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これはアイエーの銘柄紹介の3つ目です。銘柄紹介1つ目から順に読んで下さい。随分長くなりました。ここまでを元に、アイエーの企業像をイメージしてみましょう。このイメージを持つまでに、今まで調べてきたといっても過言ではありません。バランスシートの変化をイメージして下さい。このイメージは極めて重要です。バランスシートが今までどのような推移をしてきたか、既に大体イメージできているはずです。最初のイメージで重要なのは資産と負債と資本の関係です。各々がどのような変動をしてきたか。当然ですが、投資家としてはこれからどのような変動をするかが大切になります。それは損益計算書のイメージの範囲になります。本当は、慣れてきたらバランスシートの変動のイメージに、損益計算書のイメージを重ね、将来のバランスシートの変動を予想するというのが良いと思います。ただ、これには少し慣れが必要ですので、まずはバランスシートの変動のイメージを確りする事が重要というのが僕の主張です。過去のバランスシートの変動をイメージするのに、手っ取り早いのは実際に過去の事業報告書を並べてみる手法です。当然この作業は重要ですが、僕達レベルの低い投資家が先にこれをやってはいけません。この作業は、最後に答え合わせとしてやるべきです。恐らくバリュー投資家は、過去の事業報告書のバランスシートを並べてみるという事を薦めているのだろうと予想しますが(まぁ僕の妄想で実際はそんな事すら教えていないのかもしれませんが)、僕は先にそれをやるのはオススメしません。まず、インターネット上のサイトなどを利用して簡単な情報を集め、先に企業のイメージをする。その後で、『答え合わせとして』公開されている実際の過去の事業報告書を並べてみる。そして、どのように違ったのかを見てみると、色々な事が分かったり分からなかったりします。この答え合わせで、最終的に企業のイメージを掴むのが良いと、僕は断言します。幾らバリュー投資家さんが反論しても、僕は枉げません。自分で将来のバランスシートをイメージできるようになる近道は、何度も何度も基礎問題を解く事にあると思っています。バランスシートについては、ありがたい事に、答えがある問題を解けるのです。答え合わせを後でやることで、企業のイメージ付けをより正確に行う。このやり方を薦めている人は僕は知りませんが、間違いなくファンダメンタル投資家の基礎力を手っ取り早く上昇させる方法です。この方法をやることで、銘柄に対するイメージが大きく変わるでしょうし、それは他の多くの投資家のイメージと違うでしょう。そして、そのイメージは適正価格である株価よりも適切に企業の価値を評価することが出来る可能性があります。勿論、バリュー投資家の言う『真の企業価値』をより適正に判断できることでしょう。ただし、僕は企業の価値を適正価格である株価(市場評価)よりも正しく評価しようとする事には、必ずしも賛成しません。『真の企業価値』なんて言葉は詐欺師の使う言葉だと思っています。自分のイメージした企業の将来のバランスシート像は、他の投資家にひけらかしてはいけません。それどころか、そのイメージに自分の投資判断を委ねる事に付いても、僕は余り良い考えだとは思っていません。バランスシートの推移をイメージするのは、あくまでファンダメンタル分析の基礎であり、それが直接的に利益に繋がるという事は殆どないと考えています。間接的に役に立つことはあるでしょう。そして、その間接的な効果が少なくないのが、投資家のパフォーマンスに大きな影響を与える大暴落時です。売買の重要な判断材料になるからです。外部環境に惑わされずに自分なりの投資が出来る為のファンダメンタル分析です。また、バランスシートを並べてみる時に注意点があります。ここ数年の日本企業では会計方式の変更による資産変動があるからです。企業によってはかなり豪快に変わります。特にここ数年はIFRSへの移行もありますので、単純にバランスシートを並べてみると逆に企業の変動が分かり難くなったりする事があります。このIFRS方式はまだ適用していない企業も多いですが、早くて2015年に完全移行予定です。早かれ遅かれ、影響を受けない企業はありません。IFRSについては長くなるので割愛します。内容自体はそんなに難しい事ではありません。色々面白いこともありますので、是非調べてみて下さい。(機会があればこのブログでも書きたいと思います)さて、最後にアイエーの中期計画について。アイエーは2014年3月期をスタートとした中期計画を策定しており、2015年3月期から増収増益を目指しています。四季報の業績予想は、かなりこの中期計画を参考にしたものです。逆に言えば、中期計画を元にした四季報に比べてサプライズがあるかどうか、が中期投資では重要になります。長々と書きましたが如何だったでしょうか。アイエーを推奨している訳ではありません。僕自身、アイエーは全資産の1%未満どころか、今現在0.2単元しか保有していません。この紹介文を読んだだけでアイエーを買いたくなった投資家は、全くセンスがないと断言します。もっと色々調べて見ないといけません。アイエーには悪いところも沢山あるのです。そして何より、株価は常に適正価格。今日の適正価格と明日の適正価格が一致しないだけです。もう何十回も言いましたね。将来の業績予想をする為には、上記のようなざっくりした数値をブレイクダウンして、更に細かい部分の変動を確認する必要があります。それらの分析こそが、ファンダメンタル分析だからです。(※ファンダメンタル分析には、ブレイクダウン方式の他にボトムアップの分析方法もあります)僕達はファンダメンタル分析を主とした投資家です。ファンダメンタル分析をどこまで時間掛けてするかどうかは各投資家に任せますが、ファンダメンタル分析のやり方はマスターしておかなければなりません。できるけれどやらないのと、できないからやらない、のでは天と地ほどの違いがあります。また、できるし好きだからやるというのと、できるけど面倒だからやらない、というのも同じくらい差があります。しかし、できるし好きだからやるというのと、できるけど面倒だからやらないというのと、できないからやらないというのは、それ程大きなパフォーマンスの違いはでません。だから、バリュー投資は儲かるという結果から入ったバリュー投資家は脆いのです。大切なのは、自分の性格に合った投資を行うこと。そして、株式投資に正解があると思わないこと。低PBR銘柄はパフォーマンスが良い。だから低PBR銘柄へ投資をする。そんな手法ではダメなのです。バリュー投資家が詐欺なだけで、彼らに惑わされるべきではありません。という所までで第一段の銘柄紹介を終わります。お疲れ様でした。
