全138件 (138件中 101-138件目)
しばらく更新できませんでしたが、皆様はどのようなお盆休みをお過ごしでしたでしょうか?私は今年はどこにも出かけず、その代わり仕事は何にもしないって決めておいてひたすらぐたぁ~って過ごしました。でも、こうした自堕落な過ごし方が一番心身ともにリフレッシュできるような気がします。ただ、この期間に大量に買い込んだ蔵書をひたすら読み漁ろうって思っていたのですが・・・あまりはかどりませんでした。読みづらいんですよね~、老眼で(涙)。こりゃ、メガネかわなきゃダメかな? 逸品堂のラベンダー・バタフライ史(そんなのあるのかぁ?)を語る上で絶対に欠かす事が出来ない個体が今日のこの個体です。以前から数回このブログで紹介してますが、あえて再登場させました。バンコクで仕入れたのが2006年の12月ですから、もう2年半近くも前になるんですね~。ラベンダー・バタフライをベースにしているには間違いないのですが、全身が見事にモザイク模様になってます。 後にも先にも、見かけたのはこの1個体のみです。仕入れた時から、今までに無いまったく新しい表現形であることは判っていたのですが、おそらく今後品種として固定されてくるだろうと考え、販売してしまいました。逸品堂スタートした時に、お気に入りの個体をストックし始めると、完全趣味に走っちゃうので「仕入れた個体は基本的に全部販売にまわす」って言うのを決めてたんです。うーん、もう二度と手に入らないって初めから判っていたら販売せずにストックしたんですけどね~(涙)。 ラベンダーに限らずこの様なモザイク模様って言うのをまったく見かけない事から、なんらかの突然変異だったんでしょう。なんとしてでも、次世代を採っておきたかったと今になってかなり本気で悔やんでます。
2009/08/16
コメント(0)
ついでと言ってはなんですが(笑)、サラマンダー・バタフライのバタフライバンドが太いタイプを紹介しておきましょう。体型的には前回の個体の方が数段上で、こちらはまだ若干幼児体型と言った所でしょうか。 やはりバタフライ系はホワイトバンドが太くなる程華やかな感じが増してきますね~。逆にバンドが細めの個体の方が整然とした美しさは感じられます。もちろん、どちらが良いと言う事は無く、あくまでも飼育される方のお好みでどうぞ。 当然の事ながら、今回の個体と前回の個体は作出ブリーダーが異なり、それぞれいつ行っても同じタイプのサラマンダーを作ってますから、これはブリーダーのポリシーって言うか好みなんでしょうね。ちなみに、前回の個体の作出ブリーダーの本業?はコンテストクラスのショーベタのブリーディングです。したがって、彼の所では頻繁にショーベタタイプとプラカットタイプのサラマンダーで交配がなされているようです。 その甲斐あって?彼のプラカットは実に美しい体型をしています。もっとも、以前彼のところで仕入れたプラカットタイプのサラマンダー同士でブリーディングしたら、変にヒレが伸びる子供が出てきた事がありますので、ショーベタ×プラカットも諸手をあげて賛成っ!って言う訳にはいかないようです。まぁ、単に鑑賞目的だけならまったく問題無しですけどね。
2009/08/12
コメント(0)
本来はレッド&ホワイトの範疇ではないのですが、ラベンダー・バタフライが出てきたついでにサラマンダー・バタフライの方も紹介しちゃいましょう。サラマンダー・バタフライとはボディがブルーで各ヒレの基調色がローズピンク、そしてヒレ先はホワイトのバタフライバンドと言う、絵に描いたような見事なカラーバランスの品種です。 実際、この3色が見事に発色している個体は本当に綺麗な物です。今日の画像の個体なんか、かなりのレベルだと思います。でも、少ないんですよね~、このレベルの個体が。ほとんどの個体はボディがブルーとレッドの中間的な色調です。正直、ラベンダーとサラマンダーを区別する明確な境界線は存在しません。この2つの品種のどちらとも取れるような個体がほとんどだと思って間違いないと思います。もっとも、バンコクのブリーダー達はこの2品種を特に区分していないようで、どちらもラベンダー・バラフライって呼んでます。 それと、この品種をサラマンダーって始めに命名した人のセンスにはある意味感動します。Salamanderと言えば普通に考えればサンショウウオ、ファンタジーマニアならばヒトカゲもしくは火の精霊って事ですから、いずれにしてもブルー系のボディのこの品種にはあまりフィットしてない気がします。むしろラベンダー・バタフライの方をブルー系のボデイの品種に、そしてピンク系のボディの個体をサラマンダーと、現在とさかさまにした方がより正しい道ってもんだと個人的には思ってます。もしかして始めはそうだったのが、いつの間にか現在のように逆さまになっちゃったんでしょうかね?
2009/08/11
コメント(0)
最近ラベンダー・バタフライに限らずバタフライ系の品種全般でよく見かけるのが今日紹介したようなタイプです。背ビレと尻ビレつまり上下のヒレのバタフライバンドが極端に太く、他のヒレのそれは細い物です。タイ人の好みの問題なのかどうかはよく判りませんが、ここに来てバンコクで見かけるバタフライの少なくとも3割くらいはこのバタフライパターンになって来ている様な気がします。 まぁ、現時点ではこれでも一応バタフライの範疇に入ってます。これで改良が進み、背ビレ・尻ビレがほとんど白一色になっちゃうと、正しくはバイカラーって呼ぶべき存在になるかもしれませんけどね。 品種の原型にこだわる方には納得できない改良?の方向でしょうが、個人的にはこれも別に有りだと言う気がしています。要はエンドユーザーの方々が自分の好みで選べばいい事であり、販売する側が「アレはダメ、これは良しっ!」って言う風に押し付けるやり方は好きではありません。・・・って言うより、自分がアマチュアだった頃にそんな事言われたら「本来癒しの為にやってる趣味の世界で、なんでとやかく言われなくちゃならんのだぁ~っ!趣味ぐらい自分の好きにさせてくれっ!!」ってわめいていたと思います。 勘違いしないでいただきたいのは、別にコンテストとか愛好会って言うものを否定している訳ではありませんからね。コンテストでは参加者が一定の価値観、つまりこの品種はこうあるべきって言う指針を共有していないと始まりませんから。それが無きゃ犬猫やランチュウなどの品評会なんて開催しようがありません。以前某ベタ倶楽部に所属していた際にコンテスト終了後に自分のベタが優勝できない事を、審査員の見る目が無いからだって騒いでいた人がいましたが「文句あるなら倶楽部になんて参加するなっ!」っていってやりたかったですね。もっとも当時はまだ学生の若輩者でしたから、そんな場面に遭遇してもひたすらにこやかに振舞ってただけですけど、それはそれで結構疲れる事でした(苦笑)
2009/08/08
コメント(0)
前述のようにラベンダー・バタフライといってもその色彩は千変万化です。今日の画像の個体は、ローズピンクと言うよりはむしろレッドと言える基調色をしています。ここまで来るとラベンダーじゃなくてレッド&ホワイト・バタフライと言うべきなのかもしれません。最近バンコクでは、この赤みの強いラベンダー・バタフライをよく見かけるようになって来ました。 このラベンダーのカラーバリエーションは、作出ブリーダー毎に見事に分かれています。つまり、「ローズピンクのラベンダーが欲しい場合は奴の所、レッド系ならあのブリーダー」と言うように狙い撃ちできるので、仕入れの際には結構楽が出来ます。やっぱり、彼らブリーダーにも好みって言う物があるようです。 もっとも、各ブリーダー常時販売可能なラベンダーを保有している訳ではありません。普通に考えれば毎月コンスタントに出荷した方がよいと思うんですが、3ヶ月おき位のサイクルで出荷しているブリーダーがほとんどです。別にラベンダーだけに言える事ではなく、すべてのベタに共通してますけどね。 多分、彼らは繁殖させた世代を市場に出荷するのに約3ヶ月かけるので、出荷時期にその中から種親を残しすぐにブリーディング、残りはすべて出荷。・・・って言うサイクルなんだと思います。おそらく、同じ種親で複数回つまり翌月もう一回ブリーディングって言う事はしていないと思われます。
2009/08/07
コメント(0)
