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2014.11.29
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カテゴリ: 日記
 小売店にとってどれだけ在庫を抱えるかは、経営上とても重要だ。売れ行きが良い商品は豊富にそろえておかないとお客さんが満足しない。かといって、売れ筋になると思い込んで仕入れた商品の売れ方がさっぱりで、次の新商品を仕入れる資金やスペースがなくなったりすれば店の存続にかかわる。
 また、「そうは問屋がおろさない」という言葉がある。売れ筋の商品をしこたま仕入れて売ることができれば小売店は儲かるだろうが、そういう商品は問屋が十分な数を卸してくれない。他の小売店と取り合いになり、行き渡らないからだ。そこで問屋の中には、売れ筋と一緒に、売れそうもない「死に筋」の商品をセットで卸し、それでも仕入れてくれる得意先を優先するところも出てくる。
 そういう問屋が卸す人気商品を扱うお店は、お客さんの期待に応えようとするあまり、死に筋の商品を仕入れることも迫られる。かくして、問屋が持つ売れない在庫は小売店の売れない在庫に変身する。いつか、二束三文でさばくしか手がない商品となる。

 小売店が家族経営のお店だったら、社長である旦那の先を見る目のなさを奥様がなじり「暮らしが楽にならない」と嘆いて終わる話だ。では、この小売店が、社員のたくさんいる会社組織であった場合、どうなるだろう。売れない在庫を増やした担当者は、上司から厳しく文句をいわれる。不本意な形で担当を外される人も出てくる。

 売れ筋と死に筋をどう選別するか。とある大手コンビニチェーンのように、首脳がデイリー商品を食べてみて「まずい。撤去」と指令を出し、店の棚から瞬時に消えるというのは、意外と悪く無い話だ。チェーン本部が費用を肩代わりすれば、という条件付きだが(実際に負担しているらしい)。商品を売る側が、一消費者として食べてみる、飲んでみる、使ってみるというのは、とても重要だ。
 しかし、試しに消費する機会が少なく、世評により売れ行きが左右される商品の場合はどうだろう。消費者は商品の評判に左右される。評判が良く、実際に使ってみて良かった商品は売れ筋になるが、評判が乏しく、試す機会もあまりないような商品は死に筋になる。これは「犬が西向きゃ尾は東」というのと同じぐらい、自然ななりゆきだ。

 では、商品の評判はどこで生まれるのか。テレビ、新聞雑誌、インターネットの個人ブログ、SNSなどだろうか。伝道師が「これは100点満点」と宣言するとたちまち売れ行きがよくなり、売価が上がるかもしれない。増幅装置をかってでる、くだらないマンガ家なども出てくるかもしれない。

 話をまとめよう。問屋が死に筋の在庫を小売りに押しつける限り、小売りの担当者はつまらない思いをする。本当に良質の商品だと思って生産者から仕入れたのであれば、問屋が責任をもって、死に筋の商品を、消費者にとって魅力のある商品にする努力をするべきだと思う。
 個別の消費者にとってみれば、自分のところにまわってこない、誰か別の人が買うことになる売れ筋の商品のかわりに、死に筋を買うなんてことは、お人好しもいいところだ。せいぜい、売れ筋と死に筋をセットで買いますよ、という域にとどまる。1つの売れ筋にいくつも死に筋をつけて平気でいる問屋なんて、実に傲慢ではないか。調達の才能の有無が問われる筋の話であり、こういう問屋を消費者が気軽に称賛してはいけないと感じる今日この頃である。

※あくまで一般論。小売店に求められているのは商品をアピールし売る能力である、という考え方は今でも変わらず持っている。





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最終更新日  2014.11.29 22:55:21
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