2013.06.30
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これはアイエーの銘柄紹介の2つ目です。銘柄紹介1つ目から順に読んで下さい。さて、もう少し見てみましょう。ROE至上主義者としては、これらの変化点に注意しながら今後のROEの推移を読み解きます。特に、上述したようにアイエーのROEの推移は8.5%→7.1%→13.5%→11.6%→11.2%→12.1%→12.2%(予想)と、素晴らしい推移をしています。これを見落としているバリュー投資家は指差して笑ってやって下さい。何をやっているんだお前は。お前が用いているのはバリュー投資ではないのか。そこのところどうなんだ。反省文をA4用紙1枚にまとめて提出しなさい。他のバリュー投資家に提出しなさい。またはブログで全世界に向けて公開しなさい。しかしバリュー投資家が見落としていても、何も驚くことはありません。アイエーは彼らバリュー投資家の投資対象外なのです。低PER低PBRかつ高ROE銘柄でも、投資対象外です。何故なら自己資本比率が50%に達していないからです。PCFRが低くないからです。自己資本比率が50%に達していないのであれば、PCFRが低くないのであれば、光り輝く何かがないといけません。例えば、魅力的な成長銘柄などです。魅力的な成長銘柄であれば自己資本比率50%未満でも投資対象となりえます。PCFRが低くなくても投資対象となりえます。何だか不思議な投資手法ですね。僕はキャッシュフローを重視しないタイプの投資家なので、PCFRを重視するバリュー投資家の気持ちが分かりません。彼らはちゃんとキャッシュフローの中身を見ているのでしょうか。営業・財務・投資の3つのキャッシュフローだけ見て満足してしまってるんじゃないかと他人事ながら心配してしまいます。僕には彼らバリュー投資家の投資哲学がサッパリ分かりません。数多のバリュー投資に関する本を読んでバリュー投資に対する理解は深めたつもりですが、それでも彼らバリュー投資家の投資哲学は本当に謎です。何考えてるのか本当に分からない。本当に分からないんです。嘘じゃないよ。一生懸命分かろうとしても、本当に分からないんです。何考えているんだろう。馬鹿じゃないかしら?アイエーはカー用品販売事業だと思われていますが、カー用品事業は売上全体の約半分の53.9%。売上の3割弱をブライダル事業、1割弱を建設不動産が占めています。それでは簡単に掘り下げていきましょう。ブライダル事業についてはかなりの規模です。2009年3月期に始まった時から既に100億円近い売上を出していました。2010年3月期以降は売上で100億円超になっています。セグメント利益もだいたい10億円超で推移しています。ブライダル企業を分析した人でなければ余りピンとこないかもしれませんが、この規模はそこそこ大きなものです。東証1部上場しているブライダル企業の2128ノバレーゼと同程度の規模です。アイエーは、ブライダル事業だけで既に東証1部上昇しているブライダル専門企業と同等の事業を行っている事になります。しかし、アイエーの時価総額はノバレーゼよりもかなり低いです。PERもPBRもアイエーの方が低いです。無茶苦茶低いです。ノバレーゼを保有しているバリュー投資家は何故アイエーに投資をしないのでしょうか?ちゃんと調べていないだけなのでしょうか?何十人も何百人もバリュー投資を自称している人が皆スルーしているのでしょうか?違うでしょう。彼らは確りとファンダメンタル分析をしている筈です。であるなら、ノバレーゼの方が優れている何かがある筈です。それは、成長見込みであったり、自己資本比率であったり、資産の内容であったり、投資戦略であったり、色々とあるでしょう。しかし、アイエーに投資しないでノバレーゼに投資する。バリュー投資家というのも分からない人種ですね。僕は本当にバリュー投資家の事が分からないんです。バリュー投資の事をどれだけ学んでも、バリュー投資家の事は分からない。さて、次は建設不動産事業。建設不動産事業については新興不動産バブルが始まるずっと前から続いています。前期、全事業が減収となっている中で増収しているのは建設不動産事業。物件売買も行っていますが、最近は特に収益性の高い賃貸物件の確保に軸足を移しています。売上を伸ばそうという意欲は余り見られません。最近景気が上向いてきたので不動産の利益が高まったのだ、アイエーの業績もそれに引っ張られているのだ、と思われるかもしれません。しかしアイエーに関しては、今のところそうとも言えません。前期の建設不動産事業の業績を見てみましょう。25年3月期売上:28億3796万円利益:1億2022万円※建設不動産事業の業績推移を見る際は、在庫や土地などの資産推移も併せて見てみないと余り意味がないので、業績推移は割愛します。御存知の通り、不動産銘柄は08年以降散々たる業績でした。特損を別にしても、営業利益ベースですら業績が低迷。しかし、アイエーの建設不動産事業は、営業利益ベースで下記の推移です。(2008年3月期から)4億円→5億円→4億円→2億円→1億円→3億円売上が全体の1割弱の事業ですから、この営業利益は大したものです。アイエー全体からみても、建設不動産事業の貢献は少なくありません。2009年3月期に至っては、営業利益ベースで全体の約半分が建設不動産事業となっています。2008年3月期と2009年3月期は、アイエーの利益が大きく落ち込んだ年で、この年に建設不動産事業が貢献できたことは非常に大きいです。さて、何故アイエー全体の利益が大きく落ち込んだ年に、建設不動産事業が大きく貢献しているのでしょうか。理由の一つに、不動産事業の売却のタイミングをある程度図っているということはあるでしょう。つまり、会社の事業が大きく落ち込んだタイミングで利益を吐き出す緩衝材の役割を担っている部分があるのではないか、という事です。もう一度言います。建設不動産事業はリスクを増加させるという面だけではなく、ある意味ではリスクヘッジになっている可能性がある、ということです。もちろん良い面ばかりではありません。建設不動産は過去に特損も出してきました。会社として、リスクをどこまで取るかの話です。リスクをどこまで取っているかについては、バランスシートの詳細な推移を見てみればある程度分かるでしょう。しかし、実際のところアイエーの利益を推し量る上で注目するべきは建設不動産事業ではなくブライダル事業です。ブライダル事業については、利益面から見てみると全く違った面が見えてきます。驚く事に、2011年3月期以降は利益の半分以上がブライダル事業のものです。