レッド&ホワイトと言うカラー区分でレッドの範疇をピンクにまで拡大するならば、このカテゴリーでもっともポピュラーなのはラベンダー・バタフライと言う事になるでしょう。濃いローズピンクを基調に、ヒレ先がホワイトバンドで縁取られている非常に可愛らしく美しい品種です。数年前までは、ヒレの短いプラカットでは幻の品種だったのですが、いまではポピュラーな品種になりました。 濃いローズピンクなのになんでラベンダー??と言う疑問はさておき(笑)、この品種も非常に豊富なカラーバリエーションを持っています。今日の画像の個体は、まぁもっともノーマルなラベンダー・バタフライと言ってよいと思います。強いて言えば、もう少しバタフライバンドが太い方が好ましいかもしれません。 一応、バタフライ系はバタフライバンドがしっかり明瞭でしかも胸ビレにもちゃんとバタフライバンドが存在する個体が良とされてます。少なくともコンテストでは。でも、正直言うと個人的には胸ビレにホワイトバンドがあると少々うるさく感じるので、胸ビレはバタフライバンドが無い個体の方が好みだったりします。 現在ではバンコクでも非常にポピュラーな品種になりましたので、入手も容易です。しかも、メスもかなり簡単に入手できますから自家繁殖もOKです。ただ、メスに関しては綺麗なローズピンクの個体がなかなか見つからないのが残念です。
2009/08/05
コメント(0)
同じシルキー&レッド・マルチでも白がちの個体だとその雰囲気はがらっと変わります。前回の個体と今日の画像の個体は共に品種名としてはシルキー&レッドですが、全然違いますよね~。日の丸に馴染んだ我々日本人にとっては、今日の画像の個体の方がシックリくるんじゃないでしょうか。実際、カンボジアンタイプは軽視されがちですが、こちらのタイプは結構人気があるようです。 もっとも、作出難易度もこちらの個体の方がはるかに上なのか、バンコクでも仕入れ価格はこのタイプの方が全然高額です。多分、両親のどちらかにカンボジアン使うとその子供は大部分がヒレはほぼ赤く染まってしまうと思われますので、今日の画像の様な個体を自家繁殖で得たい場合は、ペアリングにはそれなりに気を使う必要があります。・・・って、オスはともかくメス親で、このタイプの作出に適した個体なんて我が国ではそう簡単に入手できませんけどね。 残念ながら、現時点ではプラカットのメスは結構入手が大変だと思います。理由は色々ありますが、バンコクでプラカットのメスはオスとほぼ同等の値段で取引されているって言うのが一番大きいと思われます。これがトラッドやクラウンテール系のメスなら、大型魚用の餌として1パックいくらで売られてるんですけどね~。作出の手間はまったく同じはずなのに、なぜプラカットのメスは高いんでしょうかね?
2009/07/27
コメント(0)
地色がアイボリーホワイトのカンボジアン系に換わって、最近のレッド&ホワイトの主流になりつつあるのが絹の様な光沢を持つシルキーホワイトの地色の個体です。ホワイトのバリエーションの作出順位から考えると、先にオペックやパステル系のホワイトが流行りそうなもんですが、なぜかいきなりシルキーです。 清楚で気品を感じさせるシルキーホワイトとレッドの組み合わせって考えれば、「これぞ日本人の心の原点っ!」ってな感じで物凄く美しいと想像しがちですが、結構問題点を抱えてます。それは、本来ピュアなレッドの発色を期待したい場所にもうっすらとシルキーホワイトのコーティングが施されたような個体が非常に多いって言う事です。 ベタに限らず魚の発色は、体表の何層かに分かれている皮膚の上に存在する色素胞によって表現されています。当然の事ながら下の層に存在する色素胞の発色はそれより上の層の色素胞によって大きく左右されちゃいます。どうも、シルキーホワイトのキラキラ感を構成している色素胞は赤色素胞より上の層に存在するようです。 そんな訳で、シルキー&レッドと言う品種に属する個体は、バンコクではそれこそゴマンと見かけますが、仕入れに値する個体となると意外と数がいないんですよね~。
2009/07/27
コメント(0)
ブルー&ホワイトの次と言えば、当然日本国カラーとも言える紅白パターンでしょう!一口にレッドと言っても、朱赤からダークレッド、そしてピンク系まで非常に広い範囲が含まれますので、ここではこれらはすべて「赤の一種」とみなして話を進めたいと思います(笑)。 レッド&ホワイトのもっとも古典的な品種と言えばカンボジアと呼ばれるもので、ボディがアイボリーホワイトで各ヒレは朱赤に染まります。その品種としての歴史は物凄く古いようで、かつてカンボジアで作出された事からこのネーミングになっているとされています。 以前はすべての品種で白と言えばアイボリーホワイトだったんですが、最近ではオペック・パステル・シルキーとさまざまなカラーバリエーションが登場してますから、純白とは言い難いこの手の白色はワンランク下に見られがちです。 バンコクでは非常にポピュラーなカラーリングなのですが、あらためて逸品堂の画像ストックを眺めてみると、典型的なカンボジアンは1個体もいませんでした。やっぱり、わざわざバンコクくんだりまで仕入れに出かけてカンボジアンをゲットしようとは思わないって言う事ですね。 仕方ないので、ボディがピンクホワイトに染まってますが、イメージ的にカンボジアに一番近い個体を紹介しておきましょう。この個体のボディやヒレをもう少し黄ばませた感じにすると、カンボジアンそのものになりますので、皆さんの頭の中でイメージする事で何とかしてください(笑)。
2009/07/26
コメント(0)
前回、プラカットでは真のブルー&ホワイト・バタフライは非常に希少と言いましたが、それじゃあ一体どんな個体なのかと言うと今日の画像がそれです。ヒレ先のホワイトバンドが明瞭で太さも均等、これぞ本当のバタフライって奴です。 でも、あまりにも体型悪すぎですね~(涙)、ヒレが小さ過ぎます。一体どんな種親使ったのでしょう?って思いたくなるような個体です。実は、この画像の個体は3年前にバンコクで仕入れた物なんですが、この時ブリーダーから仕入れた個体5尾がすべてこんな感じの、「色彩は満点・体型は0点」の個体でした。はっきり言って、これがブルー&ホワイト・バタフライじゃなければ絶対仕入れませんと言うレベルです。 ただ、この4年間位はほぼ確実に毎月バンコクに出向きその都度膨大な数のベタを見てますが、プラカットで「真のブルー&ホワイト・バタフライ」って確実に言い切れる個体はこの時の5尾しかいません。ショーベタやショークラウンでは別に珍しいカラーリングでもないブルー&ホワイトがなぜプラカットでは幻に近い希少な存在なのでしょう?うーん、はっきり言って謎です。確かにヒレの短いプラカットではバタフライパターンは作りにくいのは理解できますが、ラベンダーやサラマンダー・バタフライはそれなりに存在してますからね~。
2009/07/26
コメント(0)
ブルー&ホワイトと言う組み合わせとしては、前述のマーブルの他にバタフライもポピュラーです。もっとも、ポピュラーなのはショーベタやショークラウンの様なロングフィンタイプの改良ベタに関してであって、ヒレの短いプラカットではバタフライパターンと言うのはかなり希少な存在です。まぁ、ポピュラーなのはラベンダー、サラマンダー・バタフライ位な物です。おそらくは、ヒレが短い分ヒレの外縁部のホワイトバンドが形成されにくいって事なんでしょう。 ブルー&ホワイト・バタフライもその例外ではなく、プラカットでは本当に見かけません。1回のバンコク仕入れで1、2尾見つけられれば幸運って言えるレベルです。しかも、さらに問題なのが、そのほとんどすべてが本当の意味でのバタフライではないんです。例えば今日の画像の個体は「全身がブルーで、ヒレ先がホワイトバンド・・・ってこれブルー&ホワイト・バタフライでしょ?」って思いがちです。もちろんそうなんですが、実はこの個体はマーブル系なんです。頭部などに若干マーブルっぽい所があるのでよく見るとお判りだと思います。 マーブルの中には、ヒレ先がホワイトバンドになりやすい系統がいるので、その中で外見上バタフライに見える個体はブリーダー達はバタフライとして取り扱っています。でも、このタイプで同腹同士でペアリングさせれば、次世代にはかなりの割合で通常のブルー&ホワイト・マーブルが出現してくるはずです。 このマーブル由来のなんちゃってバタフライ(笑)と真のバタフライの区別はどうすればよいのかって?確実な方法はありませんが、ボディ(特に頭部)に若干でもマーブルパターンが存在する、ヒレ先のバタフライパターンの厚みが不均等で境界線が不明瞭である個体は、なんちゃってバタフライの可能性が高いと考えて間違いありません。もっとも、ブリーダーでもない限り、鑑賞面ではどっちだって何の問題も無いんですけどね(笑)
2009/07/24
コメント(0)
