さんも保育器から出られないというかわいそうな状況を話された。教官の心が落ち着くまで相手をし、電話を切った。それっきりだが、それからずっと「どうしているだろう」と考えている。虫けらが人生最初に結婚を意識した人だったからか、好きなのに諦めなければならなかったからか、いまとなっては自分の気持ちすら思い出せない。と、長々書いてしまったが、ここに夫が登場していないことでもわかるとおり、まだ幾つか書き記しておきたい恋愛物語がある。近いうちに、第2弾を書くとしよう。
2024.08.30
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先々週の入院時、手術中に怖い主治医が手術室を訪ねてくれたのに、虫けらは気づかなかった! というエピソードを書いた。ずっと目を見開いて手術の痛みに耐えていたのに(目をつむると神経が手術部位に集中されて、余計痛いように感じる)、ほんの一瞬目をつむったときに怖い主治医が私の顔を見て、声をかけるのを遠慮したというのだ。そんなことある?と自分で自分に問いただしたほどだ。ずっと、怖い主治医が来てくれるのを待っていたのに、そんな偶然の一瞬があるものか! と。ことほどさように、私の間の悪さ、タイミングの悪さはピカイチなのだ。怖い主治医の話でも、もう一つある。私が他の病院から回されていまの病院に来た日、内科外来を受診してすぐに緊急入院となって病棟に行き、病室に入った。が、緊急手術まで時間があったのと、手術着だけでなく、手持ちのパジャマを着るタイミングがあることを知り、家に取りに帰った。その間に怖い主治医が訪ねてくれたのだ。これは、随分後になって、怖い主治医の口から聞かされ、大変恐縮した。もちろん、その日の夕方に再度訪ねてくれて、言葉を交わしたのに、そのときには言ってくれなかった。これは、私が怖い主治医に対して強い態度に出られない一つの要因になった。トラウマというほどのことではないが、外科部長である偉い先生に2度も足を運ばせたことは、しかも、まだ患者にもなっていない(訪ねてくれた時点では、内科の患者)人間に対して、要らぬ労力を使わせたことは、ずっと詫び続けなければならないことのように思えたのだ。間の悪さ、タイミングの悪さは、夫が一番よく知っていて、いつもツッコミを入れられていた。●左折信号のない交差点で左折するとき、必ず自転車か歩行者が邪魔をする。向こうにしたら、「なぜこのタイミングで左折してくるんだ!」となっているだろうが、私が左折する前後に全く人影がないのに、なぜ?である。幹線道路で、割とスピードを出して走っているので、できればブレーキングせずにさっと曲がってしまいたいのに、なぜか邪魔な人がいるのだ。後続車にブレーキを踏ませるのが苦痛だ。助手席の夫「いっつもや。お前、ほんまに間が悪いのぉ」●原付信号待ちのとき、余り先頭でスタートしたくないのだが、致し方ないタイミングで先頭になったときに限って、原付が私より少し前にスタートし、行く手を阻む。「スピードが出せないのだから、最後尾からスタートしろ!」と毎回思うのだが、信号で止まっている車の左側をスルスルと走って先頭に出てくる。さっき、やっとの思いで追い越したのに!信号ごとにこの攻防を繰り返すことになる。この攻防の途中で、ネズミ捕りにひっかかかったことがある。腸が煮えくり返る思いだった。夫「気持ちはわかるけど、ネズミ捕りにひかかるかー(笑」●宅配便ずっと待っていたのに、全然来る気配がないので、トイレに入ったやいなや!オートロック式のマンションだと、まずインターフォンに出ないといけない。トイレとインターフォンが遠いと取り返しがつかない。宅配便のお兄ちゃんは、何度もコールしてくれない。1回で諦めるので、インターフォンがつながっているわずかな間に何とかたどり着かなければならない。トイレだけではなく、シャワーとか、2階に何かを取りに行ったときとか、キッチンで手の離せない作業にかかっているときとか。ずっと待っていた時間を返してくれ! と言いたい。夫「僕がおらんときに限って、そんなことになっとるな。お前、よっぽど時の神さんに見放されとるんや」●電話スマホは大抵身近に置いている。が、トイレまでは余程のことがない限り持っていかない。大切な電話は、いつもトイレに行っている隙なのだ。電話があったことにしばらく気づかないことも多い。気づいてコールバックすると、今度は相手が出ない。このチグハグ感、何度経験したか。夫「スマホ、首からぶら下げとけ。大丈夫。電話かかって来んよ。お前が持ち歩いている間は」●お誘い好きな人、会いたい人、近づきたい人、気になる人からのお誘いがあったとき、必ずと言っていいほど他の用件が入っている。「はい! まいります」と即答できることがまずない。「他の用件」が、そのお誘いと比べることができないほどつまらないことであっても、ビジネス上の約束なら、違(たが)えるわけにいかない。