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bunakishike

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2007年08月23日
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 ヒット商品を良く出す 小林製薬 のヒットの仕組みに関するお話しが、「日経MJにみるマーケティングの戦略・戦術」1165号に載っていました。
(以下引用)
 今日は、「お客様相談室」に寄せられる苦情を分析して新商品開発に生かしている小林製薬に関する記事です。
 「お客様相談室」は相談員25人と、寄せられた苦情や意見を調査する情報分析員9人で構成する。情報分析員のうち4人がマーケティングと研究開発出身の社員。4人は深堀りして調べる価値があると判断した顧客の声はインターネットや旧知の広告代理店を頼りに市場調査し、背景にある需要を予測する。

昨年10月に発売した就寝時用の「のどぬ~る ぬれマスク」の場合、きっかけは「乾燥と戦っている。のどの痛みを何とかしてほしい」という1人の顧客の要望だった。ぬれマスクは発売から半年で11億円を売り上げる人気商品となった。

商品開発には、決まったやり方はありません。中小零細企業のほとんどは、社長の「これはいけそうだ」という勘で開発を決定します。
(中略)
顧客の苦情から新商品を生み出す「苦情法」もその1つ。多くの経営者は苦情は宝の山だと認識しています。しかし・・・実際に生かせているところは少ないでしょう。

通常は、1つ1つの苦情に対応するだけで精一杯、となってしまうのです。新しいものを生み出すところまでいきません。データベースとして整理しても、「見るだけ」で終わりがち。

それを一歩進めて、商品開発までの道筋を仕組みにしたのが小林製薬です。まず、専任担当者である情報分析員を9人、お客様相談室に配置しました。

彼らは寄せられた苦情や意見を丹念に読み込みます。苦情が宝の山といっても「年間5万件」もの量があり、どれに着眼するか決めるには、かなり高いレベルの選球眼(野球に例えれば)が必要となるでしょう。

人気商品「のどぬ~る ぬれマスク」は、たった1人の顧客の要望から生まれたとのこと。5万分の1にピンと来る力は並ではありません。情報分析員の方々の質の高さがわかります。

そして、同社の場合、
・年4回開かれる社長出席の新商品アイデア会議で提案
・年間2商品のペースで新商品を生み出す
というふうに、制度化しています。だからこそ、宝の山から実利を得ることができているのです。

(引用終わり)

お客様相談室に情報分析員を配置したというのは仰天人事ですね。当然苦情は分析していたと思いますが、離れた場所で情報を分析するのと顧客の生の声が伝わって来る環境では、話の鮮度が違います。また、情報分析員が情報収集の現場の最前線に配属されたということで、いわば退路を断たれたわけで、必至にならざるを得なかったのではないでしょうか。マーケティングの人間はプライドが高いですから、抵抗もかなりあったと思います。しかし、それを乗り越えて実行したところが、大したものだと思います。

 また、新商品の提案が定期的に行われるように制度化しているというところも強みです。ただ、時期が来たら必ず出さなければならないので、やらされる方は大変なプレッシャーだと思います。

 それにシステム化しても最後は個人の嗅覚がモノをいうというのも、データーだけでヒット商品を生み出せるわけではないということを物語っていて、とても興味がありました。

 小林製薬の ホームページ には「あったらいいなをカタチにする」というキャッチコピーが表示されています。この会社の姿勢を示す良いキャッチコピーだと思います。「ぬれマスク」はその典型的な例と言って良いでしょう。







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Last updated  2007年08月23日 22時20分04秒
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