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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2022.01.30
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​ 本著を読み進めている最中、 “猟銃男”立てこもり事件 が起こりました。
 「在宅医療」という言葉が、これまでにない程あちこちで聞かれるようになり、
 そのことに、誰よりも精力的に取り組んでいた医師が犠牲となりました。
 残念で残念でたまらない……あまりにも悲しすぎます。

   ***

  多くのメディアが「在宅医療=在宅での看取り」と捉える傾向が強いのは、
  そのほうが読者や視聴者の共感を得やすいからなのかもしれません。
  しかし私は、在宅医療を理想的な看取りの医療と短絡的に結びつけられることに、
  とても強い違和感を持ち続けています。
  なぜなら在宅医療とは、必ずしも「看取りを前提とした医療ではない」からです。
  むしろ、患者さん一人ひとりの「生きる」を支える医療が
  在宅医療だと私は考えています。(p.12)

『いのちの停車場』 は在宅医療を扱った作品でしたが、
やはり、「看取り」やそれに纏わる場面が数多く登場していたように思います。
そんな中で、「看取りを前提とした医療ではない」や、
「『生きる』を支える医療」という著者の記述には、目から鱗が落ちる思いでした。

  高度急性期と急性期の病床を合わせて23万床削減。
  これは急性期患者を受け入れる病床が3割減ることを意味する。
  急性期病床の削減分は回復期病床の増床へ回す。
  また、多くの高齢者が入院している慢性期病床を7万床(2割)減らし、
  その受け皿を介護施設や在宅に求める。
  在宅医療の患者は今より30万人の増加を見込む。
  ここから見えてくるのは、
  これまで日本の医療の中心であった急性期医療を現在の7割まで縮小するということ、
  また、病院で看ていた高齢者を極力減らし、
  そのぶん在宅医療へシフトさせるという方針である。(p.42)

これは「地域医療構想における2025年の病床の必要量」
(出典は平成29年版厚生労働白書)という図に記された説明文です。
このことにより、救急医療が手薄になるのは自明のことであり、
本当にこれで大丈夫なのかと、心配せずにはおれません。

  私の病院で在宅医療サービスを提供していた患者さんのなかに、
  90歳代の女性の患者さんがいました。(中略)
  在宅医療に入ったのは8年ほど前からでした。
  以来、少しずつ身体機能が低下していき、最後はほぼ寝たきりになりました。
  それでも、健康管理や薬の管理は「訪問看護」、食事は「訪問介護」、
  入浴は「デイサービス」と3つのメニューを使い分けながら、
  1日に3,4回何かしらのサービスが入る体制を整えることで、
  最期まで自宅での生活をまっとうされました。
  たとえ一人暮らしであっても、いくつかの在宅利用サービスを組み合わせれば
  自宅での生活は十分続けられるのです。(p.83)

「訪問看護」「訪問介護」「デイサービス」等を手く活用することで、
たとえ一人暮らしになっても、自宅での生活が可能であることが分かりました。
私も、現在これらについては勉強中ですが、とても参考になりました。
さらに、本著には認知症の高齢者についての、次のような記述も見られました。

  ある男性の患者さんは重度の認知症で、ご自分で食事の用意をすることも、
  朝一人で起きることもできない状態でした。(中略)
  そこで、そのまま自宅で一人暮らしを続けることになりました。
  その際に利用したのが「小規模多機能型居宅介護」というサービスです。
  一つの事業所が「通い(デイサービス)」と「訪問(訪問介護)」と
  「泊まり(ショートステイ)」、3つのサービスを提供するもので、
  どのサービスも顔なじみのスタッフが対応してくれるという良さがあります。(p.86)

しかしながら、次のような注意点も記述されていました。
これには「なるほどな」と頷かされました。

  同じようなケースは認知症の患者さんにも見受けられます。
  認知症の方は知らない人や知らない場所を苦手とすることが多く、
  デイサービスに通うとかえってストレスが増し興奮状態に陥ることがあります。
  そんなときもやはり、
  デイサービスより訪問介護や訪問看護のほうが落ち着きます。(p.103)

そして、「在宅医療」について述べられた中で、最も腑に落ちたのが次の部分。
本著の総括とも言える文章かと思います。

  生きるとは、普通の生活を営めること。
  いつもこの考えを信じていられれば、
  私たちはどれほど美しい人生を生きていけるでしょうか。
  「在宅」にはそれだけの力があるということです。(p.164)





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Last updated  2022.01.30 16:13:34
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