こういう状況で、どれほど出会いや恋愛の機会を逃したことか。そして、「他の用件」の相手を恨んだことか。夫「僕のときはスムーズにいったよな。あ、それは僕がタイミングがええんか」●生い立ち私は、望まれずしてできた子で、生まれるはずがなかったのに生まれてしまった子で、自分の子を持てないと5歳のときに言われた子で、大学に行けない貧乏人だったのに、無駄に成績がよくて周囲を困らせた子で、家族に愛されなかったのに、家族に無償の愛を注いだだけで終わった子で、仕事ばっかりしていたら、間もなく死ぬと告げられた自分の人生を皆目生きられなかった子だった。生まれたことからして間が悪かったのだ。これからも、間が悪い時間を過ごして、タイミング悪く死んでいくのだろう。人様に迷惑をかけなければいいとしよう。自分で自分を哀れむだけの間の悪さで終わって欲しい。ただ、怖い主治医との関係についてだけは、もう間が悪い出来事がないように願いたい。少しでも、心配や不安や後悔がない時間にしたいのだ。いまの私にとって、よすがとするのは怖い主治医しかいないのだから。奇跡のようなタイミングであとわずかな時間を生き抜きたい。 切 望
2024.08.29
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この先、台風の影響がいろいろあるだろうと予想される水曜日。(我が家は大阪)少し早いが、店の家賃の振り込みに行き、ついでにショッピングでもするか、と外に出たのはいいけれど、間もなく雨が降りそうな空模様。しばらく商業施設にいる覚悟で、足早に銀行へ。最近、銀行そのものも、ATMも少なくなった。きょう出かけた場所は全ての都市銀行や大抵の地銀の支店が揃っているが、一駅離れると、悲惨な状況である。バブル崩壊後、金融機関の統廃合が相当進んだが、今後、さらに壮絶な生き残り合戦が繰り広げられるだろう。日銀の利上げ政策のおかげで、ペースダウンしてしまったが。ま、そんな話はどうでもいい。きょうは、サングラスを買いたいと思っていた。無印良品だか、ユニクロだかで買ったサングラスが壊れてしまった。どのタイミングかわからないのだが、フレームが割れてしまっていて、レンズが落ちるので、買い替え時だと観念した。(1300円/9年使用)3coinsでいいのを見つけた。300円ではなく1000円だった。その向かいの店にも。1210円と手ごろだったので、どちらかにしようと思った。が、まだあるかもしれない。上のフロアにも足を運んだ。ふと、珍しく、帽子専門店があるのに気づいた。この商業施設には何度も来ていたのに、気づかなかった。実は、前々からハンチングが欲しいと思っていた。女性物のハンチングは珍しい上、カバンなど他の雑貨と一緒に帽子を扱う店に置いていることはまずない。最初にハンチングが目に入ったので、自然と足がそちらに向いた。が、すぐに男性物だと気づいた。男性物でも、色や柄が気に入ればいいことなのだが、まず、サイズが合わない。しかも、その店のハンチングは、いかにも「男性物」という色合いと柄だった。すぐに見切りをつけて外に出ようと思ったら、女性店員が目ざとく私を見つけて声をかけてきた。軽く笑顔でいなして外に出る。外から店の正面に歩を進めると、面白い色のキャップが目に入った。グリーンとブルーとグレーの間の色。服と合わせやすいのか合わせにくいのか。ウォーキングのときにキャップを被りたいのだが、手持ちのキャップは色が余りよくないので、これはいいかもしれない、と立ち止まった。手に取ろうとしたら、件の女性店員が声をかけてきた。「こちらは人気の色味なんです」「不思議な色ですね」「でも意外に服に合わせやすいんですよ」私が手を伸ばした帽子を見て、「それはMサイズなんですが、大きいと思います。こちらのSでいいかと」おお、私の頭のサイズがわかるのか!さすが専門店の店員さんだ。このブログでも何度か書いたが、私は異常に頭が小さい。が、そう見えないのだ。面の皮が厚いとか、大きな顔をしているという態度が邪魔になって、人に「頭が小さい」と言うと一笑に付される。「多分、これでも大きいんですよ」と言いながら被る。ぶかぶかである。「アジャスターがありますから……どうでしょう」女性店員がアジャスターで縮めてくれて手渡される。ジャストフィット。タグを見ると、Sサイズは56.5cmとなっている。中学2年生のとき、54cmの帽子を特注したのを思い出した。『13歳から変わってないんかい!』と心で突っ込みながら、被った姿を鏡に映す。「頭が小さいのに、背が高いですね」「すらっとしていらっしゃって、かっこいいです」「お顔が小さいから、帽子がお似合いです」「無駄肉がないですね」「体型維持、大変でしょう?」「あ、すごい筋肉質ですね」「ジムに行ってらっしゃるんですか?」「姿勢がいいですね」矢継ぎ早に褒め言葉を並べる。いや、褒め言葉とは限らないな。女性なら、ちょっと嫌な言葉も混じっている。