『だからこそできること』
(乙武洋匡・武田双雲、主婦の友社、2012/6、1300円)
本日が第3回。
第5章「苦手なことが見つからない」
以降最後までの内容から。
(第1回の読書メモは こちら
。)
第5章の乙武さんと双雲さんのやりとり、
乙武さんが「これもできるし、あれもできるよ」と言っていくたびに「え?まじっすか」的に驚いていくのが
めちゃめちゃおもしろいです。
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『だからこそできること』 3
(p103~最後より。
・以降の 太字
は本の内容。
顔マークのあとの 緑文字
は僕の個人的コメントです。)
■乙武:
・ パソコン はマネージャーより速い。
フツーに文字を打つこととか。
・ サッカー やるのも好き。
サッカーやっている動画をYouTubeにアップしている。
この本のタイトルって『だからこそできること』ですけど、
乙武さんって両手両足がないわけだから、
普通に考えて逆を思っちゃうじゃないですか、
「だからこそこれはできないだろう」って。
そういうことをことごとく覆される。
こういう、固定観念や思い込みを崩されるのって、衝撃的。
だからこそ、「知らなくちゃいけない」って思う。
知らないで、「こう」だと決めつけてることや、
そもそも考えようともしないことって、たくさんある。
「知る」っていうことは「教育」の入り口にしか過ぎないけれど、
まず「知る」ことだなあ、って思います。
ここには引用していないけれど、乙武さんは
「”常識”を覆したい」とも言われていて、
僕はそういう「常識を覆す」ことをたくさん知っていきたいし、
自分もそういう生き方をしてみたい、と思います。
今は誰でも簡単にYouTubeに動画をアップできるので、
そういう「こんなことできました!」っていうアピールがとってもしやすい。
僕も、サッカーとは違う分野で、そういうことをやってみたいです。
・ (小学校で担任をしていた時、)
僕はまず保護者との信頼関係を築くことに努めた。
よく電話をかけるようにした。
担任からの電話は普通、何かトラブルが起こった時にかかってくるものだけど、
僕は子どもの頑張りを伝えたくて、しょっちゅう電話をかけていた。
「○○ちゃん、今日ずっと苦手な逆上がりの練習をしていたんですよ」とか、
「〇〇君、今日は△△委員に立候補してくれたんです」とか
――結局、逆上がりができなくてもいい。
委員がほかの子に決まってしまってもいい。
僕は結果だけでなく、その子の頑張りや意識の変化を伝えたかった。
結果だけなら、通知表で十分だから。
乙武さんが「結果よりも過程」を大事にされていたことが
伝わってくるエピソード。
僕の場合は「学級通信」でそういうことを伝えようとしていたけど、
電話もわりとよくしていました。
子どものがんばりやすてきなことについては、それをお話しするのも
教師の楽しみの一つで、
「あ、これは知らせなくっちゃ」ってウキウキしちゃう。
これが逆になると辛いですね。
イヤなことやダメなことばかり目について
「これは連絡しなくちゃいけない」って場合。
もちろんそういう場合もあるから、そういうときは気が重い。
自分自身の心がけ次第で、
子どもがいいところを発揮できるか、
ダメなところを見せてしまうのかが変わってくるので
そういう面では教師のかかわりってホントに重要だなと思います。
保護者に子どものいいところをどんどん伝えられる教師って、ステキです。
■双雲:
・不況で大変→「だからこそできること」
仕事で失敗した→「だからこそできること」
失恋した→「だからこそできること」
って具合に、 いろんな言葉の後にふりかけのように
「だからこそできること」をかけると、
不思議と前向きになれたり、やるべきことが見えてくる 。
・乙武さんはたぶん、子どもの頃から環境的にそれを考えざるをえなかった。
「乙武洋匡だからできること」を考えて生きてきたから、
その思考に行っている。
だから、「みんなちがって、みんないい」って言えちゃう。
・不満がある人って、他人の基準で生きちゃうんじゃないか。
他人の目をつい気にしてしまう。
・僕、スゲー気にしいです。
だから、ブレるんです。
・乙武さんと出会って気づいた。
他人によく思われたい、嫌われたくないっていう気持ちが、
僕、強かったってことに気がついたから、最近、楽になった。
嫌われてもいいとか、好かれなくてもいいと思い始めたら、
すごい楽になった。
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このお2人の話は、タブーが全然ないくらい、
本音トーク炸裂で、ここに紹介していない部分では
結構下ネタも言っていたりします。
読んでいて面白いと同時に、
最後に引用したところのように、
自分自身の気がすごく楽になる。
そして、「ダメな自分」も肯定して、
自分の「ダメなところ」も肯定して、
「そんな自分だからこそできること」を考えるようになる。
そういう意味で、これは悩める人たちにけっこうおすすめの本でした。
よかったら、手に取って読んでみてくださいね。(^0^)
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