マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.10.07
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カテゴリ: 歴史全般
~「海のシルクロード」その3~



 ダウ船はゴアの港に着いた。ゴアはインド西海岸にある州だが、マンドウイー川の河口の島の町で天然の良港でもある。11世紀初めから貿易港として栄え、14世紀頃はイスラム系の王朝があり王の庇護のもとに、馬や香料の貿易で繁栄した。馬は恐らくアラブ系のサラブレッドだろう。香料は料理には欠かせない貴重品だが、この周囲は古くからの生産地だった。



 ゴアの貿易商の室内。棚に飾られているのは中国の陶器やアフリカの彫刻だろうか。貿易港として重要だったゴアは、16世紀から20世紀までポルトガル領インドの一部だった。1510年ポルトガルのインド提督は千名の兵士を率いてこの島を占拠する。地元の王も一度は奪い返すが、最新式の銃をもつポルトガルには歯が立たなかった。



 ポルトガルのリスボンにある「発見者の記念碑」 エンリケ王、コロンブス、マゼラン、ヴァスコ・ダ・ガマなどが刻まれている。「大航海時代」の激動の歴史を振り返ってみよう。

 1492年 スペイン王の支援を受けたコロンブスが西インド諸島など新大陸を発見。
 1499年 ヴァスコ・ダ・ガマが喜望峰を経由したインド航路を発見し、インドへ上陸。
 1510年 ポルトガルがゴアを占拠。
 1580年 スペイン王フェリペ2世がポルトガル王位も継承し、両国を併合する。
 1588年 イギリスがアルマダの海戦でスペインの「無敵艦隊」を破る。
 1648年 1568年から続いた「80年戦争」でオランダがスペインを破って独立。 

 東インド航路    

 オランダ「東インド会社」社章

 <各国の東インド会社経営史>

   <イギリス> 1600-1874
   <オランダ> 1602-1800
   <デンマーク> 1616-1729 *途中休止時期あり 
   ジェノア(イタリア) 1664
   <フランス> 1664-1769
   <ポルトガル>1628-1633
   <スェーデン>1731-1813
   <オーストリア>1775-1813



   ヴァスコ・ダ・ガマのインド上陸図(左)とザビエル(右)

 ヨーロッパ列強によるアジアや新大陸進出の目的は貿易や富の略奪だったが、その一方でイエズス会神父によるキリスト教の布教と改宗の狙いもあった。こうして戦国時代に向かいつつあった日本へも、ヨーロッパ文化の波がひたひたと近づいていたのだ。今回は放送内容をかなり逸脱し、「大航海時代」当時のアジアへの影響を参考までに記した。<続く>

   ゴアの市場にて  





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Last updated  2020.10.07 00:00:09
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