梅林庵

平成30年4月5日(木)

　午前4時起床。晴れのち曇り。

　未明、薪ストーブに火を入れていました。とっても一焚きです。まだ燃やしているのかと笑われそうです。妻が起きてきてほんのり温かいのが嬉しいといいます。その一言に遂火を入れてしまうのです。今週末、土曜日の朝は3℃の予報。週明けまで名残を惜しもうという算段です。その熾火に沸いた薬缶から湯をもらいました。珈琲の豆を挽いてドリップの中に。ブラジルです。

　湯を垂らすと膨らみます。いい豆の証拠です。香りが部屋中に立ち込めました。新聞と読書の時間が至福となります。

　仕事の方は今日も挨拶回り。海岸線を走って某業界団体に着任を報告、役員さんと小一時間懇談しました。壱岐・対馬のほうで10ｋアップの天然ブリが大漁、東京で13kgのものが1本1,300円、某小売はそれを切り身にして塩糀漬け、それが飛ぶように売れている、といった現場のことや、これからはマーケティング、デザイナー、ブランディングをこなす一人3役のユーティリティプレーヤーを欲しいといった話を聴きました。写真は通った港の風景です。小型旋網。

　会社にとって返し、急いで昼をしました。サンドイッチと野菜ジュース。食べ終えてすぐさま様大分向け。取引先や親会社を訪問。こちらも駆け足となりました。名刺を60枚持ちましたが、最後になって数枚足りませんでした。準備不足。情けなかったです。帰社が遅くなりました。残務整理をして会社を後に。薄暗かったですが、着替えて走りました。もうウインドブレーカーは必要ありません。ショートパンツ1枚に薄いシャツ。林道入り口で折り返しました。汗ばみました。途中、IのY君がトラクターに乗って水田を耕していました。ほぼ真っ暗。そろそろやめませんか、声を掛けました。彼は一つ年下、瓦職人です。帰宅してから野良に出たのでしょう。頑張ります。歩を進めるとMさんが自宅の遅咲き桜をライトアップ。カメランしなかったのが悔やまれます。

　家に戻りシャワー。おっ、妻が慣れない手つきでこさえた鯵刺しがテーブルの上に。冷酒を嘗めたかったですが、我慢しました。

　骨と頭は吸い物に。捨てたのは内臓だけのようでした。その刺し身、トラもおこぼれをもらったようでした。

　ヤクルト・広島戦をテレビ観戦。今日勝って3連戦を勝ち越し。首位キープ。いいぞいいぞ。

　さて、木曜日ともなると書くことに事欠きます。そのような時は人に聞いた話をそのまま書くのがよいです。荒川洋治氏のコツです。日記を書くのにネタ切れのときは、目の前にあるものをそのまま見たとおりに記すのがよいと書いていました。ということで見たことを聞いたことに替えて、大分往復の車中を一緒したMさんの話を。彼は弊社外郭団体が某プロジェクトのため招聘したプロフェッサーです。杣夫と同世代。海外生活を数多経験。偶然音楽の話になりました。興味津々。

「イタリアに住んだ折、夏になると楽しみの一つがコンサート。ヨーロッパ中のオーケストラがローマにやって来るんです。観光客相手に一儲けしようという魂胆です。スケジュールを調べて毎晩のように足を運びましたよ。中でもチェリビダッケのマーラー復活をパリ管で聴いた体験は忘れがたいです。鳥肌の立つ演奏でした。触発され音楽理論を書いたチェリの本を読みました。ジュリーニも聴きましたよ。別にオペラも数多楽しみました。舞台を水上に誂えたり古代遺跡の中で演じるプッチーニやヴェルディは圧巻でした。病気の快癒したカレーラスのコンサートもいい思い出です。もともと学生時代、大学のオケでユーフォニアムを吹いて音楽に入れ込んだんです。それが昂じてドイツ、フランス、イタリア、スペイン、それぞれの国のまちで仕事の合間を縫って夜毎音楽会を楽しみました。いい思い出です。とにかくチケットが安くて有り難かったです。出張の折は先ずコンサートをチェックする性は今も抜けません」

　うーん、羨ましいかぎりです。夢のような話でした。

今日の一句

南風（まじ）を受け夜を急ぎし田打ちかな

今日のラン

5km

今日の酒

ノン

今日の写真は花2題。いずれも会社近くに借りた駐車場までの細道に咲いていました。1枚目は白色をした藤。空が青かったら写真映えしたのに。残念です。

もう一枚は桜。ソメイヨシノは粗方葉桜に替わりましたが、種類が違うのでしょう、これは今が満開。真っ白の花弁です。

おまけ。連日断捨離に励む妻がこれを突きつけてきました。使わずに書棚へ紛れ込んだメモ帳です。何年も前、覚えに使おうと衝動買いしたものでした。