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2018年05月10日
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吹屋ふるさと村 まずは周りのベンガラ館から 【5月5日】

ベンガラ館
ベンガラ館 posted by (C)きんちゃん
まずはベンガラ館へ。

吹屋ふるさと村 共通券
吹屋ふるさと村 共通券 posted by (C)きんちゃん
高梁市と同じように、ここでも吹屋ふるさと村周遊券を買いました。

弁柄(ベンガラ)は江戸中期(宝永4年、1707年)全国ではじめて吹屋で生産されて以来、江戸末期、明治、大正と大いに繁昌を続け、吹屋町並みの基礎をつくりました。このベンガラ館は、明治の頃の弁柄工場を当時の姿に復元したものです。
往時、この谷合いには弁柄工場が4か所ありました。
吹屋を繁栄させた弁柄産業も、昭和47年の銅山の閉山に続いて昭和49年にその製造を終えました。

■弁柄(ベンガラ)とは
別名紅殻とも云う。酸化第2鉄(Fe2O3)を主成分とする赤色の無機顔料である。ベンガラの名は、インドのベンガルに由来しているといわれる。
朱とともに最も古くから用いられた赤色顔料である。吹屋の弁柄は吉岡銅山との関係が深く、銅山の捨石である磁硫鉄鉱(硫化鉄鉱)から偶然発見されたといわれる。

■緑礬(ローハ)とは
緑礬は弁柄の直接の原料である。緑礬の原料は鉱山から掘り出される磁硫鉄鉱であり、緑礬工場で加工製造される緑色の結晶体である。

■弁柄の用途
漆器用、陶磁器用、建築用、ゴム配合用、ペイント用、製紙用、製瓦用、印刷インキ用、燐寸用、皮革用、研磨用、染織用、その他


ベンガラのつくり方
ベンガラのつくり方 posted by (C)きんちゃん

弁柄のつくり方】
1、釜場室

緑礬をよく乾燥して焙烙(ホーロウ)に少量ずつ盛り、それを200枚前後土窯の中に積み重ね松の薪で700℃位の火力にて1日~2日焼くと赤褐色の焼キができます。

2、水洗碾臼室
焼キを水洗碾臼(ひきうす)室に運び、水を加えかきまぜる方法で粗いものと細かいものに分けます。それをより細かくするために水車を動力とした石臼で碾きます。

3、脱酸水槽室
含まれている酸分をぬくために脱酸水槽室に送り、きれいな水を入れてかきまぜる方法を数10回から100回位繰り返して酸をぬきます。
(ベンガラと水は絶対に溶け合わないので時間がたてばベンガラは沈殿し、酸の溶けたうわ水を捨てるという方法です。)

4、干棚
酸のぬけたものを干板にうすくのばして干棚の上に並べ天日乾燥をします。それが製品の弁柄(ベンガラ)です。
昔はそのままのものを板流しと呼んでおりました。又トンコという篩(ふるい)にかけてけし状にしたものもありました。


ベンガラ館 展示_01
ベンガラ館 展示_01 posted by (C)きんちゃん

ベンガラ館 展示_02
ベンガラ館 展示_02 posted by (C)きんちゃん
釜場室。焼キの工程です。

ベンガラ館 展示_03
ベンガラ館 展示_03 posted by (C)きんちゃん

ベンガラ館 展示_04
ベンガラ館 展示_04 posted by (C)きんちゃん
ベンガラのそもそも論。

ベンガラ館 展示_05
ベンガラ館 展示_05 posted by (C)きんちゃん

ベンガラ館 展示_06
ベンガラ館 展示_06 posted by (C)きんちゃん
水洗碾臼室。焼キをより細かいものに…


ベンガラ館 展示_07
ベンガラ館 展示_07 posted by (C)きんちゃん

ベンガラ館 展示_08
ベンガラ館 展示_08 posted by (C)きんちゃん
脱酸水槽室。水に酸を溶かして、ベンガラの酸を抜きます。

笹畝坑道 入口
笹畝坑道 入口 posted by (C)きんちゃん
次に、吉岡銅山 笹畝坑道に行きました。

吉岡銅山
吉岡銅山 posted by (C)きんちゃん
吉岡銅山の断面図。公開されている笹畝坑道はその端の方です。

笹畝坑道のあらまし
吉岡(吹屋)銅山は、大同2年(807年)に発見されたと伝えられ、古書に備中の産物に関する記載があるが、吹屋の銅山としての記録は、戦国時代尼子氏(あまごし)と毛利氏の争奪戦以来、江戸時代初期一時、成羽藩の支配下にあったが、大部分の間は、天領(てんりょう)幕府直轄地で代官の支配下で稼いでいた。長い歴史のなかで繁栄期は、次の三期であった。


時代  経営者 継続年数
元禄年間(1690)
泉屋(住友) 35年
享保~天保年間(1716~1842)
福岡屋(大塚) 2回で107年
明治~昭和年間(1873~1930)
三菱(岩崎) 57年