ブルー&ホワイト・マーブルを語る上で今やダルメシアン・マーブルを避けて通る訳にはいかないでしょう。ごく最近になってバンコクで出回るようになってきた系統で、その名の通りボディやヒレ(特にボディ)に、犬のダルメシアンの様にブルーやブラックの小点が散在するタイプです。今のところ流通量が少ない事と、清楚な外見から逸品堂でも非常に高い人気を誇ります。 このタイプより少し前に登場したマルチカラー系のダルメシアンとはまったく系統が異なるので注意が必要です。マルチ系のダルメシアンは、各ヒレにレッドやイエローの小斑紋が放射状にもしくは絞り模様状に散在するものでマーブルではありません。もっとも、理論上はダルメシアン・マーブルのボディに、ダルメシアン・マルチのヒレと言うマルチカラー・マーブルもありな訳ですから困った物です。最初にマルチ系のダルメシアンタイプが登場した時に命名した人も、後々マーブル系の「真のダルメシアン」が登場するなんて想像もしなかったんでしょうね~。今となってはマルチ系の方のネーミングも結構普及しちゃってますし・・・ それと、ダルメシアン・マーブルと言うのはマーブル系の中で特別な品種と言う訳ではなく、たまたま外見上そのようなカラーパターンになったに過ぎないものの様です。実は、この品種がバンコクに出回り始めてすぐに「この品種は絶対ものになるっ!」ってあざとく考えた私は(苦笑)、早速自家産ダルメシアン・マーブルの生産を狙い1腹子供を採っています。「ダルメシアン=ほとんどボディは白一色」な訳で、当然、白がちのペアリングをした報いって言いますか、生まれてきた子供世代はほとんどの個体が「体にブルーのマーブルパターンが存在しない、なんちゃってソリッド・ホワイト」になりました。もちろん、次世代になかなか見事なダルメシアン・マーブルも出ましたが、あまりにもハズレが多すぎ!これじゃ、商業ブリーダーはやってられないでしょうね。ちなみに、今日の画像の個体は我が家で繁殖させた自家産F1個体です。
2009/07/22
コメント(0)
さて、ブルー&ホワイトはマーブル系の基本中の基本と昨日書きましたが、実はこの品種に大きな変化が表れています。以前の個体は、地色のホワイトがクリームホワイトでその上にブルーのマーブルパターンが載っていると言う感じでした。昨日の個体がその典型です。しかし、ここに来てブルーがホワイトの上に載っているのではなく、同じ層に存在するかの様に感じられる個体が急増しています。しかも、ホワイト部分はより純白に近い物となっています。 今日の個体をご覧いただくと、顔の辺りにクリームホワイトの部分が少し残っているのがお分かりいただけるかと思います。つまり、地色のクリームの上に純白&ブルーが載っていると言う事になります。 もちろん、こちらの方が鑑賞面から言うとより美しくなったとは思います。ただ、以前のクリームホワイト&ブルーのタイプが市場からほとんど姿を消してしまったのは実に寂しい限りです。ベタの品種にサイテスみたいなものが存在するとすれば、確実に絶滅危惧品種に指定される事間違い無しです。人間不思議なもので、いざ旧タイプがいなくなると、そちらを懐かしがると言うか欲しくなっちゃうんですよね~(苦笑)。バンコクに仕入れに行く度、旧タイプ捜してますがここ数ヶ月仕入れに値するようなレベルの個体には出会っていません。
2009/07/21
コメント(0)
さてさて、前回までで一通り単色系のプラカットを紹介し終えましたので、今日からは多色系品種について紹介していきたいと思います。まずは、ブルー&ホワイトと言う組み合わせから。 この2色の組み合わせと言えば、一番代表的なのがブルー&ホワイト・マーブルでしょう。全身に地色とは異なるカラーの大理石模様が入る品種をマーブルと呼びますが、ブルー&ホワイトはその中でも基本中の基本とでも言うべき大切な品種です。まぁ、ブルーの発色がソリッド・ブルーの時に説明したように、ターコイズ・ロイヤル・マット・スチールと大きく分けたって4タイプありますし、それぞれの中間的な色調の個体も存在しますから、同じブルー&ホワイトでも、ずいぶんと雰囲気は違いますけどね。 ブルーとホワイトの比率は、これまた千差万別でほとんど全身ブルー1色で、頭の部分だけ白く抜けたモンスター・マーブルから、逆に全身ほとんど真っ白でボディやヒレにブルーの小さなスポットが散在するダルメシアン・マーブルまでよりどりみどりって感じです。 個人的にはどちらかと言うと白がちの個体が好みなのですが、繁殖の際に白がちの個体をペアにすると、次世代はブルーのマーブルパターンがまったく存在しない少なくとも見てくれはソリッド・ホワイトみたいな個体が多数出現しちゃいます。そんな個体がお好みで無い場合は、少なくともペアのどちらかはブルーの比率が全身の半分以上を占めている個体を選ぶ事をお勧めします。 また、マーブル系は成長と共に大きくその外見が変化する事で有名でこのブルー&ホワイトも例外ではありません。成長と共に全身からブルーのマーブルパターンが消えていく傾向の強い系統や逆に、どんどんブルーの比率が増大して行き最終的にはほとんどソリッド・ブルーみたいになってしまう系統もあります。もちろん、生涯変わらずに見事なマーブルパターンを維持してくれる系統もある訳です。ただ、困った事にどの個体がどのような色彩変化をするかは、外見からはまったく判断できません。特に、逸品堂のようにバンコクから仕入れている場合、無責任なようですがその個体の後々の変化は正直わかりません。これが、自分のところで幾代にも渡って累代繁殖させている系統ならば、かなり正確に判断できるんですけどね~。
2009/07/20
コメント(0)
さて、この辺りで単色系のプラカットは一通り紹介し終わった感じがします。次回からは、多色系品種についての紹介に移って行こうと思ってます。それにしても、今回みたいに、ある程度ボリュームのあるテーマ掲げると、ブログ更新の楽な事楽な事(笑)。何年間もブログ続けていると、題材探しが本当に大変ですからね~。 先ほど単色系は終わりって言いましたが、近い将来登場して欲しいって言う願いを込めて、今日はピンクを紹介しておきます。一口にピンクと言ってもローズピンクから淡い桜色まで様々なカラーバリエーションがありますが、なぜか改良ベタの世界では本当の意味でのソリッド・ピンクと言うのはまだ登場していないようです。・・・と言うか、私は未だこの目で見た事がありません。理由はよく判りませんか、現存する個体は程度の差こそあれ今日の画像の個体のように、ヒレとボディの色調が異なる、所謂バイカラーになってしまうようです。 今日の画像の個体は、過去に逸品堂に入荷したピンク系の中ではもっとも色鮮やかな個体でした。ボディの方は、やや濃い桜色と言うかアンズの花の様な淡いピンクで、各ヒレは濃く艶やかなローズピンクに染まって、実に綺麗な個体でした。ただ、ここまでボディとヒレの色調が異なると、やはりソリッドと言うのはチョットつらいでしょう。ピンク・マルチって呼ぶべきだと思われます。これはこれは非常に美しい系統ですが、やはりいつの日にかヒレとボディが同じ色調のピンクに染まった個体を見てみたい物ですね~。日本人の好みから考えると、ローズピンクより、桜色の方がより高い人気を得る事が出来ると思います。バンコクのブリーダーにも、事あるごとに「ソリッド・ピンク作ったら売れるぞぉ~っ」ってたきつけてるんですけどね~(笑)。
2009/07/19
コメント(0)
単色系のオレンジと言うのはショーベタやショークラウンでは決して珍しいカラーではありません。でも、何故かは判りませんがプラカットでは本当に見かけません。ほとんどが今日の1枚目の画像のように、ウロコにメタリックブルーの輝点が存在したり、ヒレ先がクリアに色抜けしたりしていて、これぞソリッド・オレンジって言う個体にはお目にかかっていません。うーん、なんでなんでしょうか?ショーベタなどで普通に作出されている訳ですから、そのカラーリングをプラカットに移行するのは、バンコクのブリーダー達にとっては物凄く簡単な事のはずなんですけどね~。 ただ、ソリッド・オレンジという品種は比較的よく似たソリッド・レッドに比べると今ひとつインパクトが弱い気がします。ショーベタでも、オレンジが出たての頃は結構人気ありましたが、今ではやっぱりソリッド・レッドの方が好まれているようです。ショークラウンでも同じような傾向が見られ、逸品堂で仕入れた際もその売れ方はソリッド・レッドに遠く及びません。そもそもオレンジと言うカラーは決して市場で人気が高いとは言えないようです。日本でも、特にプラカットではオレンジ系の品種はあんまり人気ありません。バンコクのブリーダーも、市場での売れ行きには非常に敏感ですから、プラカットのソリッド・オレンジがなかなか出てこないのにはその辺りが影響しているのかもしれません。 それと、2枚目の画像は単色系という訳ではありませんが、この先このコーナーで取り上げる事も無いかもしれないと考え、ここで紹介しておきます。ボディが原種に近い濃茶色でヒレがオレンジ色のバイカラーです。こちらは、ソリッドとは違いバンコクではちらほら見かけますが、あまり高い人気と言う訳にはいかないようです。もっとも、個人的にはオレンジ&ブラウンの組み合わせは結構いい線いってると思いますけど。
