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「日本では像の設置を単純に反日行為だと受けとる人がいますが、これは 『慰安婦』問題を通じて戦時下のあらゆる性暴力に反対し、平和の大切さを伝える ものです」
そう語るのは水原市「ドイツ平和碑推進委員会共同執行委員長」のファン・ウィスクさん。昨年、姉妹都市であるフライブルクでの像設置を日本からの横やりで断念した。今回は韓国系住民の手を借り準備して来たが候補地が二転三転、ぎりぎりのタイミングで当公園に決定したという。
この日は生存者のアン・ジョムスンさん(88歳)も立ち会った。14歳の時に「慰安婦」として連行された経験を持つ。
「日韓合意で『慰安婦』問題が解決なんて私にはとうてい受け入れられない。お金よりも誠意ある謝罪です。 いまでも私たちのことを嘘つき呼ばわりする日本人がいるのもたまらない 」
と像が世界に向けて放つメッセージに期待を寄せる。
この像設置を受けて在ミュンヘン日本国総領事も動いた。13日、公園の所有者であるヘリベルト・ヴィルー氏と面会し、像の撤去を要求した。ヴィルト氏に手渡した日本政府の立場を説明する書面には「(日韓合意に基づき)46人を対象に1000万円ずつ支払われ、支払うつもりだ」とあるが、これだとすべての生存者が受け取る意思があるかのような誤った印象を与える。日韓合意を批判し受け取り拒否を表明している女性たちも実際いるからだ。なおヴィルト氏は像撤去に応じる考えは今のところ示していない。
<矢嶋宰・フォトジャーナリスト>
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