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この4月21日に、7つか8つの肩書がわが身から消えた。身辺整理などいう恐ろし気な話ではないが、まだ体が動けるうちにできるだけしがらみをなくして終活をはじめようと考えたのだ。半年ほどかけて準備を進めて、公的な仕事が一つ残っただけで、すべてきれいさっぱりと整理できた。その解放感というか、わが身の軽快感というか、半端ではないのである。残った一つもこの秋に4年の任期が終わる。
それで、記念すべき4月21日の二日後、竿を抱えて広瀬川を3時間ほど遡った。もう記憶にないが、7年前ぐらいが私の釣りの最後だったような気がする。再び、釣り(と川)を楽しもうと考えたのだが、若いころ少しだけやって止めてしまったテンカラ釣りをしようと考えた。日本式の毛ばり釣りでヤマメを釣ってみたいと思ったのだ。それに使う道具はまったく持っていなかったので、身辺整理準備の半年の間に少しずつ買いそろえて準備していて、その日がすべての道具の使い始めとなった。残念ながら、祝福すべき再開初日は広瀬川には魚がいないのでないかと思うほど反応がなかった。
さらにそれから2日後、大東岳山麓の小さな沢沿いを3時間ほどウロウロして山の花や山菜を探してみた。登山道を歩くのは問題なかったが、沢までの急斜面を上がったり下がったりするのは想像以上にきつい行いだった。それに山の花も山菜もそれほど多くなかったのが、疲れを増幅させたようだ。
6年前に泉ヶ岳の登ったのが、山歩きの最後だった。釣りもそうだが、喜寿を過ぎたこの年齢にとって、6年とか7年のブランクは予想をはるかに超えていたというしかない。
それでもこれで私の「水行」と「山行」の再開の第1歩としたいのである。以前のような読書量を回復したいと考えて、終活の準備期間中に読みたい本を集め始めていて、こちらは入手できた本をかたっぱしから読んでいたので、そこそこ「書筺」に対応できつつある。
定年退職後、老後にやりたいことをブログタイトルにして始めたのだが、終活として再びやり直すつもりなのである。ただ、今日の体の筋肉痛と疲労感は私の終活が「見極め」と「断念」を通じてのみ実現される可能性が高い(それをしも実現と呼ぶならばのことだが)。