【西洋陶器を求めて】 0
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悪夢を見ることがあります。睡眠中、夢を見る理由はわかりません。ただ、その仮説はあります。睡眠中に、人は不要な記憶を消し去る。そしてその消去のための、一瞬の記憶の再生が夢とする説。不要な記憶を消し去ることで、人は心の平安を保つ。悪夢は、悲しい過去の記憶を消し去る、浄化のしくみ。悪夢は、悲劇を忘れるための夢。たとえ、その消去には、悲しい過去の再生が必要としても。今日、また、悪夢を見た。もう、悲しい過去を、思い出すことはない。それなのに、なぜだろう。なみだが、とまらない。
2010.08.09
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先日発表の、小惑星アポフィスの地球衝突。NASAは、緊急対策会議にて、回避案を発表しました。初めに、核爆弾による小惑星爆破案がありましたが、この案は、直ちに却下されました。爆破による破片が全世界を空爆し、なおかつ、その軌道の予測は困難なためです。さらに、その破片は、放射能を帯びています。NASAは有望な案として、小惑星に宇宙船を接近させ、その引力で軌道をそらす方法を提案しています。地球までの距離がある現時点では、わずかなずれで衝突が回避できるとのこと。さらに小惑星にプラズマエンジンを設置し、大きく軌道をそらす案も提案されています。計算上は、毎秒数cm押せば、地球からは数千キロ離れます。隕石の後方にエンジンを設置すれば、さらに軌道修正は容易です。加えて、熱放射による軌道修正も提案されています。それは、小惑星に黒い粉、あるいは白い粉を巻く方法。小惑星の熱放射のバランスが崩れ、軌道がそれます。小惑星の一部を、アルミホイルで覆う方法も検討中。そして、最後のバックアップ案として、軌道上にタングステン網を設置します。高速で網に衝突した小惑星は、粉々に粉砕されることでしょう。皆さん、ご安心ください。小惑星回避法は、万全です。ただ問題なのは、本当に衝突するか分かるのは、対策が間に合わないほど直前というだけです。【日記】 許された 選択 - 地球近傍天体 NEO -******アポフィスの衝突警報が、出されたわけではありませんので誤解なく。ただし、2036年の予測は、低確率ながら「アポフィス衝突」ということは、お忘れなく。
2010.07.20
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銀河の星星の集まり、天の川。天の川は、所々黒く星がなく見えるという。残念ながら、目の悪い私にはよく見えません。この黒い場所は、星の手前にある暗黒星雲の影。暗黒星雲は、宇宙の塵の集まり。銀河系星間の塵の量は、星間ガスの1/100。地球の大気中の塵の量は、空気の1億分の1。銀河系星間は、地球の大気の100万倍も汚れています。この密度の塵では、視界は数十メートルしかありません。宇宙は、意外に汚れています。綺麗に見える、天の川。地球の大気の、100万倍も汚れた川。私たちの、地球の川と空気。その清らかさを、守りたい。天の川の様に、汚れてしまう、その前に。【参考 奥田 治之ら,「天の川の真実」,誠文堂新光社,2006年,205P
2010.07.07
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地球に接近する軌道を持つ天体を、地球近傍天体(NEO)と呼びます。【小惑星1989FC】直径500m、速度6万キロ。地球に衝突すれば、地上で直径10kmのクレータ、海中なら高さ100mの津波が発生したはずの天体。1989年3月23日、小惑星1989FCは、地球からわずか75万キロの地点を通過しました。月と地球の距離のわずか2倍。交差時間が数時間ずれれば、地球に衝突していました。怖いのは、小惑星通過後3週間も経ってから、人類はそのニアミスに気がついたこと。あと数時間のずれで、人類は突然の滅亡の危機に瀕するところでした。接近は太陽の方向からであったため、見落とされました。【小惑星1996JA1】1996年5月16日、月とほぼ等距離の45万キロの地点を通過しました。また1994年12月の、小惑星1994XM1は直径16mですが、わずか10万キロのニアミス。交差時間で、1時間ずれれば衝突でした。【小惑星1997XF11】直径2キロ。2028年10月26日の接近は、わずかに4,600キロと予想されました。これは静止衛星の高度の、超至近距離。しかし1997XF11の2028年の接近距離は、その後に96万キロに修正されました。これでも交差時間10時間以下のニアミスですが、衝突は回避されます。ただし、1997XF11は、2033年、2035年、2045年にも接近します。しかも、再接近距離は、静止衛星距離の1/2の1万5千キロ。衝突の恐れがあります。【小惑星アポフィス】直径400mにも要注意。2029年の通過距離は、3万2千キロ。2036年の予想は「衝突」。ただし、今年になって、予想衝突確率は13万5000分の1に下げられました。【小惑星イカロス】1968年に地球から600万キロの地点を通過した、小惑星イカロス。直径1.4キロの、この大きな天体は、19年に一度、地球に接近します。次の地球接近は、2015年6月。現在、NEOは4,000個以上。直径1キロ以上でも、1,000~1,200個あるとみられます。【地球に接近した小惑星】---------------------------------------------名前 日付 接近距離(万km) 直径(km) 1989FC 1989-03-23 75 0.11991BA 1991-01-18 17 0.0051991TU 1991-10-08 73 0.0051991VG 1991-12-05 46 0.0051993KA2 1993-05-20 15 0.011994ES1 1994-03-15 17 0.0131994WR12 1994-11-25 73 0.321994XM1 1994-12-09 10.5 0.0161996JA1 1996-05-16 45 0.32033年以降の1997XF11,2036年のアポフィスとの衝突を、はたして回避できるでしょうか。予想技術は、まだこれから。あなたは、どちらを選択しますか?小惑星衝突を知らされ、ただ祈る日々。予想外の突然の小惑星衝突に、何もわからず滅ぶその日。【参考】 フロリン・ディアク,科学は大災害を予測できるか,株式会社文藝春秋,2010年,213P
2010.07.04
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テーマ日記「ズボラな私に、便利グッズを」気になるものがあります。雷嫌いな私には、必需品と呼べるもの。SPD (Surge Protective Device) 。落雷は、電源ケーブルなどから進入し、家電を破壊します。SPDは、この雷サージから家電を守る装置。雷サージ対応の、OAタップもあります。しかし耐電圧が低く、一度の雷サージで壊れます。またSPDは、配電盤の工事も必要です。また厄介なのは、パソコン、テレビ。LAN,アンテナから、雷サージが進入します。当然、OAタップでは防げません。しかも、パソコンは、雷サージに弱い機器。光ケーブルも、万全ではありません。しかし、ご安心。工事不要の、簡易SPDがあります。LAN,アンテナ、電源を、アースでつなぐマルチ対応も。ズボラな私に、便利グッズ。これは皆さんへではなく、私へのお勧めグッズでしたね。【過去の日記】 コパンダは 電気うなぎの夢を見るか? ―感電―【参考】 伊藤眞義,サンダーテロ,ダイヤモンド社,2009年,165P
2010.06.03
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急ぎすぎることの、空しさ。青い空を駆ける飛行機。その飛ぶ力は、翼によって生み出されます。翼の上面の気流は遅く、下面は早い。その速度差からの圧力差が、翼を持ち上げる力、揚力となります。翼の前面を上げ、角度を傾けるほど、大きな揚力が生まれます。上昇を急ぐには、翼の角度を大きく取ります。しかしある角度を超えると、翼上面の気流が剥離します。これが翼が揚力を失う失速。失速は、飛行機を墜落させかねない危険な罠。速く高みを求めるため、強い風に向かう飛行機。しかし急ぎすぎれば、墜落する。あわてない、急いでも。飛行機は、急ぎ過ぎを警告する、とても古風なメカニズム。
