CAPTAINの航海日記

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2011.07.24
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カテゴリ: 東日本大震災
6月25日に震災関連死に関して こんな日記 を書いたのですが、今朝の新聞を見ると、事態は更に悪化しているようですね。東日本大震災で大きく被災した岩手、宮城、福島の3県において震災関連死の可能性があるとして審査対象に挙がっている人数は、

岩手県 約 60人
宮城県 約250人
福島県 約260人

とのこと。
直接の死者数では宮城>岩手>福島の順なのに関連死は福島>宮城>岩手の順なんですね。原発事故の影響で遠方へと避難しなければならなくなった福島県民の苦境がダイレクトに反映された格好です。
ちなみに、3県における避難人数の最大値は、

岩手県  55,429人
宮城県 320,885人
福島県 131,700人
(数値は こちら から採りました)

であり、死亡率は、

岩手県 0.11%
宮城県 0.08%
福島県 0.20%
(小数点第三位以下四捨五入)

となります。死亡率的に見ても、福島県の高さは突出しています。
ところで、福島県における数値をICRPにおける癌死亡推定人数の公式(0.05% × 年間被曝線量(シーベルト) × 被曝人数 = 癌死亡推定人数)に当てはめて、どれだけの放射線量を浴びたのと同程度のリスクなのか計算してみると、

0.05% × Xシーベルト × 131,700人 = 260人
           ↓
Xシーベルト = 260人 ÷ 0.05% ÷ 131,700人 = 0.039シーベルト(39ミリシーベルト)

という数値がはじき出されます。
避難することによって年間39ミリシーベルトを浴びたのと同様のリスクがある… 震災関連死の9割近くが高齢者である一方で放射線を浴びるリスクは若年層になればなるほど高まることを差し引いても、警戒区域や計画的避難区域を除く福島県内の放射線量ならば避難しない方がリスクが小さくて済むことは明白です。
断っておきますが、福島県内における震災関連死震災対象者数は、現時点で判明した数値であり、今後増える可能性があります。いや、恐らく増えるでしょう。従って、年間39ミリシーベルトという数値はあくまでミニマムということを念頭に入れて欲しいと思います。
脅しでも何でもなく、避難を強制された区域を別とすれば、生命へのリスクという観点では避難しない方が福島県民にとってベターな選択なのです。その上で行政や住民が~東京電力がやるべきという意見にも同意したいところですが、この程度の受忍は致し方ないでしょう~除染活動に尽力すればよりベターということになるでしょう。その意味では、伊達市の除染アドバイザーに就任した田中俊一氏の行動は、素晴らしいの一言に尽きます。
もっとも、これはあくまで生命のリスクという一点に留まる話であり、精神衛生上のリスクを考えると、事情は若干変わってくるかもしれません。「放射線は危険だ不安だ」と毎日のように吹聴されれば、誰だって福島県から脱出したくなるでしょう。そのような環境で暮らしていく精神的負担は、かなり大きいと言わざるを得ません。だから、福島県から自主避難していく方々を、私は批判的に評したくないのです。
しかし、その一方で、「吹聴する人物」に対しては、いったい何を根拠にそのように言っているのか? と大きな疑問を抱いています。仮に「福島県民は避難すべき、移住すべき」と主張するのならば少なくとも避難や移住のリスクと放射線を受けるリスクとを比較検討してから主張する責務があるはずですが、それが一切ないのは非常に不自然です。だものだから主張の大元を辿っていくと、ただ単に政府の主張に対し逆張りしているに過ぎない人(武田邦彦氏)、反原子力イデオロギー(誰かが「反原子力村」と呼んでたっけ・笑)を有する学者(小出裕章氏)やジャーナリスト(広瀬隆氏)、倒閣の機運を高めるためある種の御用学者として登用されたと思われる人たち(西尾正道氏、小佐古敏荘氏)と、いずれも裏に隠された主張があって、「福島県民を守るため」という本来あるべき大義名分がすっぽり抜け落ちているのが非常に不愉快なんですよ。一県民としては(苦笑)
しかし、県民の多くが、彼らの主張を鵜呑みにした結果、「無用な避難」を強いられているように、私は思うのです。また、自分の家族を守りたいという県民の純粋な思いが、彼らにプロパガンダされてあらぬ方向に変質している傾向も垣間見えます。その点でも、非常に不安を覚えます。
そう言えば、ネット上で、こんなコメントが載っていました。

「『ここは危ない、避難だ』と。平常時の放射線量を超えているから、『危ない』とする。これは絶対に言ってはいけない発言です。福島は、平常時ではないのです。まずこれをご理解いただきたい。福島県民に話をする時に、「皆さん、覚悟してください」とお話するのは、そのような意味です。決して、『危ないから、覚悟しなさい』という意味ではなく、『福島で生きる』ことは、基準が変わることなのです。
なぜ基準が変わるのか。平常時は、放射性物質を隔離し、封じ込めている。だから一般住民は被曝しないで済む。しかし、封じ込めに失敗した今は、環境が汚染された中でどう安全を担保するのか、という話なのです。しかし、少しずつ放射線を浴びても100mSvになることは、原発作業員は別ですが、普通の一般住民ではあり得ない。だから、パニックになったり、放射線の問題をずっと抱えていくことは、やはり不幸なことだと思います。
しかし、そのようには考えず、『あなたの子供に、どんな放射線の影響が出るかは分からない』とあおるのは、罪でしょう。しかも、医師ではない人が健康影響について発言している。我々は、原子力のことは全く分かりませんから、発言できません。しかし、病気のこと、放射線の影響のことは知っている。我々の言葉を信じずに、こうした人たちの言葉を信じるのはどうかと思います。」

誰のコメントかは伏せますが、上記の「吹聴する人物」に比べてはるかに福島県民のことを心配して発言しているように、私には思えます。
どうしてみんな、理解してくれないのでしょうか?





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Last updated  2011.07.25 21:19:59
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