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2024年02月26日
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テーマ: エッセイ(94)
カテゴリ: 過去のエッセイ
道新文化センターでのエッセイ教室(通信添削)を受講していた時のエッセイを書き残していたのだが、2021年四月を最後に中断していた。
昨日のアクセスレポートで、それらの文章を見つけて、(ああ、まだ残っていた)と思い出した。
ファイルを別の書棚に片づけてしまって、そのままになってしまっていたのだ。
読み返すと、やはり推敲した文章はまともだなと思う。
ブログでは推敲も見直しもあまりしないので、文章修行にならないと痛感する。
ということで、過去エッセイをまた載せていくことにする。

「友達」

 人との出会いは大抵偶然の産物だが、それを36年間守り続けた時には、何か運命的な必然のように感じてくるものである。
 私とkとの出会いは、小学候四年生の時だった。転校生の彼女は、積極的で活発な少女だった。そんな彼女が、おとなしく人の影に隠れているような私に、なぜ声をかけてきたのだろう。私は明るく勉強もできる彼女の友達になれたことが、ただただ嬉しかった。
 小学六年生の夏、私たちは宿題の資料集めを協力し合うことにした。私は父からその資料を手に入れ、喜んで彼女の家に急いだ。「わあ、嬉しいなあ。私、今晩のうちにやってしまうからこれ貸してね」。
 私はまだ何もしていなかった。彼女に一刻も早くそれを見せて、一緒に宿題をしようと思っていたのだ。彼女がそれを自分だけでやってしまおうとするなど、夢にも考えていなかった。
 その時私の胸にこみ上げてきたものは、寂しさなのか怒りなのか、失望なのか…。
 その思いが爆発しそうになった私は、それを口に出すこともできずに家に帰り、部屋に入るなり声を上げて泣き出した。普段は決してみられない私の号泣に母は驚き、何があったのかと彼女の家に飛んで行った。
 Kも私の様子を聞くなり泣き出したそうだ。私は理由を一言も言っていないのだが、彼女は私の痛みに気付いたのだろう。
 結局、母達には私達の涙の理由はわからなかったと思うが、母からKの涙を聴いた時に、言葉では表現できない切なさと喜びが溢れ、私はまた泣いた。
 次の日の朝、一抹の気まずさの中で声をかけてきたのはKの方からだった。
「昨日はごめんね。今日、一緒にやろう」
「うん、私も泣いたりしてごめん」
「そうだよ~。今度からちゃんと言ってね」
照れ笑いの中で、私達の心は握手をしていた。
 中学になり、彼女の転校で互いに離れて住むようになったが、私達は今もかけがえのない友達である。





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最終更新日  2024年02月26日 10時08分22秒
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