楽しく ひまつぶし Labo

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2026.02.05
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テーマ: 読書(9995)
カテゴリ: 読書
昨日に引き続き、またしても三宅香帆さんの本を読んでしまいました。 いやあ、すっかり三宅ワールドに引き込まれていますね、私(笑)。



今回手にとったのは、『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』という一冊です。

タイトルからして魅力的ですよね。「話が面白い人」……なりたい!
そんな下心丸出しで読み始めたわけですが、この本、もともとはある講座での「話していて面白い人になるには、どうすればいいのか?」という、受講生からの直球の質問に答える形で生まれたんだそうです。

で、結論から言いますと、「話が面白い=トークスキルが高い」ではないんです。 ここ、重要です。

話が面白い人というのは、流暢に喋る技術があるわけではなく、「面白い視点」や「知識のストック」という武器(ネタ)をしっかり持っている人のこと。 そして、そのネタを頭の中で瞬時に「編集」してアウトプットしている人のことなんですね。

つまり、ただ漫然と本や漫画を読んでいるだけじゃダメ。「ふーん、面白かった」で終わらせず、それを「鑑賞」の域まで高めて自分の中に取り込む技術が必要なんです。

本書の第1部では、その「鑑賞術」が非常にロジカルに解説されています。 三宅流・面白く語るための「5つの技術」がこちら。

1.【比較】: 他の作品と比べる。過去の作品、外国の作品、似たジャンルの作品と比べる。「前作と違って今回はここが新しい」など。

2.【抽象】: テーマを言葉にする。具体的なエピソードから、抽象的なテーマ(愛、孤独、権力など)を言語化する。変化や結末に注目。

3.【発見】: 書かれていないものを見つける。 あえて「書かれなかったこと」や「描かれなかった視点」に注目する。

4.【流行】: 時代の共通点として語る。同時代に流行している別のものと比較し、共通点や時代背景と結びつける。

5.【不易】: 普遍的なテーマとして語る。時代を超えて通じる、普遍的な真理や人間ドラマを見つける。

……とまあ、こう書くと「難しそうだな」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。 第2部がすごいんです。



第2部では、この5つの技術を使った「実際の書評」が載っているんですが、これがもう、文芸オタク・三宅香帆の面目躍如! とにかく紹介文が楽しそうで、熱量がすごい。

「へえ、そんな読み方ができるのか!」と感心して読み進めるうちに、困ったことが起きました。 三宅さんの紹介が上手すぎて、私の「読みたい本リスト」の行数がとんでもない勢いで増えてしまったのです。 これ、全部読むのに何年かかるんでしょうか……(遠い目)。

それにしても、さすがプロの文芸評論家です。 読書量の多さはもちろんですが、守備範囲の広さには驚きを隠せません。古典から最新のエンタメまで、縦横無尽に語るその姿には、ただただ脱帽です。

「話がうまくなりたい」と思って読み始めましたが、読み終えた今、 「ああ、本を読むって、こんなに自由で、こんなに楽しいことだったんだな」 と、読書の素晴らしさを再発見した気分です。

インプットの質が変われば、アウトプット(会話)も変わる。 明日からの読書が、ちょっと深くなりそうな予感がする一冊でした。

みなさんも、積読(つんどく)が増える覚悟で、ぜひ手にとってみてください(笑)。


「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか (新潮新書) [ 三宅 香帆 ]





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最終更新日  2026.02.05 13:10:47
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