アイエーは、既にブライダル事業で儲けている銘柄なのです。利益の推移を見る場合、比較対照はブライダル銘柄になります。不動産もバラツキがありますが、ここ数年は確実に利益を出し続けようとしている意図が伺えます。バランスシートの資産推移を見る限り、全く急成長しようとしていません。さて、ここまでくれば、注意するべきは配当性向です。配当の話に移りましょう。配当利回りではありません。配当性向、つまり利益のどれくらいを配当として投資家に還元しているかです。最近のアイエーの配当性向は、大体10%台後半です。アイエーは配当性向が低いですが、配当性向に意識をした事業報告書を出しています。それだけではなく、御丁寧に純資産配当率という数値まで出しています。純資産配当率。この数値はインカムゲイン主体での投資をしている投資家は、当然注視するべき数値です。インカムゲイン目的での投資が長期投資であるなら、配当利回りよりもむしろ純資産配当率を重視するべきであると僕は考えています。この純資産配当率、アイエーは近年1.9%程度で推移しています。(僕はインカムゲイン主体での投資をしていないので、どうでも良いです。)株式投資ではインカムゲインは重視されないことが多いですが、実際のところは万年低PBR低ROEの資金効率が悪い銘柄への投資であった場合は、配当として投資家に返却することで自己資本の増加を防ぐ方がマシです。何故なら、第一に、その方が企業のROEの低下を防げますし、第二に、投資家がその配当を元にして再投資することが出来るからです。投資家に支払われる際に税金がかかる為、配当として支払うよりも企業が内部留保にまわした方が効率的です。しかし、その内部留保が投資にまわされずにバランスシートを肥大化させるだけなら、その資金は死に金です。そのような銘柄は、万年割安株になります。ここが理解できない場合は、万年割安銘柄への投資を行うべきではないと思います。配当について長々と書きましたが、前述の通りアイエーは近年ROEを上昇させ続けています。今のところ配当性向には注意を払う必要はないでしょう。さて、次はEV/EBITDAを見てみましょう…と思いましたが、止めましょう。EV/EBITDAは(上位10項目には入りませんが)僕が重視している項目の一つなのですが、この数値は色々誤解を招きかねないので今回は止めます。EV/EBITDAの数値自体は単純比較は出来ませんので、相対評価する時は注意して下さい。今回はそれだけ覚えてもらえればOKです。EV/EBITDAは止めて、ROAの話にしましょう。キャピタルゲインを目的とした株主であればROAを重視するべきです。僕はROAは全く重視していませんので殆ど気にした事はありませんが、折角なので2009年3月期から2013年3月期までの推移を見てみましょう。3.6%→7.0%→7.9%→7.9%→7.5%→7.8%当たり前ですが、ROAの推移はROE×自己資本比率の推移でもあります。自己資本比率の推移をより重視するのであれば、ROEの推移ではなくROAの推移を重視するという方が良いのではないかとも思います。(まぁ、余計なお世話ですが)このROAの推移から、何が分かるでしょうか。2010年3月期以降は7%台で安定して推移しています。自己資本比率を増加しながら、ROAは同水準を維持している。当然ROEが増加しています。全く問題ありません。余談ですが、日本では自己資本比率を増加しようとする企業は多いですが、自己資本比率を増加しながらROEを上昇させようという方針での経営をしている企業は少ないです。ROEは長期的な推移が重要。年々ROEが低下していく企業に拍手喝采するのはバリュー投資家くらいのものです。今はデフレなので、死に金を溜め込む企業が問題視されていません。デフレを脱却し、慢性的なインフレになった後でも、バリュー投資家が死に金を有難がるかどうかは注視しましょう。 続きます。http://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/diary/201306300002/
2013.06.30
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これがアイエーの銘柄紹介の1つ目です。ここから順に読んで下さい。アイエーという銘柄が、証券コード7509番目にひっそりと存在しています。僕はこの銘柄が大好きです。売買を始めてからもう長い付き合いです。決して主力銘柄にはなりませんが、大抵単元株未満でポートフォリオの末席に居ます。しかし他の投資家さんでアイエーの事を書いている人は殆ど見かけません。みんなアイエーのことにもっと興味を持とうよ!ということで、今回はアイエーの紹介をしたいと思います。アイエーは、どこからどうみても万年割安株です。PERはこのところずっと5倍前後で推移しています。2006年のライブドアショック前でも10倍ちょっとでした。比較的安定した収益で、これはいわゆるバリュー銘柄だと思います。しかし残念な事に、バリュー投資家さんが好むような銘柄ではないようです。この銘柄を保有しているバリュー投資家は殆ど見かけた事がありません。バリュー投資家が保有しない理由を色々と妄想してみましょう。といっても彼らの頭の中はスッカラカンですので、思考回路は単純です。複雑なのは投資哲学。本来単純明快であるはずのバリュー投資についての哲学が、良く分からん事になっているのです。地に足が着いていないでフワフワしてるのです。捉えどころがないのです。困ったもんです。さて、それでバリュー投資家がアイエーを保有しない一つの理由としては、アイエーは借金が多かった事が理由にあげられます。元々少なくない負債がありましたが、2007年辺りに急増。しかし売上や利益は伸び悩んでいました。これが二つ目の理由です。もう一つ、キャッシュフローが良くないという事もあると思います。キャッシュフローがよくないというのは何だかよく分かりませんが、PCFRが低くないという事のようです。PERは低いけどPCFRはそれほど低くない。というような良く分からない話です。低い自己資本比率と伸び悩む収益。PERの割に高いPCFR。これがバリュー投資家が投資を行わない理由にあたると思います。他にももっとあるでしょうが、考えるだけ馬鹿馬鹿しいので割愛します。しかし、これはアイエーが万年割安株である理由ではありません。アイエーが万年割安株である理由は後述します。ところで、万年割安株への投資を行う際は必ず何故その銘柄が万年割安株であるかの理由について、自分なりの考えを明確にしておくことをオススメします。