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2010年11月25日

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　今朝は神楽坂のカフェでモーニング。あの市ヶ谷とは目と鼻の先にある。

　今年もまたこの日がやってきた。いつのまにか、時代の変遷を測るためにこの日が位置づけられるようになった気がする。

　当時、事件直後にはちょっと時期を外した行動ではと漠然と思っていたが、こうして数十年経過すると僅かなずれなどの違和感を全く感じない。

　この頃になって、あの年の重要性を改めて感じる。

　６０年安保騒動終焉から、１０年後は条約の見直しをといった空気がしばらくはあったように思う。少なくとも６７～８年までは。しかし‥‥

　７０年は安保の自動延長の年であったが、マスコミ、メディア、国民もすっかり高度成長に浮かれ、殆ど議論もされないままに静かに通過してしまった。

　現代の世相を見ていて、その後の日本を決定づけてしまったと今にして改めて思う。

　囲碁や将棋の世界でいう「これも一局」。　この大きな分かれ道であった。

　どちらがいいということではなく、国民一人ひとりが真剣に国の行く末を考えるべきターニングポイントだった。

　今、三島が生きていたら８５歳。今、生きていたら何と言うだろうか‥‥ということも含めて４０年前に自らを総括してしまった。今日は憂国忌。

　日経新聞１１月２０日の春秋から以下一部引用

　“当時の三島は‥‥　‥‥しかし、日本の行方を冷ややかに予言してもいた。「無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るであろう」。存命なら、現代をどう論じただろう”

　中川右介著「昭和４５年１１月２５日」から以下一部引用

　”永六輔は、この年について、《この年、６０年安保から十年。政府は条約を自動延長したが反対する国民運動は静かなもので、過激派と呼ばれる学生たちが目立ち、その一方に三島由紀夫の「楯の会」があったのだが、これも支持を受けるという形にはならなかった。僕もノンポリという流行語に巻き込まれそうな自分を見つめていたような気がする》”