音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2017年06月21日
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テーマ: 洋楽(3316)
方向性が示された第2作


 スティーリー・ダン(Steely Dan)は、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーを中心とするグループだが、メンバー・チェンジも多く、実質的にはこの二人のプロジェクトという言い方がされたりすることも多い。スティーリー・ダンのデビューは1972年のことで、デビュー盤『キャント・バイ・ミー・ア・スリル』は、シングルのヒットもあって結構売れた。対して、翌73年の第2作に当たる本盤『エクスタシー(Countdown to Ecstasy)』は、シングルのヒットは出ず、少なくともセールス的には地味に終わった。

 とはいえ、この盤はその後のスティーリー・ダンの方向性が定まったという意味で、重要な作品だったと言えるように思う。なによりも、ドナルド・フェイゲンがヴォーカルとして定着した点は大きい。彼個人はヴォーカルを担当したがらなかったようだけれども、結果論から言うと、彼がヴォーカルを担当するようになって、スティーリー・ダンも成功したし、後の彼自身のソロの道も開かれた。

 その一方、“ライヴではなくスタジオで最高の完成度を”というスティーリー・ダンの理想像も、既にこの作品でも始まっていたように思われる。より後の作品ほどではないにせよ、一つ一つの高い完成度の追求は、この時点で既に始まっていた。例えば、1.「菩薩(Bodhisattva)」なんかは、計算された正確な演奏を追求していたことがよくわかる。その一方で、4.「ユア・ゴールド・ティース」、6.「マイ・オールド・スクール」、などいくつもの曲で、後の作風として固まっていくものの原型が示されているように思う。それから、個人的な好みとしては、終盤の7.「ヴレ・ヴ(パール・オブ・ザ・クォーター)」と8.「キング・オブ・ザ・ワールド」の2曲もお気に入り。全体としては、荒削りな部分もいくらか残しつつも、スティーリー・ダンらしさというものがしっかり出ていた作品と言えるように思う。


[収録曲]

1. Bodhisattva
2. Razor Boy
3. The Boston Rag
4. Your Gold Teeth
5. Show Biz Kids
6. My Old School
7. Pearl of the Quarter
8. King of the World


1973年リリース。




 ​
エクスタシー [ スティーリー・ダン ]





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Last updated  2017年06月21日 07時21分29秒
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