2010.05.15
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電車に乗る前、ひそかな楽しみ。駅に並ぶ、自動改札。その改札に、今日もわたしは向かいます。改札に差し込む切符。瞬時に、切符は排出されます。その改札速度は、わずか0.6秒。改札の出口。必ず切符は、表向きで出てきます。たとえ、裏向きに切符を入れてたとしても。自動改札装置内の反転装置が、切符を瞬時に表向きにそろえます。向かう改札。差し込む切符。挑戦的にも、その切符は裏返し。瞬く間に、吐き出される切符。今日もあいつは、0.6秒のはやわざで。そして今日も、わたしは敗北感に打ちのめされます。表向きの、切符を右手に。
2010.05.14
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完全地デジ化まで、あと1年。2011年7月24日、地デジに完全移行します。地デジ対策、いかがでしょうか。地デジの受信は、UHF 13~30チャンネル対応のアンテナが必要です。現在のUHFアンテナは3タイプ。ローバンド型(13~44チャンネル),ハイバンド型(25~62チャンネル),オールバンド型(13~62チャンネル)。UHFアンテナがあっても、25チャンネル以上専用のハイバンド型では地デジは見れません。反射波でもゴーストのない地デジ。ビル陰の家は、ビルの反射波で地デジが見れます。アンテナの角度ずれにも強い地デジ。信号強度が53dBもあれば受信可能。むしろそれ以上に受信強度を上げても、アナログの様に画質は向上しません。しかし、たとえば横浜市。横浜局から東京タワーに、アンテナ角度を30度ずらしたい。問題は、中継局から遠い地域。信号レベルが53dB以下では、ブースターが必要です。たとえば東京では多摩地区,相模原地区。これらの地域は、ブースターが必要です。アンテナ工事は3~7万円が必要。しかし地デジでは、中央下の様な屋内・ベランダ型の広範囲指向,反射波対応のアンテナも多くあります。手軽に、屋内・ベランダアンテナで、地デジを楽しむことも可能です。パソコンで、地デジを楽しむ方も多いでしょう。皆さんは、地デジの準備、いかがですか?【参考】 神崎洋治,西井美鷹,体系的に学ぶデジタル放送、日経BPソフトプレス、2009年、235P
2010.05.08
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太りやすい体質の遺伝があります。内臓脂肪が付きやすい遺伝。β3型アドレナリン受容体。この受容体に、遺伝的異常があれば太りやすくなります。アドレナリン受容体の異常で、基礎代謝エネルギーが1日200キロカロリー減ります。その受容体異常は、日本人の3人にひとり。日本人は基礎代謝が少なく、内臓脂肪が付きやすい。皮下脂肪が付きやすい遺伝。脱共役タンパク質1(UCP1)遺伝子の変異。ミトコンドリアの代謝が低下し、皮下脂肪が付きやすくなります。この異常も、日本人の4人にひとり。そのためか、日本の女性は世界一太ることを恐れると言われます。事実、過剰なダイエットによる低体重症が、日本では急増しています。日本は摂食障害による、飢餓の国。世界を苦しめる飢餓。発展途上国では、毎年500万人以上の子供が飢餓で命を落とします。痩せたい心理的な飢餓に苦しむ先進国。食物がない物理的な飢餓に苦しむ途上国。世界は今、飢えています。【参考】 村上和雄、陽気ぐらしの遺伝子、天理教道友社、2007年、304P ※上記の本は天理教の教義に基づき書かれています。 天理教徒ではない私には分かりにくくもありますが、科学的内容は客観的でしたので参考としました。 「陽気ぐらし」の言葉も、天理教用語とのことです。
2010.05.06
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あなたと、わたしの境界線。あなたは、いつからあなたなのでしょう。いつまで、あなたなのでしょう。「わたし」を「あなた」と区別する方法。肉体の連続性で、「わたし」を区別する方法があります。生まれてからの肉体の共通性で、「わたし」を決めます。しかし妊娠したとき、いつから母親と子供は区別できるのでしょうか。そして死ぬとき、いつまでわたしなのでしょうか。人の体の物質は、半年で全て入れ替わります。すると半年後のわたしは、わたしではないのでしょうか。DNAで、「わたし」を区別する方法があります。しかしクローンは、同一のわたしなのでしょうか。同一の遺伝子を持つ双子は、同一人物でしょうか。知識や記憶で、「わたし」を区別する方法があります。しかし記憶を記録したコンピュータができれば、それはわたしでしょうか。記憶や知識は、日々変化します。時とともに、わたしは、わたしではなくなるのでしょうか。「わたし」を「あなた」と区別することはできません。しかし区別できると、わたしもあなたも思っています。それが人の、最大のパラドクス。あなたは、いつからあなたなのでしょうか?そして、いつまで、あなたなのでしょうか?【参考】 富永裕久,「図解雑学 パラドクス」,ナツメ社,2004年,222P
2010.03.11
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最悪の単位、メガデス。1960年代、単位メガデスが使われました。1メガデスは、100万人の死。核戦争での死者の見積もりに、その単位は使われました。メガデスの考案者。それは、アメリカの軍事理論家、ハーマン・カーン。6,800メガデス。それが世界人類68億人の、滅亡に必要な数。メガデス。これほど冷酷な単位を、私は他に知りません。
2010.03.02
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グーゴルより大きな数のお話。Googleの社名の由来となったグーゴル。その数より遥かに大きな数、グラハム数。史上最大のグラハム数は、あまりに大きく指数表記すらできません。クヌースの矢印表記でしか示せません。そのため、この日記のスペースで説明する術も、私は知りません。観測可能な宇宙の素粒子の数は、10の80乗個。もし宇宙の素粒子1個で1文字印刷したとしても、それはグラハム数より遥かに小さな数。グラハム数を十進法で表記するには、宇宙の素粒子全てを使っても足りません。宇宙の素粒子より遥かに巨大で、書くこともできない数。あたかも神話の様な数が、最新科学の世界には存在します。錬金術から生まれた科学。科学を極めれば、また神秘の世界に戻ってゆくものかもしれません。
2010.02.28
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我輩は猫である。名前はまだない。近頃、物騒でならない。我々猫をいじめる輩がいるからだ。そもそも、きっかけはフランス人だと聞く。デュフェイというやつだ。そいつは、我々を捕まえては、ガラス棒でこすりまくった。「猫の毛皮の電気と、ガラス棒の電気は違う種類だ!」それが、そいつが言う”発見”というやつらしい。さらに、悪乗りしたやつがいる。なんでも、そいつの名はフランクリンというらしい。そいつは、我々をコハクでこすりまくる。つかまれば、気持ち悪いは、ビリビリ痛いはで大変である。なんとか、そいつからは逃げなくてはならない。「猫にはプラスの電荷がたまり、コハクにはマイナスの電荷がたまる!」フランクリンというやつは、そんなことを言い出している。我々には、プラスもマイナスも関係ない。ただ、太平を求めるだけだ。身を粉にして、求め、もがくから苦しいのだ。自ら進んで、拷問にかかるのは馬鹿げている。だから、我輩は寝る。寝て、太平を得る。太平は、寝なくては得られない。ありがたいありがたい。****昨日の猫の日にちなんで、猫とフランクリンと静電気の話。「Google それから」は、今日のそれからとともに後日で。
2010.02.23
