音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2022年06月24日
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カテゴリ: ジャズ

デビュー当時からフォローしていたインドネシア生まれのジョーイ・アレキサンダー(2003-)。
6枚目のアルバムがやっと出たので、 prostudiomasters から税込みC$15.24、日本円で\1500ほどで購入。
このアルバムはマック・アヴェニュー移籍第1作。
他のミュージシャンと同様、パンデミックで活動を制限される中で、自己の内面と向き合ったアルバム。
全10曲全てがオリジナルという力のこもったもので、なかなかの佳曲揃い。
また奇をてらったところのない、ジャズの王道を行くアルバムで、聴いていてとても気持ちがいい。。
前作「Warna」(2020)と同じラリー・グラナディア(b)とケンドリック・スコット (ds)という超強力なバックに加え、ギラッド・ヘクセルマン(e-g)とクリス・ポッターのサックスが4曲で加わる。
3曲目からは、季節に因んだタイトルの曲が4曲入る。
これらが、なかなかの聞き物。
「Dear Autumn」は哀愁を帯びたメロディーに複雑なリズムを刻むドラムスが絡んで、不思議なテイストを感じる。
ゲスト2人が加わるアーシーな「Winter Blues」は従来の路線とは違ったテイストで、楽しめる。
ゲスト二人のソロも力のこもったもの。
アレキサンダーのプレイはピアノはオーソドックスなプレイだが、エレクトリック・ピアノが意外とファンキーで、ソロだけではなくバッキングでも気の利いたフレーズが出てくるのが意外だった。
楽器が異なると、性格が変わる?のかもしれない。
ポッターのサックスは水準は高いが、おっと思わせるプレイはなく、普通の出来だろう。
彼らが加わったトラックの中ではテナー、ギター、ピアノのフレーズの応酬が続く、実験色の強い「Rise Up」が最も聴きごたえがある。
「Promise of Spring」は穏やかで、敬虔な祈りが感じられる曲。
「Summer Rising」はエレクトリック・ピアノで、エレクトリック・ギターとの相性が抜群にいい。
「Midnight Waves」はミディアム・テンポの思索的な作品で、これも宗教的な気分が感じられる。
最後は「Hesitation」(ためらい)という穏やかなバラードで締めくくられる。
レコーディング当時18歳とは思えない程成熟したナンバーで、途中の思いがけない休止がおしゃれ。
イスラエルのギタリスト、 ギラッド・ヘクセルマン (1983-)のエレキ・ギターは、都会的なスマートなスタイルで素晴らしくいい。
「splitlife」(2006)以来現在までに7枚のリーダーアルバムをリリースしているので、今後フォローしてみたい。
ケンドリック・スコットは手数の多いドラミングで、いろいろなことをやっているのだが、決して邪魔にならないところが彼の真骨頂だろう。
ベースは重心の低い、ずしんと来るサウンドだが、ほかの楽器とのバランスが悪いのが惜しい。

Joey Alexander:Origin (MACK AVENUE RECORDS MAC 1198)24bit 96kHz Flac

1. Remembering
2. On the Horizon
3. Dear Autumn
4. Winter Blues
5. Promise of Spring
6. Summer Rising
7. Midnight Waves
8. Angel Eyes
9. Rise Up
10. Hesitation

Joey Alexander (p,fender rhodes track 4,6)
Larry Grenadier (b)
Kendrick Scott (ds)
Gilad Hekselman (e-g track 4, 6,9)
Chris Potter (ss track 2,ts track 4,9)

Recorded at Sear Sound — New York, NY • June 23–24, 2021





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Last updated  2022年06月24日 17時29分28秒
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