メトの教育部門にアシスタントプログラマーとして勤務する美青と、 弱視の少女との出会いを描く「群青 The color of Life」。 大手ギャラリーの営業部長として世界中を駆け回る姉・なづきと、 父の最期を看取った弟・ナナオを描いた「デルフトの眺望 A View of Delft」。
なづきと同じギャラリーに勤務し、共に大きな商談にも当たる橘あおいと、 高齢者住宅で独り暮らしをするその母親を描いた「マドンナ Madonna」。 某県地域振興局内「パスポート窓口」で受付業務に当たる柏原多恵子と、 そこにパスポート申請にやって来た御手洗由智を描く「薔薇色の人生 La vie en rose」。
かつて現代アートのギャラリーで勤務していた下倉紗季と、 そこを辞する契機となったIT起業家・谷地との別れを描く「豪奢 Luxe」。 新表現芸術大賞の審査員を務める時代の寵児で美貌の持ち主・貴田翠と、 そこに出品された一枚の作品に隠されていた事実を描く「道 La Strada」。
「デルフトの眺望 A View of Delft」と「マドンナ Madonna」は、 「仕事と親の介護」をテーマにした作品です。 『ハグとナガラ』でも、介護の問題はじっくりと描かれていましたが、 マハさん自身が、このことについて常に意識されていることが伺えます。
また、お話としては、「道 La Strada」がミステリー要素もあり、 マハさんらしくて楽しめる作品だなと、私は思いました。 そして、次の一文には、激しく同意します。 音楽でも、似たようなことが言えるかもしれません。