再出発日記

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2018年09月15日
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カテゴリ: 洋画(12~)

8月に観た映画は8本でした。二回に分けて紹介します。



「天命の城」
朝鮮王朝の戦争を描いたのは、これが初めてかもしれない。朝鮮半島は、常に大陸や日本からの侵略の歴史だった。しかし、朝鮮王朝は奇跡的にその独立を保って来た。何故独立を保つことができたのか?巧妙に世界の力関係を図り、それでも儒教の教えを守って決して「大義と名分」を失わなかったからだ、とおそらく韓国人は思っている。


しかし、それが危機的に脅かされることが何度かあった。その幾つかは、秀吉の侵略(壬申の乱)、朝鮮併合(朝鮮の植民地化)、そして「丙子の役」(清の侵攻)である。敵を打ち負かすことも起きずに、外交で危機を乗り越えたのは、おそらく「丙子の役」だけだろう。


先ずは王様の世界の力関係の見誤りがあった。籠城に最も適した退却のタイミングも逸した。その上で「大義と名分」を失えば、朝鮮王朝は瓦解するだろう。謝ることは、大義と名分を失うことなのか?否か?


「王様、彼らの言う大義と名分は、いったい何のためですか? まず生きてこそ、大義と名分があるのでは」


アメリカと日本と中国の力関係を図り、その独立を保とうとする現代韓国の、課題を見せた作品である。
(解説)
清の軍勢12万人に包囲された、1万3000人の朝鮮朝廷は、進むことも退くこともできない孤立無援の“南漢山城”に逃げ延びる。生き残る唯一の道は、清の臣従に落ちること。恥辱に耐えて民を守るのか、大義のために死を覚悟で戦うのか。同じ国への忠誠を持つ、二人の家臣の異なる信念の闘いの末に、未来のために下した王の決断とは―。

リーダーである王の決断、臣の覚悟、そして民の平和。切迫した逆境で起こる、三人の男のスリリングでドラマティックなぶつかり合い。国の天命を背負った彼らの誇り高き生きざまは、「いま、なにが民衆のための選択なのか」というテーマを我々に鋭く突きつけ、380年余りの時を経た現代社会に、深く共感できる大切なメッセージを伝えている。

朝鮮歴史上最も熾烈な「丙子の役」と呼ばれる闘い。その最後の47日間を、5カ月にも及ぶ極寒の中でのオールロケ―ションを決行し、初めてスクリーンに描いた感動の歴史大作。

最高のキャスティングとスタッフが集結!
そして、坂本龍一の音楽が奏でる感動の旋律。
清との和平交渉を突き通す大臣ミョンギル役には、『王になった男』以来の歴史時代劇の主演となるイ・ビョンホン。常に冷静沈着な善意のキャラクターを高潔に演じ、平和への熱い想いを深い演技力で伝える。大義と名誉を重んじて、徹底抗戦を貫くサンホン役には、『哀しき獣』など骨太なカリスマ性を魅せる、時代劇初出演のキム・ユンソク。激しく対立する大臣たちの間で苦悩する朝鮮の王を、パク・ヘイルが演じている。監督は『トガニ 幼き瞳の告白』のファン・ドンヒョク。音楽は世界的巨匠、坂本龍一が韓国映画を初めて手掛け、現代的なシンフォニーに韓国の伝統音楽を取り入れ、物語の普遍的な感動と迫力を重厚なサウンドで盛り上げる。

(実際の歴史)
当時の時代背景
1608年に即位した光海君は、外交が巧みだった。当時、中国大陸では、長く統治していた明と新興の後金が激しく争っていたが、光海君は両国と戦略的な二股外交を展開して、朝鮮王朝の領土を守っていた。

 しかし、光海君は1623年にクーデターによって王宮を追放された。クーデターを主導した仁祖が代わって即位したのだが、彼は明に追随して後金を卑下する外交を展開した。これが後金の怒りを買い、後金は1627年に大軍で攻めてきた。

 朝鮮王朝は武力で後金に歯が立たなかった。仁祖は都の漢陽を捨てて江華島に避難した。そのうえで、講和会議を重ねて後金の怒りを解こうとした。条件は後金を支持することだった。

 従来から朝鮮王朝は明を宗主国のように崇めていたのだが、その方針を変更せざるをえなくなった。それを条件に、後金は大軍を引き揚げた。

 しかし、仁祖は後金と交わした講和条件を守らなかった。

 怒った後金は国号を清と変えた後、1636年12月に12万の大軍で再び攻めてきた。またもや仁祖は江華島に逃げようとしたが、すでに清の大軍が迫ってきており、漢陽の南側にある南漢山城に避難するのが精一杯だった。

 1万3千人の兵と一緒に南漢山城で籠城した仁祖。その間に、清の大軍は漢陽で略奪と放火を繰り返した。 民衆は悲惨な状態になった。観念した仁祖は籠城をやめて、1637年1月に漢江のほとりまで出てきて、清の皇帝の前で額を地面にこすりつけて謝罪した。