2009/07/18
コメント(0)
実はカッパーにはもうひとつ別の系統があります・・・って言うか正確には、よく似た別の品種があります。それが今日登場のタイプです。見た目はカッパーに非常によく似ていますが、こちらはヒレ・ボディ共にやや黒味を帯びたメタリックシルバーに染まります。おそらくは、カッパーとはその起源も異なると思われる系統なのですが、今の所この2つの品種を明確に分ける境界線と言うのがよく判らないので、逸品堂ではすべてカッパーと言う事で扱っています。 バンコクのブリーダー達も、今日のタイプもカッパーと呼んでますし、彼らの言う所の「ブラック・カッパー」と言う品種はこの系統とブラックの交配から作出しています。話が少々脇にずれますが、この「ブラック・カッパー」と「ブラック・ドラゴン」も厳密には異なる系統なのですが、どっち付かずの個体が多い為、こちらも逸品堂では「ブラック・ドラゴン」に統一してきました。 個人的には、個体ごとの差異を捉えて細かく別のネーミングするのはあまり好きではありません。極端な話、改良ベタの原種であるスプレンデンス種とインベリス種だって、交雑可能でその後その系統の累代繁殖が可能な訳ですから私に言わせりゃ同種であり、せいぜい亜種レベルの違いって事にすべきだと思っているくらいですから。だって、もしチワワとセントバーナードが改良品種だって事知らなかったら、この2匹が同種だって思います?外見の違いなんて、種の判別にはほとんど何の意味も無いと思います。じゃあ、どこで種の線引きするのさっって?前述のチワワとセントバーナードだってDNAに違いがあるから、アレだけ異なる外見を持っている訳で、DNAの相違では無理。個人的には、やはり交雑(この場合なら交配か)が可能で、次世代以降が累代繁殖可能な事がひとつの目安になると思ってます。あっ、この件に関してはあくまでも個人的な見解ですので、その筋の方からのご指摘や反論は結構でございます(笑)。 話が大きく脱線し(苦笑)種の定義まで拡大しちゃいましたが、とにかくそう言う思想の持ち主なんで、今日の個体は今の所カッパーと言う事にしておきます。
2009/07/17
コメント(0)
今日紹介するのはカッパーと言う品種です。英語のカッパー(Copper)が名前の由来だけに、各鰭には銅色の鈍い輝きがあります。全身は油粘土(笑)の様な灰青色がベースで、各鰭は前述のように光の当たり具合によって、赤みを帯びた銅色に輝きます。「ソリッド=単色系」と言う観点から見るとどうなんでしょう?ソリッド系とは言い難い部分もありますが、一応逸品堂ではソリッド系として扱っています。 と言うのも、このカッパーをベースにした品種が非常に多く、特にカッパー&レッド、カッパー&イエロー、カッパー&オレンジなどマルチ系品種が沢山いるため、本来のカッパーをカッパー・マルチとしちゃうと非常に判り辛くなっちゃうと思いまして。 華やかさと言う点では完全に他品種に後れをとってますが、精悍なイメージと言う点では間違いなくトップクラスです。その為か、特にプラカット愛好者の中にはこのカッパーを好む人が少なくありません。また、なぜかプラカット系では体型的に非常に優れた個体が多いのもカッパーの特徴のひとつと言えるでしょう。 ブルー系と同じく、このカッパーにもボディ全部が灰青色に染まるフルフェイスと、頭部だけが黒く染まるブラックマスクの2タイプが存在しますが、どちらもカッパーと呼ばれ特に区別されていません。
2009/07/16
コメント(0)
第4の単色系ブルーとして最近市場に出回り始めたのが今日紹介のマット・ブルーです。「マット(mat)=つや消し」と言う事から来たネーミングだと思いますが、その名の通り金属光沢の無いブルーです。スチールとロイヤルの中間的な色調と表現する事も出来そうです。何故かは判りませんが、最近のバンコクではブルーの主力となりつつあるような気がします。 このマット・ブルーの遺伝的な部分や他のソリッド・ブルー3品種との関係もよく判りませんので、今回バンコクから仕入れてきた1ペアを使って自家繁殖させて見ました。一応、マット・ブルー同士とマット(オス)×ターコイズ(メス)の2通りの交配をして見ましたので、3~4ヵ月後には何らかの結果が出るでしょう。 ・・・と、これで一応単色系ブルー基本4品種の紹介が終了した訳なんですが、前述の様にそんなに簡単に区分できる物ではありません。それぞれの中間的な色調の個体も多く、例えばある人が見るとターコイズと言える個体でも、別の人に言わせるとロイヤルなんて事もざらにあるでしょう。まぁ、あまり神経質に考えずにソリッド・ブルーって言う大きなカテゴリーに属していればそれでよしって言うくらいのおおらかな気持ちで接するのがよろしいんじゃないでしょうか(笑)
2009/07/15
コメント(0)
スチール・ブルーは4つの単色系ブルーの品種の中では最も地味な色調です。ネーミングから考えると「鉄のような青?」って言う事になりますが、実際には金属光沢は無く限りなくグレーに近いブルーです。カッパーに良く似ていますが、カッパーは地色があぶら粘土色(笑)なのと、各鰭に金属光沢がある点で区別できます。 非常に落ち着いたと言うか地味な色彩(苦笑)なのですが、なぜか現在ではブルー系の中では最も良く見かける品種となっています。理由は・・・うーん、良く判りません。ただ、プラカットの体色としては精悍なイメージを増長させる感じがして私個人としてはかなり好きなカラーリングです。 ちなみに遺伝子型はターコイズ(BB)、ロイヤル(Bb)そしてスチール(bb)、つまりスチール・ブルーは劣性ホモって言う事でペアリングの際にスチール同士で交配すると見事に子供達はスチールばっかりになります。また、当然他のブルー系の組み合わせでもスチールが出現する可能性があるわけで、実際昨日のターコイズ・ブルーの個体と今日の個体は同じ両親から生まれた同腹の兄弟だそうです。机上論で言えばロイヤル(Bb)同士の交配が、子供世代に3つのブルー系すべてが出現する可能性がある訳でお得って言う事になりましょうかね(笑)。 それと、スチール・ブルーのメスは全身にイリデセンス(金属光沢)がない事からブラックのメスとしてよく使われる存在でもあります。ソリッド・ブラック作出を狙っている人は傍系として常にキープしておく必要がある大切な品種でもあるんですよね~。そんな訳で?ブラック好きの私の所にはほぼ常時と言ってよい程この品種がキープされてたりします。
2009/07/14
コメント(0)
ロイヤルブルーと並びソリッド・ブルーの代表的存在なのがターコイズ・ブルーです。まぁネーミングはトルコ石の様な色調って事なんでしょうが、正確に言うとチョット違う気がします。表現が難しいのですが、トルコ石よりも透明感がありもっと深いブルーでもっと鮮やかなグリーンです(笑)。格調高いといったらロイヤルに一歩譲るかもしれませんが、その分艶やかさは一級品です。もっとも、ターコイズ・ブルーと一口に言っても青味の強い個体から、ほとんどグリーンと言えそうな奴までその色調は千差万別ですから一括りにするのはチョット間違っているかもしれません。 個人的には青味の強い個体が好みなのですが、最近ではプラカットだけでなくショーベタやクラウンなどでもその様なカラーリングの個体は少なくなり、どちらかと言えばメタリックグリーン系の個体が増えているような気がします。 このタイプでもロイヤル同様、以前はブラックマスクだったのが、最近の流行は完全に全身がターコイズ一色に染まるフルフェイスに変わってきました。何事にも正道を外れる方向に向かいがちな私は、当然ブラックマスクの個体の方が好きなんですけどね(笑)。 ちなみに、今日登場の個体はバンコクのコンテストブリーダーの作出したターコイズですが、完璧と言えるほど物凄いフォルムをしてますね~。体高のあるどっしりとしたボディと、均整が取れつつも最大限に広がった各鰭はプラカットの理想的体型と言っても良いものだと思います。尾鰭の軟条も4段階に分岐する最高レベルで、バンコクのブリーダーが呼ぶ所の「ハーフムーン・プラカット」そのものズバリです。あえて難癖を付けるのであれば(笑)、尻ビレの後端部分がチョット伸張しすぎでしょうかね~?