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残念でなりません。検索サイト、グーグル(Google)。この名を見るたびに、私は残念に思います。グーグルは、本来、グーゴル(Googol)となるはずでした。これをラリー・ペイジ氏が、綴りを誤って登録したのがグーグル。グーゴル(googol)は、10の100乗を示す整数。1の後ろに、ゼロが100個も並ぶ巨大な数。命名者エドワード・カスナーは、9歳の甥のミルトンの案を使いました。グーゴルは、宇宙に存在する原子の数より大きな数。関数電卓の多くでも表示,処理できない、遥かな存在。検索サイトGoogleの成長とともに、その誤った名前も広まりました。Googleの名を聞くたびに、私は残念に思います。神秘の数googolが、汚されてしまうようで。最近、ラミー・ペイジ氏は、Googleの名はgoogolを「もじった」と言っているらしい。それを聞くと、なおさらに、私は残念でなりません。
2010.02.21
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変わった本を読みました。今日の本には、夢の新技術が紹介されています。それらの技術は、国や大企業に隠されているという。その技術は、まさに夢の技術。そしてあれば、恐ろしい技術。「ガンの治療法」,「不老長寿の技術」,「超人開発」「地震兵器 HAARP」,「電磁波暗殺兵器」「フィラデルフィア実験」,「人類家畜化計画」「Googleによる神の脳計画」などこれらを、そのまま信じるわけにはいきません。たしかにこの本にもあるニコラ・テスラは、権力に消されたともいえますが。ただ、この本で共感した点もあります。それは、医療の記述。「今の医療は、病気を治さないほうがもうかる。 治療を長引かせ、薬を与え続ければもうかる。 人が病気になれば損をするようにすべき。 病気が治れば医者がもうかるシステムを作らなくてはならない。」共感する意見ではありました。理想社会にも思えます。ただその時、治らない病気の患者を診る医者は、はたして地上に残っているのでしょうか?【参考】 ベンジャミン・フルフォード,闇の支配者に握り潰された世界を救う技術,ランダムハウス講談社,2009年,245P***32万ヒットになりました。ニアピンは、次の皆さんです。319999: スーパーミラクルマンさん320001: ponko96さん320002: マグcupさんいつも皆さん、ありがとうございます。日記が雑になり、反省している毎日です。こんな状態ではありますが、これからもよろしくお願いします。
2010.02.03
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絹にあこがれて。19世紀末、高級な絹織物は人々の憧れ。蚕の病気の流行で、さらに絹は貴重になります。蚕が吐き出す液体、コロジオン。フランスの科学者ルイ・シャルドンネは、この液体に注目します。1884年、彼はコロジオンから、人工の絹を作りました。しかしその人絹は、燃えやすく危険。そこでイギリスで、木材パルプから人絹が作られました。正確には、その材料はビスコースです。デュポン社は、この人絹に名前をつけます。その名は、レーヨン。フランス語で「光る糸」の意味でした。レーヨンが登場しても、人々の絹への憧れは変わりません。その欲しがるのは、人の手のみでは生み出せないもの。生み出せないものを、追い求める。ひとはどこまでも、貪欲な生き物です。
2010.01.21
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雷の日に凧を揚げたベンジャミン・フランクリン。雷の日の凧揚げは当然、危険。後日、フランクリンと同じ試験をしたゲオルグ・ヴィルヘルム・リヒマンは、感電死しています。フランクリンの考えた避雷針。避雷針は建物を落雷から守りました。しかし教会は、避雷針を拒否しました。避雷針は、神の自然を捻じ曲げ、冒涜するものだから。どの教会も、背の高い建物にもかかわらず。そして、悲劇は起こります。雷の鳴る嵐の中、教会に神のご加護を求める人々。その人々に、神のいかずちが与えられました。自然の摂理にしたがって。あまりに多発する落雷事故。ついに、教会も避雷針を設置しました。その後、落雷事故が激減したのは言うまでもありません。自然の摂理を受け止めるには、人はあまりに脆弱です。脆弱な私が、避雷針に感謝しているのは、もちろん、言うまでもありません。【過去の日記】 コパンダは 電気うなぎの夢を見るか? ―感電―
2010.01.14
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太陽の年齢を数えましょう。私たち人間は、1年に1歳ずつ年を取ります。1年とは、地球が太陽の周りを回る時間。銀河系も回転しています。そして、銀河中心から2万4千光年離れた太陽も、銀河中心の周りを回っています。太陽は銀河中心の周囲を、2億年かけて1回まわっています。太陽ができて、46億年。太陽は、銀河中心を23回まわっています。つまり、太陽は23歳というわけです。実際に、まだ太陽は若い星。莫大なエネルギーを、宇宙に放出し続けています。太陽が地球に向けて年間に放出するエネルギー。それは全人類が1年間に使用するエネルギーの1万倍。もし太陽からのエネルギーの1万分の1を利用できれば、人類のエネルギーはまかなえます。若い太陽からの、莫大なエネルギー。そのまま捨ててしまうのは、もったいないと思いませんか?「参考」 日江井栄二郎,「太陽は23歳!?」,岩波書店,2009年,109P
2009.11.27
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めずらしく、青く見えた中国の空。10月の初め、青く見えた国慶節の中国の空。産業活動の停止する連休には見える、スモッグのない青い空。空が青く見える理由。それは、レイリー散乱。空気分子や微粒子で、太陽光が起こす光の散乱。波長の短い青い光は散乱しやすく、空が青く染まります。しかしさらに波長の短い紫の光は、散乱し吸収されて消えてゆきます。青だけが強く散乱されつつも、地上に届くことを許されます。行く手を阻まれ、それでも消えない。その青い光の持つ、たくましさ。しかしその国では、たくましい青い空さえも消えてしまう。光の原理さえもかき消す、その国の力。その力が、破壊の力とならないことを。(サブPCより)
2009.11.20
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恐ろしい病気、癌。禁煙が進む中、意外なデータがあります。かつて日本の癌で、死亡率最高だった胃がん。しかし数十年、その死亡率は横ばいを続けています。そして平成5年頃から、癌の死亡率最高は肺がんに交代しています。横ばいの胃がんに対して、肺がん、大腸がん、肝がんは着実に増加を続けています。禁煙にもかかわらず、肺がんが増加するのはなぜでしょう。その理由は、NK細胞にあるのかもしれません。NK細胞には、がん細胞を殺す作用があります。正常時も私たちの体内では、毎日3,000~5,000のがん細胞が生まれています。しかしそれらは、NK細胞に撲滅されます。NK細胞は、ストレスに弱い細胞。くよくよ、ぴりぴり、いらいらすると、NK細胞が弱ります。「ねばならない」という真面目さも、ストレスとなりがんの原因となりえます。ストレス国家の日本では、がん増加の理由も必然かもしれません。がんの告知を受け、がっかり落ち込んでしまったAさんたち。がんと知り、闘病にファイトを燃やしたBさんたち。10年後のBさんのグループの生存率は、Aさんたちの3倍を越えました。落ち込みは、NK細胞をさらに弱らせます。ちょっとぐらい煙草を吸っても、よく笑い、楽しく生きる。なんとかなるさと、ちんたらチョイ悪な生き方。それが、がん予防の秘訣。がんの真因は、まだ分かりません。しかし笑って生きる一生なら、もしがん予防ができなくても、それは幸せだったと思えませんか?【参考】 奥村 康,「不良」長寿のすすめ,宝島社新書,2009年,220P(サブPCより)
2009.11.17
