CAPTAINの航海日記

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2006.12.19
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テーマ: 鉄道(22041)
カテゴリ: 鉄道忌避伝説
1887年12月に郡山~塩竃間に東北本線が開通したのと同時に開業した駅は、本宮、二本松、松川、福島、桑折、白石、大河原、岩沼、仙台、塩竃でした。前にも何度か書きましたが、駅間距離は一部例外はあるものの、平均して10~15キロ程度でした※
ただし、開通から数年以内に新しい駅がいくつか開業しており、この原則はだんだん崩壊していくことになります。開業した駅を列挙していくと、

1888年11月 増田(現・名取)、岩切
1890年1月 越河、槻木
1895年4月 長岡(現・伊達)
1896年2月 長町
1897年6月 日和田
1900年9月 藤田

と、10年あまりで倍近く増えた計算になります。
ここで気になるのは、駅の開業した順番。決して、規模が大きい町場から順に設けられた訳ではないんですよね。むしろ駅間距離が長い区間を補完し列車の進行をよりスムーズにしたいがための新駅設置という感じなんです。例えば1888年に開業した増田は岩沼から7.2キロ、仙台から10.4キロの地点にあるし、岩切も仙台から8.1キロ、塩竃から7.2キロの地点。特に岩切の場合は一ノ関、盛岡方面への延伸路線の分岐点として選ばれた経緯もあり、その気配を濃厚に感じます。1890年に開業した越河(桑折から12.7キロ、白石から8.2キロ)、槻木(大河原から7.6キロ、岩沼から6.5キロ)も、隣駅との距離を見る限りやはりその系統に属する新駅設置と言えるでしょう。
ところが、1895年に開業した長岡は、福島からの距離は9.1キロであるものの、桑折からの距離はわずか4.0キロ。一気に駅間距離が狭まります。これまでの原則からすれば長岡ではなく瀬上(現・東福島。福島から6.0キロ、桑折から7.1キロ)に設置されるべきところを桑折寄りの長岡に設置された点に、奇妙な不自然さを感じます。更に言えば、長岡以前に開業していた駅が(奥州街道沿道ではない岩切、塩竃を除いて)すべて奥州街道の宿駅を起源としている地域なのに対し、長岡は奥州街道沿いではあるものの宿駅ではなく(当時は)人口もさほど多い地域ではなかったという点にも、引っ掛かりがあります。
この、列車運行上からも経営効率上からも不自然な新駅設置から「長岡駅は誰かの手によって誘致されたものだ」という推察が成り立ちます。ではいったい誰の手に? 長岡、後の伊達が西方約4キロにある飯坂温泉の玄関口でもあった経緯を知っている人は「飯坂」と答えるでしょうが、私はそうは思いません。というのも、伊達の駅舎は飯坂とは反対の東側に向けられているし、しかも現在建っている寺社ないしは武家屋敷風の駅舎は阿武隈川を挟んで駅の東方10キロほどの地点にある霊山神社の建物をモチーフにしているからです。そう。「誰か」の正体は、阿武隈川を越えた先にある今の伊達市保原、霊山の人達ではないでしょうか。
同じ伊達郡内には既に桑折駅がありましたが、ここは河岸段丘上にあるので、特に阿武隈川対岸の地域からだと、物資の運搬は若干不便。そこで阿武隈川とほぼ同じ標高にある長岡に新駅を設けるべく、誘致運動を進めてきたのではないでしょうか。長岡の開業以降に設置された駅についても、長町(増田から5.9キロ、仙台から4.5キロ)、日和田(郡山から5.7キロ、本宮から8.3キロ)、藤田(桑折から3.4キロ、越河から9.3キロ)と、総じて隣駅との距離への拘泥がなくなっています。やはりこれらの地域においても、新駅誘致運動があったのでしょうか。
ただ、誘致運動があったとしたら、いつから始まったのかは気になるところですよね。案外、東北本線が開通する前から、その手の声はあちこちから上がっていたのかもしれません。

※郡山~14.0キロ~本宮~9.6キロ~二本松~9.2キロ~松川~13.3キロ~福島~13.1キロ~桑折~20.9キロ~白石~13.3キロ~大河原~14.1キロ~岩沼~17.6キロ~仙台~15.3キロ~塩竃





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Last updated  2006.12.20 02:23:08
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