 朝鮮王朝が始まって以来の屈辱だった。

 そればかりではない。莫大な賠償金を課せられ、数十万人の民衆が捕虜となり、仁祖の息子3人も人質として清に連れていかれてしまった。

 仁祖の失政が前代未聞の惨状を招いたのである。

2018年8月2日
シネマ・クレール
★★★★

http://tenmeinoshiro.com/info/



「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」
いつもの通りのミッションでした。美女が3人出てきて、「あり得ない」展開から「あり得る」結論に至る「安心の展開」を遂げるという意味ではまあ安定のドル箱でしょう。でも、もうトム・クルーズはあんなアクション出来ないだろうから、代替わりすべきではとも思う。いや、そうなればこのシリーズも終わりだ。終わらすべきだ。


これでレベッカ・ファーガソンは、IMFのメンバーになったという認識でいいのかな。


(STORY)
盗まれたプルトニウムを用いて、三つの都市を標的にした同時核爆発の計画が進められていることが判明する。核爆発阻止のミッションを下されたイーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるIMFチームは、犯人の手掛かりが名前だけという困難を強いられる。タイムリミットが刻一刻と迫る中、イーサンの行動に不信感を抱くCIAが放った敏腕エージェントのウォーカー(ヘンリー・カヴィル)が現れる。
(キャスト)
トム・クルーズ、サイモン・ペッグ、ヴィング・レイムス、レベッカ・ファーガソン、アレック・ボールドウィン、ミシェル・モナハン、ヘンリー・カヴィル、ヴァネッサ・カービー、ショーン・ハリス、アンジェラ・バセット、(日本語吹き替え)、DAIGO、広瀬アリス、森川智之、根本泰彦、手塚秀彰、甲斐田裕子、岡寛恵、中尾隆聖、田中正彦
(スタッフ)
監督・製作・脚本:クリストファー・マッカリー
製作:J・J・エイブラムス、トム・クルーズ
上映時間148分
http://missionimpossible.jp/sp/

2018年8月9日
movix倉敷
★★★★



「米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー」
故人のドキュメンタリーなので、証言と白黒フィルムと写真がずっと続く退屈なものになるかと危惧していたら、編集が上手く、しかも熱を帯びていて、まるで1人の半生を描く伝記映画のようだった。つまり、一つの事件が起きると、興味を引くようにカメジローの心情を日記等を使って描き、それを受けるように証言を入れて他人視点を入れてゆく。これはエンタメ小説の描き方だ。カメジローを主人公にNHK大河ドラマを作れば、それはそのまま戦後の日本を照射することになるだろう。彼の人生はかっこいい。刑務所に入れられて、数日のうちに刑務所の暴動を治め、病気で見殺しにされそうになり、出所の時には大勢の人に迎えられ、その日のうちに数万の歓迎集会で演説をする。正に映画になる、小説になる。私が力あるプロデューサーならば絶対作ります。即ち何が言いたいかというと、退屈しないいいドキュメンタリーだった。


「カメジローは神様のようだった」複数人が証言する。占領下の沖縄で、カメジローを聞くだけのために十万人が複数回集まったのは、今の沖縄の結集率さえ本土の我々にとっては驚嘆以外の何物でもないのに、凄いというしかない。本人のカリスマ性は、もっともっと掘り下げていい。映画やドラマがダメならば、腕のいい小説家がエンタメ小説を書かないだろうか?つまり、こういう映画や小説が日本で広く読まれないことが、日本の不幸なのだと私は思う。


「不屈」の言葉は、どのような経緯で那覇市庁舎に刻まれたのだろうか?今度行った時には是非訪ねてみたい。カメジローの生涯はまさに不屈な生涯だったが、娘さんが「カメジロー本人は沖縄こそが不屈なのだ、と言っていました」という言葉がとても印象的だ。元気な頃の翁長知事が何度も県民集会に姿を現す。翁長知事はカメジローほどのカリスマ性はなかったかもしれない。けれども、沖縄のカリスマ性は受け継いでいた。県知事選挙、頑張るしかない。カメジロー、翁長と続いた不屈の精神を沖縄は、今度も体現するに違いない。連帯支援していきたい。

(解説)本作は、「筑紫哲也NEWS23」でキャスターを務め、筑紫哲也氏の薫陶を受けた 佐古忠彦 初監督作品。作品の主旨に共感した 坂本龍一 による、オリジナル楽曲書き下ろし。さらに、語りには、名バイプレイヤー、大杉漣 が参加。

アメリカ占領下の沖縄で米軍に挑んだ男、瀬長亀次郎のドキュメンタリー映画。なぜ、沖縄の人々は声を上げ続けるのか、その原点はカメジローにあった━。

第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人"弾圧"を恐れず米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー。