少なくとも私くらいの年の女を形容する言葉ではないかな。単に、その店員さんの常識や固定観念に当てはまらない人間だったのだろう、私が。率直な感想だったような気がする。「いや、運動は何もしてないし、アラ還ですよ」と言うと、えに「 ゛」がついた声を発していた。そう。足や腕の筋肉を見せると、皆、私がジムでトレーニングしていると思うようだ。何もしていない。私のハムストリングを見て(触れて)、カイロの先生が、「どんなトレーニングしているんですか?」と聞く。「ママチャリ漕いでるくらいです」と私。「あり得ない。競輪並みにスピード出してる?」「まあね」競輪並みではないが、スピードは出している。常にハムストリングにストレスがかかるくらい力強く漕いでいる。前腕、二の腕、胸筋は、随意筋よろしく筋肉をグリグリ動かすことができる。先日、小学生の頃からの友達(看護師さん)と旅行したとき、中学生の頃と変わりない私の筋肉たちを見て驚いていた。頭のサイズも筋肉も、中学生の時のままか。筋肉は、少し動かせばすぐに増量する。服のサイズが変わるのが嫌で、余り動かさないようにしているが、病気になってからは、筋肉量を維持するために少し筋トレをしている。サイズは余り変わっていないが、とても硬くなっている。頭のサイズはちょっと困ったものだ。今後、脱毛が予想されるのだが、ネットであれやこれや探しても、この頭に合うウイッグが滅多にない。既製サイズとしたら、SSサイズもしくは調整可能なSサイズということになるのだが、ほぼほぼサイズがない。Mサイズが主流で、大抵の場合サイズが選べない。自分に合わせた特注となると、金額の桁が変わってしまう。雨をいなすために少しショッピングをしようと思ったら、自分の欠点を見直す機会となってしまった。結局、サングラスを買わず、帽子を買ってしまった。サングラス……幾つか持っているので、何とか使えるのを探すか。もう新しいのを買うのはもったいない。あと何度も使うものではない。来年のこの季節はもうないかもしれない。帽子とは対照的に、私はメガネが全く似合わない。サングラスとて、似合った試しがない。が、日焼け防止には必要不可欠だから致し方なくかけている。というわけで、とにかく買いたい、というものでもないし、帽子が手に入ったなら、それはそれでいい。とりあえず、きょう買った帽子はウォーキングで使い倒そう。最近、暑くて歩けていない。なのに、あすからは台風でどうなるかわからない。……しまった。来週明け早々、2度目の抗がん剤治療だ。副作用が出ると、ウォーキングどころではなくなる。日曜……台風が過ぎ去っているだろうか。この台風はどうも足が遅すぎる。上陸すれば、早くなるだろうが、いつになることやら。考えても仕方ないことは考えるまい。 南無
2024.08.28
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先週末から営業(飲食店)が続いていて、ちょっと疲れたかな、と思う節はあるものの、抗がん剤治療以前と比較して、大きく変わりない日々を過ごせているように思う。自らの心境の変化についても、当初から想定し、予定していたとおりと言っていい。抗がん剤による副作用の発現を細かく追跡すると、やはり、平常時にはないものが幾つかあるのだが、それを「不快」「つらい」「対処が必要」と思うほどのことはない。初回の抗がん剤治療を開始してから2週間が経つので、数多くの副作用が発現しているはず。と、治療前に、怖い主治医や薬剤師、抗がん剤専門の看護師から聞いていた。という前提があるので、「私の場合」として言及しなければならないかもしれない。使用している抗がん剤が私の体に対してどう効いているのかいないのか当人に理解しようがないからだ。次の診察のときに、怖い主治医に何を聞かれて、私がどう答えて、それに怖い主治医がどう反応して、どんな所見や叱責、怒声を浴びせられるかなんてわからないが、とりあえず、現在の状態を。。下痢は解消(要6日)。微熱も解消(同上)。食欲に変わりなし。飲酒……はい!皮膚障害は多分なし。口内炎は、「できたか?」とぷくっとした膨らみがあるのを認識するが、すぐに治る。舌先が割れている(痛い。胃腸が悪い時の症状)。頭皮が敏感になっている。ブラッシングすると、痛痒いところがある。いつもなら気にならないぐらいだが。。脱毛の予兆か!?皮膚障害の一つかもしれないらしい。いまのところ、これくらいか。治療前には、「一旦出たら、治療をやめるまで治らない」「副作用とは、長く付き合う必要がある」「一緒に生きる覚悟を」と言われていたのだが、口内炎などは、痛みがほとんどないうちに治ってしまう。というのが、現状の報告。うーん、今後、突然たくさんの副作用が出るというのはやめてほしい。副作用というのは、出ても出なくても、患者の心をこうも悩ませるのか。願わくは、副作用のない抗がん剤をおつくりくだされい。 哀願
2024.08.27
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1回目の抗がん剤治療が終了して8日経つ(9日目)。怖い主治医や薬剤師、抗がん剤治療専門の看護師から副作用について散々聞かされていたのに、いまのところ悲惨な症状は出ていない。気づいたところでは、「下痢」「味覚の変化」「手の指先の知覚過敏(痺れ)」くらいで、きのうから「胸焼け」が加わったのだが、これは抗がん剤ゆえか、食べ物、飲み物の影響を受けてのことか、はたまた単に食道か胃が傷んでいるのかはっきりしない。そろそろ、「口内炎」「皮膚障害」が出てくるころである。他にも、劇症でないので気づきにくいが、「だるい」「疲れやすい」「立ちくらみ」などがあるらしいが、余りというか、通常以上に感じることはない。が、筋トレをすると、すぐに乳酸がたまるので、糖質(栄養)が足りない、水分やミネラルが足りないなどの現象があるのかもしれない。さらに、直接抗がん剤が影響しているのかもしれない。ん?これでいいのか?と思ったのは、治療前にいろいろな体験談の中で、「副作用が強く出るのは、抗がん剤が効いている証拠」という解説を読んでいたからだ。こんなに副作用が弱いのは、抗がん剤が効いていないのか?少し不安になった。何しろ、効果がなければ「手を変え品を変え、メニューを持っていく」と怖い主治医から脅されているからだ。つまり、効くまで治療をやめないということ。幸いか、あいにくか、私のがんは、大抵の抗がん剤が適用するらしい。これは長引くぞ。恐怖。で、調べてみた。「体質は、抗がん剤の副作用が出やすいかどうかに大きく関係してる。 一般的に、健康的な生活習慣を持つ人や、免疫力が高い人は、副作用が出にくいとされている。 アレルギー体質でない人や、過去に重篤な副作用の経験がない人も、副作用のリスクが低い。 体の基礎代謝や、薬剤への感受性も、副作用の出やすさに影響を与える要因。 特に、肝臓や腎臓の機能が正常である患者様は、薬剤の代謝や排出がスムーズに行われ、副作用が出にくい」(大阪がんクリニックHPより)これは当てはまるかもしれない。私の体には、がん以外の問題がない。局所的に悪くなることはあるが、生活習慣病などの持病は一切ない。高血圧、高コレステロール、高脂血症など血液検査で中高年が引っかかる項目も全てクリアしているので、常用している薬はない。アレルギーも持っていないし、基礎代謝も高い。肝臓と腎臓にも抗がん剤の代謝に対する問題はない。「喫煙」や「飲酒」も副作用を増大させるらしいが、喫煙はしない(やめたのではない。最初からしない。昔から、喫煙者と認識されることが多く、閉口する)。酒は大変飲むが、肝臓の数値が悪かったことはない。ただ、消化器全般がストレスに弱いようには思う。初回の治療から、大変な副作用に苦しむ人がいる。治療前にたくさんの手記を読んだが、「地獄」だと思った。だから、このブログでも、治療開始のときに「地獄の治療」というタイトルにした。しかし、いまのところ、想像の1/5程度の症状だろうか。症状が全くないわけではないので、抗がん剤が私の体内で作用しているのは確かだ。もちろん、いやな副作用はこれからだ。しかし、もう既に発現していてもおかしくない症状もたくさんあるが、まだ出ていない。全てこれからなのか?ある日突然、ひどい症状が発現するのだろうか。いまの症状が楽なだけに、落差は大きいだろうな。いやだいやだ。というわけで、退院1週間が過ぎた。
2024.08.25
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長い人生、体重はさまざまな局面で増減するものだ。学業、スポーツ、仕事といった、躍進のために肉体や精神を駆使したとき、家族の病気や、逝去、それの後片付けなどの雑事に忙殺されたとき、自分の生活の変化、人生の転換点、病気など疲弊やストレスでやられたときなど、好むと好まざるとにかかわらず、肉体の変化が起こり、体重が増減する。あ、「減」の話ばかりだな。「増」は、いつだろうか。私の人生には、余り「増」はないな。「減」じることがあって、ほとぼりが冷めると自然と「増」する感じか。2年前に夫が亡くなって、体重は激減した。といっても、3〜4kgの話だが。50kgちょっとあった体重が46kg台に減った。1年ちょっとかけて徐々に増えて、49kg〜50kg弱に達して、ようやく人から「だいぶふっくらしてきたね」と言われるようになった矢先、病気になった。手術直後は43kg程度まで落ちたと思う。(体重を計る機会がなかったのだが、退院までに増えたであろう分を差し引いた数字)退院時はは45kg台だった。そこから1年、体重を増やすためにせっせと食べて、最近では49kg台をキープしていたが、転移を知ってからは、同じように食事していも、48kg台に落ちてしまっていた。がんのせい(がんは栄養と血液を消費する)かもしれないし、ストレスで消化吸収が悪くなったのかもしれない。しかし、手術のための入院をするにあたって、少しでも体重を増やしておこうと、いつもはしない間食も積極的に取り入れて50kgに届くまでになった。抗がん剤を投与されると、食欲不振になったり、吐き気や嘔吐に見舞われることがあると言われていたし、味覚障害のために、食べられるものに制約が出たり、味が変わって食べられなくなるという事例も知った。結果、抗がん剤による吐き気はほぼなく、味覚障害はないわけではないものの、大抵の食べ物の味は80%くらい変わりないし、従来と全く変わりないものもあるので、食欲不振に陥ることはなかった。しかし、下痢が続いて、消化吸収がうまくいっていないと思う。きょうで6日目になるが、下痢は治っていない。1日15回のトイレ通いをビオフェルミンで5回に抑えられているものの、よい状態に回復したわけではなく、回数を減らしているのみである。体重は、47kg台に落ちた。3kg近くダウンしたことになる。元々、余力のない人間なので、1〜2日食事がうまくできないと、2kgくらいすぐに落ちる。この体重減は余り気にしてはいないのだが、病気が病気だけに、筋肉が落ちないように気をつけなければならないと思っている。「がん患者は筋肉が薄い」とは周知の事実なのだ。がんが筋肉を食んでしまうのか、筋肉が薄い人ががんにかかりやすいのかははっきりしていないが、がん患者は、筋骨隆々の人より細身の人の方が多いのだという。私は、細身だが、筋肉は多い方だ。というか、脂肪がほとんどどない。胸も尻も貧弱なので、脂肪のつきようがないのだ。タニタの体組成計では、内臓脂肪も少ないと出ている。筋肉もそうなのだが、一番難儀しているのが、顔が痩せてしまうことだ。若いころは、顔が痩せるのは最後だったが、年を取ると、顔が真っ先に痩せる。そして、顔に身がつくのは最後という本当にどうにもならない、切実な状況なのだ。また顔が痩せた。せっかく人様に戻りつつあったのに、またサルに逆戻りだ。これで髪が抜けてしまったら、目も当てられない。顔に身をつける方法はないものか。ないだろうな。しかし、この下痢、いつまで続くのだろうか。抗がん剤による下痢には、特別な薬が処方されるらしいのだが、病院に行くのは面倒なので、次の外来までうっちゃっておこうかと思うが…。来週も下痢が続いたとして、次の外来の時にそのことを怖い主治医に言ったら、しこたま怒られそうなので、週明けにでも、電話してみるか。決して下痢を軽く考えているわけではない。が、私は元々下痢体質なのだ。30年近く、週に3回は下す人間だったので、「またか」くらいに思う部分がある。その原因も、ストレス、飲酒、過労、寝不足…さまざまあって、今回も抗がん剤治療以外にさまざまな要因があるわけで、何もかもが抗がん剤のせいにできないのも確かだ。というわけで、下痢が原因の体重減少なのだが、顔が痩せたのをどうしよう、という悩みだ。あれ、そうだっけ?1回目の抗がん剤治療終了から1週間経ったが、幸い、それほどつらい副作用は出ていない。これからだとは思うが、食べているし、飲んでもいる。仕事もしているし、割と眠っている。(ちょっと不眠気味だが、トータルでは5〜6時間)幸いだ。ランチは煮込みハンバーグとブロッコリーにした。夜も栄養のあるものを食べよう。
2024.08.24
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ベッドで寝ようとしたら、誰かが手を握ってくる。ベッドの端、壁ギリギリのところ、布団の膨らみをめくると、目を瞑った夫がいる。私の手を力強く握り締めてくる。なぜそこに夫がいるのかわからないが、私は言葉を発せずにいる。その刹那、夫はハッと目を見開いた。瞳はブルー。喋らないのに、「おなかがすいた」と言っていることがわかる。私は大きなフライパンで肉や野菜を焼いて、チーズをかけたボリューム満点の料理をつくり、夫に食べさせる。……なんだ、この夢。まだ続きがあるのだが、支離滅裂で、文字にするのが難しいので割愛。ただ、色は明確にあったし、夫の顔は夫だった。これまで、何度か夫が登場する夢は見たが、夫の顔ではないことばかりだった。夫の顔をした夫が夢に登場したことに、「うれしい」という気持ちは多少あったが、シチュエーションが奇妙過ぎて、目が覚めてしばらく、「なんじゃ?」の気持ちがまさった。(夫は2年前に亡くなっています)食欲は大変強い人だったし、毎日私の料理を食べて満足気な顔をしていたので、ありがちな夢なのかもしれないが、蘇ってまで、あんなに食欲を爆裂させなくても、と、夢が暗示することを知りたくなった。ネットで調べてみたら、「夫が生き返る夢は、近々幸運が訪れるメッセージ」「再スタートの意味」「運気がリセットされ、よい出来事が起こる」と。そうなの?「再スタート」→「がんが寛解」「運気リセット」→「新しい出会い」ないない。