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冥界の神の名を持つ、冥王星。冥王星、その名プルートは、冥界の神の名。1930年、暗黒の世界の星に、わずか11歳の少女ヴェネチア・バーニーの発案で名づけられました。冥王星が準惑星に降格された基準。それは国際天文学連合の4つの基準。1.恒星を回る軌道にあり、他の星を回らない2.自らの引力で球形となり、核融合で恒星とはならない3.別のより大きな天体を回らない(2連星の大きい方のみ)4.軌道上に多量の瓦礫がない冥王星を降格させたのは、最後の基準4。地球の軌道上にも、微小な瓦礫はあります。しかし冥王星の軌道には、冥王星の15倍の質量の瓦礫が浮かんでいます。このカイパー・ベルトの存在により、“惑星”冥王星は消滅しました。冥王星降格への反対意見は、大半は感情的なもの。「惑星が減るのは、家族が失われるようで寂しい」仲間が消えることへの怖れに、人々は慄きました。暗黒の宇宙で、惑星から外された冥王星。それはとても寂しく思えます。しかし、その軌道上に浮かぶ15倍もの質量の小惑星の中で、冥王星は、けっして孤独ではありません。そして残された問題。それは、プルートがミッキーマウスのペットであること。最後に、ディズニーからの声明を記して、今日の日記を終えます。「惑星の座を追われても、プルートは犬のスターだ! この事態をばかげたことだと我々は考えるが、 ディズニーのプルートが8人目の小人として我々の仲間に加わるなら、 これを歓迎すると公言してはばからない。」 (by 7人の小人)【参考】 ニール・ドグラース・タイソン,「かくして冥王星は降格された」,早川書房,2009年,286P
2009.11.06
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いもち病菌は、イネの大敵。1940年代の米国は、いもち病菌の生物兵器化計画を立案。風船爆弾で、菌をばら撒く計画も検討されました。1950~60年代の、朝鮮半島やベトナムへの介入。その折は、コムギ黒さび病菌やジャガイモ疫病菌も兵器化が検討されました。例えば米国は、コムギ黒さび病菌の胞子を30トン以上生産。これは全世界の小麦を、すべてさび病にするのに十分な量でした。そしてソ連も同様に研究。その計画は、大陸弾道間ミサイルで、胞子をばら撒く作戦でした。特にアメリカでは、この黒さび病菌の兵器は有望視されました。核兵器で生き残った人を、飢えさせ殲滅するために。しかし1969年、ニクソン大統領は生物兵器開発計画を中止宣言します。軍事利用が難しいとの説明でしたが、事実は他国による生物兵器の利用を恐れたため。生物兵器は、核兵器より容易に、しかも安価に製造できる兵器だから。日本も生物兵器には脆弱です。特に、「コシヒカリ」は、いもち病に最も弱い品種。味の良い米は、病気には強くありません。ましてや日本の食糧自給率は、恐ろしいほど低いレベル。米を滅ぼすいもち病。米国による核兵器後の生物兵器による殲滅。米という文字には、滅びの文字が似合うと知りました。【参考図書】 ニコラス・マネー,「チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話」,2008年,菊地書館,299P
2009.10.27
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マーガリンは、体に悪影響があるのでしょうか?皆さん、マーガリンの悪影響を心配されていました。マーガリンには、8%前後のトランス脂肪酸が含まれます。多量のマーガリンの摂取は、虚血性心疾患や認知機能の低下を招くといわれます。2003年にWHOはトランス脂肪酸摂取量を、全カロリーの1%未満にせよと勧告しています。そして欧米では、マーガリン中のトランス脂肪酸の削減や規制を始めています。日本では、マーガリン中のトランス脂肪酸の規制はありません。それは日本国民の、トランス脂肪酸摂取量が少ないため。米国では、1日に2.6%のトランス脂肪酸摂取があります。いっぽうで日本では0.3%で、WHO勧告の1%未満を満たしています。しかしあまりに欧米化した食生活をする人は、危険かもしれません。その場合は、低トランス脂肪酸のマーガリンを使うのが良いでしょう。また自然界にもトランス脂肪酸はあります。あまり神経質になり過ぎなくてもよいでしょう。何事も、過剰になりすぎなければよいのではないでしょうか。いつもコメント、ありがとうございました。【日記】 変わらない信用と 信頼に -マーガリン-
2009.09.21
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プールで泳ぎたくなる、暑い日々。夏の日の屋外プールは、生ぬるいほど温かい時があります。しかし泳ぎやすい温度は、もっと低い温度です。オリンピックのプールの水温は24~25℃。最も記録が出やすい温度です。水温が高すぎると、汗で体力を消費するから。あまり泳がない一般向けには、プールの水温は高く設定されています。その温度は、28~29℃。激しく動かなければ、オリンピックの水温は冷たすぎるのです。全ての要求を満たす水温はありません。全ての願いは、かなえようもないもの。選ぶこと、そして、なにかを捨てること。わたしは、願います。明日、選び、捨てたなにかに、悔いがないことを。
2009.07.28
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A は黒、E は白、I は赤、U は緑、O は青有名なアルチュール・ランボーの詩。この詩から、ランボーにもある特殊な症状があったと言われます。それは「共感覚」と呼ばれる症状。“A”の文字が黒く見え、“E”が白く、“I”が赤く見える。音楽に手触りを、色に味を感じる。視覚と知覚、聴覚と触覚、視覚と味覚。複数の感覚を同時に感じる症状、それが共感覚。四ヶ月未満の乳児は、皆、共感覚という。乳児の感覚は、匂いを聞き、手触りを感じ、色を感じるという。共感覚は、様々な感覚が混和した世界。そしてこの共感覚は、2000人にひとりは、おとなになっても持ち続けるという。黒文字の文章も、共感覚者には虹色の文字列。共感覚者には、それは当たり前の感覚。なぜ他の人が、“I”を赤く感じないのかが分かりません。「“ねこ”は青色、“子ねこ”は黄緑だよね」そう子供に言われても、共感覚を持たない親にはわかりません。誰にも見えない虹色の世界。許された人だけが見ることのできる世界。共感覚者は、それを知っています。共感覚は、絶対音感にも似た、芸術への扉を開く鍵なのかもしれません。【参考】 パトリシア・リン・ダフィー,「ねこは青、子ねこは黄緑」,早川書房,2002年,202P
2009.06.19
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眼以外でも、色を感じる人。色の付いた光を浴びると、人の筋肉は緊張します。光を浴びていないときに比べ、青の光は1.1倍、緑1.2倍、黄色1.3倍、橙色1.6倍に筋肉が緊張します。そして最大の赤では、2.8倍にも緊張します。この色による緊張を、トーナス効果と呼びます。大切なのは、光の色を目で見なくても筋肉が緊張すること。人は体で色を感じることができます。またベージュでは、筋肉の緊張はありません。部屋にベージュを多用すると、リラックスしやすい理由です。色を感じ、緊張する人。強烈な原色で彩られた情報が、今日もテレビから流されています。見なくても緊張する色を、常に見続けるとしたら。なぜ私たちは疲れているのか。その理由は、今も私たちの目の前にあります。
2009.06.03
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私たちは、常に試されています。「宮崎県串間市幸島で、ある猿がイモを洗って食べるようになりました。他の猿もそのまねを始めます。そして猿の数が100匹を超えた時、その日の夕方には、突然に群れの猿全体がイモを洗い始めたのです。更に驚くことに、地理的に離れた高崎山の猿の群れまで、イモを洗い始めたのです。」これが有名な「100匹目の猿現象」です。1979年にライアル・ワトソンが、著書「生命潮流」で発表した発見。ライアル・ワトソンは9個もの博士号を持つ、有名な学者。日本でも大きく取り上げられ、人にも同じ現象があるのではないかと注目されました。しかし著書でワトソンが引用した河合雅雄の論文には、その発見はありません。そしてワトソン自身も、この現象が全くの捏造であることを認めます。ワトソンは他にも「グリセリン結晶事件」などの捏造も起こした、疑似科学者でした。人は容易に、権威にだまされるもの。信じる人がある数を超えると、誰もが出典を確認せずに信じてしまう。この事件で分かったこと。「100匹の猿現象」がなかったこと。「100人の“ヒト”現象」はあったこと。今も宮崎県串間市幸島には、「百匹目の猿現象発祥の地 記念碑」が海辺に寂しくたたずんでいます。ちなみに当時の幸島には、59匹の猿しかいませんでした。【記念碑の写真】 百匹目の猿現象発祥の地 記念碑【過去の日記1】 栄光の光に あこがれて -科学者の光と闇-【過去の日記2】 魅了する その輝き ―長岡半太郎―【過去の日記3】 ほたる、はかなすぎて ―渣蛍線―【過去の日記4】 見えないものが見えるとき -病的科学 N線-
