マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.04.28
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~舞台裏では(1)~ *写真は文章と無関係です



 トルコと言う国は誰でも知ってるだろう。2つの海峡を隔ててアジアとヨーロッパに跨る国家。アジアで唯一NATO加盟国でもある。エルドアン大統領は時の人。ウクライナに武器供与をする一方、ロシアとウクライナの停戦の仲介をするなど大忙しなのだ。そのトルコの空港に中国の空軍機が立ち寄って何度も給油を受けた由。それが1度に6機で、4回ほど往復したとの情報がある。

 行き先はセルビア。解体した旧ユーゴスラビアの一国で、国名が示す通りスラブ系民族。NATOには加盟しないと断言している。さて中国空軍機は一体何を運んで来たのか。どうも大量の兵器のようだ。恐らくはロシアに運ばれるはず。中国から直接ロシアへの武器提供は出来ないが、秘密裡に迂回しての協力。中国はばれないと考えているのだろうが、欧米の情報機関はほぼ正確に事態を把握している。

 さてトルコは今注目される立場にあるが、良い恰好をしてるその陰で同時にトンデモナイことをしている。クルド人への攻撃だ。クルド人はトルコ、イラン、シリア、イラクの山岳地帯に住む少数民族。それでも2千万人ほどの人口があるだろうか。第二次世界大戦後、勝利した列強が勝手に国境を定めたため、4つの国の山奥で暮らし、それぞれの国家から迫害を受けている気の毒な民族だ。



 ウクライナの悲劇については何度も書いたので、詳しくは書かないが旧ソ連に組み込まれたり、独立した後もロシアから強い圧迫を受けるなど苦難の道を歩んで来た。特に東部の2州においては親ロシア派の一部住民がロシアの後ろ盾を受けて、長く内戦状態にあった。あれは何年前になるか、オランダからマレーシアに向かうマレーシア機が撃墜された事件があった。機はこの地区の危険性を認識してなかった。

 乗客は休暇を楽しむためマレーシアに向かったオランダ人がほとんど。墜落の原因は不明だが、親ロシア派が撃ったミサイルだろうと推察されている。今回の侵攻で東部2州の一部はを、ロシアは勝手に2つの独立国として承認した。その前にはクリミア半島を不法に占拠し、自国の領土にしている。プーチンの頭の中には「停戦」の2文字はなく、あるのはただ「領土拡張」の4文字だけだ。

 今回国連のグテレス事務総長がロシアを訪問した。ラブロフ外相はにこやかに対応したようだが、それ以前に彼はトンデモナイことを口にしていた。「第3次世界大戦はあり得る。核戦争回避がロシアの基本的な立場だが、ウクライナに武器を提供し続ける欧米を暗に批判。外相の彼にさ大きな権限はない。プーチンの代弁者として記者会見に臨んだだけの話。


 その後グテレス氏はプーチン大統領とも会談し、ウクライナとの停戦を切り出したようだが、プーチンの反応は鈍かったようだ。マスコミの報道によれば、マリウポリの製鉄所に避難している市民の救出を図るため一時的に停戦する「人道回廊」の設置をプーチンが了承したと聞いて驚いた。あの残酷無比な彼がねえ。でも私は全く信用していない。5,6度予告された人道回廊が成立したためしがないためだ。

 それどころかロシアが占拠中の南部の幾つかの都市では、ロシアが任命した傀儡の市長が、既に学校でのロシア化を実行している。また相当数のウクライナ国民をロシア国内に移住させ、遠くは樺太(サハリン)に送ったり戦争孤児をロシア人の養子にする計画を進めている。また一部の男性を選別して東部戦線に駆り出し、ウクライナ人同士での戦闘を企図するなどまるで鬼のような所業だ。



 ただしゼレンスキー大統領やウクライナ政府の認識に首を傾げる事態も幾つか起きている。大統領が米国議会においてリモートで行った演説では「真珠湾攻撃」の話が出たり、先日更新された政府の公式アカウントで、昭和天皇の肖像をヒトラーやムソリーニの肖像と一緒に並べた。つまり戦争犯罪人と言う見解。ただちに外務省が抗議して肖像を削除させたが、事程左様に日本に対する評価が低いのが現実。

  2月24日の夜に始まった「ウクライナ戦争」。EUにとっては遠い国の出来事だったのが、数日後にはその認識が激変する。ゼレンスキー大統領が「私はヨーロッパのために死ぬ」と言い切ったためだ。ウクライナはヨーロッパの身代わりになるとの宣言だ。そしてそれから数十日後には「ロシアの侵攻はウクライナだけに終わらない」とも断言した。自らの死を覚悟した元喜劇俳優が、一世一代の芝居を打った。

 その後ヨーロッパはどう変わっただろう。ゼレンスキーが断言したように、狂気じみたロシアの戦争犯罪が、世界の人々の心を凍り付かせた。国外に逃れたウクライナ国民は650万人。わずか2か月間で国民の約6分の1が消えた。それは戦争を仕掛けたロシアも同様。祖国の残虐な行為を知った30万人もの人々が国を捨てた。良く知られた事実だが、改めてブログに記した。<続く>





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Last updated  2022.04.28 00:00:09
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