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2024年12月03日
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カテゴリ: 思い出
先日、中退した短大で一緒の寮で半年生活を共にしたNさんと、
SMSやラインで久しぶりにやり取りした。
私はこのブログで、中退した短大時代のことはちゃんと書いていなかったと思う。
多分、自分の中で不消化であったことと、その頃のことを思い出すと様々な思いが巡ってしまい、
思い出したくなかったというのが正直なところだ。
それでもなぜか、一年生の時に寮生活をした数人の友人とは、年賀状のやりとりを続けていた。
それはひとえに、突然いなくなってしまった私のことを案じてくれた、
その人たちの優しさではなかったかと思う。
Nさんとのやりとりで、そんな当時のことを思い出してしまった。

北海道の地方の町に育った私が、東京のS女子短大の食物学科に入学したのは、
決して心から望んだものではなかった。
私は高校生の頃から福祉関係の仕事をしたいと思い、進学先も福祉系大学を目指していた。
しかし、特に母親が福祉の仕事をすることには反対で、さらに4年制の大学は必要ないと言う。
父は私が望む進路を認めてくれると思っていたのだが、
「世間知らずのお前に福祉の仕事は無理だ」と言い出し、札幌の短大への進学を勧められた。
(今思えば、母の意向が強かったのだろう)
「女は結婚して家庭に入るのだから、短大で十分」というような感じであった。
私は4年制大学に拘っているわけではなかったが、そのやりとりで両親に対して強く失望した。
そして、そんなわからずやの親のいる家からの脱出を願うようになった。
わからずやというより、私の気持ちや願いに聞く耳を持たないような二人に失望したのだ。
私は子どもの頃から聞き分けの良いお姉ちゃんだったと思う。
そんな私が何かを主張するのは初めてだったからかもしれない。
それまで自己主張をしなかったツケだったのかもしれない。

進学先を決める時に私は次の手段を選んだ。
地方受験ができるS女子短大の、親も「それなら結婚するのにも役立つだろう」と納得するはずの「食物栄養学科」を受験することにしたのだ。
それに、その短大には寮があるので、親の安心材料になる。
何よりも、両親から離れたかったのだ。
食物栄養学科で栄養士の資格を取り、福祉施設や病院などで働くのが目標になった。
ただ私は、この学校への入試直前に決めたので、ほとんど学校や学ぶ内容のことを調べていなかった。
幸いに試験に合格したのだが、道内ではほとんど知られていなかった短大だったので、
両親は「道内のF女子短大に合格したら行かせてやる」と言った。
F女子短大は道内では有名な歴史ある学校だったからである。
私にとっては無意味な受験だったけれど、父親の言葉を信じて受験したのだが、
受験当日答案用紙を見ながら一抹の不安が湧いてきた。
(もしも合格したら、東京への進学をダメだと言い始めるのではないか。
そうなったら大変なので、ここは受験に失敗した方がいいのではないか。
いや、失敗したら猶更、進学もさせないなんて言い出すんではないか)
一時逡巡したものの、やはり答案用紙を見たらわかるものは答えたくなる。
…、ということで、両方の短大の合格通知を貰うことになった。
その後は、母は「せっかく地元の短大に合格できたのに」と未練がましかったけれど、
父は「約束だから」と上京を認めてくれたのだ。

そんな顛末でS女子短大に入学した私は、大学の敷地内にある「葵寮」に入寮した。
その時の部屋は、先輩と私達新入生三人の四人部屋だった。
入ってすぐに、私の心に膨らんでいた希望の風船は、あっという間にしぼんでしまう。
とにかく、田舎者の私にとっては違う世界だったのだ。
寮の仲間はとても素朴で優しい人達でイヤなことはなかったけれど、
言葉遣いや立ち居振る舞い、日常生活の決まり事などはびっくりすることばかり。
どうもその学校は「良妻賢母育成」が目的の学校だったようだ。
その毎日は、まさにカルチャーショックの連続だった。
本州の人達はそのような教育目標の学校だと知って入学していたかもしれないが、
私には恥ずかしながら「寝耳に水」であり、不安でいっぱいになってしまった。
さらに予想外だったことは、「食物栄養学科」は理系と言える授業が多く、
興味も基礎知識もない授業を受けることになり、ついていくのが大変だった。
ということで、私の短大生活はかなりストレスフルなところから始まった。
それでも、たった二年だけだからという思いで何とか授業にはついてゆき、
二年生になってからは息苦しい寮から脱出し、
同じ寮生だった友人と六畳一間に小さな台所のある部屋に移った。
二年生になってからは、保健所や工場、病院などの実習や卒論準備、
教職課程もとっていたので教育実習など、本当に忙しくなった。
そのほかにも色々な悩み事が重なり、
私は自分でも気付かぬうちにストレスによる不調が始まっていた。
その状態であえぐように日々を送っていたのだが、
いよいよ就職先を探し始めた時、私は愕然とした。
希望していた福祉・医療系からの求人がほとんどなかったのだ。
それでも北海道には戻りたくなかったので、
学校の推薦で面接した某大企業の食堂の栄養士に決まりかけた。
その時、自分でも驚くのだが、突然のように未来への絶望感が襲ってきたのだ。
ということで、私はその場にいたたまれなくなり逃げ出した。

その後のことははっきりとは覚えていないのだが、
結局私は北海道に戻り、同室だったIさんに本当に迷惑をかけた。
あと数か月で卒業の時期だったが、私は絶対にその学校に戻って卒業したくなかった。
父は、弟を自殺で亡くしているので、
「死なれるよりは」と私のわがままを受け入れてくれたと思う。

やがて落ち着いてきたとき、当時仲良くしてくれた友人たちへの申し訳なさが募ってきた。
だからきっと、私からお詫びの手紙や近況報告をしたのではないだろうか。
それとも、心配してくれていたその友人たちから便りがあったのかもしれない。
短大時代の友人たち数名と、いまだに年賀状のやりとりをしているのはそのためである。

年賀状のやりとりをしていた数少ない同級生の一人は、一昨年亡くなった。
娘さんからの喪中はがきを受け取った時、もう一度会って話したかったなと思った。
彼女は短大を卒業して学校給食の栄養士になったので、
通信教育のスクーリングで上京した時、一度だけ再会したと思う。
その時に、現代の学校教育や給食の果たす役割の重要性について学んだことが多かった。
その後は年賀状だけのやりとりだったので、どのような病でなくなったのかはわからない。
しかし、私達もそんな年になったのだと痛感し、
会いたい人には無理してでも会っておきたいとも思わせてくれた。

今回、ラインでつながったNさんとは、卒業後は会っていないと思う。
お体に不調を抱えていらっしゃるそうなので、来年は無理してでも会いに行こうかと思う。
彼女は、寮で同室だったYさんともつながっているようなので、
半世紀ぶりの再会を楽しみにしている。





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最終更新日  2024年12月04日 08時42分52秒
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