マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2021.08.13
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カテゴリ: スポーツ関係
~いくつかの視点・その1~



 これが今回の「東京オリンピック」に参加した難民団。総勢29名だ。難民になった理由は自国の内乱や、隣国との政争、経済的困窮などか。何とか競技したいが不可能なアスリートをIOCが救った。この数はさほど多くはないが、回を増すごとに増え、今後も増え続けると思う。新型コロナのパンデミックもオリンピックに出られない大きな理由となるだろう。平和で豊かな日本ではなかなか理解出来ないが。



 新聞に載っていた写真。12歳のヘンド・ザサ選手は今回卓球に出場した。「内戦を乗り越えて参加したシリアの少女」とあるので、ひょっとしたら彼女も難民団の一員だったのかも。アフガニスタンもタリバンの侵攻で、ほぼ全土が政府の力が及ばなくなった。日本から逃げた元日産のカルロス・ゴーン氏の祖国レバノンも悲惨な状況で、国土はボロボロ。だが大金持ちの彼は、郊外の別荘暮らしとか。

  抱き合う高飛び込みの男性2人

 IOCは「LGBT」への理解を示している。今大会の参加者で「LGBT」であることを告知した選手は250名だったとか。Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシャルつまり両性愛者、Tはトランスジェンダー=うまれついての性が自分の認識と異なること。LGBTの結婚はもとより、スポーツへの参加に関する世界の認識は変わりつつあつようだ。



 新聞に写真が載った女子ボクシングフェザー級銀メダリストのネスティ・ペテン選手。どうやら性的マイノリティ(少数者)みたいだが、LGBTの定義と何が異なるのか。ネット検索しても彼女の故国は不明だった。かつてのオリンピックでは女子選手の性別チェックが女医によって行われた時代があった。実際に下着を下げて確認するのだ。ただ先天的な「両性具有」の人も稀にいる。現在では「男性ホルモン」のパーセンテージを一定の割合まで下げることが参加資格として求められていると聞いた。



 「サンデーモーニング」でこの人が言ったそうだ。「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合うスポーツってどうなんだろうね」。日体大の女子選手が金メダルを獲ったことへのコメントだ。早速日本ボクシング協会から、TBSに対して抗議の文書が送付された由。柔道、空手、重量挙げ。女子選手にとってある意味で過酷なスポーツは他にもある。時代は変わって行くんだよ。なあ張さんや。



 あるブログに「男子選手にはコンドームを配るのに、女子選手にピルを配らないのは云々」とあった。呆れたねえ全く。IOCは別に選手同士の結合を推奨してるわけじゃないの。以前からの慣行で念のため。女子選手は競技時期と生理が重ならないようピルで調整してるのは当然。かつて私はトラックを走る日本の女子選手の足から赤い物が流れるのを観た。それでも彼女はゴールまで走った。立派だった。



 ドイツの女子体操チームが全身を覆う「ユニタード」姿で現れた時、一瞬会場がざわついたとか。体操や新体操など肌の露出度がますます過激になるレオタード。ドイツではどちらを着用するかは選手の判断に委ねたようだが、協会としては選手を護る意識があったのだと思う。最近は女子アスリートの下半身ばかりを狙って撮影し、合成した画像を売る不届きな輩も多いと聞く。卑怯な男だ。



 米国女子体操チームのエース、シモーネ・バイルス選手が個人総合の決勝を棄権した。理由は「心の健康を保つため」の由。実はチームドクターから性的虐待を受けていたそうだ。そのドクターは児童ポルノの所持容疑で禁固60年の判決を受けた。光り輝く舞台の陰に、そんな暗く汚れた世界があったとは。日本でも何年か前、女子選手に対するコーチのパワハラが問題になったなあ。まさかあの米国でねえ。



 聖火の点火者として大坂なおみ選手を指名したのは、IOCの意向だったとか。彼女は「うつ病」を理由に全仏オープンを途中棄権し、話題になった。その彼女をこともあろうに最も緊張度の高い開会式の点火役に指名するとは。有名なアスリートを使えば開会式が盛り上がると考えたのだろうが、長時間の拘束は彼女の精神を疲弊させ、本職のテニスのシングルスは2回戦までで棄権となった。嗚呼無情。



 札幌で開催された男子のフルマラソン。28km地点の給水所のミネラルウオーターのボトルを手で払ってテーブルから落としたのが、フランスのこの男。本人は手が滑っただけと弁解していたが、自分用の1本はしっかり握っていた。個人の「スペシャルドリンク」は国別のコーナーで直接係員から手渡される。だが誰でも自由に取れる「ゼネラル」は飲むためにも、体にかけて冷やすためにも重要。それを知りつつ他の選手の給水を妨害したのだ。あの猛暑のレース中に。何と言う腐った精神だろう。



 その「現場」はバッチリ動画に撮られて、世界に発信された。さすがのフランスの報道社もこの不正行為を猛烈に詰った。次回はパリ大会。それなのに自国の選手がこのような恥ずべき姿を世界に曝したのだ。不正は必ずバレるし、そんなことをして勝っても嬉しくはないだろう。もっともそんな腐った精神のアスリートが上位に入る訳はないが。



 表彰台での政治的な抗議行為は禁止されているが、競技開始前の抗議活動は今回から許されることとなった。写真は女子サッカーの日本と英国の戦い。試合前にイギリスの選手(白のウェア)、なでしこジャパン(青のウェア)、審判(黄色のウェア)が揃ってグランドに膝をついて「人種差別」に抗議の意思を示している。世の動きと共にスポーツの世界も変わり行く。3年後のパリではどう変わるか。<続く>





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Last updated  2021.08.13 00:00:10
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