おはようございます。
今朝も格調高く、りろんをしかも分かりやすく解説して頂きありがとうございました。これは何回か読まないとと思いました。

言葉を遊びだなんて思ってはいけませんね。言霊があるのですから
真剣にに向き合い、短歌や俳句や文章を書かなければと思いました。
ありがとうございました。 (2018.10.24 07:27:02)

マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2018.10.24
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カテゴリ: 文化論
~わが国語は日本語~

  ホトトギスソウ

 先だっての俳句教室でホトトギスソウの話になった。どんな花か知らないと言うので、「鳴いて血を吐くのあれだよ」と私が言うと、「それは鳥でしょ」と1人の女性。それはそうなんだが、なぜ花の名が鳥の名から来たかを私は話したつもり。花びらに赤い点々が散らばるのが花のホトトギス(草)。その様子が「鳴いて血を吐く」ように見えるため、そう名付けたと思ったのだ。

       ホトトギス  

 一方、この鳥にも羽根に斑点があるが、これが血のようには到底見えない。ところがこの鳥の口の中は真っ赤で、まるで血を吐くように古人は感じたのかも。だが人は普通、鳥の口の中まで見ることはない。それにこの鳥は深い森に棲み、滅多に姿を見せることはないのだ。だが声なら聴いたことがあるかも知れない。「特許許可局」とか「てっぺんかけたか」と聞こえるので有名。

  白花のホトトギスソウ

 昔から例えとして使用されるのが鳴き声。「鳴かぬなら」の次が「殺してしまえ」なら信長。「鳴かしてみしょう」が秀吉。そして「鳴くまで待とう」が家康とされ、武将の気性を表すとされる。私は夜、鳴き声を聞いたことがある。もう1度は「いわて銀河」の100kmレースの途中。こちらは深い森の中だった。また、ウグイスなどの巣に托卵することでも有名。他の鳥に育児を委ねる変わりものだ。

      正岡子規   

 近代俳句で有名な正岡子規。実はこの「子規」もホトトギスと読む。彼は従軍記者として戦地に赴く途中喀血し、帰国して入院する。不治の病である結核と覚悟し、「鳴いて血を吐く」ことから俳号を子規とし、何句かホトトギスに因む句を詠んだ由。徳富蘆花の小説『不如帰」も、ホトトギスと読む。他に時鳥、杜鵑、霍公鳥などの漢字表記がある。かつては案外暮らしの中で親しみ深い鳥だったのだろう。

雑誌『ホトトギス』

 また雑誌の『ホトトギス』も有名。こちらは子規の友人、柳原極堂が明治30年(1897年)に創刊し、平成25年(2013年)には通巻1400号に達した。俳句の専門誌だが、当初は漱石の『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』も載った総合文芸誌。現在は高浜虚子の曽孫である稲畑広太郎が主宰し、五七五の定形と季語を厳守する本格派。ホトトギスは、俳句を学ぶ者には極めて関りの深い名なのだ。


  バベルの塔  

 新約聖書ヨハネ伝には「最初に言があった。言は神と共にあった。言は神であった」とある。だが慢心した人類は、神に近づこうとして高い塔を建てた。いよいよ塔が天に近づいた時、神は怒って塔を破壊する。そして人々の言葉をバラバラにした。言葉が互いに通じないよう、罰したのだ。

 人類が多くの言語を持つのは、この時以降と聖書は説く。有名なバベルの塔の伝説だ。だが最近の研究によれば、アフリカで誕生した現代人「ホモサピエンス」の祖先たちが世界へと拡散する中で、新しい言語が派生したことが判明している。

  木の実

 縄文人が後からやって来た弥生人と混血し、私たち日本人の祖先となった。滅亡したネアンデルタール人の遺伝子が最も良く残っているのが日本人。そして古いアジア人のDNAを色濃く有しているのが日本人、チベット族、インド洋のアンダマン諸島の民族。いずれも海や高原で隔絶されたために、他民族との混血が進まなかった由。縄文人、沖縄の人、アイヌ人のDNAが極めて近いのも、同じ理由による。

