再出発日記

再出発日記

PR

フリーページ

お気に入りブログ

大雪警報 New! はんらさん

『イラク水滸伝』(復… New! Mドングリさん

10/22-2:山形県・山… New! 天地 はるなさん

ベランダだより 202… New! シマクマ君さん

体感治安の悪化 New! 七詩さん

カレンダー

2016年07月26日
XML
テーマ: 本日の1冊(3696)
鼠、江戸を疾る.jpg
「鼠、江戸を疾る」赤川次郎 角川文庫

後表紙の編集者の解説は以下の通り。
「表」の顔は、「甘酒屋次郎吉」と呼ばれる遊び人。しかし、その「裏」は、江戸で噂の盗賊・鼠小僧。一介の盗賊に過ぎないが、正義とやらにこだわって、一文にもならない事件に首を突っ込んでしまう。それもみな、江戸が故郷だから。この町で暮らす人々の幸せを見るのが何よりも好きだから―。今日も妹で小太刀の達人・小袖とともに、ひたむきに生きる庶民を助け、力を振りかざす強きをくじく。痛快エンタテインメント時代小説。

「一介の盗賊に過ぎないが、正義とやらにこだわって」というところが、世の社会派時代小説とは違うところ。鼠は割と簡単に千両箱を盗むことができるので、生活には困っていない。しかも、そもそも法を破っているのだから幕藩体制下の法治主義からも自由である。幕藩体制を覆す野望は決して持たないし、持つはずもない。しかし、視線は常に庶民から離れないので、殿様も金持ちも間違っていると思えば、容赦なく罰するだろう。藩がお取りつぶしになれば、多くの家族が路頭に迷うのでどんな悪大名でも殺すようなことはしない。そのさじ加減が実によい。明らかに作者赤川次郎の分身だろう。

実は滝沢秀明主演のシリーズ1は見逃した。シリーズ2は全編録画したから、順番に観た。それで長い事積んどく状態だったこの本を読んだ。鼠シリーズの一巻目なので、7編の短編からなる。ちょっとお得な一冊である。鼠と相棒の妹があまりにも万能なので、ちょっと妬けてしまうが、今の時代、これぐらい明るく悪を討ってくれないと鬱ってしまう。実は赤川次郎の小説を読んだのはこれが初めて。ずっと読まず嫌いでした。ものすごく読みやすいけど読み始めると、その後ろには広大な海が横たわっているのを知っているのでできるだけこれぐらいにしたい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2016年07月26日 14時57分31秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書フィクション(12~)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな@ 自然数の本性1・2・3・4次元で計算できる) ≪…三角野郎…≫は、自然数を創る・・・  …
永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ @ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…

バックナンバー

・2024年11月
・2024年10月
・2024年09月
・2024年08月
・2024年07月
・2024年06月
・2024年05月
・2024年04月

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: