アトリエ  Feel...  

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2008.05.08
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カテゴリ: 心の扉をひらく
相手の思いそのままに「聴く」。
それってどういうことなのでしょうか・・・・。


映画やテレビの一場面で
犬を連れた少年が原っぱや土手なんかで1人ぼーっとしているシーンなどがあります。

お母さんに叱られた
友達と喧嘩した

そうした孤独なシーン。


家に帰れない一人ぼっちになっている少年の側で
でも犬は側で子供の顔をじっと見上げている。
「この世に少年しかいない」という目でみつめているのだ。


そんな犬を相手に
子供はぽつりぽつりと語り始める。
自分の思いを分かってくれない。
自分がどんなに今孤独なのか。


わかってくれるのはおまえだけだね。


もちろん犬が何か言ったわけではない。
分かるよって頷いたわけでもない。
大丈夫だよ
とも言ってくれてないし
君は素敵!とも最高!
とも言ってくれない
叱りもしないけれど
励ましの言葉をくれてもいない犬。

それでも少年にとって
全身全霊を傾けて聞いてくれ、
自分を受入れてくれた。
苦しんでいる自分と共にそこにいてくれた。
犬はそんな存在であったのだ。

こんなにも自分に対して忠誠と愛情を注ぎ
この世でいちばん大事な存在として扱ってくれる犬。


聴く


それは
ひたすら共感をもって聞くこと。


批判しない
同情しない
教えようとしない
評価しない
ほめようとしない


誰かと話しているとき、
多くの人が相手を受入れようという姿勢をみせる。
しかし
聞き手はえてして自分の中の感情に流され
あるいは
その感情に気付かないまま、
受容の姿勢を見失いがちになる。

「そんなことないよ」
「あなたは素敵よ」
たとえそんな励ましの言葉を投げかけたとしても
自分を否定して自分がほんとにダメな人間だと思っていたとしたら
話してはその言葉に違和感を感じたり
受入れてもらえていない
そんなことを感じてしまったりするのだ。


他者を受容する


それはなかなか簡単にはいかないものだ。
「受容」とは
相手のいうことを「肯定」することとは異なる。


子供が
「勉強したくないっ!」と言う。

あなたが
「したくなければいいよ」と言えば肯定したことになる。
「そんなこと言わずにやりなさい」と言えば命令。
「そんなこと言わずにがんばって」と言えば励まし。

これは全て「受容」にはなっていない。
つまり「非受容」。

受容は
「おまえは勉強がしたくないんだね」と応じることなのである。

受容とは
相手の言うことを認めること、
肯定することではなく、
非受容の言葉を返さないことといえる。

アメリカの著名な心理学者トマス・ゴードンによると
「非受容」の姿勢は12の型があるそう。

1.命令・指示
 「そんなことしちゃだめよ」
 「ぜひ手伝ってもらいたいな」
 「これ、がんばってみたら」
2.注意・脅迫
 「いまやっておかないと後悔するよ」
 「そういうことすると、どうなるかわかってるわね」
 「もう一度そんな言葉づかいをしたら、出て行ってもらうぞ」
3.訓戒・説教
 「これはやっておくべきことだと思うよ」
 「責任を感じるなら、それを果たさなくては」
 「やめておいたほうが君のためだよ」
4.忠告・解決策などを提案
 「私なら、彼に説得してみるけど」
 「これがいちばんよい解決方法だと思うよ」
 「意地を張ってないで、あなたの方から誤ってみたら」
5.講義・講釈・論理の展開
 「私の体験からいえば・・・だね」
 「お母さんの子供のころには、もっと家の手伝いをしたわよ」
 「あなたは気付いていないかもしれないけれど、・・・なものなのよ」
6.判断・評価・批判・反対・非難
 「そんな計画には賛成できないな」
 「そな考え方で通用するものじゃないよ」
 「何を馬鹿なこと言っているの!」
7.賞賛・同意
 「さすが頭がいいね」
 「その通りだと思うよ」
 「他人がなんと言おうと、おまえは素敵な娘だよ」
8.悪口をいう・馬鹿にする・辱める
 「そういうのは愚か者のすることです」
 「だらしのない人間はこれだから困る」
 「これでよく恥ずかしくないね」
9.解釈・分析・診断
 「それはあなたの妬みからきた思いでしょ」
 「君の悪い面が出た結果だと思うね」
 「本当はあの子と仲良くしたいと思っているんでしょ」
10.激励・理解・同情
 「大丈夫、ちゃんとうまくいくから」
 「一晩寝れば、悩みなんか忘れちゃうよ」
 「お母さんも学校なんか行かなくてもいいと思ってたの」
11.探る・質問・尋問
 「誰がそんなこと言ったの」
 「それで君は、何をしたんだね」
 「いつものことに気づいたの?」
12.中止・撤退・注意をほかへそらす・笑いにまぎらす
 「こんな話をしててもしょうがない。まず行動することだよ」
 「悪口いわれるのが嫌だったら、耳栓でも買ってやるよ」
 「そういえば、彼は最近どうしているの?」

さて、
あなたにもし子供がいたら
こうした「非受容」の言葉で会話の大半が成り立っていませんか。


ところで
なんで「非受容」の言葉が好ましくないのでしょう???


長くなったので
またつづく・・・・。







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Last updated  2008.05.08 06:22:38
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