とはいえ、これまでの仕事や生活を一気に変えてしまうのにいい機会、なのかも。治療中は、副作用や体調不良でこれまでのようなペースで仕事はできないだろうし、それならば、店の維持費を確保するのは難しい。積極的に何かをする、という状況ではないが、まず引き算をして、無理なく生きていける状態にし、そこからできることを考えようか。天満のエロ男爵こと「ヘルシンキの君」に怖い主治医に見せた原稿(がん医療に関する紙媒体の書き換えコピー)を見せたとき、へ「ヘぇ、こういう仕事、またもらえるかもよ」などと言われた。病院(怖い主治医含む)からは無理だろうけど、そういう仕事に復帰してもいいかもしれない。アマゾンで電子書籍を出版したことがある。キンドル版だけだが(書籍はつくらなかった)、気軽にできる作業なので、また何か書くか。それとも、昔からしたかったことをやってみるか。……何もないなぁ。仕事ばかりの人生だったから、仕事で使う車にちょっと興味を持って、外車をあちこちに見に行ったことがあるくらいで。趣味もないし、得意な手芸もない。(手芸は一通りできる。編み物、刺繍、裁縫…、が、「作業」としか捉えられず、趣味にならない)ゴルフは10年くらいやったけど、私のゴルフはスポーツゴルフで、ゆったり、のんびりやる感じではない。自分の思った距離、思った方向、思ったインテンショナルで打てなければ、決して満足しないという切迫したゴルフなので、楽しくないし、一緒に行っていた人々はもうおじいちゃんばっかりだ。趣味が仕事になるのが一番、というけれど、仕事にするなら、趣味が苦痛になろう。と、いろいろ考えながら、しばらく楽しもう。病気になって以来、未来のことなどちっとも考えなかった。処理しなければならないこと、会っておかなければならない人、行っておくべきところ、なんてことばかり考えていたし、全てをなし得ることは無理だと、焦燥感に駆られてばかりだった。久々に見た夫の顔に和みながら(とはいえ、決して柔和な顔ではなかった。目はブルーだし、腹が減って険しい顔をしていた)今晩も出てこい! と言いながら眠ることにしよう。
2024.08.22
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最近のこのブログのテーマは私の闘病記になっている。その中で頻繁に「怖い主治医」と「虫けら」という表現を使っている。「虫けら」は私。「怖い主治医」は、昨年6月の手術以降、虫けらの主治医となってくれている消化器外科部長。偉い先生である。虫けらより2〜3歳年下の計算。(あくまで計算上。留年や浪人の歴があれば、この限りではない)怖い主治医は、私を「虫けら」のような目で見るから、「虫けら」と呼んでいる。どんなときに虫けらのような目で見られるのか、例えば、▶︎外来診察のとき、ドアをノックした後入室し、「よろしくお願いします」「失礼します」と言いながら丸椅子に腰掛ける。怖い主治医はモニター画面を見続けていて、無言。10秒ほどして目の端だけを動かして虫けらを見て「あ、こんにちは」と虫けらを見るような視線と冷たい声で言う。虫けら、打ちのめされる。(ややこしい。真ん中の虫けらは本物の虫けら)それでなくても、検査結果が悪いのではないか、怖い主治医からひどいことを言われるのではないか、つらい治療を言い渡されたらどうしよう。などという不安や恐怖の感情が渦巻いているのに、この塩、いや、氷対応は虫けらの心を震え上がらせるのに十分な効果があるのだ。そして診察後、虫けらが診察室を出るやいなや、次の患者の入室を促すアナウンスをする。「早く出ていきやがれ」「お前に使う時間はねぇ!」と言われているかのようなネガティブな心境に陥る。大して時間を使ってもらっていないのに。そんなに疎ましいんかい、と。例えば、▶︎診察時の会話。怖い主治医の言葉に続けて、虫けらが何かを言うと、必ず否定する。否定しないまでも、違う意見を言う。怖「何か薬、飲んでる?」虫「いえ。でも、サプリは少し」怖「どんなもの?」虫「ハイチオールCとかビタミンD…」怖「それは問題ないけど、副材でビタミンEやAなんかが入っていたら、肝臓に影響あるよ」血液検査で、肝臓関係の数値が基準値よりわずかに高かった。(問題にしたのは虫けらだったが)この虫けらの言いようだと、「ほかの原因かな」となりはしないか。その後に副材の話をするならまだしも。虫けらが主治医の言いように納得できない表情をすると、怖「気になるんやったら、いろいろ検査するよ」と、内心苛立ちながら、しかし飽くまでも冷たく静かな声で言う。この言葉に何かを返せる患者がいるだろうか。いつも観念せずにいられない。とりあえず、虫けらが意見や疑問を口にすると、それに同意も賛同もしない。(することもあるのだが、それは別記とする)例えば、▶︎転移を知らされたとき。造影剤撮影の画像を見ながら虫「このままだと、後どれくらいですか?」怖「1年」即答か。しかし、これには虫けらは余り動じなかった。