前回「次回予告」をしてから、間が空いてしまいました。お待たせして申し訳ありません。
『 子どもへのまなざし(続)
』
(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)
この本の内容のうち、付箋を貼ったところを具体的に読み返していく連載記事の第4回です。
今回は、予告通り「 人のいやがることをする理由 」というところからです。
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『 子どもへのまなざし(続)
』読書メモ4 (p96~)
( #の後の緑字
は僕のコメントです。)
・「 人のいやがることをする理由 」 (p96)
「こんなことをしても僕のこと好き」と愛情を確かめている。
親子関係の中で、小さいときから
見捨てられるかもしれないという、子どもにとっては、
おそろしい体験をしているのではないでしょうか。
いつも、親から捨てられるかもしれない、
どこか大切にされていないという
思いがあるのかもしれません。
・いつも愛情を確認していないと、安心ができない。
#僕自身にも、こういうところがあるかもしれません。
だれかれとなく、ということではなく、
ただ、だれか1人は、「必ずこの人からは愛されている」という保証は
ほしいのでないでしょうか。人間、だれであっても。
・いけないということは、その子どもにも分かっているのだから、
くどくどと叱る必要はない
。
「人のいやがることをするのはよくない」と
そっと伝えればいい
。 (p98)
#「そっと伝えるだけでは、なかなか解決しない」と
僕などは、思ってしまいます。(^^;)
しかし、だからといって「くどくど言ったから」といって、
これまた、やっぱり解決しないのでありました。
・ 欲求不満 によって生まれる攻撃的な感情 (p100)
だれもが、欲求不満になると 攻撃的 になる。
#これは、他の本に書いてあったことですが、
「攻撃的」になってしまったときに、
それが何から来るのか、その理由を探り、正体をつかむことが
大事なのだそうです。
「気づく」だけで、大違いなのだとか。
・欲求不満があるから向上心が出るという肯定的な側面もある。
・欲求不満になる2つの理由
(1)自分がこうしてほしいという、希望や願いが受け入れられないとき
(2)過剰な要求をされたとき
・親の「ああしてほしい、こうしてほしい」
「ああしなさい、こうしちゃだめだ」という 指示や命令の程度
が、
大きすぎる。
・ 子どもをおさえつけないでください (p108)
・厳しくしかったとしても、よくならず、かえって事態はわるくなる。
(この人にさからったら、どんな目にあうかということがわかれば、
子どもが相手のいやがることをしないだけ。
→ たえずこわい人がいなければ、ルールは守れない
ということになってしまいます。
●一見おさまったようにみえるかもしれませんが、
その子どもに、ますます人に対する不信感を、うえつけるようになる。)
#僕自身は、厳しさが必要←→優しさが必要、の2極の考えを
行ったり来たりしています。
今の考えでは、「集団」に対して「指導」する上では、
おさえつけるように見えるような厳しい「指導」が必要、という考えでおります。
ただ、なんとなくですが、「優しい←→厳しい」の2元論を超える、
もっと大きな枠組みで「厳しさ」や「優しさ」を捉えなければいけないのではないか、と思っています。
僕は今余裕がないので、
「先生の前でだけでも、いやなことをしないのであれば、それでOKじゃないか」
という、表面的な解決を求める考え(!)に陥っています。
でも、きっと、「本当にいい先生」ってのは、
そういう表面的なところにこだわらず、もっと大局を見ているものだし、
「先生の前でだけいい子」という裏側の怖さもよく知っているのではないかとも
思います。
・園でそのようなことをする子どもは、
本当は、親にむかってやりたいのに、
それができないので園でやっているのです。
・本当は、 子どもたちを自由な気持ちにしてあげて、
自主的にルールを守れる子にしなればいけない
わけでしょう、
それが育児や教育じゃないですか
。
・子どもの望んだことを、たくさん聞いてあげてください。(p111)
・要求や指示や命令は可能なかぎり小さくする、少なくする。
・能力があるとか、ないとかいうことではありません。
やる気持ちになれるような環境でなければできない。
能力がないんじゃなくて、やる気が起きないのでは。
=> そういう子には、子どものほうからの希望や欲求を、
たくさん聞いてあげる。そうすれば問題の解決は早い。
・なんでもいうことを聞いてあげようという気持ちで接すると、
今まで聞いてもらえなかった分を、どっと一時に要求してきます。
そのうんと大きい、どっとした要求を、
どれぐらいかなえてあげることができるか。
○そういう子どもたちは、 保育者に甘えることができれば、
それだけ小さい子や弱い子に対する、攻撃的なものは減ってくる
。
#よくわかります。
気持ちの交流がないところに、攻撃的な指導を入れるだけでは、
攻撃的なしわ寄せが、どこにくるのか、火を見るより明らかです。
反対に、気持ちの交流が進めば、攻撃的なところを見せなくても、
安心してそこに居ることができる(=居場所づくり)
・幼稚園や保育園(・小学校)でやれる限界:
他の子どもの欲求不満を誘発しないように、
他の子どもからみて、「何ちゃんえこひいきをされている」という気持ちを
感じさせないですむ範囲内で、なにができるか。
#僕は非常にこれを気にしています。
かなり気をつかっているので、かえってそれでしんどくなっていることも
あるのかもしれません。
ただ、気をつかうだけのことはあると思います。
ひとたび、「先生は何ちゃんをひいきしている」と思われた日には、
クラスと先生との関係が雪崩をうって崩れてきます。
経験上、そう思います。
非常に苦い経験です。
端的に言うと、「先生いじめか」と思うような状態にまで
一気に切り替わってしまうんです。
・基本的な対応としては、
子どもの要求をたくさん聞いてあげる、
話を聞いてあげること
。
(~『 子どもへのまなざし(続)
』p113まで)
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実はまだまだ抜粋引用していたのですが、非常に長くなってしまいました。
そこで、ひとまずここで切って、次回に回すことにしました。
次回は、「 保育者は親にどう接するか 」です。
それでは、また!
『 子どもへのまなざし(続)
』
(佐々木正美、福音館書店、2001、1800円)
☆ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 (^0^)
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