この理由が明確である方が、外部環境が大きく変化した際にその銘柄が受ける影響を推し量ることが出来るからです。これは、株価変動の話です。株価変動の大きさを推し量る。自分の推測と違うなら、鞘を抜いても良いかもしれませんね。株価変動よりも業績変動の方が重要だ、とバリュー投資家さんは言うでしょう。もちろん業績変動も重要ですが、業績変動については万年割安株よりも万年割安株以外の銘柄により注意するべきでしょうね。少し乱暴な表現になりますが、万年割安株への投資は、投資をした時点で殆どやる事は終了しています。投資をしてから色々業績推移を調べて気を揉んでも仕方がありません。バリュー投資家のように、下方修正に驚いて万年割安株を売る、という投資手法で良い結果を得るのは難しいでしょう。超絶下方修正を発表して多くのバリュー投資家が匙を投げた万年割安株のその後の株価推移の多くが堅調であることについて、バリュー投資家はもう少し真剣に考えた方が良いでしょうね。バリュー投資家の反射神経は投資家の中で最も鈍いので、悪材料が出てから売るのでは、『バリュー投資家が投げたそこが底』という状況になりかねません。自分のやっている事をよく理解していない投資家の典型でしょう。そのような投資家は腐ったミカンです。他の投資家をどんどん腐らせてしまいます。バリュー投資という籠の中に一つでも腐ったミカンがあると、他のミカンがダメになってしまいます。困ったもんですね。さて、アイエーの話に戻ります。このアイエーはあと数年したらバリュー投資家が注目し始める事になるでしょう。或いは、もっと早いかもしれません。僕は気が付けば10年近くもバリュー投資家の言動をフォローし続けた投資哲学マニアですので、あと数年したらバリュー投資家が注目するだろうなぁという銘柄を嗅ぎ分ける能力に比較的秀でているつもりです。(あくまで比較的というレベルです)そのような銘柄を先回りして買っておいて、バリュー投資家さんたちが注目し始めたら徐々に徐々に売り上がる。そのような投資はかなり効率的な投資手法だと思っています。実際、そのような投資のパフォーマンスは意外なほど良い結果をもたらしています。アイエーはどうでしょうか。今後暫くしてバリュー投資家の注目を集め始めるのなら、今から投資をして良いパフォーマンスを得られるでしょうか。正直なところ、僕には分かりません。アイエーに投資をして良いパフォーマンスが得られるというイメージがなかなか付かないんです。付き合いが長いですからね。アイエーはある程度業績推移を見守っている投資家なら分かると思いますが、かなりへっぽこです。光り輝くものを持っていません。どちらかというと、株価が上がらない万年割安株の特徴を備えています。証券コード1つ違いの7508G-7HDの方がキラリと光る特徴があります。今バリュー投資家が注目するのは、どちらかといえばアイエーよりG-7HDの方でしょう。しかし、ここ数年でアイエーのバランスシートは筋肉質になりました。特に3年間。負債は急速に減少し、純資産が急速に増加しています。簡単に資産・負債・資本の合計だけ見てみましょう。平成22年3月期資産合計:27,487百万円負債合計:18,089百万円資本合計:9,398百万円平成23年3月期資産合計:27,256百万円負債合計:16,956百万円資本合計:10,305百万円平成24年3月期資産合計:29,007百万円負債合計:17,676百万円資本合計:11,331百万円平成25年3月期資産合計:27,532百万円負債合計:15,000百万円資本合計:12,531百万円いちいちグラフにしないので、自分の頭でグラフ化して下さい。まず最初に、バランスシートの枠だけの変化をイメージします。これは僕のやり方ですが、結構オススメします。5秒で出来るので、まず最初の取っ掛かりとして重宝します。(本当は外部環境という意味で、同業種平均の変化も調べておいた方が良いと思います)さて、アイエーは平成22年3月期以降に分かり易い変化をしています。それまでは負債を増やして自己資本比率を減らしていましたが、これは複数の要因があり長くなるので割愛します。ここ数年では、負債を減らし、自己資本比率を上昇させています。特に前期で負債が大幅に減少。資産も圧縮しています。資産で減少幅が大きかったのが『有形固定資産』です。資産の減少額とほぼ同じ額が有形固定資産の減少額になります。一応その少なくなった資産の影響もあり、今年の業績予想は売上・利益ともに落ち込んでいます。当然この落ち込みは株価の伸び悩み・下落要因にもなっています。それでは、四季報の業績予想を含めて業績推移見てみましょう。平成20年3月期売上:25,963百万円経常利益:1195百万円純利益:655百万円自己資本比率:31.5%ROE:8.5%平成21年3月期売上:37,710百万円経常利益:1,310百万円純利益:581百万円自己資本比率:28.9%ROE:7.1%平成22年3月期売上:39,513百万円経常利益:2,196百万円純利益:1,201百万円自己資本比率:34.2%ROE:13.5%平成23年3月期売上:38,920百万円経常利益:2,454百万円純利益:1,147百万円自己資本比率:37.8%ROE:11.6%平成24年3月期売上:37,684百万円経常利益:2,558百万円純利益:1,207百万円自己資本比率:39.1%ROE:11.2%平成25年3月期売上:36,907百万円経常利益:2,471百万円純利益:1,444百万円自己資本比率:45.5%ROE:12.1%平成26年3月期(会社予想)(四季報予想も会社予想を丸パクリ)売上:35,000百万円経常利益:2,050百万円純利益:1,140百万円平成27年3月期(四季報予想)売上:36,000百万円経常利益:2,400百万円純利益:1,450百万円グラフ化しませんので、各自頭の中でグラフ化して下さい。これもグラフ化しやすい推移になっていますね。今期の業績は素晴らしいものになっています。売上は回復したといっても前期には届きませんが、利益は過去最高の前期と同じ水準。もう少しブレイクダウンしたいところですが、ここで一旦区切りましょう。簡単に大枠だけ見てきました。この大枠が何故このような変動を辿ったのかはブレイクダウンして分析してみないと分かりません。取り合えず結果を確認しただけです。ここまでの変化点としては・売上や利益の減少は今期で終了し来期は増加に転じる・売上高利益率は来期に上場来最高値を見込む(四季報予想)・一時増加が続いた負債はここ数年で大幅に縮小・純資産は毎年10%程度の増加・1,2年後に自己資本比率50%を超える見込みとなります。しかし、上記の変化点ではアイエーの本質は全く見えてきません。四季報を読んでいても本質は全く分からないのです。大事なことなので後2回言います。四季報を読んでいても本質は全く分かりません。四季報を読んでいなくても本質は分かりません。 続きます。http://plaza.rakuten.co.jp/meaning1/diary/201306300001/