怖い主治医はそういう人だとわかっていたし、「一概には言えません。あなたの体力や治したい気持ちの強さで変わってきます」なんて言われたら、かえって疑心暗鬼になる。しかし、虫けらのような状況の人間にこんなに端的に言うものかとも思う。(状況:家族なし、一人暮らし、仕事持ち、女)怖い主治医は怖い主治医なりに、虫けらの傾向を分析してくれた部分もあると思う。言葉多く語るより、端的に一言で言い切った方が性格に合うと思ってくれているような気がする。……違うか。これは怖い主治医の主義のような。ま、この比類なき端的さは、さすがに虫けら相手ならではだとは思うが。「いじめたい」」「悲しむ顔が見たい」というサドチックな意思がないとも言えないのが怖い主治医の怖いところである。しかし、こうした怖さは、最近変容してきている。それは、虫けらがれっきとした「患者」に昇格したからだ。これまでは、検査程度の薄い儲けしかもたらさない「エセ患者」だったが、先日の「入院・手術・治療」から、それなりに儲けの出る患者になった。しかも、意図せず個室を取ってしまったので、看護師にも大変やさしくしてもらった。怖い主治医とて、その認識に大差ないものと思われる。言葉を尽くして説明してくれるし、虫けらの意見もじっくり聞いてくれる。とはいえ、これからの治療は数値と画像を挟んで淡々と進んでいくものだ。感情を挟む隙はない。感情が加わる場面があるとすれば、虫けらが「つらい」「もういい」と言うときだけだろう。入院時に見た、意外な怖い主治医の素顔とて、治療には何ら影響を与えない。怖い主治医はもちろん、虫けらもそういう姿勢だ。ただ、治療の目的が微妙に違うので、いつか、きちんと修正しないといけない局面が来るだろうと思う。それまでは、淡々と。けれどたまには、冷たい視線ではなくあのやさしい眼差しで、温かい言葉をかけてくださいよ。怖い主治医先生。
2024.08.21
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きのうは、大好きな寿司(回転)を食べに行きたいと思いながら、雨と熱発(37.9℃)のため、断念した。まる二日近くうまく出ていなかった便がようやくお目見えしたと思いきや、すぐに水様便に変わってしまって、朝までに10回以上トイレ通いをした。本日は、曇りながらお天気が持ちそうだったので、いざ寿司へ!熱は、●19日午後 → 37.9℃● 20時 → 37.2℃●20日06時 → 36.9℃●20日14時 → 37.3℃以後、ずっと37.3〜37.4℃もともと体温が高く、このくらいでは通常と変わりなし。ただ、熱が上がる理由があるのだろうとは思う。寿司(生もの)は問題ないようだ。冷たい飲み物は影響しているかもしれない。怖い主治医から、冷たい飲み物が飲めなくなるかも、と何度か脅されていたのだが、氷をしこたま入れたお茶や焼酎のソーダ割りを飲んでも全く「冷たすぎる」「刺激が強い」と思わなかったので、いつもと変わりなく飲んでいる。発熱と下痢は連動しているだろうと思う。(腸が動いていないようだ。抗がん剤の副作用か)きょうも10数回トイレ通いに励んだ(継続中)。あすは、冷たい飲み物を控えるか。(飲めるうちに飲んでおきたいのだが)味覚については、「醤油」は香りも塩味もはっきりわかった。魚は、繊細な味わいが脱落していた。甘めのシャリは、そのままの味だった。ビールは苦味が薄かったように思う。きのうもそうだったが、舌に薄い膜がかかっているような感じがする。口内炎はまだ出現していない。回転寿司屋の入っている商業ビルの地下に食品売り場があり、そこで、購入したお菓子がひどくおいしくて、驚いてしまった。結構お高かったのだが、イタリアのお菓子のようで、衝動買いしてよかった。見た目はパイだけれど、生地がパラパラ落ちることなく、シュークリームの皮をパリッとさせたような感じで、中にミルククリームが入っている。パクパク食べた。甘味に対する味覚の変化は余りないようだ。仕事が仕事だけに、この程度の味覚変化でも、致命的なのだが、できるだけ繊細な味付けを避けて、体得しているレシピを駆使しながら、仕事を続けていきたい。問題は、指先が冷たさに敏感になるということ。いまのところ、水道水もぬるいので全く問題はないが、冬が近づくと……恐怖である。口内炎にも要注意。が、いまは発熱と下痢か。そんなこんなの4日目だった。
2024.08.20