2009.05.11
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はてしない争いが、生み出したものは。スクリューで推進される、現代の船。しかしその昔は、船の側面に付けられた水車で進む外輪船でした。1845年、スクリュー船「ラトラー」と外輪船「アクトス」が、綱引きで勝負しました。同じエンジン、同じ大きさの船でしたが、結果はラトラーの勝利。スクリュー船の効率の良さが示されました。しかしこの勝敗だけで、外輪船が消えたわけではありません。たとえば外輪には、横波で破損しやすい欠点もありました。ただ、決定的だったのは、戦争で判明した船の性能。1854年のクリミア戦争。イギリス海軍は、大損害を被りました。その原因は、むき出しの外輪を砲撃で狙われたため。スクリューは水面下に隠れ、争いを生き延びました。目立つものは、たたかれる。それは、ひとの世の宿命。そして進化は、しばしば争いによりうながされます。究極の進化をとげた生物、それが人類。まさに人類こそは、かぎりない争いにより生み出された、究極の猛獣なのです。
2009.03.18
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振動や音で発電する、振動発電が開発中です。振動や音で発生する圧力を電気に変える素子として、圧電素子があります。理系の人には、ピエゾ素子と呼ぶほうがわかりやすいかもしれません。圧力を加えると発電する圧電素子は、身近なところでは100円電子ライターに使われています。電池を使わず、押すと火花が飛ぶ、あの仕組みです。私は以前、100円ライターを分解し、圧電素子の発電力を“体感”しました。痛いのなの。心臓が止まりそうでした。きっと皆さんも、経験があることでしょう。2006年、この素子を組み込んだ「発電床」を東京駅の改札口に設置しました。60kgの人が2回足踏みすると、0.1~0.2ワットの発電力。ピーク時は766キロワットの発電を達成しました。しかし駅の設備用には、まだまだ不足です。イルミネーションなどには、可能かもしれません。NTTは「発電靴」を、2010年に向けて実用化検討中です。これは靴に小型の水力発電タービンが組み込まれいますが、圧電素子を使う可能性もあります。携帯電話やiPodなら、歩き続ける限り発電量は十分です。振動力発電は、振ると光るライトなど、小型のその場発電用に魅力があります。携帯電話の音声発電、振力リモコン、釣り用の光るルアーも開発中。高速道路での騒音センサーなどにも、可能かもしれません。無駄に捨てられる、振動や騒音。それらが発電に役立てば、すばらしいことでしょう。電池レスの時代の到来を、願って止みません。【参考】 速水浩平,「振動力発電のすべて」,日本実業出版社,2008年,173P
2009.02.22
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月日の経つのは、早いもの。1年、 365日。365という数は不思議な数。365 =10×10+11×11+12×12 =13×13+14×1411から14が綺麗に並びます。月日と言えば、伝説の美女、小野小町。美しい彼女は、多くの求婚を受けました。特に深草少将は、がんばります。根負けし、100日間通えば結婚してもよいと、小野小町は答えます。懸命に通い続ける、深草少将。しかし残念なことに、99日目に病で亡くなります。小野小町は生涯独身で暮らし、少将を思い出し100になる計算に親しみます。それが「小町算」と呼ばれるもの。それは、1~9の順番を変えないで、計算結果が100になるようにするもの。例を挙げましょう。123-4-5-6-7+8-9=10012-3-4+5-6+7+89=100あれほど拒んだ、少将を懐かしむ小町の気持ちは不思議です。それは、小町算の不思議さ以上に。月日をめぐる、数の不思議。さらに不思議な、女性のこころ。数の謎は解けたとしても、こころの謎は永遠になるのでしょう。
2009.01.27
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見えない力に決められる、私たちの未来。天空に広がる、数多の星。しかし宇宙には、「目に見えない何か」があります。その目に見えないものは、ダークマター。光学的に見える星は、宇宙のわずか5%程度。大半は、目で見えないダークマター。ダークマターは、ブラックホールやニュートリノと考えられますが、正体は不明。それらは大きな塊となって分布することが、確認されつつあります。そしてさらなる宇宙の謎、ダークエネルギー。ビッグバン以来拡張を続ける宇宙。その広がるスピードは加速していることが、近年分かりました。この加速させるエネルギーが、未知のダークエネルギー。見えないけど存在する、宇宙の25%程度のダークマター。そして宇宙70%を満たす、未知のダークエネルギー。ダークエネルギーが存在するなら、宇宙は加速を続けます。そして星々は、飛び散るかもしれません。無限の彼方に、互いを見ることもできないくらい離れて。宇宙の5%以下しか見ることができず、暗黒の彼方に、私たちは飛び続けています。ビッグバンに始まり、100兆年以上先に四散していく宇宙の大爆発。その大爆発の中の、一瞬にもならない、私たちの一生。きらめいて、ふるえるように、そして消えてゆく。でもたしかにある、私たちの一生。
2008.11.23
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にほんブログ村 たしか昔の漫画「銀河鉄道999」に、「鉄喰い虫」が登場したと思います。SF漫画のこの作品では、鉄を食べるバクテリアが銀河鉄道車両を食べます。荒唐無稽にも思われる話ですが、今や現実となりつつあります。野いちごさんからもコメントがありましたが、金属資源の精錬に「バイオ・マイニング」という手法が検討されています。バイオ・マイニングは、鉱石中の金属を食べる微生物を使って金属を取り出す方法。例えば、世界の銅の80%は黄銅鉱に含まれます。しかし黄銅鉱は銅の含有率が低いものが多く、銅の抽出も難しい。そこで銅を食べる「魔法の虫」を使って、銅を取り出そうというのです。すでにバイオ・マイニングの開発は進行中。月での資源採掘にも、バイオ・マイニングは必要な技術。金属を食べる魔法の虫。漫画では列車を食べる害虫でしたが、これからの私たちには益虫です。むしろ、微生物からさえも金属を奪う、その貪欲な人類こそが、最悪の「鉄喰い虫」なのです。【新日鉱ホールディングス】バイオ・マイニング【過去の関連日記】そのサイボーグの能力は 鉄の鱗 ―スケーリーフット― < ↓ ランキングクリックはこちらから > にほんブログ村
2008.11.09
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夜空に忽然と輝くほうき星。1682年、イギリスの天文学者エドモンド・ハレーは、夜空に現れた巨大彗星に注目しました。過去の観測記録との照合から、その彗星の回帰周期を割り出します。その周期は、76年。後にハレー彗星と呼ばれる彗星でした。何度も地球に接近したその彗星は、地球の歴史を見てきました。紀元前の史記にも記録を残し、バビロニア文明も見てきました。日本書紀にも記録を残し、礼拝堂の壁画にも描かれます。人々の歴史を見てきたハレー彗星。その周期は、76年。あまりに長すぎるその周期。エドモンド・ハレーは、次の接近を1758年と予測しました。しかし、彼はその最接近を見ることなく、85歳で没します。再接近まで、あと16年。とても無念なことだったでしょう。次の地球接近は、2061年夏。その時、ハレー彗星は何を見るのでしょう。ただひとつ言えるのは、わたしはその彗星に、きっと再会することは、もう“ない”ということ。