2009/07/13
コメント(0)
さて現在大きく分けて4品種あると言ったソリッド・ブルーですが、その中でも真のブルーと言えば今日紹介のロイヤル・ブルーでしょう。我々がイメージするブルーの色調に一番近いのがこのロイヤルで、深みのある実に美しい色彩です。 以前は、特にショーベタ界では非常にポピュラーな品種だったのですが、最近は本当にその姿を見かけなくなりつつあります。同腹同士で交配しておけば、他のブルー系も出現するものの簡単に系統維持できるはずですし、回りの人間にもこの系統を手がけている人は沢山いるはずなので、まずこの品種が廃れる事は無いと思ってたんですけどね~。バンコクのプラカット界ではさらにこの傾向は顕著で、最近とんとロイヤルブルーの良個体を見る事がありません。そればかりか、ロイヤルブルーを基調としたマスタードガスやマルチカラー系でもこの色彩の個体は少なくなりました。 もっとも、去年の秋頃チョット心配になって我が家でこのロイヤルブルーのプラカット繁殖させましたが、当たり前の事ですが相変わらず子供達には各種ブルー系が出現しもちろんロイヤルブルーも沢山いましたから、作出上の問題ではなさそうです。最近の色物ブーム(笑)で、単色系の人気が下降気味なのでブリーダー達が手がけないだけなのかもしれません。ちなみに、原則論としてはロイヤルブルー同士の交配では次世代にロイヤル・ターコイズ・スチールがすべて出現する事になってます。つまり、ロイヤルの遺伝子型をBbとすればターコイズはBB、スチールはbbって事でロイヤルブルーはヘテロ型って事になってます。ここに来てマットブルーが出てきてしまった状況では、あくまでも原則はって事になりますけどね。
2009/07/13
コメント(0)
単色のブルーと言えば以前はロイヤル・ターコイズ・スチールの3品種と言われていましたが、最近ではこれにつや消しの青、マットブルーを加える必要があるでしょう。また、ずいぶん以前にはグリーンと呼ばれる系統があったのですが、最近では見かけません。ただ、これは4品種に明確な区分がある訳ではなく、それぞれの中間的なブルーの発色の個体も数多くいるため、あまり神経質にソリッド・ブルーを細分化しても意味がありません。大雑把にぜんぶひっくるめてソリッド・ブルーって呼び名にした方がいっそすっきりするかも。 まぁ、それぞれのブルー系の解説は次回以降に譲るとして、ここではソリッド・ブルーの総論的な解説を。まず、他色の混入ですが、いったいどこまで許されるのかと言う問題です。もちろん、全身ブルー単色であればそれに越した事はありませんが、実際には体のどこかしらに若干他の色が残る個体がほとんどです。特に、腹ビレの先端部分はほぼ確実に白く染まっている物です。時々、腹ビレの先端まで真っ青な個体を見かけますが、ほぼ確実に先端部分が欠損しているだけで、そのうち腹ビレが伸張してくると共にその先端部分は白く染まるケースが多いようです。 他にも画像の個体のように腹ビレの中ほどやエラ蓋にレッドやブラックが見られる個体が非常に多くみられます。まぁ、個人的な見解ではこの辺りまでならばソリッド・ブルーと呼んでも差し支えないんじゃないかと思います。そのほかの鰭、特に尾鰭や背鰭に他色が混じっているとこれはもうソリッドではなくマルチカラー系に区分すべきだと思います。 また、ブルーとカッパーのソリッドに共通する事ですが、頭部が黒く染まった個体は何故かソリッドとみなされます。これは、以前ソリッド・ブルーとカッパーはすべての個体が頭部がブラックだった為です。おそらくはボディと鰭の色彩と頭部の色彩は別の遺伝子が関与しているのではないかと思われますが、とにかく頭の先までブルー1色の所謂フルフェイスと呼ばれるタイプが市場に出回るようになったのは、それほど前の話ではありません。 両タイプともソリッドとして扱われていて、個人的にはフルフェイスとブラックマスクのどちらでも優劣は無いと思いますが、コンテスト的な見地から言えばやはりフルフェイスの方が高評価を得られるのは確実です。
2009/07/12
コメント(0)
実はあまり知られていない事ですが、ブラックの系統にはもう1系統あります。今日の画像の個体はその第2のブラックの典型的な個体です。このタイプは、ボディに余計な他色がほとんど混ざらないのが特徴です。・・・って書くと、物凄く優れた系統のように思われますが、その分なんとなくブラックに深みがありません。漆黒と言うよりは黒茶と言った方がぴったりの色調なんです。また、尾鰭にシルバーやメタリックブルーが放射状に微かに見られるのも特徴のひとつといえるでしょう。 まぁ、ブラックに深みがないという時点で漆黒の好きな私としてみるとアウトなんですが、さらになぜだか判りませんが体型、特に尾鰭の形状が貧弱な場合がほとんどであると言う致命的な欠点を持っています。多くの個体では各ヒレを広げた際に尾鰭の開く角度が小さい為、尻鰭との間に隙間が開いてしまい鑑賞面から言うとマイナスです。 さらに不思議な事に、バンコクでもコンテストレベルの個体を作出しているブリーダーがこの系統を手がけている事はほとんど無く、どちらかと言うとトラッドやジャイアント系を量産しているブリーダーが作出しているのです。実は、プラカットやショーベタの原種であるスプレンデンス種ってベースはこんな感じの色なんですよね~。この黒茶をベースに、ヒレ先などにレッド&メタリックブルーが乗っている感じです。その辺りから類推すると、原種に近い系統なのかもしれません。でも、その割りに根性無くて弱っちい感じ(笑)の個体が多い気もしますけど。 いずれにしても、そのような訳で逸品堂にこの系統が入荷する事は稀と言ってよいでしょう。現地では結構良く見かけるんですが、店主がバリバリの漆黒マニアですからね(笑)。
2009/07/11
コメント(0)
前回書いたように、同色のメスを繁殖に使えないブラックではブラック以外のカラーが混在すると言う宿命を避ける事が出来ません。それでも、何とか漆黒の個体を作ろうとこの品種を手がけるブリーダー達も日夜創意工夫しています。メスにスチールブルーを用いると、かなり黒い個体になるものの背中付近にシルバーの光沢が出てしまう所謂シルバーバックになってしまいます。 それじゃあ、そのシルバーバックの原因になるイリデセンス(金属光沢)をなくしてやろうじゃないのっ!って考えたかどうかは判りませんが、最近メスにイエロー系やレッド系を用いるブリーダーが増えています。確かに、これらのメスを用いると体からイリデセンスは減少するんですけど・・・ その分、ヒレのブラックが薄くなりなんとなくイエローやレッドの色彩が透けて見えちゃうんですよね~。今日の画像の個体は、ブリーダーがメスにダークボディ&イエロー・フィンの系統使ったって言ってましたけど、やっぱりヒレにイエローが出ちゃってます。それに、全体的になんとなくブラックに深みがなくなる気がしますので、個人的にはこの手の交配はあまり好みません。やっぱりブラックは真っ黒じゃなくっちゃねっ!