江戸時代の採掘は手掘りで、鉱区も少範囲であったが、坑内の排水が非常に困難であり水抜坑道を掘りぬいた時期が繁栄していた。明治以後三菱金属(株)の経営となり、附近の小山を吸収合併し、自家発電所を設け、削岩機を使い清錬等の作業を機械化し日本で、初めて洋式溶鉱炉を造り、日本三大鉱山の一つとなった。この鉱山は笹畝(ささうね)と称し、支山(しざん)であったが、後年は地下で本坑道(坂本)と連絡している。ここでは、黄銅鉱、磁硫鉄鉱(硫化鉄鉱)が産出された。特に江戸時代にはこの地から馬の背にのせて成羽町下原の総門まで運ばれ、高瀬舟に積んで玉島港まで行き、海路を利用し大阪の銅役所へ運ばれていた。

笹畝坑道 坑道内部_01
笹畝坑道 坑道内部_01 posted by (C)きんちゃん
坑道の内部に入ります。

笹畝坑道 坑道内部_03
笹畝坑道 坑道内部_03 posted by (C)きんちゃん

笹畝坑道 坑道内部_04
笹畝坑道 坑道内部_04 posted by (C)きんちゃん

笹畝坑道 坑道内部_06
笹畝坑道 坑道内部_06 posted by (C)きんちゃん

笹畝坑道 坑道内部_02
笹畝坑道 坑道内部_02 posted by (C)きんちゃん
江戸時代の坑内作業を再現していました。

笹畝坑道 坑道内部_05
笹畝坑道 坑道内部_05 posted by (C)きんちゃん

笹畝坑道 出口
笹畝坑道 出口 posted by (C)きんちゃん
笹畝坑道の出口です。

広兼邸 眺望_01
広兼邸 眺望_01 posted by (C)きんちゃん
次に、広兼邸に行きました。

広兼邸 眺望_02
広兼邸 眺望_02 posted by (C)きんちゃん

広兼邸
広兼邸 posted by (C)きんちゃん

広兼氏は大野呂の庄屋で、同家2代元治が享和、文化の頃小泉銅山とローハ(ベンガラの原料)製造を営み巨大な富を築き、二階建ての母屋、土蔵3棟、楼門、長屋、石垣は文化7年(1810年)の建築で庭園には水琴窟が設けられており、規模、構造とも雄大な城郭を思わせる構えで今もそのままに当時の富豪を偲ばせている。
邸宅の向かいには明治初期、天広神社が建てられ、広兼個人の神社として祭られていた。社務所もあり、境内には花木が植えられ、池・築山がつくられ、形の変わった石燈籠数基がおかれ、狛犬もあり、全体的には庭園風となっており衆楽園と呼んでいる。離れは大正の建築でお茶室、化粧部屋、客間、風呂等をそなえたお座敷で、当主の結婚式に一度使用しただけで以後は使用されていない。
映画「八つ墓村」のロケが昭和52年と平成8年の二度にわたりおこなわれ、全国に放映された。


広兼邸 母屋_01
広兼邸 母屋_01 posted by (C)きんちゃん
広兼邸の母屋。

広兼邸 母屋_02
広兼邸 母屋_02 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 室内_01
広兼邸 室内_01 posted by (C)きんちゃん
母屋の室内。部屋は下から眺めるだけで、室内には上がれませんでした。

広兼邸 室内_03
広兼邸 室内_03 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 室内_04
広兼邸 室内_04 posted by (C)きんちゃん
離れの座敷。

広兼邸 室内_02
広兼邸 室内_02 posted by (C)きんちゃん
下女の部屋のあるところ。いちよう畳の部屋でしたが、同じ使用人でも女性はかなり冷遇されていたようです。

広兼邸 土蔵_01
広兼邸 土蔵_01 posted by (C)きんちゃん
広兼邸の土蔵。種類分けでいくつもありました。

広兼邸 土蔵_02
広兼邸 土蔵_02 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 土蔵_03
広兼邸 土蔵_03 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 土蔵展示_01
広兼邸 土蔵展示_01 posted by (C)きんちゃん
その土蔵の中の展示。なかなかの美術品です。

広兼邸 土蔵展示_02
広兼邸 土蔵展示_02 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 楼門_03
広兼邸 楼門_03 posted by (C)きんちゃん
広兼邸の楼門は、まるでお城の楼門のようでした。

広兼邸 楼門_02
広兼邸 楼門_02 posted by (C)きんちゃん

広兼邸 楼門_01
広兼邸 楼門_01 posted by (C)きんちゃん

そしていよいよ本格的に、吹屋ベンガラの里に向かいます。
最初は、吹屋小学校。

吹屋小学校_01
吹屋小学校_01 posted by (C)きんちゃん
残念ながら改修工事中で、見ることが出来ませんでした。

吹屋小学校_02
吹屋小学校_02 posted by (C)きんちゃん

吹屋小学校_03
吹屋小学校_03 posted by (C)きんちゃん

吹屋 屋根瓦_01
吹屋 屋根瓦_01 posted by (C)きんちゃん
吹屋小学校から、吹屋の本通りに戻る途中。吹屋の屋根瓦です。

吹屋 屋根瓦_02
吹屋 屋根瓦_02 posted by (C)きんちゃん
そして吹屋のふるさと村を歩きました。





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最終更新日  2018年05月10日 21時33分15秒
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