2008.10.29
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高松塚古墳の壁画に、カビが生えたこと。その原因を、修復の問題とする報道がされています。修復はアクリル樹脂を使って行われました。樹脂には、カビが生えることも当然あります。しかしカビが生えにくいのもたしか。当時の修復は、間違っていなかったとは思いますが。最近では、抗菌性アルカリ樹脂もあります。銀の抗菌性を期待して、樹脂中に銀を含有した樹脂です。この樹脂のカビ予防も完全とは言えませんし、それ以上に問題があります。それは銀特有の黒変による樹脂の変色。変色する樹脂は、とても壁画の修復には使えないでしょう。」今は、いかに壁画を修復するかが大切です。何事も、予期できること、できないことがあります。いかにその後の対処をするか、それが最も大切なこと。高松塚壁画、アクリル樹脂がカビ招く? 壁画修理に使用 (asahi.com 2008年10月1日9時27分)カビなどが原因で劣化した高松塚古墳(奈良県明日香村、7世紀末~8世紀初め)の極彩色壁画について、壁画修理に使ったアクリル樹脂がカビ発生の原因になった可能性のあることが、東京文化財研究所の調査で明らかになった。アクリル樹脂は文化財の漆喰(しっくい)や塗料の剥落(はくらく)止めの修理に広く使われており、今後の文化財保存策に影響を与える可能性もある。 専門家でつくる「高松塚古墳壁画劣化原因調査検討会」が30日開かれ、修理を指揮している東文研保存修復科学センターの川野辺渉・副センター長が報告した。 高松塚古墳壁画の修理には1976~01年にアクリル樹脂が使われた。過去の作業日誌を分析したところ、78~81年の修理では、樹脂を塗った同じ場所から1、2カ月後にカビが発生している事例が多数確認された。このため実験で樹脂を湿度100%の環境下に置くと実際にカビが発生したという。カビの種類は現時点では特定されていない。川野辺副センター長は「不純物か、樹脂表面の水分が影響した可能性がある。今後、詳しく調査を進めていきたい」と話している。
2008.10.06
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宇宙の形を解き明かす鍵となるとされるポアンカレ予想。「単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である」というその予想は、数学的意味を正確に理解することすら難しい。1904年に提案され、100年間解かれなかった難問。1億円の懸賞金がかけられたその難問に、多くの数学者が挑み、敗れていきました。しかし2002年の秋、数学界に奇妙な噂が流れます。インターネット上に、ポアンカレ予想の証明が現れたというのです。そのインターネット上の論文の筆者こそ、グレゴリー・ペレルマン、その人でした。多くの数学者が「悪夢」とすら感じた、世紀の難問の証明。今までその証明に取り組んだ学者すら、その解法を理解すらできませんでした。当然の様に、ペレルマンには、数学界最高のフィールズ賞が与えられました。しかし驚くことに、ペレルマンはその4年に一度しか与えられない賞を辞退します。しかも裕福とは言えないにも関わらず、1億円の賞金にさえ興味を示しませんでした。マスコミや、世間からさえも姿を隠した彼は、今は母親の年金で細々と暮らしています。なぜ、彼は賞を辞退するのか。なぜ、彼はポアンカレ予想を証明できたのか。その答えは、同じです。彼が数学に対して、あまりに純粋だったから。ただ、それだけのことなのです。【参考図書】 春日真人:100年の難問はなぜ解けたのか,日本放送出版協会,2008年,229P【関連日記】 フェルマーの最終定理
2008.09.12
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事故車両207系は、今も走っています。あの福知山線の事故以降、事故の要因はJRの体質にばかり目が向けられました。しかし転倒脱線の限界速度以下で、なぜ電車は脱線したのでしょう。その原因は、不明確なままです。脱線した207系には、3つの大きな弱点がありました。ひとつは、先頭車両にモータがないこと。電車の最大のブレーキは、モータ空転時の回生抵抗ブレーキ。モータ自身をブレーキに使います。そして空気ブレーキは、低速で働きます。先頭車両にモータのないJRのZ16編成は、ブレーキが弱いことで有名でした。阪急電鉄等の私鉄が先頭車両はモータ付きとするなか、JRは衝突時に高価なモータ付き車両が破損するのを恐れ、先頭車両はモータなしにこだわりました。ふたつめは、ボルスタレスという軽量構造。ボルスタ(橋梁)がない車両は軽量になる反面、左右の傾きが大きくなり、また重心も高くなります。そのため、207系は低速度での転倒脱線が起きやすくなっています。公表はされていませんが、日比谷線での207系の脱線事故の原因も、ボルスタレス構造にあると考えられています。事実、日比谷線での事故では、地下鉄に傾きにくくなる対策が施されました。みっつめは、空気ダンパの耐久性。207系では車両の傾きを押さえるダンパは、空気ダンパ。福知山線脱線時の傾きは異常に大きく、一方の空気ダンパが破裂した可能性があります。乗客も、それを裏付ける異常振動を感じています。事故の原因が明らかでないまま、JRはひそかに先頭車両をモータ付きに変えました。しかしボルスタレス構造は、今でも新幹線を初めとしたJRの主流です。一方で、阪急,京阪,京浜急行などの私鉄は、ボルスタレス構造はほとんど採用しません。そしてこの事実を語ることは、今ではタブーとされています。技術的検証を忘れ、JRの体質や日勤教育などの精神面にばかり注目する日本人。その精神面を重視し、科学的分析を忘れる様は、敗戦した太平洋戦争中と変わりません。ボルスタレス車両は走ります。軽くまるで空を飛ぶように、高速で。多くの恐怖を載せたまま。【参考図書】 川島令三:「なぜ福知山線脱線事故は起こったのか」,草思社,(2005年)203P【参考】 「ボルスタレス台車と尼崎事故」
2008.09.05
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あまり触れてはならないお話を。マイナスイオンで健康になる。この宣伝文句を、知る人は多いでしょう。ある家電メーカの製品は、エアコンからマイナスイオンが出るそうです。空気中のイオン、これは何でしょうか。たしかに雷などの放電下では、負の大気イオンが生じることはありますが、これは埃などですぐに中和されます。もちろん大気イオンは健康に良い作用はなく、マイナスイオンとも呼ばれません。大規模な放電下でもあり、むしろ健康には悪いでしょう。有毒なオゾンが発生する危険すらあります。マイナスイオンとは、その存在すら立証されていない“あやしい”ものです。滝や森林など、水蒸気が多い大気では、水滴中にマイナスのイオンはあるかもしれません。もし本当のマイナスイオンを浴びたければ、高湿度のじめじめした空気の中で、べたべたに濡れるのが良いでしょう。そのあやしさにも関わらず、マイナスイオンを売りにした家電があります。売れるから、あやしくても広告する。しかし、UFOの存在などと同等の疑似科学のレッテルを貼られ、少しずつ製品は姿を消していっています。存在が否定されているマイナスイオン。それの存在を主張し、健康に良いとまで広告する日本の家電メーカ。今と問われているのは、日本のメーカの誠実さです。【ウィキペディア】 マイナスイオン
2008.08.20