そんな訳でブラックに関しては少々のシルバーバックやブルーバックは眼をつぶると言うのが今の所正しい道ってもんだと思います。 それと余談ですが、ブラックの発色はベタの色彩の中でもかなり遅い方なので、繁殖させた個体がただの茶色だとしても、早々に選別なんてしちゃあいけません(笑)。そういった個体が、ある日突然漆黒の体色に変わるんですから。逆に、幼魚期にヒレなボディに他の色彩が出現しちゃっている個体は、ソリッドとしては使い物にならない事がほとんどです。まぁ、ブラック&ブルーのマルチって言うのも綺麗な物ですから、そちらを期待するならこいつらもありって事になりますけど、ソリッド・ブラックにこだわるのであれば選別淘汰しましょう。 また、メスには巷でブラック・オーキッドって呼ばれているタイプは使わない方が無難です。このタイプのメス使うと、次世代にはかなりしつこくヒレにイリデセンスが残りますから。ボデイ背中部分に他色が混在するのは許されても、なぜかヒレにイリデセンスが入っているとソリッド・ブラックとしての評価はガクンと下がります。個人的にはマルチカラー系よりも、限りなくイリデセンスの少ないブルー系のソリッドをメスに用いるのがよろしいかと思います。
2009/07/10
コメント(0)
実は数あるベタのカラーバリエーションの中で私が一番好きなのが今日登場のブラックです。理由は良く判りませんが、昔から好きでしたね~。今から20年近くも前にショーベタのブームがありましたが、当時某ベタ愛好会に所属してそれなりに頑張ってました。でも、我が家のメインがブラックのショーベタだったので、コンテストではまったくの成績でしたっけ(笑)。 ブラックのメスは基本的に繁殖能力がありません。基本的にって書いたのは、以前アメリカで繁殖能力を有するメスの系統があると聞いた事があるので一応可能性を残しておきました。通常はブラックのメスを繁殖に用いると、卵がまったく孵化しないか、ごく僅か孵化してもその後稚魚がうまく育たないのです。その為ブラック同士のペアリングが出来ません。 そんな訳で、ブラックの繁殖にはメスに別の品種を使う必要があると言う致命的な問題がある為、本当の意味でのソリッド・ブラックと言うものは存在しません。メス親に使った品種によって異なりますが、体のどこかしらにブラック以外の色調が存在するのが当たり前になっています。したがって、ソリッド・ブラックに限っては単色系と言いながら、体にある程度他の色が存在するのを認めています・・・って言うか認めないとソリッド・ブラックなんて存在しなくなっちゃいます。 以前はブラックの繁殖にはスチールブルーのメスを用いるって言うのが定番でしたが、実際には結構いろんな品種が使われている様です。ちなみに、私が20年前に累代飼育していた系統は、メスはロイヤルブルーを使ってました。 上記の様に品種維持が難しい系統だけに、どうしても色彩面と体型の両方とも逸品と言う個体にはなかなかめぐり合う事が出来ません。ちなみに、今日の画像の個体は色彩・体型ともにまずまず合格点と言えるのではないでしょうか。逸品堂のお客様の人気も高く、よく「今度の仕入れでブラックのペアを仕入れてくれっ」って言われるのですが、実はこれが大変難しいのです。オスの方は数が少ないにしてもなんとか探す事が出来ますが、そのオスに合ったメスと言うのがどれかさっぱり判らないのです。少なくとも全身がブラックのメスは繁殖に使えない訳ですから。これは作出ブリーダーの所に行って、ブリーダー自身に選んでもらう以外に方法は無いでしょう。少なくともショップに並んだ個体からは抽出不可能です。
2009/07/09
コメント(0)
数あるソリッド(単色系)の中でもレッドは一番カラーバリエーションの無いカラーと言う事が出来ると思います。ソリッド・レッドと言えばほぼ確実に今日の画像のような色調です。おそらくは、この見た目のレッドを構成する色素が赤色素胞だけなんでしょう。他の色素が混じっていない分、色表現が安定してるって事なんだと解釈してます。 カラーバリエーションが少ない分、余計にレッドに対する審美眼は厳しい物になります。まず、色彩的には限りなく単色、つまり余計な色が混ざっていると確実に評価は下がります。もっとも、ボディに小さな黒点やメタリックブルーのスポットが完全に存在しない個体と言うのはほとんどあり得ませんけど、とにかく余計な色が無ければ無いほど高評価と言う事になります。また、色彩面ではどの個体もそう大差ないだけに体型やヒレの形状も厳しいチェックを受けます。 ショーベタでは非常にポピュラーなカラーですが、プラカットではそれ程良く見かける訳ではありません。バンコクでも、大量にプラカットを生産している専業ブリーダーよりはむしろコンテスト出品を第一に考えているセミプロブリーダー辺りが手がけている事が多いような気がします。 それだけに、バンコクでの市場価格も意表をついて結構高かったりします。マーブルを除く他の品種の1.5倍位の価格設定になっている事も稀ではありません。ただ、我が国では「ソリッド・レッド=ポピュラー」と言うショーベタやトラディショナルなどの認識が浸透している為、逸品堂では他の品種より高い価格設定では多分売れないと思います。・・・って事で、ついつい仕入れるのを躊躇っちゃうんですよね~。
2009/07/08
コメント(0)
イエロー系の品種には前記2品種以外にもいくつかのカラーバリエーションがありますが、品種として確立されているところまではいかないようです。そんな中で比較的良く見かけるのが今日紹介するパステルイエローでしょうか。まぁ、呼んで字の如しソリッドイエローとパステルホワイトを混ぜ合わせた様な色調で、実際この2系統の交配で作っているようです。ゴールドに比べると華やかさでは少々劣りますが、ホンワリとした温かみのあるカラーリングで、この品種が好きだと言う人も存在します。 イエローとパステルホワイトのどちらのウエイトが高いかで、様々なバリエーションがありますが、個人的にはやはりイエローがちの方が観賞価値が高い気がします。バンコクでは結構良く見かける品種なので、入手は比較的容易です。メスも入手可能ですから系統繁殖も狙えます。ただ、ゴールドの所でも述べましたが、単色系の品種は同系統のペアリングだと、次世代は金太郎飴状態(笑)になるので少々ゲンナリするところが欠点でしょうか。 一度ならばともかく、この系統を何世代にも渡って累代飼育している人って言うのは正直存在しないのではないかと思われます。まぁ、繁殖させて楽しむと言うよりは、純粋にその可愛らしさを愛でるって言うのが正しい付き合い方かもしれません。 まぁ、単色系のイエローに関してはこの3品種を抑えておけば今のところ十分と言ったところだと思います。ああ、それから突然ですがブログの更新が1週間ほどストップいたします。当然、毎月行事の海外出張の為ですが今回は珍しくヨーロッパ行きが無く、バンコク単独出張となります。ここのところ、本業の方が忙しくてベタの仕入れにあまり時間を割けなかったので、久々に本腰入れてベタ探してきます!
