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1950
年代のシカゴ、夫を戦争でなくしたメアリーは、空軍唯一の黒人女性職員として働き、恋人もいて、最愛の息子と仲良く幸せに暮らしていた。そんななか、
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人息子のエメットが初めて家を離れ、
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人でミシシッピー州の親戚の家に行くことになる。メアリーはシカゴ何不自由なく育ったエメットが黒人差別が激しい南部に行くことに不安を抱いていた。その不安は的中し、南部の地で些細なことで白人の怒りを買ったエメットは、拉致され、凄惨なリンチの上遺体となって発見された。無惨な姿の息子と対面したメアリーは、この事実を世間に伝えるため、人々が驚く行動に出る。
実際に起こった事件を基にした映画で、ウーピーゴールドバーグが制作に加わったことでも話題になった映画です。
お気楽に映画観たいと普段から主張してるのに、矛盾してるんですが、こういうのは時折観ます。
現代の私たちも過去の過ちについて知る義務があると思うのです。人間は過ちを繰り返すものですからね。
なので、映画でこういう題材を扱ってくれるのは、とても素晴らしいことだと思ってます。
以前「カラーパープル」でも書いたように、想像するのも難しいほどの辛さだったと思うけど、それを映画を通じて知るってだけで、物事の見方が変わると思います。
こういう事件を知ると、どんな悪魔がこんな惨いことできるのかって思うんですけど、集団心理なんですかね?
日本人ももちろんそういう差別と許されない暴力の歴史がありますからね。
こればっかりはその時代、その場所、その境遇で生まれてないとわからないかも。
冷静に考えれば到底できないようなことだけど、それが普通になるなんて
…
、暴力もそうだけど、その心理が恐ろしすぎます。
最後、裁判で事実とは全く異なる茶番劇を加害者側が繰り広げるんですけど、本人たちにこの映画観てほしい、そしてどうか恥ずかしいと思う心を持っていてほしいと願ってしまいました。
そして、メアリーの行動はスゴいです。
母は強いと言えるのかな?またちょっと違う気もしますね。
彼女が息子の無惨な姿をしっかりと確認するシーン、そして、それについて法廷で語るシーンは泣くというより、苦しくなりました。
息子の死を今まで行われてきたことと同じだから
…
と諦めなかったこと、息子の無念を形に変えたことは歴史的にも大きな意味があったと思います。
観るのもある程度覚悟がいるし、もちろんハッピーエンドってわけにはいかないですが、観てほしい映画で、そしてこの事件を知ってほしいと強く願います。
★★★★☆
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