JNNだけが持つ、当時の貴重な資料映像の数々をふんだんに盛り込んだTBSテレビが本気で製作した映画が遂に公開。

2016年TBSテレビで放送されたドキュメンタリー番組が、第54回ギャラクシー賞月間賞を受賞するなど高い評価を得ており、映画化を熱望する声を受けて、追加取材、再編集を行って映画化。沖縄戦を起点に、今につながる基地問題。27年間にわたったアメリカの軍事占領を経て、日本復帰後45年が経っても、なお基地が集中するなか、沖縄の人々が声を上げ続ける、その原点…。それは、まさに戦後の沖縄で米軍支配と闘った瀬長亀次郎の生き様にあった。JNNだからこそ保存されていた貴重な未公開映像やインタビュー、そしてアメリカ取材を交えて描き切る。

2018年8月19日
岡山市文化センター
★★★★



「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」

ビターズ・エンド配給らしく、予想とは違った。ハッピイエンドではないラスト。けれども、足立紳脚本らしく、爽やかなラストになっていた。


足立紳は「百円の恋」以来精力的に脚本を書いている。全てメジャー系の映画ではないが、今のところ大当たりはないものの外れがない。これは素晴らしいことだ。菊池のように、しゃべりすぎて浮いてしまうことがないよう、がんばってほしい。


足立紳は今のところ「不遇時代をなんとか挽回しようとする」主人公ばっかしを描いている。けれども、今回のもう1人の主人公志乃ちゃんは夢は「普通の高校生」というものだ。ここに出てくる「コンプレックス」を持っている3人は、みんな「空気が読めない」或は「空気に溶け込めない、溶け込みたくない」高校生ばっかしだ。そういう意味では、私もそうだった。高校生の時に連むことが苦手だった。社会人になっても、みんな車の話をするのが意味わかんなかったし、人事情報を気にするのが意味わかんなかった。けれどもそのおかげで‥、あ、まあいいや、展開し出すと墓穴を掘ることに気がついたのでここでやめるが、だから、ここの登場人物たちの悩みはそれぞれ真剣なのだが、多くの人には共感できるものだ。志乃ちゃんの吃音の会話を何度も何度も、言いたい事はわかるでしょ、予想できるでしょ、と聞いていると、監督はそれでも時間をかけてゆっくりと描く。結果、描いている事は単純なのに、いつの間にか2時間近くがあっという間に過ぎる。

クライマックスは、想定内の展開にせずに、ああいう展開にしたけど、その中の予想外の言葉、「言えないから自分の気持ちを他の言葉で誤魔化していたのは、私」、えっ⁉︎そうだったの‼︎ その他いろんな部分をそう見ることでまた違った風景で見える作品である。


(解説)
不器用な二人の小さな一歩。
悩みもすべて抱きしめて世界はかすかに輝きだす。

高校一年生の新学期。喋ろうとするたび言葉に詰まってしまう志乃は、自己紹介で名前すら上手く言うことが出来ず、笑い者になってしまう。ひとりぼっちの高校生活を送る彼女は、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。ギターが生きがいなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。文化祭に向けて不器用なふたりの猛練習が始まった。コンプレックスから目を背け、人との関わりを避けてきた志乃と加代。互いに手を取り小さな一歩を踏み出すが――。あの頃、誰もが抱いた苦悩や葛藤。戻れないからこそ現在を照らしてくれる、つたなくて、いとおしい日々。胸を打つラストに涙溢れる、傷だらけでまぶしい青春映画の傑作が誕生した!


全世代が感動、共鳴した
押見修造・人気コミック待望の映画化!
気鋭監督・湯浅弘章×脚本・足立紳(『百円の恋』)が瑞々しく繊細に描く

思春期の少年少女をモチーフに、独創的な作風で「惡の華」「ぼくは麻理のなか」等の傑作を生みだしてきた人気漫画家・押見修造。自身の体験をもとに描いた代表作「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」は、発表と同時に幅広い世代の読者を感動の渦に包み、大きな反響を呼んだ。待望の映画化でメガホンをとったのは、本作で満を持しての長編商業映画デビューを果たす気鋭・湯浅弘章。脚本を『百円の恋』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞など数々の賞に輝いた足立紳が務め、瑞々しい映像と繊細な脚本で十代の揺れ動く心の機微を映し出す。また、物語の舞台となる90年代の音楽シーンをリードした、ザ・ブルーハーツ、ミッシェル・ガン・エレファントなどの楽曲も登場、物語をエモーショナルに彩る。


注目を集める十代の実力派女優 南沙良×蒔田彩珠 ダブル主演!

本作では、次世代を担う同年齢の実力派女優がダブル主演を務める。志乃を演じるのは、現役モデルにして『幼な子われらに生まれ』に出演、女優としても注目を集める新星、南沙良。加代を『三度目の殺人』やドラマ「anone」などでの高い演技力が記憶に新しい、蒔田彩珠が熱演。思春期、真っただ中の二人が観る者の心震わす体当たりの演技をみせる。更に、志乃と加代の同級生・菊地を『帝一の國』『あゝ、荒野』と話題作への出演が続く萩原利久が演じるほか、奥貫薫、山田キヌヲ、渡辺哲ら、ベテラン俳優陣が脇を固めている。
http://www.bitters.co.jp/shinochan/sp/
2018年8月19日
シネマ・クレール
★★★★






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最終更新日  2018年09月15日 12時47分17秒
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