マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2016.03.27
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<青森県立郷土館の展示物 その2>

 北東北の歴史を訪ねる旅の最終日に訪ねた青森県立郷土館の資料は、私を興奮させるに十分の内容でした。特に縄文時代の遺物を収集した青森市の医師親子が寄贈した『風韻堂コレクション』の質の高さは、目を見張るものがありました。今日の写真もその続きです。なお写真は、前もって撮影許可を得たものです。


縄文9.jpg

 不気味な笑顔が浮かぶ焼物。遮光器型土偶の破片かもね。


縄文9-1手形模様.jpg

       底に小さな手形が描かれた土器。


縄文9-3イヤリング.jpg縄文9-2イヤリング.jpg

 土製のイヤリングです。耳たぶの穴を徐々に広げ、これをその穴に嵌めるのです。


縄文9-4イヤリング.jpg

 ドーナツではありません。これもイヤリングです。ぽっ


縄文9-5腕輪復元.jpg

        復元された腕輪です。


縄文10-1鐸.jpg

 土製の鐸です。ミニチュアとして制作されたもの。考古学者が後世の(銅)鐸に似てるとして名付けたのでしょう。


縄文10亀.jpg縄文10-4猪.jpg

    共に土製の動物です。左は亀で、右はイノシシです。


縄文10-5キノコ.jpg縄文10-6キノコ.jpg

    共に土製のキノコです。私はキノコの特徴をよく掴んでいると思うのですが。大笑い


縄文11-4.jpg

 このようなものを「岩版」(がんばん)と呼びます。石製で、とてもシュールな美しさです。


縄文11-3.jpg

 これも美しい模様が刻まれた岩版です。


縄文11-2.jpg

 この岩版は美術品としか言いようのないほど、見事な作品に仕上がっていますね。ウィンク


縄文12岩版.jpg縄文11土版.jpg

 左側が岩版で、右側が粘土を焼いて作った土版です。


縄文13-2.jpg

縄文13-3.jpg

 共に不思議な文様が刻まれた土版です。不思議さも縄文の美の特徴でしょうか。


縄文石1.jpg


縄文石2.jpg

 上の写真は「青龍刀型石器」と呼ばれるものでしょう。下の遺物は単に「石棒」と呼ばれていますが、大部分は男性のシンボルを模しています。これらの石器は縄文人の宗教性と深く関わり、特に石棒は子孫繁栄の願いを込めて制作されたもので、全国から同じようなものが発掘されています。


縄文石5ヒスイ勾玉.jpg縄文石4ヒスイ勾玉.jpg縄文石3ヒスイ勾玉.jpg

 いずれも翡翠で出来た勾玉(まがたま)です。翡翠(ひすい)は新潟県の糸魚川市を流れる姫川の上流に優れた産地があります。この原石が破壊され、大雨で日本海の海岸部に流されて来ます。このようにして翡翠は新潟から、黒曜石は北海道から、そして接着剤になるアスファルトは秋田から、それぞれ小さな丸木舟によって遥々と青森県まで運ばれて来ました。既に縄文時代には日本海を通じた物の交換ルートが出来上がっていたのです。


縄文石6勾玉.jpg

      これらも全て翡翠製の勾玉です。

 私が青森県立郷土館の展示物に大興奮した理由が少しは理解していただけたでしょうか。
  <不定期に続く>





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Last updated  2016.03.27 06:25:04
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