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2008年10月06日
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本当は長い長い前ふりを書こうと思っていた。例によって、本の内容とは直接関係ないことで、私の経験のことを書こうと思っていた。
けれども、書こうとして書けなくなった。覚えていないということではない。もう2年半前になるけど、はっきりとあのときの会話や気持や風景は覚えていて、決して忘れない10分間ほどの時間だった。きっちり書けば軽く制限の5,000字を越える。書くことで、この本の本質も伝えることが出来るかもしれないし、私にも防備録になるし、父親が生きていた証にもなるかもしれない‥‥‥。父から病気のことを教えてもらったときのことである。

でも書けなくなった。不遜だと思った。馬鹿なことを考えていたと後悔した。

よってこの本のこの一節を書き写して、この本の紹介としたい。この本は、ガンで死んでいく人々のことを扱った連作短編集である。

その日のまえに

 そんな一週間を過ごしたせいか、実際に告知を受けてみると、自分でも驚くほど感情は平坦だった。冷静に事態を理解して受け止めているというより、感情のどこに爪立てればいいのかわからない。「胸にぽっかりと穴が開く」と言うのは、ただ言葉だけのものではないのだと初めて知った。


例えば、「潮騒」の主人公の男はこのように反応した。ひとりひとりに不幸は違う色でやってくる。小説だからこそ書けることがある。重松清以上に私にそのことが表現できるはずもない。不遜だったというのはそのことだ。

「電車のかなでは決して読んではいけない小説」と言うことで、テレビで紹介されたらしい。その通りだと思う。それに付け足していう。イオンショッピングセンターのフードコーナーのような人前では決して読んではいけない本である。






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最終更新日  2008年10月06日 23時28分49秒
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