2013.06.30
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銘柄紹介は何が良いかなと探してみましたが、最初は余り奇をてらわずにアイエーにします。ブログなどでアイエーの分析をしている人はまず居ないと思いますので。(というか、アイエーの名前自体見かける事がありませんね)次回更新は、アイエーの銘柄紹介。何の銘柄を紹介するのかを先に発表してから銘柄の紹介をするという、頭の悪い銘柄紹介。画期的です。銘柄紹介を始める前に、もう紹介が終わっている。いきなり読者の期待を削ぐような銘柄紹介の仕方ですね。はっはっは。アイエーの次は、マルキョウにでもしようかな…。(誰も興味がない銘柄が続く事を示唆して、読者を辟易させる)
2013.06.28
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今年から再開して以降はこのブログは個別の銘柄紹介をやらない方針にしていましたが、過激な書き込みを始める前に、ちょっとアクセス数が伸びるかどうか試験的に少し銘柄紹介をやってみようかと思っています。2ちゃんねるで過去にやっていた『割安株の紹介と、その後を報告するスレ』シリーズを御存知の方は、あんな感じのをイメージしてもらえると近いです。御存じない方は宜しければこちらをご参考下さい。(バリュー投資家さんは対象外です)僕は自分の保有していない銘柄の紹介をした方が読者の為になると思っていまして、このブログでも僕の保有していない銘柄を中心に紹介していきたいなぁと思ってます。絶対に保有銘柄から紹介しないというルールを決めても良いのですが、余りそういう縛りを設けても長続きしないので、まぁそこら辺は適当に好き勝手やりたいようにやります。僕の保有銘柄を紹介する時は、取り合えず株式資産のポートフォリオ全体の1%未満の銘柄を紹介するようにします。その程度なら無意識下でのバイアスをかけずに客観的に紹介できますしね。単純に銘柄紹介しても良いですが、ちょっと分析の仕方や考え方に軸足を置いた紹介にします。基本的な分析ですので、超初心者向けです。ある程度投資経験のある方は読み飛ばして下さい。特にファンダメンタル分析を主としている方には、百害あって一理しかないと断言できます。また、バリュー投資家さんは絶対に読まないで下さい。気分を害すると思います。まぁ、このブログの読者様なら御存知の方も多いと思いますが、相変わらずかなり変な銘柄紹介の仕方になると思います。そういう銘柄紹介を読みたいという方の御期待には沿えるようにしたいなと思ってます。最後になりますが、僕は『株価は常に適正価格』だと思っていまして、僕の独自のヘンテコな尺度での割安銘柄の紹介という事については御留意下さい。客観的な評価ではなく、主観的な評価になります。毎回株価が上がるかどうかは知らぬ存ぜぬで通しています。まぁ、銘柄紹介はこのスレの趣旨とは違いますので、たまの息抜きみたいな感じでいきましょう。近日中に1銘柄紹介します。(1銘柄で終了してしまうかもしれませんが)
2013.06.26
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「そうは言ってもオマエの頭は他人と比べてそれ程際立って優れている訳ではないのだから、簡単なことをやった方が良いだろう。自分でそう思わんかね」と、その幽霊は言った。僕のプライドは多少傷ついたが、その指摘は至極真っ当だった。反論の余地もない。しかし、僕にだって多少なりとも持論はある。「簡単なことをやって、それでどうなるというのかい?その方が良いパフォーマンスを得られるというのかい?」沈黙。空気が重くなった頃になって、幽霊は仄かに青白く光る瞳をこちらに向けた。「結果を知りたいのか。結果から動くというタイプの投資家なのかな」その幽霊には表情というものがなかった。能面のような顔。だからだろう、言葉の真意が読み取れない。意図が読めない怖さがあった。当たり前だが、全く人間味のない幽霊なのだ。「投資において、最初に結果を知ろうとするのは思慮の浅い人間の悪い癖だ」そうだろうか。僕には良く分からない。「人間の世界を作っているものは、やはり人間だ。ひとりひとりの人間の集まりが、人間社会を構築している。いくら難しいことを考えても、最終的に知ろうとするのは単純な行動の集まりだ。腹が減ったら飯を食う。喉が渇けば喉を潤す。働いて、休んで、時間が余れば暇を潰す。外出するときは靴を履く。靴を履くときは靴下を履く。アスファルトで道路を作り、その上を車が走る。線路を作れば、電車が通る。便利なものができれば利用するし、面白いものができればやってみる。ここの経済活動は単純だ。難しく考えることなんて何もない」「人の世は予想し易かろう。 予想し難いといっても、それは人の世が分かり難いのではない。オマエの頭に原因があるのだろう」
2013.06.24
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お気に入りブログの紹介はシリーズ化するつもりです。たまに紹介しますので宜しくお願いします。さて、今回紹介するのは、Night0878さんの「期待値で計るバリュー投資 無期限信用取引 有」です。Night0878さんはここのブログの読者様でもあります。多謝。今年に入りコメントに対して返事をしないという方針の僕に代わり、他の方の質問コメントに対する回答の書き込みをして頂きました。大変失礼ながら僕はNight0878さんをその時まで知らなかったのですが、その書き込み内容が素晴らしく、この人は誰だ!何故このような人が名も知れず埋もれているんだ!(重ね重ね失礼)と驚きました。「期待値で計るバリュー投資 無期限信用取引 有」を読んでみると、投資手法や投資哲学が僕と良く似ているという印象を受けた投稿文章が幾つかありました。ブログの上の方には保有銘柄を公開されていますが、保有されている銘柄も僕の銘柄選定と重なります。Night0878さんはバリュー投資家を標榜しておられますが、DVxを主力として保有しているというのがバリュー投資家としてポイントが高いと思います。DVxは2011年6月以降に僕が「バリュー投資家なら保有していて然るべき、持っていないなら猛省してもらいたい」とバリュー投資家に軽く喧嘩を売っていた銘柄で、2012年頃は「高ROEかつ今後持続してROEを上昇させる分かり易い銘柄」として高ROE銘柄への投資手法を論じる時に使っていました。