まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2024.08.22
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松岡正剛が亡くなったとのこと。

坂本龍一が死ぬ前もそうだったのだけど、
たまたま最近、
松岡正剛のことをよく考えてたのよね。

空海のことを調べてるときに、
彼の文章をよく目にしたせいもある。

高野山でも、日蓮系の団体でも、
なにやら顧問っぽいことしてたみたいだし。

ブラタモリや岸辺露伴の関連で何か調べるときも、
しばしば松岡の「千夜千冊」は参照してました。



今年の正月のNHKのラジオで、
ヤマザキマリと喋ったのが最後でしょうか?

あのときも病み上がりと言ってましたが、
Ado のことをずいぶん褒めてましたね。

もともと日本のポップスにかんしては、
松本隆より桑田佳祐の歌詞を評価してたけど、
その点については、わたしも同意できた。





…とはいえ、わたしは、
べつに好きなわけでも詳しいわけでもなく、

たしかに「千夜千冊」は、
便利なので、ときどき参照してましたが、

松岡の言う 「日本という方法」 みたいな発想は、
むしろ胡散臭いとさえ思っていた。



たとえば、
空海にはじまると思しき「神仏習合」は、
べつに日本に独自のものじゃなく、
世界中に似たようなものは存在するわけで、

そもそもインドの密教自体が、
ヒンズー教との習合から生まれてるんだろうし、
中国密教にも道教的な要素が混じってると思う。

ヨーロッパの場合も、
ギリシャやローマの神々が、
キリスト教の聖者信仰と習合してるところはある。



それらは、
融通無碍な原始性というべきもので、
あえて「方法」というほどのものじゃないし、
まして日本の独自性と誇るべきものでもない。

それを取り立てて、
「日本という方法」と言いかねないところに、
眉唾じみたものを感じてたわけですが、

寺山修司が、
「松岡なんぞを信用するな」と言ってたのも、
そういうところじゃないかしら?



でも、まあ、
松岡がつくった「千夜千冊」は、
手っ取りばやく要点をつかむには便利なコンテンツだし、

日本人の信仰にかんしても、
一神教の亜流みたいな国家神道より、
融通無碍な神仏習合のほうがまだマシとはいえる。

ただ、
オウム真理教にかぎった話ではなく、
浄土真宗や禅宗の戦争協力も暴露されてるように、
仏教を信頼しすぎることの危険性もあります。

神道であれ、仏教であれ、
ユダヤ・キリスト・イスラム教であれ、
主要な宗教のほとんどは暴力に関与してるのだから、
宗教の力で「殺生」をなくせるというのは、ほぼ幻想です。




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最終更新日  2024.08.22 18:25:15


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