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2021年03月25日
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テーマ: エッセイ(97)
カテゴリ: 過去のエッセイ
「人づきあい名人をめざして」

 誰にでも得意なことがある。自分には何のとりえもないとコンプレックスを持っている人にだって、口には出さなくても密かに(この分野ではいいセンいってるんじゃないか?)と思っていることがあるのではないだろうか。
 いや、得意とまではいかなくても、苦手ではないことがあるはずだ。それをしつこく磨いていたら、誰でも何かの名人になれるのではないかと思う。

 かく言う私は、子供の頃から人とのつきあいが苦手であった。友達と仲良くしたいのに自分からは声をかけられず、ひたすら声がかかるのを待つだけだった。
 そんな私の、何とか友達をつなぎとめる方法。それは、相手の話を嫌な顔をせずに、一所懸命聞くことだった。
 嫌われることが怖い私は、相手を拒否することなど考えられず、ひたすら相手の良いところを探し、相手を受け止めるしかなかったのだ。
 いつの間にか私は、数は少ないけれど仲の良い友達もできるようになった。まず相手を嫌わずに、その話を聞くこと。それが私の処世術の出発であった。

 年月が流れ、45歳になった私は、「聞き上手、話し上手」と言われることすらある。
 つい先日も、ふとしたことで出会った人に、「あなたは不思議な人。なんでも話したくなる」と、個人的な悩みを打ち明けられて、こんなことを私が聞いていいのだろうかと戸惑ってしまった。
 祖母が暮らす老人ホームに行っても、祖母の話し相手をするよりも、他のお年寄りの話を聞くのに忙しくなってきている。
 私はいつの間にか、話に耳を傾けているうちにその人を好きになり、その人を応援したくなる人間になってきたようだ。
 今では、私が人付き合いに悩んでいたことなど、誰も信じてくれない。
 もっともっとこれを磨いてゆけば、ひょっとすると私も「人づきあい名人」になれるかもしれないと思ったりする。


このエッセイを書いてから25年が過ぎたが、まだ名人にはなれずにいる。
というより、誰とでも上手に付き合う必要性をあまり感じなくなってしまった。
仕事や各種の活動をしている時には、「敵を作らず嫌われず」で人と付き合い続けていたが、そうしていても苦手な人や嫌いな人はいた。
できるだけ自分のマイナス感情は気付かれないように努力くすることは、私の処世術の一つでもあった。
長年の「可能な限り相手の長所を探して嫌いにならない」という努力のせいか、私は本当に嫌いな人はそう多くはない。その傾向は今でもあるし、それは悪いことではないので続けるつもり。
だが、仕事も活動もほぼ卒業し、無理やり自分を押さえてまでそんな努力をしなくても良い今は、苦手な人とは遠慮なく距離を取る。
「あの人にも良いところはある」と自分に言い聞かせることもやめ、苛立つことや腹が立つというネガティブ感情も、そのまま認めて受け入れる。
また、人的ネットワークはできるだけ縮小しようとしているので、45歳のころよりずっと人付き合いは悪くなっていると思う。
「人づきあい名人」なんて、あの頃の私の幻の夢になってしまったようだ。





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最終更新日  2021年03月25日 14時08分38秒
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