(DVxやパラカなど、高ROE銘柄を云々言う時に分かり易い銘柄はなかなかないので重宝します)ブログを読むとNight0878さんは2010年には既にDVxに投資されていたようで、それ以降現在まで保有し続けているようです。大底でDVxへの投資を始めたというよりも、むしろDVxを主力として現在まで持ち続けた、という方が凄いかもしれません。DVxは度重なる上方修正をしましたが、実のところ通期上方修正の場合は数値自体にはそれほどサプライズがありませんでした。四半期決算の数値や決算報告書から、通期の業績はある程度予想できました。Night0878さんもある程度業績は予測できていたようです。しかし上方修正を発表する毎に株価は大幅に上昇。売りたくなるのが投資家の性でしょう。しかし売却しないのは、これからも持続して高ROEを持続しながらの成長を続けると考えているからだと思います。高ROE銘柄の将来展望はかなり難易度が高く、予測を間違うと大怪我をするリスクが付きまといます。信用取引をしているのであれば、尚更でしょう。確りと将来展望について予測をしていて、なおかつその予測が大きく外れていないという事の証明だと思います。ここまでのDVxに関する説明だけでも、Night0878さんがそこら辺のバリュー投資家さんよりも頭一つ抜きん出ている事が分かるかと思います。ここで終わりにしても良いのですが、もう少し書きます。信用取引を用いている場合、暴落相場では大きな損失を蒙ります。最近の下落は上昇しすぎた分の調整という程度なので、心の準備が出来ていたでしょう。しかし、長期的な暴落相場ではどうでしょうか。信用売りをしているなら兎も角、買い一辺倒の信用取引では非常に厳しい状況になります。逆張りを主体とするバリュー投資と信用取引は、非常に相性が悪いと言えます。売買のタイミングに相当注意しなければいけません。この所を分かっていないで信用取引を用いているバリュー投資家は、幾ら上昇相場で利益を出しても、いつかは資産を失う可能性が極めて高いです。バリュー投資の看板を下ろすか、信用取引を止めるか。どちらもしなければ、いずれ追証が発生する事になるでしょう。しかし、Night0878さんは、2004年から信用取引を始めているようです。2004年からの暴騰相場を経験し、その後の暴力的な暴落相場からの長期低迷相場を通じて、今もなおバリュー投資と信用取引を両立させている。このような投資家は非常に珍しいです。期待値で計るバリュー投資 無期限信用取引 有http://plaza.rakuten.co.jp/seigo182/
2013.06.21
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フリードリヒ・ニーチェの言葉である。物事はどんな見方も出来るので、解釈の仕方で条理は変わる。身も蓋もないが、この世に真理などはない。また、体系的な思想は断片的な言葉を紡いで理解すべきではない。真理を見つけるには余りにこの世は不完全であり、余りに私達は未熟である。株式投資も同様。真理を見つけるには余りに市場は不完全であり、余りに私達は未熟である。
2013.06.19
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さて、それでは特別にここの読者の皆さんだけに儲かる投資手法をお教えしましょう。(満面の笑みを浮かべながら)儲かる投資手法、といっても僕の用いている投資手法とは違います。僕のややトリッキーな投資手法は、またの別の機会に。といっても、そんなに遠くない未来にこのブログに書き残そうと思っています。ちなみに、僕の投資手法は本格的な分散投資家の中ではかなり珍しい手法だと思います。分散投資をリスク分散目的に使っていないし。『分散投資=リスク分散』、という理解をしている人が多いと思いますが、必ずしもそうではありません。肝心なのは、どれだけ分散させたかではなく何に投資しているか。銘柄選定によっては特定の業種に注力しない本格的な分散投資でも、上昇相場で多くの利益を享受し、下落相場で大きな被害を蒙ります。間違いありません。何しろ、この僕が長年それを証明し続けています。分散投資こそ至高。優待銘柄ばかり集めなくたって、分散投資家が集中投資家に負ける訳がないのだよ。分散投資はパフォーマンスが低下する、という論調には全く賛同できませんな。まぁそれはそれとして。今回は純粋に僕が儲かる投資手法と思っている手法について、殴り書きします。こういうのは、自分が素直に思いつくがまま、感じるままに書き綴るのが良いでしょうね。考えるのは良くない。他人に良く思われようと文章を改竄しても、意味がない。(まぁ、僕が他人に良く思われようとしていない人間だというのは、「むぎゅ。」の読者様なら既に十分御存知だと思いますが…)推敲はしません。それでは、そろそろ始めましょうか。思いつくがままに、心行くままに、徒然なるままに…。1.ファンダメンタルを重視するどのように重視するかは重要ではありません。細かいことは良いです。ただし、重要だと思ったことは徹底的に重視すること。妥協はしても構いません。妥協した事を確り認識していれば、妥協すること自体は問題なし。2.売り上がる天井を打ってから売り始めるのではなく、天井を打つ前に売り始めるのです。周りの皆が欲しい時に徐々に売り始めるのが粋ってもんです。特に、好調さが徐々に数字になって現れて、事業報告書が輝きを放ち、ホルダーが褒め称え、バリュー投資家さんが株を欲しがるようになったら。その時は、仕方ないので譲ってあげましょう。何度か分けてチマチマ売り上がるのが良いです。株価は上昇するスピードよりも、天井を打ってから下げるスピードの方が遥かに速い事が多いです。努々お忘れなきよう…。3.迷ったら売り値動きの激しい銘柄については、基本的には迷ったら売りが正解。売らないなら迷わない、ではありません。逆です。注意。あれ?変だな?と思ったら売り。随分株価が上がったな、この値段のうちにで売った方が良いかな?と思ったら売り。悪い材料が出ても思ったほど株価が下がらなかったら、売り。売った後で株価が上昇しても、全く構いません。気にしない。また後から欲しくなったなら、別に気にしないで遠慮なく買えば良い。4.少数派に位置する事を目的としない詐欺師は言う。常に少数派の方に位置するように、と。そんな言葉を鵜呑みにしてはいけません。実際は、自分自信の考えを良く理解して立ち位置を確りと把握しているなら、多数派であれ少数派であれ、どち側にいても問題はない。