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17日(土曜日)の午後15時に抗がん剤点滴が終了。きょうでまる二日が過ぎた。気づいた症状は、【便 秘】●17日〜18日午後にかけて便秘 下痢体質のため、まる1日以上の便秘はつらい 病院食にすると、6食分程度がおなかの中にある計算●18日午後から少しずつお目見え 夜中まで5回ほど●19日早朝、ようやくおめみえ●午後、下痢に転換。水様便 夜までに6回ほど。腹痛はなし【熱 発】●19日午後、暑さを感じる。少しふらつく 37.9℃。ベッドで休むと、6時間ほどで37℃に●平熱が36.6℃なので、大した熱発ではないが、 ゼリー飲料や水分補給程度しかできない●夜になって、空腹であることに気づく(食欲あり)【味 覚】●起床時にお茶を飲むが、ハトムギ茶の味がおかしい●香りは感じる●そばを食べたが、うっすら味が薄い●甘味は余り変わりないが、塩味は少し薄く感じるかも●舌に薄皮がかかった感じ【感 覚】●口内が冷たさに対して過敏になるとのことだが、 いまのところほぼなし。口蓋垂あたりに 違和感があるが、通常の飲食に問題はない●手の指先は、冷たいものにピリピリする 足はわからない 指先のピリピリも、2度目は緩和される【体 内】●タニタの体組成計で計測すると、体内年齢が上がった●病院食を完食していたにもかかわらず、体重が減った●入院中運動が不十分だったせいか、体脂肪率が上がった●全体的に数値が悪くなった(治療のせいか、 入院のせいか、退院してからの生活のせいかわからない)これから考えられる副作用は「口内炎」「皮膚障害」「脱毛」など。気づいたこと、変化があれば、記していこう。
2024.08.19
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CVポートの留置手術と初回の化学療法のための入院が終了した。初回の化学療法は、患者の状態を監視するためで、虫けらのような急性期症状が出なかった患者にとっては、余り意味がないようにも思われるが、それは、やってみないとわからない、という話だ。幸い、虫けらには災難が襲ってこなかったが、すぐに対処が必要な症状が出る人もいる。病院にとって、この入院は、儲けにならない医療行為だそうで、しかし、患者の安全のためには仕方なく受け入れる、という類のもののようだ。そんなことはつゆ知らず、虫けらは個室を取っていたので、看護師の皆さんはとてもやさしく接してくれた。(それだけじゃないだろうが)4人部屋のときにはなかったサービスも受けた。(大した話ではない。冷蔵庫の使用が無料だとか、「ゴミを捨てましょうか?」と聞いてくれたり、ブラインドの上げ下げをしてくれようとしたり。結局、虫けらが自分でしたが)ありがたい。副作用は、これから出るものがある。急性期症状はなかったので心配なし。吐き気や食欲不振などは、ある程度出ても、次の治療までの2週間以内に一旦治(おさま)る。治療でまた出て、また治るの繰り返し。しかし、手足のしびれ、味覚障害、知覚過敏、脱毛や皮膚の障害などは、一旦出たら出っぱなしである。化学療法を終えない限り、治らないのだ。これが厄介である。では、「終える」「やめる」のはいつなのか。通常、化学療法だけでがんが消滅するということは稀だが(がんが発生した部位やステージによる)、これが達成できれば、治療終了となる。あるいは、複数あるがんが減り、放射線治療に切り替える、外科手術が可能になる、それ以外の治療法を望む、という場合だろう。それか、もう、効果の望める抗がん剤がなくなった、というとき。虫けらの場合で言うと、最後の場合しかない。つまり、生きたいと思っている限り、化学療法しかないということだ。それはそれで嫌なので(そんなことを言うと、怖い主治医に「終わらせません」と説教される)、状況を見て、打ち切ることを考えている。それは「いつ」「どんな場合」とはっきりとは言えないけれど、副作用に苦しむ状態を解放されてから死にたいと思っているので、それを見極めるのは、とても難しいと思う。幸い、怖い主治医は状況をきちんと教えてくれるし、こちらの意見も聞いてくれるので、話し合いながら、ということになるだろう。とりあえず、退院して家に戻り、洗濯物を済ませてからワインを飲みながらお菓子を食べている。病院のように、決まった時間にご飯が出てくるわけではないので、「おなかがすいたら食べよう」なんて思っていたら、一日じゅう食べないということになりそうだ。これは、治療のせいではなく、そもそも虫けらは食に対する欲がないので、「食べたい」と余り思っていない。おなかがすいたら食べればいい、という生活なので、これからは気をつけなければいけない。栄養をきちんと摂って、痩せないように、筋肉が落ちないようにしなければならない。実は、大好きな寿司を食べに行きたいと思っていたのに、更新したクレジットカードが届くため、家を出ることができず、寿司を食べ損ねてしまった。きょうは大丈夫だと思ったのだが、これからは免疫力がどんどん低下するので、生ものには注意しなければいけないと思う。食べられるものが少なくなるのは嫌だな。とりあえず、あした、寿司に行こう。と決意し、夕飯のことを考える。
2024.08.18
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