マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2008.08.25
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カテゴリ: スポーツ関係
 この2週間以上もの期間、ずいぶん興奮させられた北京オリンピックが昨夜で終わった。今朝の新聞には「中国の中国による中国のためのオリンピックだった」と書かれていた。毒ギョウザ事件、チベット族やウイグル族への抑圧、外国報道陣への暴行と拘束、貧民街の封鎖、オリンピック工事終了と同時の関係者の強制帰省など、今大会を巡っては様々な疑惑や疑問が取り沙汰された。「全体主義国家」でのオリンピック開催は、西欧諸国にとって違和感がつきまとったものだったようだ。

 過程が大事で結果は二の次と言う意見があるが、日本チームの弱さがもろに出た種目があった。男子サッカーと野球と男女のマラソンだ。男子サッカーに関して、日本チームはオーバーエイジの選手を一切登用しなかったのは何故だろう。それで勝てると思ったのか、若手を養成する大会と位置づけたのか。

 男女のマラソンも無残だった。結果については色んな意見があるだろうし、評価は分かれるだろう。私の疑問は何故大会の直前になって選手の出場辞退が続いたのか。そしてそんな重大な怪我をするほどの猛練習を直前まで続けたのか。あれは必然の結果としても、補欠選手を1人も選ばなかったのは何故なのだろうと言うことだ。

 男子マラソンの優勝はケニアのサムエル・ワンジル選手。仙台育英の留学生として来日し、卒業後は尊敬する森下監督のいるトヨタ自動車九州に所属して、マラソンの練習に明け暮れた。いわば日本で育ったケニアの青年はまだ21歳の若さ。スタート時の気温24度を物ともせず、夏のマラソンを2時間6分32秒の好記録で制覇した。ケニアにとってオリンピックのマラソンでの金は初めてのことのようだ。私はレースを観ていないが、心から優勝おめでとうと言いたい。

 マラソンの出場選手は日本の場合、所属する企業チームの監督がコーチを務めているようだ。いわばライバル同士なので情報の交換も少ないし、日本陸連やJOCまで怪我の情報などが伝わりにくいようだ。ワンジル選手は駅伝主体の練習を嫌って、7月には所属チームに退部届けを提出したのだとか。どうしたらもっと若手が伸びる環境が作れるのだろう。

 野球の場合の敗因は何だろう。韓国チームはオリンピック期間中のプロ野球試合を中止して臨んだとか。これだと所属チームに何の気兼ねもせずに戦える。日本の場合はいわば「つまみ食い」のような選手の選び方で、事前の合同練習期間が極端に少なかった。

 監督は実際にプロ野球の監督をしてなかったため、実戦の感覚が鈍っていたのだろうか。投手の起用方針が明確でなかったし、エラーをし続けたり成績の振るわない選手をそのまま使い続けたことに対しても疑問が多かった。決勝トーナメントの第1戦目で、ボール、ストライクの判定を巡って星野監督が審判に抗議したことも、審判員のアマとしての誇りを傷つけ、その後の試合に大きな影響を残した感がある。あの抗議で審判団を敵に回してしまったようだ。

 他の種目の選手と違って選手村に入らず、監督以下全員が5つ星クラスの高級ホテルで寝泊りしたことを敗因の一つに挙げる人もいる。いわゆる「一緒に釜の飯を食ってない」状態ではチームが一つにならないと言う意見だ。今後、オリンピック種目として再度復活した場合はアマに返すべきとの意見もある。傷を負って帰国した星野ジャパンだが、今回の敗北は選手達の心にも大きな傷を残したままだ。名誉挽回の機会は次のWCBだが、星野氏が監督を引き受ける可能性が強いようだ。





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Last updated  2008.08.25 21:10:21
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