自分の考えが違うのに少数派の立ち位置に動いても、自分の行動を理解していないリスクが付きまとう。少数派に居る事を目的とした行動をしている人間の馬鹿さ加減といったら!5.値動きの激しさを認識する株価が暴騰した後の不安定な相場の最中に値動きの激しい株を持っていても仕方がない。逆ならどうか?株価が暴落した後の不安定な相場で買い進むなら、下落した理由が明確になっていた方が良い。当たり前だ。ネガティブ材料が周知されていて、それが株価下落の要因になっているなら、その分だけリスクの少ない投資になる。そのネガティブ材料の先にどんな材料が潜んでいるかを注視するべきで、明るみになっているネガティブ材料にはもう価値はない。長期的に成長すると思われている銘柄は確かに素晴らしいが、他の投資家にとってそれ以上のポジティブサプライズが期待できない場合は、株価が下落する潜在的なリスクが高い。6.執着心を捨てるお金に対する執着心があるなら、あまり株式投資はオススメできない。嫉妬も良くない。大変よろしくない。嫉妬心の強い投資家は、その時点で既にかなりのハンデを背負っていると認識するべきです。他人のパフォーマンスが気になるようなら、投資家としては2流以下。多分3流未満。話にならない。個々の株価も同様。株価は常に適正価格なのだから、いちいち気にしない。暴騰しても、暴落しても、それは皆で決めた価格。アダムスミスの見えざる手に文句があるなら売買に参加すれば良い。7.成功しようと思わないだって成功するんだもの。無理して成功しようとしなくて良いでしょう?以上、乱筆乱文にて失礼しました。書いているうちに、どうしても投資哲学的な概念になってしまいました…。最後の方は無視してください。いつもみたいな投資哲学的な書き込みです。なんだか毎回こんなことばかり書いていますね。どうしたものか。まぁこんなの読んで信じているようなら、バリュー投資家さんのところに行った方が良いです。屁理屈王者のバリュー投資家さんの流布するバリュー投資教の前には、好きなようにやるのが一番良いと頑固に言い続けている僕も完敗です。一瞬で捻り潰されます。ぐぁ。
2013.06.14
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どのような投資家にとっても共通して優れた投資手法、というものは残念ながら存在しない。これは100%断言できます。優れた投資手法。そんなものを他の投資家に欲しがってみても、誰も与えてくれはしません。満面の笑みを浮かべながら『正しい投資手法』『優れた投資手法』『儲かる投資手法』なるものを教えてくれる人も居ますが、そんなのは嘘八百です。騙されてはいけません。そんなことを言う投資家は詐欺師です。詐欺師じゃなければバリュー投資家です。もしくはバリュー投資家の詐欺師です。実際のところ、優れた投資手法を与えてくれる人は何処にもいません。どんなに誠心誠意お願いしても、誰も与えてくれません。世知辛い世の中です。長期的に指数を遥かに超えるパフォーマンスを得ている人はそれなりにたくさん居ます。でも、その人にとって優れた投資手法でもそれをそのまま自分が使える訳ではありません。また、良く勘違いされるところなので注意してもらいたいのですが、どんなに優れた投資家であっても他人に優れた投資手法を与えられる能力はありません。なので欲しがるだけ無駄です。そんなことより、まずは自分がどのような投資手法を用いているのかを理解することが遥かに重要です。自分が何をやっているのかを理解していれば、どのような投資手法を用いていても問題ないのです。これを知っているかどうかで、投資手法に対する考え方が変わります。とても大事な事なのでもう一回。自分が何をやっているのかを理解していれば、どのような投資手法を用いていても問題ありません。要するに、自分がどのような立ち位置にいるのかを常に把握する。そうする事で誰でも自分でリスクをコントロールすることが出来る、という算段です。重要ですよ。こんな当たり前のこと、知ってて当然。当たり前過ぎて誰も教えてくれません。もちろんバリュー投資家さんのセミナーでも教えてくれないよ。
2013.06.11
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相場で儲かるためには、投資手法を正しくする必要はない。そもそも常に正しい投資手法を用いる事は出来ないし、実際のところ多くの場合は投資手法の正しさとパフォーマンスとの間にはそれほど相関関係がない。大きく儲ける為にはかなり間違っていなければならないし、その間違いに気が付かない、或いは気が付いていても気にしない、といった鈍感さも必要だ。保有し続けた株が長期的に上がり続けた、という結果論だけでは貴方の投資手法が正しいという事にはならない。逆も然りなのだが、長期的に下がり続けた株を保有し続けたことについては、貴方が間違った可能性が非常に高い。
2013.06.08
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今回は、不動産銘柄の重要性について考えてみたいと思います。不動産銘柄というと、2003年~2005年の新興不動産バブルが思い出されます。不動産流動化による業績急成長の新興不動産或いはマンションディベロッパーが、条件コード8900番代を中心にして株価を2倍、4倍、8倍、16倍、32倍、或いはそれ以上にしていった時期です。ダヴィンチ、アセットマネジャーズ、パシフィックマネジメント、アーバンコーポレーション、リサ・パートナーズ、アルデプロ、アーネストワン。数え上げればきりがありません。フージャースコーポレーション、サンシティ、ダイナシティ、ファースト住建、ランド、シーズクリエイト、IDU。まだあります。Human21、レイコフ、ノエル、ランドコム、シノケン、ゼクス、エリアクエスト、エリアリンク、サンフロンティア不動産。まだまだあります。新日本建物、原弘産、レーサムリサーチ、日本エスコン、ゼファー、リベレステ、クリード、ジョイント・コーポレーション。まだまだまだまだあります。本当にまだまだあります。当時不動産銘柄に投資をしていた投資家は、これらの銘柄の名前を見ると感慨深いものがあるでしょう。新興不動産の全銘柄の業績が軒並み急騰し、それに伴い株価も2次曲線を描くように急上昇しました。度重なる上方修正。次々に発表される強気の中期計画。かと思いきや、MSCB発表で急落する株価。分割すればストップ高する分割バブル。まだまだ始まったばかりのREIT。話題に事欠くことはありません。これらの新興不動産の話題は熱を帯びてくる一方でした。