2009/07/01
コメント(0)
ベタのイエローの発色を構成するのは基本的に黄色素胞と赤色素胞なので、両者の割合によって発色はレモンイエローから山吹色までバリエーションが存在します。このイエローの発色にキラキラとした光沢感が加わったのがゴールドと呼ばれる品種です。ただ、ゴールドと言っても実物の黄金のような金属光沢ではなく、ラメ入りのイエローといった感じですがそれでも大変華やかで美しい系統です。おそらくは、ホワイト系のシルキーホワイトとイエローの交配によって作り出されていると思われ、体型が小ぶりでやや気弱な点もシルキーホワイトに良く似ていて困った物です(苦笑)。 本当の意味でのゴールドはイエローの発色の下の皮膚層にドラゴン系あたりのベッタリとした金属光沢が存在しなくてはならないでしょうけど、今のところイエローは皮膚層の最下層の発色に留まっている様で、真のゴールドベタは今までお目にかかったことはありません。さすがに、これからも無理かも。 ゴールドという品種は逸品堂では結構人気が高く、複数仕入れておくといつの間にか売れていると言った感じでしょうか。この品種はメスの入手も容易ですから繁殖も楽しめます。もっとも、ペア共にゴールドの場合、生まれてくる子供は見事に全部ゴールドとなるので大量に育った子供世代のベタを前にちょっとゲンナリすることもありますけどね。やっぱり自家繁殖の場合はある程度表現形にバラツキがあった方が「何が出てくるかなぁ~?」的な楽しみがあっていい気がします。
2009/06/30
コメント(0)
さて、前回までで単色のホワイト系の解説は終了!今日から単色のイエロー系に移りましょう。ベタにおいてイエローの発色を構成する色素胞は何層か(通常4層と言われています)に分かれている皮膚層の最下層に位置すると言われています。と言うことは、裏を返せば最下層に存在する色素胞(この場合はたぶん黄色素胞)以外には余計な色素胞が存在しない場合に、ベタはイエローの発色をすると考えられます。 つまり、それだけ体の透明度?が高い訳でして、実際イエロー系では体の中を走る血管が思い切り見えてしまっている個体が少なくありません。もちろん、全身の血管が全部見える訳ではありませんが、部分的に浮き出て見える血管はかなりグロいです(苦笑)。そんな事から、イエローが嫌いと言う方も少なくありません。 繁殖するブリーダーにとっても、基本的に他の色素が存在しない事が要求されますからイエロー同士の交配をしなくちゃいけません。そんなに人気の高い品種でもないのに、生まれてきた子供達はみんなソリッド・イエロー・・・なんてやってられるかぁ~っ!と言うことなのか、バンコクでもソリッド・イエローの個体はあまり見かけない存在になっています。 純粋な意味でのイエローは上記のようにあまり人気が高いとは言えない品種ですが、その欠点を補うべくイエローの発色を損なわないような他の系統と交配すると結構綺麗な品種が出来るようです。次回以降ではそんなイエロー起源の単色系品種をご紹介いたしましょう。
2009/06/29
コメント(0)
今のところ前記の4系統を抑えておけばベタのホワイト系は網羅していると言いたいところですが、実はもう1系統近い将来登場しそうです。それが今日紹介するホワイト・ドラゴンと言う奴です。最終的には、白地にホワイトのドラゴンパターンと言う外見になるはずですが、現在はまだご覧のようにややピンクがかった地色の段階のようです。 白地にホワイトのドラゴンパターンと言うのも一見無意味に思えるかもしれませんが、ホワイトのドラゴンパターンがエナメルを厚塗りしたような光沢を持っているので、思ったより綺麗な品種になると思います。最終的には他のドラゴン系のように、ボディがべったりとドラゴンパターンで多い尽くされるメタルドラゴンの形状になれば、かなり高い人気を得る事が出来るのではないでしょうか。 バンコクの某ブリーダーが系統立てて品種改良に取り組んでいるようですから、近い将来きっと私達はこの品種の完成形態を眼のあたりにする事が出来ると信じています。
2009/06/28
コメント(1)
しばらく前までは、今までに登場したオペック・パステル・カンボジアの3品種を把握しておけばベタのホワイト系はそれで良しっ!だったのですが、最近では他にもホワイト系の新品種が登場しています。中でも、一番良く見かけるのが今日紹介するシルキーホワイトでしょう。 全身が純白である点はオペックと同じなのですが、こちらはその名の通り絹の様な光沢があります。オペックは、水彩絵の具の白色そのものといった感じですが、こちらは光の当たり具合ではキラキラと光り輝く分よりゴージャスな感じがします。 美しさと言う点では申し分の無い品種なのですが、なぜかオペックホワイト以上に小柄で貧弱な体型の個体が多いようです。これは、おなじシルキー系と考えられるゴールドと呼ばれる品種にも共通しているので、おそらくはシルキーの発色に関連する何かがいかんのでしょう(苦笑)。 比較的簡単にメスも入手できるので、同系繁殖も可能です。生まれてきた子供は小さいうちからキラキラと輝き美しいのですが、少なくと我が家で生まれた稚魚は食が細く成長も他の系統に比べて遅いようでした。今後、もう少し体型的に改良されればオペックをしのぐホワイト系のスター的存在になれると思ってます。
2009/06/27
コメント(3)
最も古典的なホワイト系品種としてはカンボジア系のホワイトがあります。肌色に近いクリームホワイトのボディにレッドフィンと言う個体をカンボジアと呼びますが、このヒレの部分から赤色の発色を取り除いた個体がカンボジアンホワイトと言う訳です。この妙な名前の由来は元々カンボジアで改良された系統だからと言う説が有力で、別に我が国だけでなくアメリカでもタイでもこの名前で通用します。 オペックやパステルとは異なり、体からメラニン色素が無くなった(アルビノではありません)だけなので、白っぽいと言うか体の毛細血管の色がにじみ出て肌色と言うか、要するにはっきり言ってあまり綺麗なものではありません。当然、わざわざカンボジアンホワイトを作出する奇特なブリーダーもいないでしょうから、バンコクでも見かける事はほとんどありません。 今回この企画をスタートするに当たって、過去の逸品堂で扱った個体の画像リストを調べましたが、カンボジアンホワイトの個体はありませんでした。つまり、逸品堂に入荷した事も無いって訳です。仕方が無いので、なるべく近い表現形の個体をピックアップしてみました。この個体自体はブルー&ホワイト・マーブルの色抜け個体なのですが、この個体の顎の辺りがちょうどカンボジアンホワイトの色になってます。全身この色1色な訳ですから、まぁ多くを語る必要は無いでしょう(苦笑)。品種としての存在価値はほとんどなきに等しいのですが、まるっきり触れない訳にもいかないのであえてご紹介させていただきました。
2009/06/26
コメント(0)
オペックホワイトと並び、古典的なホワイト系品種と言えばパステルホワイトでしょう。あくまで純白と言った感じのオペックに対し、こちらはパステル画のようなホンワリした色調が特徴です。うっすらとブルーやグリーンを帯びた幽玄な趣と光の加減によって虹色に怪しく輝くとても魅力的な品種です。厳密に言えばソリッド系ではなくマルチカラーに区分すべき品種ですね。 個人的にはオペックよりもこちらの方が好みなのですが、なかなか良質の個体にお目にかかる事がありません。本来は、パステルホワイトの地色の上にブルーやレッドなど他の色彩が混ざる、所謂パステル・マルチとして作出される事が大部分だけに、全身パステルホワイトだけと言う個体はかなり稀少です。ほとんどの個体は、体のどこかしらにパステルホワイト以外の色彩が存在するのが普通です。 昔から純血種?が好きな日本人はパステル・マルチは軽視しがちで、その評価もあまり高い物とはいえません。また、バンコクではパステル・マルチ自体は人気品種でもわざわざパステルホワイト1色の系統を作出しようと言う変人もあまりいないのでしょう、今のところ系統が確立されているのではなく、あくまでパステル・マルチの派系程度の扱いです。変な先入観無しで見れば侘び寂びの判る日本人向けの綺麗な品種だと思うんですけどね~。
