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びー。 @ Re:久しぶりぃ〜(09/01) おかえりなさいませ? なんか違うな。別荘…
みえこ55 @ Re:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) お久しぶりです〜^o^ ブログにコメントを…
rose_chocolat @ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) kaoritalyさん コメントありがとうござい…
kaoritaly @ Re:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) ご無沙汰してます。 ベスト10の映画、…
rose_chocolat @ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) みえこ55さん こちらこそレス遅くなりす…
2010.01.27
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カテゴリ: 洋画(あ行)

原題: INVICTUS

監督・製作 : クリント・イーストウッド

原作 : ジョン・カーリン

出演 : モーガン・フリーマン 、 マット・デイモン 、 トニー・キゴロギ 、 パトリック・モフォケン 、 マット・スターン

試写会場 : 科学技術館サイエンスホール


公式サイトはこちら。


<Story>


1994年、南アフリカ共和国初の黒人大統領に就任したネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)だが、新生国家の船出には多くの問題があった。
ある日、ラグビー南ア代表の試合を観戦したマンデラの頭の中で何かが閃いた。
南アではラグビーは白人が愛好するスポーツで、黒人にとってはアパルトヘイトの象徴。
しかし、1年後に南アで開催されるラグビーのワールドカップで南アのチームが勝てば、それが人種間の和解につながるかもしれない…と。

[ 2010年2月5日公開 ]

インビクタス/負けざる者たち - goo 映画
インビクタス/負けざる者たち - goo 映画




<感想>

昨年は 『チェンジリング』 『グラン・トリノ』 の2作品を公開して話題をさらったクリント・イーストウッド監督作品30作目とくれば、これはいやが上でも期待値高まります。
しかも前評判もよさそうですし、ヒューマン系らしいし。


アパルトヘイト を取り扱った映画で最近観たものは、 『マンデラの名もなき看守』
マンデラがロベン島で過ごした日々や苦悩、当時の社会情勢が織り込まれています。
そして本作は、『マンデラの名もなき看守』 の少し後を描いていて、マンデラが大統領になった後の南アが舞台です。
ようやく黒人大統領が誕生したと言えども、白人と黒人の間の、根深い日常的な対立や偏見がすぐになくなる訳はなく。
当時の人たちの意識レベルでの差別というものが、随所に表れています。


約50年間にわたったアパルトヘイトの爪跡はそうそう簡単になくなるものではなく、マンデラが大統領になった直後も様々な混乱が見られた。
今まで虐げられていた黒人たちが、白人やアフリカーナーに対して、反撃したいと思うのは致し方のないところだろう。 政治のような表だけではなくて、日常生活の裏側や細部に至るまでそれは存在した。 


白人が好むものの正反対を黒人は応援する。 その1つが南ア代表ラグビーチーム。 
自国代表なのに選手は白人が大多数、それは最早代表ではないと、黒人たちは自分たちの国の代表を応援せず、敵国を応援する習慣すらついていた。 
「国の恥」と言われたチームを、新政府の委員会ではすっかり別の組織に変えてしまおうとした時、マンデラがそれに敢然と反対した。 憎しみのシンボルであるはずのチームなど、この世から抹殺したいくらい憎いはずなのに。 だがマンデラは違った。
彼の心にあったのは「赦し」。
立場が逆転したからといって、それまでの支配者と同じことをしていては、
それまでと何も変わらない。
先にこちらから赦すのだ、と。


赦すことができれば悩まないに決まっている。
それをしなさいとマンデラは説く。
「我々から変わろう」と。
彼の側近たちにも、肌の色で躊躇することなく力を貸してほしいと懇願し、まずは自分の身近から「赦し」を実践させる姿勢。
人々はそんなマンデラの姿勢に心打たれるのだろう。
ロベン島の過酷な日々の中で、彼が支えにした言葉が「インビクタス」。
「私が我が魂の指揮官」・・・ 
自分の自由な心を支配できるのは、自分だけという発想は、 『潜水服は蝶の夢を見る』 を思い出させる。
どうしようもない状態、希望も見出せない現実であったとしても、心だけは唯一想いのままになるものだから。
その信念で投獄時代を生き抜いたマンデラにとっては、自分たちがされてきた時代を立場を変えて再現することは絶対にしたくなかったのだろう。
そんなことができる彼だからこそ人が集まるような気がしてならない。


対するラグビーチームの選手たち。
彼らの対応に、当時の白人たちの観念も表れている。
黒人との垣根を取り払おうなどとは考えたこともなく、またそれは不可能だと頭から決めていた。 だがしかしマンデラの考えに触れているうちに、彼らの中にも変革への自覚が生まれてくる。
ほんの些細なこと。 そこを一歩進んでいくきっかけや勇気があるならば、困難に思われていても、小さなことから変革は可能なのである。


1995年のラグビーW杯については検索すれば結果が出てきてしまうが、本作を観る前にはこれはしないほうが楽しめる。
史実である以上そこはフィクションは挟みにくいし、筋書きが決まっているのでどうしてもそこから逸脱はしにくい部分がある。
テーマがオリジナルなのか実話ベースなのか、昨年の2作品と違うのはそこ。 どうしても事実なので、昨年2作品と比べると、小さめにまとまってしまった印象が残る。
それを差し引いてもテーマとしては素晴らしいし、余分な説明や場面もあまりない。 シンプルにまとめているけど、2作品を超える印象がないのはそのせいだろうか。
映画としてのレベルも高く、感動を観客に与える役割は十分しているものの、イーストウッド監督が自分で設定したハードルがあまりにも高過ぎるが故の現象だろう。
随所にイーストウッド監督らしく、温かみのあるエピソードがある。 SPたちの変化、ピナール家族とお手伝いさんの交流、ラグビーを教わる子どもたちの反応など、微笑ましくなる要素は多い。




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今日の評価 : ★★★★














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Last updated  2010.02.02 23:01:40
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