   渋柿  

 では言語はどうか。琉球語は日本語の方言で、古代の日本語が色濃く残されている。一方、日本語とアイヌ語は文法上も異なる言語。だが、通商により幾つかの言葉がそれぞれ借用語となった。さらに言えば、神とカムイのように、重要な言葉の類似性が不思議でもある。

 日本人は古来「言霊」を信じて来た。そして「やまとことば」は日本語の原型として縄文以降現在も生き続けている。いわゆる「訓読み」の言葉がそうらしい。「だからこそ決して言葉を軽んじてはいけない」と、老人は静かに微笑むのだが。





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Last updated  2018.10.24 00:00:30
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Re:ことば(10/24)  

Re[1]:ことば(10/24)  
マックス爺  さん
ローズコーンさんへ

お早うございます!!
いつもコメントをありがとうございます。

私は言葉やその起源に関心があるもの
ですから、こんなことを書いてみたのです。

言葉の歴史や「いわれ」。これからも
関心を持ちたいと思っています。
日本語、日本人。良いですねえ。😊
(2018.10.24 07:41:26)

Re:ことば(10/24)  
今日は~~
どんより曇り空の今朝です・・やる気心折れます。何しようかな
「ホトトギス」(・_・D フムフムそうなんですね・・・
我が家のホトトギス、ピンクで優しい感じです、
先日、美しい日本語を喋るネパール人とお話しました。日本に来てから4年、勉強もしたそうで上手desu,ほめてあげました。 (2018.10.24 09:24:33)

Re[1]:ことば(10/24)  
マックス爺  さん
田舎のシルビアさんへ

今日は~!!
いつもコメントをありがとうございます。

へえ~っ、ネパールの方とお話をねえ。
外国人にとって、日本語はとても難しい
言語のようですね。色々変化するし、
敬語も複雑だし。

それでもそんな日本語を懸命に学んで話して
くれるとは嬉しいですね。

しかし、良くそんな機会がありましたねえ。😊
シルビアさんも臆することなく会話して、
とても立派ですよ。(^_-)-☆ (2018.10.24 10:23:51)

Re:ことば(10/24)  
二度目のコメントです・・
京都に行った時もイタリア人となんちゃって英語でお話・・
今回ネパール人とお話、楽しかったです。娘が言います、「恐れを知らない・・」と・・だって外国人と話して楽しいんだもの、外国の方も私とのお喋り
ニコニコですよ・・ (2018.10.24 18:16:33)

Re[1]:ことば(10/24)  
マックス爺  さん
田舎のシルビアさんへ

今晩は~!!
2度目のコメント、ありがとうございます。

そうか。英語での会話だったのね。
それは大変失礼しました。
さすがです。もう立派な国際人ですよ。
進んで民間外交をやってるんですからね。😊
(2018.10.24 18:49:19)

Re:ことば(10/24)  
こ う  さん
こんばんは

「鳴いて血を吐くのあれだよ」
何のこと方思ったら歌詞があったんですね
ホトトギス
漢字でいろいろな書き方があるのは
なぜでしょう?
マックスさんならご存知かと(^^ゞ
(2018.10.24 20:33:39)

Re:ことば(10/24)  
yorosiku!  さん
ホトトギスソウ~我が家にもあって、好きな植物でしたが、いつの間にか消えてしまいました^^; (2018.10.24 21:50:01)

Re[1]:ことば(10/24)  
マックス爺  さん
こ うさんへ

お早うございます!!
いつもコメントをありがとうございます。

歌ではなく、多分川柳か何かの一部だと
思うんですけど、詳しくは知りません。
ともかくそう言う「フレーズ」があるんです。

なぜそれだけたくさんの漢字表記があるのか。
理由は分かりませんが、中には中国の故事など
で使われ始めたものもあるみたいですよ。(^_-)-☆
(2018.10.25 06:55:29)

Re[1]:ことば(10/24)  
マックス爺  さん
yorosiku!さんへ

お早うございます!!
いつもコメントをありがとうございます。

あらまあ。それは残念でしたね。
ホトトギスソウ、私も好きな花の一つです。
ユリ科だけあって、エレガントですものね。😊
(2018.10.25 06:58:14)

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