音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2021年01月26日
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第2作に込められた“次の展開”


 ファースト・ソロ作( 過去記事 )でスワンプ・ロックのスタイルを打ち出したレオン・ラッセル(Leon Russell)の第2作となったのが、この『レオン・ラッセルとシェルター・ピープル(Leon Russell & The Shelter People)』。結論から言うと、筆者自身はこちらの方が断然お気に入りなのだが、このアルバムは実によく考えられ練られたものだったと思う。

 第1作のリリース(1970年3月)からこの第2作のリリース(1971年3月)にかけてとその前後、レオン・ラッセルは精力的に動いていた。様々なミュージシャンとの交流、自身が中心になってゲストを迎えたTV放送向けセッション、バッド・フィンガーのアルバムへの参加…。アーティストが忙しい時期を過ごすと次の作品ができなくなるなどと言われたりもするが、ツアーで出突っ張りというのとは違い、この時期のレオン・ラッセルは、周りや自身の活動から刺激を得る“生産的な忙しさ”を送っていたのだろう。ボブ・ディランの曲をレコーディングするセッションをやってみたというのもその一環ではなかったかと想像する。

 こうして、次の展開を考えてたどり着いたのが本セカンド作だったのではないだろうか。“スワンプ・ロック”とか“ルーツ音楽”と言っても、前作ではそのベクトルがどうも多方向に向いていた。それに対し、本作では向かっていくべき方向がだいぶ定まってきたというのが、筆者の印象である。

 注目したい曲をいくつか挙げておきたい。2.「オブ・ジー・アイ・シング」と6.「アルカトラス」の演奏は筆者のお気に入り。また、5.「ホーム・スウィート・オクラホマ」は、レオン・ラッセルのソングライティングの力量が発揮された好ナンバーである。カバー曲も複数収められていて、3.「激しい雨が降る」と8.「悲しみは果てしなく」がボブ・ディランのカバーである(ディラン曲は他にボーナストラックとして3曲収録されている)。さらに、11.「ビウェア・オブ・ダークネス」はジョージ・ハリスンのカバー。いずれのカバーもワンパターンに陥ることなくそれぞれに独自色が出ていて、個人的にはいずれも気に入っている。


[収録曲]

1. Stranger in a Strange Land
2. Of Thee I Sing
3. A Hard Rain's a-Gonna Fall
4. Crystal Closet Queen
5. Home Sweet Oklahoma
6. Alcatraz
7. The Ballad of Mad Dogs and Englishmen
8. It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry
9. She Smiles Like a River
10. Sweet Emily
11. Beware of Darkness
~以下、CDボーナス・トラック~
12. It's All Over Now, Baby Blue
13. Love Minus Zero/No Limit
14. She Belongs to Me

1971年リリース。




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Last updated  2021年01月26日 08時57分23秒
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