マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2009.10.13
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カテゴリ: ウルトラマラソン
9月に走った「佐渡島一周」で、秋田のJunさんが島内に居られる時間は41時間と言っていた。彼が走ったタイムは34時間台だから、これを35時間と看做して残された時間が6時間。彼がレース前に車中でまどろんだ時間は2時間。両津港への往復時間が2時間。レース前の準備と食事で1時間。レースが終わって着替えに30分。そしてフェリー乗り場での手続きに30分。

こう考えると、彼は必然的に35時間以内であのコースを走らざるを得なかった訳だ。それだけではない。秋田から新潟までの運転。そして帰路も同様に新潟経由で秋田まで長距離の運転。その間に眠れたのは新潟から佐渡、佐渡から新潟へ向かうフェリーの船中にいた2時間半の間。そんな辛い思いをしてまで佐渡島一周を走ったのは、偏に亡きR子さんの追悼のためだったのだと思う。

その佐渡で、T田さんが話していた。「K藤さんは強いよ。何しろ体幹がしっかりしてる」と。また「走ってる途中でK藤さんに、片方の肩が下がっていると注意された」とも。そのK藤さん曰く。仮眠所から出る際T田さんからは「夜中に走るなら後を追い駆けて来て」と言われ、必死で走ったそうだ。女性1人で走るには、佐渡の道路は暗過ぎるし、危険も伴う。

だが、T田さんは最初から最後まで2人で走るのではなく、たまたまペースが合えばあるいはペースを合わせても一緒に走りたいと彼女が考えるのなら、併走しても良いと考えたのかも知れない。

佐渡のコースは、たとえリタイヤしたくても基本的には交通手段がない。ASも少なく、走りながら食料を調達する必要がある。だからこそあのコースに挑戦するには、かなりの勇気が必要。2人は安易な妥協をせず、苦難を切磋琢磨で乗り切ったのだ。

先日、所属する走友会で送別会があった。愛知から単身赴任していたY川さんが定年の少し前に郷里へ帰ることになったのだ。仙台に転勤したY川さんはネット検索で我が走友会に入会された由。誰も知り合いのいない土地で、走る仲間に巡り合い、そしてウルトラマラソンの世界に飛び込んだ。

私も転勤族だったから、彼の気持ちは良く分かる。言葉や文化が違う土地で新たな仕事に就くだけでも不安が募るし、まして単身赴任となれば何かと苦労が多いはず。良く5年間もの単身赴任生活に耐え、ウルトラの世界も開拓したと思う。私自身は何も援助は出来なかったが、同じウルトラランナーとして何か感じてもらえれば嬉しい。

送別会の席で、同じ佐渡を走ったO川さんと、「秋田内陸」を初めて完走出来たI藤さんが、共に今年の1月から練習で月間300kmを走っていることを知った。8月の「薬莱山とお足マラニック」の時、2人にはまだ20kmも行かない時にあっさり抜かれた。道理で速かったし強かったわけだ。あの快走の陰には、やはり秘められた努力があったのだ。

O川さんは昨年「秋田」を10回完走し、クリスタルランナーの資格を得ながら、今回秋田へ行かず、佐渡で好記録を出した。私の秋田完走はまだ4回。多分クリスタルランナーの資格を得ることはないと思う。それでも悔やむ気持ちは全く無い。人には人の事情がある。心に秘めた悔しいこと悲しいことが、誰にもあると思うのだ。

この3連休は特に天気が良かった。佐渡の疲れがようやく取れ、11月の「沖縄本島東海岸単独縦断走」成功を目指して、いよいよ練習を開始すべき時期になった。長期間サボっていたため、果たして足が動くか心配だったが、3日間で70kmほど走ることが出来てほっとした。

その最終日の帰路、ばったりE名さんと出会った。秋田内陸では75km地点でリタイヤしたとか。でも彼女の表情はサバサバしていた。まだ足の調子は良くないようだが、それでも秋田に初挑戦出来たことが嬉しかったみたい。今週末、仲間の多くが北上市で行われる24時間走に参加するようだ。その練習中だったM井さんと一緒に走って来たと彼女。皆頑張っているんだねえ。

昨日、あるHPで走友達が大勢バナナのコマーシャルに出た動画を見た。あららら。何時、何処で、こんな映像を撮ったのだろう。いつもとは違った仲間の演技を観て、実に愉快で不思議な気持ちになった。なかなか会えなくても、仲間の消息を知るのは嬉しいし、自分も鍛え直してまだまだ頑張らねばと思えて来る。





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Last updated  2009.10.13 17:56:26
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