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卓越した才能を持ちながら、ドーピングにより消えた選手は多くいます。ベン・ジョンソンのドーピング事件は、誰もが記憶しているでしょう。100mの世界記録と共に、彼の選手生命はドーピングで絶たれました。フローレンス・ジョイナーは、100m走など3つの金メダルを出しました。その後、ドーピング疑惑が起きますが、決着をつけず引退します。男性ホルモン投与の疑惑はありましたが、彼女の世界記録は残りました。金髪の美しいカトリン・クラッべ。彼女には美貌の短距離選手として、多くのスポンサーがつきました。ジョイナーと違い現役引退を拒否した彼女は、ドーピング検査で疑惑が強まります。出場停止、スポンサー契約の解除。数十億のスポンサー料とともに、彼女も全てを失います。ドーピングは、人の体に深刻なダメージを残します。ホルモンバランスの異常や、高血圧、心臓病など。自転車競技中に死亡したイエンセン選手。彼は血管拡張剤の使用により、循環器系の異常で命を落とします。ドーピングの副作用では、虚血性心不全などの死亡例が多くあります。それでも、なぜ人はドーピングに走るのか。金メダリストに与えられるスポンサー料は、人を惑わすほどに高額です。ベン・ジョンソンを、こう評した人がいます。「ジャマイカから来た貧しい移民少年の周囲は、いつの間にかカネで埋め尽くされていた。」記憶に新しい金メダリスト、マリオン・ジョーンズ。彼女もドーピングを認め、メダルも記録も失いました。2008年3月に6ヶ月の懲役で収監された彼女は、今年の北京オリンピックを刑務所で迎えています。光の陰には、あまりに暗い闇が潜んでいます。そして、いくつかの事件は、そのまま闇に葬られます。真実を、こころのうちに秘めたまま。1998年、ジョイナーは「心臓発作」により、わずか38歳で急死しました。【参考】長井辰男,柳沢裕子:「薬まみれの英雄たち」,メトロポリタン出版,(1996年),205P
2008.08.12
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オリンピックのサッカーは残念でした。科学の世界でサッカーといえば、フラーレンを思い出します。炭素原子がサッカーボールの形に結合したフラーレン。その面白い形や、化学的な安定性から注目されています。炭素原子が丸く結合したフラーレンは、原子の世界での協調を示していると思います。発見後、20年以上経ち、当初は難しかった大量生産や低コスト化も可能となりました。炭素原子がパイプ状に結合したカーボンナノチューブと合わせて、フラーレンの研究では日本も最先端を歩んでいます。スポーツのサッカーは敗戦した日本。しかし科学の分野のサッカーは、日本は優勝候補なのです。【参考】 フラーレン
2008.08.11
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花の色を決める色素、アントシアニン。花の色を変える紫陽花。その色は、色素アントシアニンによって決まります。酸性土壌では、アントシアニンはアルミニウムイオンと反応し青色に。アルカリ土壌では、赤色に変わります。青色ばかりの紫陽花が咲く土壌は危険です。極端な酸性土で、酸性水が浸透しています。青、赤の花が、混合して咲く土地が望ましい。青い薔薇にも、このアントシアニンが含まれます。薔薇に、青色を作るアントシアニンを遺伝子組み換えし、青い花を作りました。青い紫陽花は、危険な酸性土壌を教えます。今、私たちが見るのは、自然には存在しない青い薔薇。ふと、くだん(件)を思い出しました。半人半牛のくだんは、凶報を告げます。忽然と現れた、この青きくだんは、私たちに何を告げようとしているのでしょうか。【過去の日記】 あらゆる不幸を 予見して ― 件(くだん) ―
2008.08.09
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先日、リクエストもありました右脳と左脳の話をしましょう。右脳と左脳の話を書いた多くの本を読みましたが、確定した結論はない気がします。ただし、いくつかの事実はあります。レオナルド・ダ・ヴィンチが、鏡文字を書いたことは有名。鏡文字、つまり裏返しの文字は、内容を秘密にするためとも、左利きのためとも言われます。しかし、左脳にダメージを受けた患者や、文字を学び始めの子供が、鏡文字を書くことも知られています。右脳で文字を捕らえた場合に文字が反転し、その後に左脳で補正するために。鏡文字は、右脳の影響かもしれません。逆に右脳にダメージを受けた患者は、映像の全体を捕らえられなくなると言われます。細部を細かく描写はできますが、それが何の場面かが分からなくなります。右脳は、大きなイメージを捕らえる脳。失語症は、しばしば左脳のダメージによって起こります。言葉に関しては、左脳の働きが強い様子。イメージの右脳、情報整理の左脳。両者の働きは異なりますが、完全には分かれていません。必要に応じて、働きを補い合うことも可能です。得意分野を持ちつつも、助け合う脳の働き。私たちの内部でも、秘密の助け合いは、いつも続いているのでしょう。【夢をかなえる方法は ひとつではありません ― ステファン・J・キャネル ― 】 【あきらめる必要はありません ― トム・ハーケン ―】【不思議の国の 光と闇 - ルイス・キャロル -】
2008.08.03
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熱帯夜は、お酒を飲んで眠りたい。この暑さでも、お酒が飲めない下戸の人は気の毒に思う。お酒は熱帯夜を、忘れさせてくれるから。酒豪,下戸には、遺伝があります。しかも、欧米、アフリカなどには、下戸はほとんどいません。下戸は、アジアだけの特別な遺伝。アルコールを分解してできた、アルデヒドを分解できない人は、お酒が飲めません。アルデヒド分解酵素ALDH2には、2種類の遺伝子があります。アルデヒドを分解するN型と、分解できないD型。これは両親の遺伝で、NN型、ND型、DD型の3種になります。NN型は酒豪。しかしND型はNN型の6%しか分解できず、DD型はゼロ。つまりDD型は下戸で、お酒を飲むのは危険です。日本人では、40%がND型、4%がDD型。欧米、ロシア、オーストリアなどは、ほぼ全員がNN型。日本人は、世界中で最もお酒に弱い国民。そもそも日本には、初め縄文人がいました。縄文人はN型のみ。そこに突然変異したD型遺伝子を持つ、弥生人がやってきました。お酒に弱い弥生人。ちなみに私は、おそらくND型。つまり、縄文人+弥生人。躍動的な造形の縄文式土器。質素で実用的な弥生式土器。なるほど、私がどちらも好きなのは、縄文人と弥生人の遺伝を持つからですね。陶磁器好きも、遺伝のさだめ。ならば、自然のさだめに身を任せ、陶磁器を、コレクション、コレクション。
2008.07.26
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地球から50光年の距離にある、ケンタウルス座。そこには、ダイヤモンドの星があります。それは、ルーシーと呼ばれる白色矮星。直径4000キロメートルのダイヤモンドでできた星。10の33乗カラットに相当する、とてつもない大きさ。昔のアニメ、銀河鉄道999に、ガラスでできた星があったかと思います。このダイヤの星は、SFアニメも越えた現実。光速で50年の距離。いつかは、出会えるかもしれません。***14万ヒット到達、ありがとうございます。皆さん、お忙しい中のご訪問やコメントを、ありがたく感謝しています。14万ヒット目はゲストさんですが、ニアピンは次の方々です。139,999ヒット: LimeGreenさん140,002 ヒット: スコ家@雪女さん139,997 ヒット: たっちゃん5765さん本当に、ありがとうございます。また慌しいので、次回のお祝いは1万ヒット後の15万ヒットとさせて頂きます。これからもよろしくお願いします。
2008.06.30
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地図で、国を塗り分けましょう。隣り合う国同士が同じ色にならない様にするには、最低何色が必要か?答えはもちろん4色です。4色あれば、地図は塗り分けできる。これは分かっていましたが、その証明はできませんでした。そのため4色問題と呼ばれました。しかし1976年に、ようやくコンピュータを使った証明法で解決します。証明したのは、ケネス・アッペルとウルフガング・ハーケン。これ以降、四色定理となりました。では、さっそく地図を、塗り分けてみましょう。赤、青、黄、緑。青、黄、緑、黄、青、緑、赤。緑、黄、茶、紫、黒、・・・。・・・・。色鉛筆が足らなくなったようです。24色セットを買ってきます!
