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2016年07月16日
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テーマ: ニュース(100344)
カテゴリ: 政治問題
 法政大学教授の山口二郎氏は、市民の政治力について、6月12日の東京新聞コラムに次のように書いている;




 世論調査では内閣支持率、自民党支持率はともに安定しており、民進党はいたって不人気である。野党は大都市の複数区や此例区で苦戦することが予想されており、改憲勢力で3分の2を超えるという事態も起こりうる。

 この苦境を乗り越えるためにも、最近の日本社会における市民の力の高まりを確認したい。 一人区の野党統一の実現は、安保法制成立後も多くの市民が憲法の擁護と野党の協力を訴え続けたおかげである。

 今までの日本政治では、有権者は政党が示したメニューのなかから候補者を選ぶだけの受け身の存在であった。しかし、今回は自らメニューを作ることに加わった。これは画期的な出来事である。

 また、先の国会でヘイトスピーチ規制法が成立し、川崎市で計画された差別主義者のデモが中止に追い込まれた。この時、多くの市民が現場に集まり、道路にシットインを行った。 警察は市民を規制するのではなく、差別主義者にデモの中止を求めた。市民の圧力が警察の対応を変えた。

 もちろん、この参院選で改憲の動きと戦うことは急務である。ただし、私たちは日本における市民の力の高まりについて、楽観と自信を持つことができる。

 必ず最後に市民は勝つ。
(法政大教授)


2016年6月12日 東京新聞朝刊 11版 29ページ「本音のコラム-市民の力」から引用

 参議院の一人区における野党の共闘は、共産党と組むことで民進党の保守票が逃げるとか野合だとか、いろいろ否定的なことを言われながらも、告示までに全一人区で共闘態勢を実現したのは成果であった。この共闘がなければ32議席のうち30は自民党が楽勝できるはずであったが、11議席を野党で占めることに成功した価値は大きい。また、川崎市では警察が一旦許可したデモを直前になって、警察が説得して中止させている。これは明らかに市民の政治力が警察を動かした事例である。同じ日にデモが実施された渋谷区でも、今後カウンターの人数が増えれば警視庁も神奈川県警と同じ対応をせざるを得ないと考えられる。市民の力は、まだまだ自民党の組織力に比べて非力ではあるが、これを着実に育てていくのが我々市民の課題である。








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最終更新日  2016年07月16日 17時08分06秒


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