2009/06/25
コメント(0)
さて、前回ご紹介したオペックホワイトですが、前述の様に根性無しなだけではなく(笑)、もうひとつチョット困ったところがあります。それは与える餌に注意する必要が有ると言う点です。色揚げ効果の高い餌を与え続けると、この品種は確実に体色が赤みを帯びてきちゃいます。今回の画像の個体は、まさにその様な状況になっちゃったオペックです。ヒレがサーモンピンクに染まるばかりか、朱色の小斑紋までヒレに出現してきています。やはり純白が売りの品種なのですから、多くの人はこうなる事は望まないでしょう。 ちなみに、私のところで確認したオペックホワイトの体色を頼みもしないのに(笑)色揚げしちゃう効果の高い餌として、アティソンズ・ベタプロとおとひめが挙げられます。どちらもベタの餌としては嗜好性も高いしお勧めなんですが、事オペックホワイトに関しては使わない方が無難と思われます。同じアティソンズでもプロじゃないブルーボトルの方はそれ程高い色揚げ効果を示しませんから、これを使うのがいいかもしれません。もっとも、アティソンズ・ベタはベタプロやおとひめに比べてたんぱく質含有量が低めなので成長と言う点から考えるとうーん・・・。 そう言っているくせに、逸品堂のベタは基本的におとひめが主食ですから、仕入れて2ヶ月もするとオペックホワイトは確実にサーモンピンクに染まります(苦笑)。
2009/06/24
コメント(0)
ホワイト系の品種の中で最も有名でかつ人気が有るのが今日登場のオペックホワイトでしょう。かつては、スーパーホワイトと呼ぶ事もありましたが、最近ではあまりこの呼び名は聞かなくなりました。数あるホワイト系の中でも純白と言うイメージに一番近い体色です。 人気品種だけに逸品堂で仕入れた際にも結構良く売れていきます。しかし、その割りに仕入れ個体数が少ないのは前述のようになかなか良質の個体がいない為です。体型的にひょろ長いいかにも軟弱そうな奴がほとんどです(笑)。さらに、ヒレの付け根辺りが何となく赤みを帯びた個体が多いのもこの系統の特徴です。そのような個体は、長く飼育しているとほぼ確実に白地の下からレッドが滲み出るように発色する事が多いので入手の際には注意しましょう。 さらに、この系統に特に多く見られる現象ですが眼の表面まで白く膜がかかった様になる事があります。ちなみに、今日の画像の個体も体型的にはこの品種にしては珍しく非常に良好なのですが、眼が少々ゾンビ化しています(苦笑)。これは、病気と言うことではなく白色素胞が角膜?部分にまで存在する為のようで日常生活に大きな支障は無いようです。 しかし、眼が真っ白になったベタははっきり言ってかなり不気味です。二流のホラー映画に出てくるゾンビや悪霊の様で、個人的にはかなり嫌いですね~。残念ながら治療法はないものと思われ、自分の保有する個体がゾンビになっちゃっても、それはそれで諦めるしかなさそうです(涙)。 この純白を地色にレッドやブルーなど他の色の模様があったら・・・と誰でも一度は夢見る物ですが、なかなかそうは問屋が卸してくれないようです。オペックホワイトと他色の交配では確かに次世代で白地に他色の子供が数多く出現しますか、そのほとんどは他色の方の発色が鮮やかにならず結果的にあまり美しくない個体になってしまうケースが大半です。おそらく、白色素胞が他の色を表現している色素胞より上の層に存在するからなんでしょう。やはり、この系統はペア共にオペックで交配するのが正しい道ってもんだと思います。
2009/06/24
コメント(0)
さて、今日からスタートした「カラー別プラカット図鑑」ですが、まずはホワイト系から行ってみましょう。かつてはホワイト系はオペック・パステル・カンボジアンの3系統とされてきましたが、最近ではここにシルキーと言う系統が加わりました。この4系統の相違点など詳しくは、次回以降に譲るとします。 日本人は純白って言うイメージが大好きですから、当然ホワイト系のプラカットも人気があります。ただ、過去の逸品堂における仕入総数はあまり数多くありません。決してバンコクでホワイト系を見かける頻度が少ない訳ではないのですが、全身真っ白って言う個体はなかなか見かけないのです。まぁ、エラ蓋が別のカラーである点は許すとしてもヒレやボディに他のカラーの小点が有ったりする個体が大半です。でも、日本人って変なとこ潔癖症ですから少しでも他のカラーが混ざっていると、ほぼ確実に逸品堂で売れ残る事となります。売れ残るって判っていて仕入れてもね~。 あっ、そうそうそれからエラ蓋まで完全に真っ白と言う個体は皆無に等しいと思います。と言うか、私は見た事がありません。程度の差こそあれ、ホワイト系特にオペックホワイトではエラ蓋は黒やその他の色が存在すると考えるべきでしょう。普段はエラ蓋も白く見える個体でも、ヒレやエラを広げてフレアリングしている際には、まず確実にエラ蓋に他色が存在するはずです。ここの部分にまでこだわっちゃうとホワイト系は一切入手すべき個体に出くわせない羽目になりかねません。ホワイト系を探している人は、眼とエラ蓋には眼をつぶりましょう(笑)。 それと、ホワイト系の中でもオペックとシルキーは体格的に貧弱な個体が多いのも特徴です。他の品種を入れた容器と並べてフレアリングさせる場合でも、すぐにヒレをたたんで水底に沈んだまま動かなくなり戦意喪失する根性なし(苦笑)がほとんどです。理由は良く判らないのですが、もしかすると若干視力が弱いのではないかと思う事があります。ベタのアルビノは視力が非常に弱いため、うまく摂餌できないためなかなかうまく育成できません。確固たるデータが有る訳ではありませんが、ホワイト系もメラニン欠乏個体な訳ですからアルビノ個体ほどひどくないにしてもその可能性はあると思います。そのため、生育期に十分な餌を摂取しにくいのではないかと、勝手に想像しています。とにかく基本的に根性の無い奴らが多いですから、フレアリングは同じ品種同士で行わせるかもしくは鏡を見せて己の姿に興奮してもらうのが良いでしょう。
2009/06/23
コメント(0)
さて、延々と紹介して来たドラゴン系ですが、個人的に一番興味深かった個体と言えば実は今日のこの1尾!以前もブログに登場した事があるのですが、品種名は・・・うーんなんて表現すべきなんでしょう?まぁ、レッド・ドラゴンベースである事だけは確かなんですが、他の元親はよく判りません。 いずれにしても、この個体をバンコクで見つけた時はなんだか得体の知れない(苦笑)表現に非常に感銘を受けて、大感激でゲットしたのを憶えています。この個体を作出したブリーダーはレッド・ドラゴンを数多く生産していましたが、この個体はそんな中でたった1尾だけ見つかりました。ブリーダー自身も、なんでこう言った表現形の個体がいるのかサッパリ判らないらしく(笑)首をひねっていました。 しかしながら、個人的な主観と市場の反応は必ずしも一致を見ない好例の一つで、逸品堂で実に3ヶ月の長きに渡って買い手が現れず(涙)販売適齢期?を過ぎた為、最終的には我が家で一生を終えました。決してこの個体自体が美しいとは思いませんが、何か物凄いポテンシャルを秘めている様な気がしたんだけどなぁ~(笑)。 バンコクでの買い付けの際にはかなり自重して、個人の趣味的な部分を出さずに我が国での市場傾向なんかを考慮しているつもりなんですけどね。やはりたまに悪い意味での趣味人の部分が顔を出すようで、こう言った見込み違いは実の所結構あります。でも、個人的には今でも結構気になる個体なんだけどな~・・・。残念ながら、それ以降一度もこの表現形の個体を見かけた事はありません。
2008/12/30
コメント(0)
全138件 (138件中 101-138件目)