2008.06.27
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宇宙に浮かぶ人工衛星。その人工衛星から、地上をズームすると武器を持った犯人の顔が映る。スパイ映画に、よくあるシーン。しかしこれは、現実ではありえません。低高度の軍事衛星でも、映像の分解能はせいぜい15cm。つまり15cm四角のモザイク状の映像です。とても人の顔は、分かりません。これ以上は、大気の揺らぎ、一種の陽炎の影響で無理なのです。地球に空気がある限り、これが限界です。ハイテク兵器で起きる誤爆。民間人が巻き込まれ、傷つきます。しかしこれは、軍事衛星の科学的な理由ではありません。民間住宅に潜むゲリラの基地を狙い撃ち。それが「誤爆」の原因と、今日の本は述べています。つまり民間住宅は、初めから標的だったのです。今の兵器の、標的誤差は数メートル。「誤爆」で言われる、数キロメートルの誤差はありえません。ましてや高価な兵器データの入力ミスや、地図が古かったというアメリカの発表は。ゲリラは、民家に潜みます。そして標的も、民家なのです。確実に、ゲリラが潜伏したらしい地下室のみが、破壊された施設もあるほど。科学技術がどれほど進んでも、「誤爆」は起きるでしょう。人が真実を隠し続ける、その限りにおいては。
2008.03.14
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こころは遺伝する。一卵性の双子が、おどろくほど似た性格なのに気づくことがあるかもしれません。性格や癖が遺伝するという説があります。身体的な特徴は、もちろん遺伝します。親子の顔立ちが似るように。その遺伝した特徴は、その人の環境をつくります。たとえば大柄な人は、体を生かしたスポーツを始めやすくなるように。そしてその環境は、その人の“こころ”をつくるのです。「こころ」は遺伝する。この考えは、ともすれば優性遺伝につながる、危険な考え。しかし、大切なことを、忘れてはなりません。遺伝は、絶対ではありません。むしろ、後天的に変え得るものなのです。身長が低くても、プロのバスケット選手になる人もいます。障害があっても、優れた芸術家になる人もいます。むしろ、卓越した世界をみることができるのは、マイナスに見える遺伝要素を跳ね返したとき。マイナスの遺伝は跳ね返すことで、強い「こころ」が生まれます。私は、生まれつき右目がほとんど見えません。これは、両眼を使う立体顕微鏡が使えないということ。長時間の顕微鏡作業に、不向きということ。私のような職業では、致命的な欠点。そこで、私は顕微鏡を使わない、観察・分析を始めました。そしてそれは、私の初期の研究業績となります。強い「こころ」は、後天的にも作り得るのです。ヒトゲノムの解明で、ますます遺伝が重視される時代。しかし、その時代にあっても、まだ解明されないもの。それは、ひとの「こころ」なのです。
2008.03.11
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技術開発は、人のためを目指すもの。名古屋にいた頃、1994年、中華航空エアバスが着地失敗、炎上したことを憶えています。264名が亡くなる大惨事でした。原因は、自動操縦のモード時に、手動で操作したため。コンピュータが手動操作を妨害し、失速し、墜落しました。自動操縦優先の設計が、原因とされます。自動車の自動走行の開発では、この事故を教訓にしています。あくまで手動操作が優先し、自動走行は緊急の手動操作で解除されるのです。自動走行が可能でも、やはり自動車を運転するのは人間。安全を守るのは、やはり人間なのです。技術は人のためにあり、常に人が優先される。技術は人を助けるもの。それが現代の、日本の先端技術開発です。
2008.02.28
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冬の夜空は高く透き通り、小さな星までをも映し出す。あの空へ、ゆきたい。わたしは宇宙船にのり、そらに駆けのぼります。あまたの星がきらめく、あの宇宙へ。カプセルに入り、そして、無限の宇宙にとびだします。わたしは、地球の周囲をめぐります。人々の、喜び、悲しみ、怒り、夢、希望。すべてが、私の眼下に広がります。わたしも過ごした、懐かしい記憶とともに。しかし、あぁ、もう時がきました。星となる、その時が。わたしは流星となり、ふたたび地球に舞い降ります。わたしには、その声が聞こえます。流星のわたしに夢を願う、数知れぬ人々の声が。地上に舞い降りて、わたしは生まれかわります。宇宙から舞い降りた、新しいわたしとして。*宇宙葬は可能です。7gの遺骨はカプセルとともに宇宙に放出され、地球をめぐります。そして流星となり、地球に下りてくるのです。費用は105万円です。【宇宙葬】 「宇宙葬サービス」
2008.02.20
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音を聴き、その音源の位置を知ることができる人。それは、左右の耳の音の、わずかな時間差を認知して。音源が人の真横にあるとき、左右の耳に届く、音の時間差は0.6ミリ秒。つまり、わずか0.0006秒の差。しかし人は、そのわずかな時間差を聴き分けます。さらに音源が、人の前後に移動するなら、よりわずかな時間差の聴き分けが必要になります。しかし実際は、神経細胞はその時間差は、区別でできません。そこでたくさんの神経細胞で、音の検知を分業します。0.1ミリ秒差だけ反応する細胞。0.3ミリ秒差だけ反応する細胞。数千万のそれぞれの時間差にだけ反応する細胞。それら、たくさんの時間にだけ反応する神経細胞が、その役割が来るのを、ひたすら待ちます。私たちの耳は、無数の時間に限定された、神経細胞に支えられています。0.0001秒の一瞬の、断片的な時間の連続。私たちの世界は、刹那の連続。音源の位置を、つきとめて。一瞬の時に、きらめきを感じて。
2008.02.08
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イグノーベル賞の受賞内容を、あらためて拝見しました。イグノーベル賞は、風変わりな研究に対して与えられるノーベル賞のパロディ。例えば、ジャック・ベンベニストは、「水が知性的な液体で、ある出来事を覚えることができるという発見」に対して与えられました。さらに「水は記憶を持つだけでなく、その情報を電話線やインターネットで送信することもできるという発見」で、2回目のイグノーベル賞を受けています。もちろん、どちらも眉唾な発見です。 ロバート・マシューズの、「トーストはたいていバターを塗った面を下にして落ちることの実証」、ジリアン・クラークの、「床に落ちた食べ物を5秒以内なら食べても安全か」の研究などは、なんとも愉快です。これらの中で気になるのは、日本の受賞者。「たまごっち」は、「数百万人の仕事時間を、仮想的なペットの飼育に転換したことに対して」、「バウリンガル」は、「コンピュータによって自動的にイヌ語をヒト語に翻訳する機械の発明で、種のあいだの平和と調和を促進したこと」で、イグノーベル賞を受けています。ちなみに、今日の右下の商品は、「ごきげんニャンコのきもち」です。いずれも日本では話題になった製品ですが、海外では違和感があるようです。しばしば話題になりますが、海外では日本人のペットへの対応が異常に映るようです。ペットを人と同格に扱うことに、抵抗がみられます。昔の日本人は、眼鏡をかけて、カメラを持った姿で、海外の漫画に登場しました。いずれは、ペットを抱いた姿で日本人が描かれるようになるかもしれません。もしそうであれば、それを甘んじて受けたいと思う、動物好きの私です。「イグノーベル賞受賞者」
2008.01.28
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