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2017.05.06
テーマ： 連載小説を書いてみようｖ(10110)
カテゴリ： 作家
鈴本は、暇もあるし、純一の為に、飛行機や宿の手配を行った。しかし、
チェンマイにやって来て、純一が飛行機代の端数、数千円を支払わず、平然と
している態度に、あまり付き合いたくない男だと思った。
純一には、そのような所がある。お金持ちの部類に入るだけの財産を持って
いるのであるが、ケチなのだ。それも常識を超えたケチである。
チェンマイの往復飛行機代は、７万３千円程度だった。その立て替え払いを
鈴本が行った。本来であれば、きっちり支払いを行い、一度食事をご馳走する
程度のお礼を行っても良いはずである。
それを、知らない振りして、数千円ケチり、支払わなかったのだ。そんな
純一の心理は、まぁ誰にも理解できないであろう。そんな事で、よくも長年
商売を続けて来られたものだと思わされる。もし商売で、わずかな金額で
あっても、間違いを侵したならば、客は減り、その噂は立ち所に広がり、
商売は息詰まるに違いない。だとすれば、このような支払いは、純一の
個人的な支払いのみに適用しているのであろうか？
この辺りは、本人に聞くしか分からない。
鈴本が、山川純一を疎ましく思うのは、この支払いだけでない。会食の支払い
についても苦い思いをさせられている。鈴本はアルコールを飲まない。
純一は飲む。それを考慮せず割り勘にするのだ。鈴本は良い気持ちは
しないものの、支払っている。そんな時も、あまり付き合いたくない男だ、
と思ってしまう。
鈴本は、純一とゴルフもしないし、食事にも出来るだけ行かないように、
距離を持つように心がけていた。純一も鈴本から好かれていないと感じて
いたが、海外では自分で何も出来ない。しかも、川治久美がチェンマイに
やってくる。どこで食事したら良いかも分からず、何とか、鈴本に頼み込み
一緒に食べることになった。
ガイヤーンの店に連れて行って貰った。そこの支払いで、又もや、信じ難い
精算を行ったのである。食事が終わった後、彼は鈴本に言った。
「ここは、私と鈴本さんで支払い、川路さんを接待としましょう。」
川治と山川でたらふく飲み、鈴本は食べるだけ。川治は山川の連れであり、
知り合いではあるものの、鈴本とは何ら関係ない。
これが、山川の分からない点である。彼女にいい顔したいのであるが、
鈴本を巻き添えにして平然としているのである。もし普通の精神構造を持つ
男ならば、全額負担するか、申し訳ないが、、３人で食べたので、３割負担
して貰えますか？ などとの割り勘にするはずである。
鈴本は、今回のチェンマイで初めて山川のケチさを知った。しかし、
他のチェンマイ仲間の間では、山川の金にセコイ事は有名であった。
山川は陰で有名人になっていたのである。しかも、良い方でなく、悪い方の
有名人だ。決して褒められる噂ではないが、山川の風貌が、その噂に拍車を
かけたのである。
山川は、順調な人生を送っている。他人から嫌われているが、そんな事とは
関係なく、本人は、自身の人生に大満足なのだ。
ただ、子供の事には、問題があった。彼には、長女、長男の二人の子供がいる。
純一は、この年、６６歳、長女は３９歳になる。長男は３７歳である。
問題とは、孫を見られないのではないか？ と言う事である。長女はまだ独身である。３９歳になったのに、結婚するそぶりもない。数年前、結婚について
長女と話したが、剥れられて３ヶ月も会話もなくなり、それに懲りて結婚には
触れない関係になった。よって、長女が子供を産む可能性は、年齢からも、
彼女の結婚に対する向き合い方からも、極めて少ない。
長男は結婚している。結婚７年目である。しかし、一向に子供が生まれる
気配もなく、これも数年前に、考えを聞いた事がある。長男夫婦は子供を
持ちたくないと言う。純一が４０代半ば頃であるから、１９８０年代の後半で
あろうか？ ＤＩＮＫＳと言う言葉が流行った。ダブルインカムノーキッズの
略である。要するに、結婚しても、共働きをして子供を持たない夫婦を言う、
言葉である。
長男夫婦の為に作ったような言葉で、純一としては頭を抱えるのであった。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今夜の夜行便で、マダガスカルへ向かって出発します。
従いまして、このブログは、本来の旅ブログになりますので、小説は
暫く、お休みさせて頂きます。
チェンマイから、バンコクへ行き、そこで乗り換えて、ケニアのナイロビへ。
２度目のケニアになりますが、乗り換えだけで、外には出ません。
６時間も、ナイロビで待ち時間がありますが、中途半端な時間です。
空港で、暇つぶしするしかないでしょう。
ここで、WiFiが、繋がるならば、「マダガスカル２２日間の旅」、初日の
ブログアップする予定です。
マダガスカルは、日本との時差は、６時間。タイとの時差は４時間です。
ケニアも、同様の時差です。
ケニアのナイロビから、マダガスカルのアンタナナリボまで、空路３時間。
