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2017.06.01
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1. アイラブユーは「人間愛」に集約される。
日本で英語の「アイラブユー」というのは、恋愛感情を表現するものという風に主に捉えられていると思いますが、私は、恋愛関係で言えば、切った腫れた惚れたの状況ではなく、そこから一歩進んだ人間関係になった時に頻繁に使われるようになる表現だと思います。
アメリカ人は家族や親しい友達同士で、アイラブユーを頻繁に使います。でも、いつでもどこでも使う訳ではなく、だいたい別れる時(毎朝会社へ行くといった日常的なものも含め)とか、手紙の末文や電話を切る時などに使います。あなた、日本語で夫や妻が配偶者に対し「行ってきます。愛してるよ」なんて言ったらいったいどうしたのかとビックリしますよね。じゃあ、日本人の方がアメリカ人より愛情が薄いのかというと、そういう訳ではなく、日本人の場合は、「それじゃまたね」「行ってきます」という中に愛してるよ、がすでに含まれているんだと思います。
子供も親に対してしょっちゅう、アイラブユーアイラブユーと言います。これは「ママ(パパ)大好き!」というところでしょう。親も子供に対してアイラブユーアイラブユーを連発です。要するに、
「ママだーいすき!」
「ママも〇〇ちゃんのことだーいすき!」
ってことでしょう。
子供のアイラブユーは誰に対しても「だいすき!」という意味と考えて良いでしょう。
このようにアイラブユーはいろいろな関係において使われますが、突き詰めればその感情は「人間愛」に集約されると思います。そして、アイラブユーの域になるまでには、時間の経過と関係の深さがある程度に達することが必要になります。まあ、子に対する親の愛は、子が生れた瞬間にその域に達するのかもしれませんが。
この前、(私が最近気になっている 笑)ジャスティンビーバーのコンサートの動画を観ていた時にも、アイラブユーに出くわしました。ジャスティンは現在、2年前に出したアルバム「パーパス」を引っ提げて全世界をツアー中ですが、そのコンサートで、表題曲でもある「パーパス」を歌うシーンがあります。これは、しばらくの間、荒れに荒れ狂って愚行を繰り返し表舞台からも遠ざかっていたジャスティンが「人は皆目的をもって生まれてきているんだ」ということに気づき、それについて説いている歌です。彼は(実は?笑)敬虔なクリスチャンらしく、この歌を歌うと感極まって毎回のように泣くんです。そうすると、近くにいるファンが、アイラブユー(もしくはウィーラブユー)ジャスティン!って叫んだりするんです。この時はどんな感情なんでしょう。もちろん、ジャスティンのファンで大好きなのには違いないけど、ただただきゃーきゃー叫ぶんじゃなくて、ジャスティンのことを大事に思っているとか、気にかけているっていう意味を持つアイラブユーなのではないかなと思うのです。
(こういう時、日本のファンだったら、がんばってーって言うんじゃないかと思う)
このように、アイラブユーの中には、大事に思う、気にかける、という意味も大いに含まれていると思います。ジャスティンがらみで、彼のマネージャーであるScooter Braunという人が(和訳された)インタビュー記事の中で「自分が愛している人間(ジャスティンのことです)が苦しんでいるのを見るのはつらい」というような発言がありました。これは、マネージャーと歌手の関係においてですから、日本語で言う「愛している」というよりも、「大事に思って気にかけている」という意味なんだと思います。
あ、さらにジャスティンがらみですが(笑)、ジャスティンは最近のインタビューの中でセレーナゴメスのことをI love her. って言ってました。もう2人の間には恋愛関係はないわけですから、この場合は、彼女を人としては今でも好きだということなんでしょう。これを「愛している」と訳しちゃうと未練があるように取られるかもしれません(あ、実際にジャスティンは未練があるって言われてますよねw)。
もう恋愛感情はないけど、今でも相手のことを人としては好きで尊敬していて大事に思っている、って、そういう切ない関係ってありますよね(遠い目)。
どきどきわくわくの恋愛関係から一歩進んで初めてアイラブユーという関係になるんだろうという私の推察を裏付ける例をもう一つ。
ちょっと前にウィルス感染パニック系の連続ドラマを観ていたことがありました。
そこで、万が一ウィルスに感染しているかもしれないからという理由で病院内で隔離されてしまった見知らぬ男女が恋に落ちるのです。で、そのうちの女性の方が感染してしまい、感染すると2日以内に死ぬことが分かっているので、感染まもなくして、彼女が彼に「アイラブユー」というのです。そうすると、彼が「ダメだよ、まだダメだよそんなこと言っちゃ。これから先、(治療法が見つかり)僕たちの間はずっと続いて行くんだからその時まで待たなくちゃ」みたいなことを言うんです。
でまあ、やはり死期が迫ってもうダメだ、っていう時になって、彼が感染防止の防護服を着て彼女を抱きかかえながら、アイラブユー!今なら君も言ってもいいよ!って言うのです。
どうでしょう?
(ちなみに私はアイラブユーはいまだにうまく言えません)
(ちなみに私の夫は家族にはアイラブユーって言いますが、私には積極的には言いません。私とは日本人脳になるのか???>夫)
(追記)
家族の間でのアイラブユーは、「ここぞ」という場面で使うという意味でもあると思います。いま、思い出したんですけど、普段、私にはアイラブユーとあまり言わない夫が、アイラブユーと言った時のことを思い出しました。
それは、私が2人目の子供を出産するときに予定帝王切開でこれからいざ手術という時のことでした。病院服を着て手術室に入ってきた夫が、開口一番、アイラブユーって言ったんです。これにはかなりやられました。もう、うるうるでした(笑)。





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最終更新日  2017.06.01 07:22:27
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