マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.06.30
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<三峡ダムの危機>

  三峡ダム

 半月ほど前から中国の三峡ダムに注目していた。三峡ダムは中国の長江(揚子江)中流域にある世界一大きな水力発電ダム。こともあろうに、このダムが崩壊する恐れがあると言うのだ。最初はそんな馬鹿なと思った。だがyoutubeには幾つもの動画が溢れていた。日本人の投稿、中国人制作の緊迫した投稿、そしてアメリカの報道社制作のもの。それがいずれも鬼気迫る内容。これはただ事ではない。

     上空からの写真   

 投稿動画の中には、同ダムを上空から撮った写真がある。その堰堤が歪んでいると言う。確かに、真っ直ぐではなくくにゃくにゃと曲がっているように見える。これは2年前からで、強列な水圧に耐え兼ねて変形したもので、決壊するのは時間の問題と言う。最初、中国政府はそれに反論していた。ダムの歪みは計算されたもので、弾力性の故と言うのだ。それが歪を認め、やがて危険性まで認め始めた。



 三峡ダムは大型の「重力式コンクリートダム」。つまり大量のコンクリートで水圧に耐えるもので、本来ならダムの内側は垂直。ところが工事当初から「ひび」が80か所もあった由。原因は地盤の脆弱さに加えて、コンクリートの品質が悪く、鉄筋も不足していた由。中国の学者の中には、この地に大型のダムを建設するのは無謀と、6回も反対した良識ある研究者もいたが、政府は無視して強行した模様。



 1993年に着工し、完成は2009年。一説によればダム建設は政府首脳の私服を肥やすためで、結果はどうでも良い由。予算を削られた工事業者は、当然手抜きする。同じ理由で中国が建設したウズベキスタンやラオスのダムも決壊している。江沢民らは三峡ダムの竣工式にも出なかった由。関係者と思われるのを避けた由。「大紀元」は中国系の人のための米国の通信社だが、世界各国に支社があり各国語で報道されている。その内容がかなり詳細。同社のyoutubeもあった。



 三峡地区は複数のプレートが地下でせめぎ合っており、活断層も付近にある由。巨大なダムの水圧による負荷がかかり、土砂崩れや地震が発生する。また巨大ダムから大量の水蒸気が発生して雨雲を形成、始終雨が降る由。6月は連続3週間以上雨が降り続いた。梅雨前線の停滞も大きい。三峡ダムの上流にある小規模のダムが100以上決壊したと言われ、濁流や土砂が三峡ダムに押し寄せた。



 危険が迫ったためダムは下流の都市には無断で放水を始めた。下流では水害が多発していたが、放水も加わり200万人近くが被災した模様。もし三峡ダムが決壊したら、直下の人口400万人の宜昌市、新型コレラ発症の武漢市、南京市、河口の上海市まで約6億人が被害を受け、中国の総生産力の4割、農作物の半分が壊滅する恐れがある由。なお上海とその周辺には日本はじめ外国企業が千社以上進出している。

  上海の繁栄

  空母遼寧  

 また中国軍の予備軍も被害を免れないと言われる。ダムは当初1万年水害に耐えると言われ、それが千年、百年、20年と徐々に縮まり、最近では治水能力は不明、「ブラックスワン」つまり予期せぬ出来事の発生もあると変化。ついに決壊の可能性を政府が認めたのだ。中国の土木科学者王維洛氏(ドイツ在住)は、ダム下流の住民は至急避難すべきと言うが、6億人もの避難先はない。

 中国は長年その機密を隠し、軍備増強を図って来た。さて三峡ダムが決壊すれば、東シナ海や日本海の生態系が変わると言われる。決して他人事ではないのだ。



 さて日本の報道社が報道しない理由は何か。国交回復以前の協定で中国を敵視しないこと、悪く書かないことなどが、中国に支局を置く条件だったためだ。唯一これに反発したのが産経新聞社。左派の知識人も、中国を批判せず自国の首脳を攻撃し続けて来た。

 沖縄はさらに酷く、県知事が北京を訪問して媚を売る始末。さて、三峡ダムの決壊はいつか。世界への影響も大きく、引き続き本件に注目する所以。昨日「ミヤネ屋」が初めて取り上げ、今日はNHKが中国の水害を報道。ことの重大さに、どうやら国内でも気づき始めたようだ。





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Last updated  2020.06.30 07:25:45
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