音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2008年01月06日
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カテゴリ: 映画


 今年初めての映画は陣内政則監督の「スマイル」でした。原作は監督自身の同名の小説です。

wikipedia によると、『ホッケー経験のない、一小学校教諭・ 神國朝 氏が弱小アイスホッケーチームの監督となり、全道優勝に導いた実話を元に構成されている』ということです。

 スポコン物の一種だと思いますが、異色の監督でそこがちょっと違いました。ありがちなストーリーですが、後半は泣けました。

■あらすじ

 プロのタップダンサーを目指して東京で頑張っていた修平(森山未來)は膝を痛め、恋人の静華(加藤ローサ)のいる北海道に来て小学校の教師になる。静華に結婚を迫るが、彼女の父親(モロ師岡)が無理難題を押しつけてくる。

 それは、父親所有ののアイススケート場のホッケーの少年チームを次の試合で勝たせることだった。ところが、そのチームは今まで一度も勝ったことがないチームだったのだ。

 おまけに、修平はアイスホッケーどころかスケートすら一度もしたことがなかったのだ。

 何にも分からない修平は作戦も思いつかず、自分たちのやり方で試合をしてみろという。案の定ボロボロの試合になるが、選手の特徴を見ていた修平は意表をつく選手起用をおこない、試合に勝ってしまう。

 困った静華の父親は、北海道少年アイスホッケー大会で優勝したら結婚を許すとさらに条件を引き上げる。。。

■主役の森山未來が好演

 アイスホッケーにはシロートながら、児童心理学を学んだだけに子供達の心理を上手く利用して勝利に結びつける熱血小学校教師。おまけにタップダンスの名手という変わったキャラクターを森山未來が生き生きと演じていたと思います。

 対戦相手の全道チャンピオン・サンダーバーズの監督剣進一郎(RIKIYA)も少し漫画チックに描かれていましたが、適役だったと思います。

 その他、谷啓、田中好子、高樹沙耶らベテランが脇を固め、しっかりとした作りになっていたと思います。

 それから、俳優の監督らしく佐藤浩一、玉木宏はじめ豪華なメンバーが友情出演して目を楽しませてくれます。

■子役が生き生きとしている

 アイスホッケーチーム「スマイラーズ」の子役は、全員、現役のジュニアアイスホッケーチームの選手だそうです。陣内監督はこれについて、『子役にアイスホッケーを教えるより、アイスホッケー出来る子に芝居教えた方が早いと思った』と語ってます。

 唯一の女子部員林崎千夏(江口悠里)の腕っ節の強さと自分を「俺」というところには笑えました。

 交通事故により両親を亡くし、現在は遠い親戚の所で暮らしている「スマイラーズ」のエース猪谷昌也を演じた綿貫智基。心に痛手を持つ子供の心理をよく演じていたと思います。

 彼の初恋の相手でフィギュアスケートをしている篠原礼奈(岡本杏理)の初々しい美しさも印象的でした。

■アイスホッケーのスピード感が実感できる

 試合の場面での、スピード感溢れるプレイや、激しいボディチェク、テクニカルなパス回しなど、細かいところまで良く描かれています。そして、何よりもプレイヤーの呼吸まで感じられるようなカメラアングルのすばらしさが、アイスホッケーを体験したような気になってしまいます。

 それに、実際にモデルとなった神國朝氏の考えた数々のユニークな練習方法も紹介されていて、大変興味深かいものがありました。

■病院の外で応援する情景に感動

 礼奈は白血病で入院しています。そこで、スマイラーズのメンバーは北海道少年アイスホッケー大会の試合の結果を報告しに、病室の窓に面したところに集まって、彼女にエールを送ります。この場面が何度も出てくるのです。最初彼らを蹴散らしていた警備員が最後には彼女のいる場所にメンバーを案内するまでになってしまいます。そこに至るまでの情景がとても感動的です。

 これを見ていて、映画「Brass」で指揮者が入院しているときに、そとでブラスバンドのメンバーが音楽を演奏するシーンを思い出してしまいました。

■思わぬ所で思わぬ曲が

 大会の決勝戦の入場行進で何と真島俊夫の「Welcome」が演奏されていました。ああいう場面でもなかなか合いますね。。。

 懐かしい「Little Drummer Boy」が聖歌隊や母親のオルゴール、はては決勝のロッカールームから、決勝の観衆を巻き込んでの大パーフォーマンスへと拡がっていくところはなかなか感動的です。森公子の歌も悪くないです。

■清冽な音楽が涙を誘う

 ビッグバンドを使った躍動的な音楽とピアノとストリングを中心としたしっとりとした音楽が映画にとても良くマッチしてたと思います。特に「Love Theme」をはじめとする静かな音楽は旋律がとても美しいナンバーが多く気に入りました。

 ということで、それほど期待していなかったのですが、ヒットするだけのことはあると思います。ご都合がつくならばぜひご覧になっていただきたい映画です。

公式サイト







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Last updated  2008年01月06日 17時23分36秒
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