マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.09.09
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~中国はどこへ~

  上海

 「災害をジョークのネタにしちゃいけないんだが」。男が言った。上海が水害に遭ったら海上になるんだってよ。上海は長江(揚子江)の河口にある。その長江で今年は大災害が続き、上海も浸水被害が起きたそうだなあ。上海は元々標高が低い。それに海の傍だし長江のデルタ地帯に立地している。そして高層ビル建築のため、地下水を汲み上げてる可能性もあるしな。



 これが長江の中流から下流にかけての地図。左端の赤い線が問題の「三峡ダム」の設置個所なんだがね。ダムの上流にある大都会が漢口。そしてダムの下流にある大都会が、例の武漢、南京、蘇州、そして河口の上海だ。この地域で今年は2か月以上雨が降り、三峡ダムの崩壊が懸念されたんだよ。ダムの上流では土砂崩れが200か所くらいで起きたし、ダムの決壊を防ぐため放流を続けた。

 その結果が中流下流での水害だ。ここには20以上もの河跡湖がある。中には琵琶湖の何十倍も広い湖もある。昔長江が氾濫した跡だが、それが今でも調整池として機能してるんだね。ところが三峡ダムの放流で満杯になり、そのままだと大都市が困るため、軍が幾つかの調整池を爆破した。その結果、農地は大洪水で今年の収穫はゼロになったのさ。天災と人災のダブルパンチと言う訳だ。

  中国国内の自治区

 中国の国土の半分はチベット、新疆ウイグル、内蒙古が占めている。そこに住む人口は全土の1割だ。ところが残りの半分に人口の9割が住んでいる。だが農耕に適した土地は少なく、中国の農産物の半分を賄う長江の中下流域は水害が多いと来ている。だが、他に行きようのない農民は、たとえ氾濫が起きやすい農地でも、そこを離れる訳には行かないのさ。3つの自治区は漢民族にとっては異民族。最近内蒙古自治区でも中国語による教育を開始したようだ。言って見れば同和教育だ。

    香港  

 香港人の大部分は漢族だが、中国化を強めるために制定したのが「香港国家安全維持法」だ。だが中国が約束した「一国二制度」がそれで反故になった。民主化の担い手だった周庭さんや「アップルデーリー」新聞社の社主が逮捕されたのは知っての通り。翌日保釈されたが、周庭さんのパスポートは取り上げられ、国外への脱出は不可能になった。社主はたとえ中国に連行されても戦うと宣言した。物凄い執念の人だねえ。彼こそが真の愛国者。真の報道人。真の香港魂の持ち主だと思うよ。



 当然トランプさんはその制裁に乗り出した。中国共産党幹部及びその家族の資産凍結とビザの発給停止、香港行政府の幹部も同様だ。おかげでアメリカの大学に留学中の林長官の次男も香港に帰れないみたいだし、中国人留学生や研究生を追放することも決まった。またファーウエイに次ぐ中国企業への制裁措置もね。これで中国の弱体化はさらに進みそうだ。



 中国人研究者が発表する論文数は世界第3位だったかまでに上昇した。だがそれは欧米諸国が研究者や留学生を受け入れてくれていたからだ。それを「隠れみの」に先端技術や情報を盗むことも多かった。ようやく米国はそれに気づいたんだね。大学から「孔子学院」を追放したのもその一環だろう。「武漢ウイルス」を蔓延させて置きながら、いち早くワクチンを開発するなんてどうしてそんなことが可能なのか。



 中国が推進する「一帯一路」の債務の罠や、アジアインフラ開発銀行の高利の欺瞞にようやく世界も気づき出した。こうなると中国の食糧不足に手を指し延べようとする国が出て来るかどうかだね。これまで散々悪辣なことをして来た報いかもなあ。ジジイはさらりと言ったが、昔からのことわざに「窮鼠猫を噛む」と言うのもあるでなあ。あくまでも疑い深いジジイなのである。<続く>





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Last updated  2020.09.09 10:39:22
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