５月７日（日）、１４時４０分、チェンマイの宿を出発してから、
正味、２５時間かかって到着する予定です。
チェンマイにやって来て、純一が飛行機代の端数、数千円を支払わず、平然と
している態度に、あまり付き合いたくない男だと思った。
純一には、そのような所がある。お金持ちの部類に入るだけの財産を持って
いるのであるが、ケチなのだ。それも常識を超えたケチである。
チェンマイの往復飛行機代は、７万３千円程度だった。その立て替え払いを
鈴本が行った。本来であれば、きっちり支払いを行い、一度食事をご馳走する
程度のお礼を行っても良いはずである。
それを、知らない振りして、数千円ケチり、支払わなかったのだ。そんな
純一の心理は、まぁ誰にも理解できないであろう。そんな事で、よくも長年
商売を続けて来られたものだと思わされる。もし商売で、わずかな金額で
あっても、間違いを侵したならば、客は減り、その噂は立ち所に広がり、
商売は息詰まるに違いない。だとすれば、このような支払いは、純一の
個人的な支払いのみに適用しているのであろうか？
この辺りは、本人に聞くしか分からない。
鈴本が、山川純一を疎ましく思うのは、この支払いだけでない。会食の支払い
についても苦い思いをさせられている。鈴本はアルコールを飲まない。
純一は飲む。それを考慮せず割り勘にするのだ。鈴本は良い気持ちは
しないものの、支払っている。そんな時も、あまり付き合いたくない男だ、
と思ってしまう。
鈴本は、純一とゴルフもしないし、食事にも出来るだけ行かないように、
距離を持つように心がけていた。純一も鈴本から好かれていないと感じて
いたが、海外では自分で何も出来ない。しかも、川治久美がチェンマイに
やってくる。どこで食事したら良いかも分からず、何とか、鈴本に頼み込み
一緒に食べることになった。
ガイヤーンの店に連れて行って貰った。そこの支払いで、又もや、信じ難い
精算を行ったのである。食事が終わった後、彼は鈴本に言った。
「ここは、私と鈴本さんで支払い、川路さんを接待としましょう。」
川治と山川でたらふく飲み、鈴本は食べるだけ。川治は山川の連れであり、
知り合いではあるものの、鈴本とは何ら関係ない。
これが、山川の分からない点である。彼女にいい顔したいのであるが、
鈴本を巻き添えにして平然としているのである。もし普通の精神構造を持つ
男ならば、全額負担するか、申し訳ないが、、３人で食べたので、３割負担
して貰えますか？ などとの割り勘にするはずである。
鈴本は、今回のチェンマイで初めて山川のケチさを知った。しかし、
他のチェンマイ仲間の間では、山川の金にセコイ事は有名であった。
山川は陰で有名人になっていたのである。しかも、良い方でなく、悪い方の
有名人だ。決して褒められる噂ではないが、山川の風貌が、その噂に拍車を
かけたのである。
山川は、順調な人生を送っている。他人から嫌われているが、そんな事とは
関係なく、本人は、自身の人生に大満足なのだ。
ただ、子供の事には、問題があった。彼には、長女、長男の二人の子供がいる。
純一は、この年、６６歳、長女は３９歳になる。長男は３７歳である。
問題とは、孫を見られないのではないか？ と言う事である。長女はまだ独身である。３９歳になったのに、結婚するそぶりもない。数年前、結婚について
長女と話したが、剥れられて３ヶ月も会話もなくなり、それに懲りて結婚には
触れない関係になった。よって、長女が子供を産む可能性は、年齢からも、
彼女の結婚に対する向き合い方からも、極めて少ない。
長男は結婚している。結婚７年目である。しかし、一向に子供が生まれる
気配もなく、これも数年前に、考えを聞いた事がある。長男夫婦は子供を
持ちたくないと言う。純一が４０代半ば頃であるから、１９８０年代の後半で
あろうか？ ＤＩＮＫＳと言う言葉が流行った。ダブルインカムノーキッズの
略である。要するに、結婚しても、共働きをして子供を持たない夫婦を言う、
言葉である。
長男夫婦の為に作ったような言葉で、純一としては頭を抱えるのであった。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今夜の夜行便で、マダガスカルへ向かって出発します。
従いまして、このブログは、本来の旅ブログになりますので、小説は
暫く、お休みさせて頂きます。
チェンマイから、バンコクへ行き、そこで乗り換えて、ケニアのナイロビへ。
２度目のケニアになりますが、乗り換えだけで、外には出ません。
６時間も、ナイロビで待ち時間がありますが、中途半端な時間です。
空港で、暇つぶしするしかないでしょう。
ここで、WiFiが、繋がるならば、「マダガスカル２２日間の旅」、初日の
ブログアップする予定です。
マダガスカルは、日本との時差は、６時間。タイとの時差は４時間です。
ケニアも、同様の時差です。
ケニアのナイロビから、マダガスカルのアンタナナリボまで、空路３時間。
５月７日（日）、１４時４０分、チェンマイの宿を出発してから、
正味、２５時間かかって到着する予定です。
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