梅林庵

平成28年5月4日(水)

　午前3時起床。昨日の暴風雨が嘘のような快晴。青い空が広がり、爽やかな風が吹きました。写真はその突風に折れた梅の枝です。これ、チェーンソーで始末します。後日、金木犀の剪定を予定しています。その際に出る枝と一緒に燃やす予定です。

　朝ご飯は烏骨鶏の卵でした。一昨日だったか、サッシ網戸の修理を業者の方に頼みました。その際にいただいたものです。飼っているんだろうな。妻も私も目玉焼きを二つずつ。写真のないのが残念です。

　食べて気力充実。よし、茶摘みをするぞ。野良仕事に乗り気でない妻を説き伏せました。加勢の同意を得ました。

　襤褸に着替えました。朝のうち、新芽が露に濡れていました。乾くまでの時間、ガソリンスタンドへ混合ガソリンを買いに行きました。お兄ちゃんが25：1の割合に仕立ててくれました。オイルを一定の比で混ぜ込まないと、シリンダーが焼き付いてしまいます。かつて、父がヘッジトリマーにガソリンをそのまま注いで、修理代のかかったことを思い出しました。

　次いで横萬へ寄りました。ブルーシートとメッシュの袋を買いました。前者は、拙宅のが消耗していたからです。後者は、摘んだ茶葉の量が思わぬ嵩張って手持ちの袋の容量を超えた場合への備えです。とって返しました。

　午前10時過ぎ、露が消え、いい頃合いになりました。取りかかりました。写真は茶摘み機の刃です。バリカンになっています。左、均等に隙間の入った部分はファンになっています。刃に苅られた茶葉が、ファンからの風により右の袋に吹き込まれるというシステムです。

　エンジンは背負いです。ループハンドルが背中から腰を廻ってこの刃へ駆力を伝えます。スロットルはエンジンフレームに付いています。背負ってそう重く感じません。重いのはこのアタッチメント(刃の部分)です。これに付く右の袋は直径50cmほどの円筒形をしています。長さは4mくらい。尻も開いていて、鯉のぼり状です。刈った茶葉は重くなります。妻は溢れ出ないよう尻を締めて握り、刃につかず離れずついてきます。刈るとこういう具合になります。左側が刈った後です。

　拙宅の敷地は菜園・梅林合わせて600坪。その廻りを生け垣状に茶の木が囲っています。玄関先にも別に一塊。父の家もぐるり、これが植わっています。先日、支援学校の生徒たちがやってきて茶摘みをしました。そこは手摘みされ、虎刈り状態。手をつけませんでした。作業は12時を過ぎました。2時間あまりでこれだけ摘むことが出来ました。54kg。

　茶葉は時間との勝負です。摘むと、焼けます。茶色になります。急いで袋に詰めました。昼をせず、軽トラに載せて本匠向けになりました。途中、お菓子のうめだに寄りました。製茶工場を経営するマタギ、Oさんへの差し入れです。草餅を買いました。彼の工場は番匠川の水源近く、山奥にあります。製法は昔ながらの釜煎りです。つきました。おお、やってるやってる。

　大将は自動揉機に取り付いていました。蒸らし、揉み、煎り。製造工程は幾つもの機械が必要です。それを一人で管理しています。この時期、未明から午前0時過ぎまで働きづめです。彼、福岡の大学を卒業しています。文学部だそうです。卒論は平安朝だそうです。学業を終え、この工場を譲り受けた由。山を持ち、少しの米を作り、茶を煎る。閑期はマタギです。ライフルを所有。谷向こうの鹿を一発で仕留めるらしい。何とも魅力的な男ではあります。加えて身長180cmの痩身ハンサム男です。余談ですが、ももさん、スローライフmamaさん、あっこたん、KAZUさん、釧路・北大通り東家の女将さん、どなたも彼を見たら一目惚れすること間違いなしです。

　閑話休題、製茶工場で彼の奥さんに水出し茶というのを馳走になりました。甘露でした。真っ直ぐ帰宅。途中、土産にいただいた出来たての因尾茶を一袋、義母に届けました。シャワーを浴びてビールを飲もうかな。おっと、父母にも新茶を一袋、届けました。母曰く「丁度いいところへきた、これを何とかして」。うっ、魚だ。まいったな。でも仕方ありません。鱗を取ってチャチャッ。2枚におろし、なおそれを三等分。これで私の役目はおわり。塩麹を塗り、焼いて父母へ届けるのは妻の仕事です。それにしても色の悪い鯛だな。

　空きっ腹でしたが、折角なのでランの格好に着替えました。6km。薫風満緑の中を走りました。いい汗をかきました。調子がよかったです。烏骨鶏の卵、恐るべし。

　シャワーで汗を流し、プシュッ。さてと、今日の当ては何かな。これでした。うーむ。

　ハイボールをダラダラ飲み続けました。椅子に寝オチしました。気がついたら、野球が大詰めを迎えていました。勝った勝った。カープ、これで首位返り咲きです。相手は明日、菅野を立ててきます。こちらは久里です。頑張れよ。

今日の一句

エンジンの音を背に聞く茶摘みかな

妻の手の茶葉に埋もれる昼下がり

今日の写真は本匠にある水車茶屋です。清流・番匠川に沿ったところにあります。この地のランドマークです。田舎蕎麦を出します。寄ろうかと思いましたが、つい通り過ぎてしまいました。