上に挙げた数え切れない企業「全て」に熱い視線が注がれ、多くの企業分析がなされました。バリュー投資家も例外ではありません。多くのバリュー投資家が、これらの不動産銘柄の分析に熱を入れていたものです。しかし、いつまでも不動産投資家の闊歩は続きません。盛者必衰。ライブドアショック。耐震偽装問題。評価損が増えてきた所での会計方法変更。止まらない資金流出。株価は瞬く間に半分になり、そのまた半分になり、その半分の半分の半分になりました。短期間の間に倒産する企業が続出しました。8900番台を中心にして本当に多くの企業が倒産。そして、それと共に多くの投資家が消え去りました。優秀な投資家が志半ばで去っていったのです。確かに幾分か荒削りでした。しかし、向上心に溢れ、勤勉で努力家でした。生き残った投資家が何をしたか。何もしませんでした。彼らは口を噤みました。彼らにとって不動産銘柄は思い出したくない過去の失敗であり、出来れば触れたくない銘柄群でした。今の彼らのブログを見ていると良く分かります。2倍、3倍、4倍になっている不動産銘柄が話題に出ることすら殆どありません。今年のパフォーマンスも大体50~60%増程度で似たり寄ったりです。半年前から不動産銘柄が急上昇しても、そして急落した今でも、彼らは不動産銘柄を話題に上げません。不動産銘柄へ本格的に投資をする気は今のところないのでしょう。バリュー投資家も同様です。先の新興不動産バブルが弾けてからというもの、不動産銘柄に対するバリュー投資家の考えは非常に冷ややかなものになってしまいました。景気循環株である不動産銘柄はバリュー投資と相容れないというのは良く分かります。どんな状況下でも安定的に利益を上げられる企業群がバリュー投資先として選ばれる。ええ、良く分かります。異論はありません。確かにそうでしょう。不動産銘柄ではなくマンションデベロッパーですが、2004~2005年頃にバリュー投資家に人気を博した銘柄がありました。フージャースコーポレーションです。当時のフージャース人気は物凄いもので、一時期はバリュー投資家の大半がフージャースを保有していた時期までありました。ええ、あったのです。今では否定する人が多そうですが、断言しても良いです。当時の日本のバリュー投資家で、ブログを持っていた人、或いはブログに書き込みをしていた人の大半は、フージャーズを保有していました。当時はブログが急速に流行し始めたという事もあり、多くの個性溢れるバリュー投資家がバリュー投資ブログを持っていました。2ちゃんねるのバリュー投資ブロガーのスレッドは、いつもとても賑わっていました。当時はバリュー投資ブームで、皆で仲良くバリュー投資を楽しんでいたのですね。皮肉ではなく、素晴らしかったと思います。ブログを開設しているバリュー投資家の数は、数百にも上りました。一人で黙々と分析しているだけのバリュー投資家は、居るのか居ないのか分からないので残念ながらカウントしません。当時のバリュー投資家というのは、何処かで何かしらの主張をしていました。ブログ以外でも2ちゃんねるやヤフー掲示板に書き込みをしている人も多かったです。一人で黙々と誰とも関わらずにバリュー投資をしていた人もきっとどこかにいると思いますが、そういう人は当時のバリュー投資家の主流ではありませんでした。バリュー投資家を自称している人は、みんな自分の分析結果や意見をインターネット上で述べていたのです。殆どのバリュー投資家は、とても素直でした。フージャースの説得力のある詳細な企業分析がされたら、不確定要素が少なくなる分だけ、リスクは低減されるのです。バリュー投資家が詳細な分析をしたら、不確定要素は減少するのです。マンションディベロッパーは仕入から販売までの利益を上げる仕組みが分かり易かったという事もあり、非常に深い分析がなされていました。業績と共に株価も変動。フージャースは急成長を遂げて東証一部上場まで駆け上がった後、倒産間近まで追いやられ、その後に奇跡的な業績回復を遂げました。株価は100倍以上に急騰した後、一時は100分の1以下になりました。しかし、それでも現在は既に再び100倍以上になっています。評価も同じような感じで変動しています。ずっとフージャースを保有していた投資家であれば、資産は壮絶な変動をしながらの行って来い。投資したタイミングにも拠りますが、今ではそこまで失敗ではない投資だったといえるのではないでしょうか。フージャースコーポレーションの証券コードは8907。当時は誰でも暗記していましたが、今ではフージャースホールディングと名前を変えて、証券コードは3284になっています。過去の株価変動はなかった事にされました。ここ2ヶ月で株価は半分くらいになりましたが、それでも時価総額は300億円。立派な東証1部上場企業です。さて、ここからが本題。日本にとって不動産はとても大切なのです。下落が続いた地価ですが、これが信用創造機能を著しく欠損させ、失われた20年という長い不況の大きな要因になったことは明々白々です。資本主義が成り立つためには、デフレは終焉させなければいけません。デフレを終焉させる為には、下落し続ける地価に歯止めをかけなければなりません。大規模な金融緩和と大型の財政出動、そして不動産価格の上昇。これがデフレ脱却のキーワードです。金融機関は土地資産を担保とします。地価が上がると、信用創造機能が急速に働き始めます。民間主導でお金が動き始め、マネーストックが爆発的に増えます。民間需要が高まることで金融政策が有効性を取り戻します。民間企業や家計が債務を拡大して投資や消費が拡大します。その結果、GDPが増えて景気がよくなります。過去の失敗の本質を理解しようとせず、目を背けているだけ。不動産銘柄の動向を注視しない。自分の意見を述べない。バリュー投資家なら不動産銘柄には注意を向ける必要がないといわんばかりです。まるで成長していない。彼らは一体何を考えているんだろう。もしかしたら何も考えていないんじゃないかしら。(←そんな事はない)僕は彼らと一緒に是非、遥かな高みを目指したい。ほら、あそこに山があるよ!麓の看板に不動産って書いてある!面白そう!一緒に上ろうよ!という与太話でした。あまり気にしないで読み流して下さい。※今回の投稿内容は、不動産やマンションディベロッパーの企業の株を買え、という事ではありません。※相変わらず、これから株価が上がるかどうかは僕には分かりません。※ここ最近調整しているとはいえ、もう既に大幅に上昇しています。このタイミングで不動産株を買うのが良いのかどうかは、其々の判断に委ねます。僕は知らぬ存ぜぬで通します。※しかし、今回名前を挙げた企業で倒産した企業を数えてみると、世の中の世知辛さが身に沁みて分かりますね…。南無阿弥陀仏。南無阿弥陀仏。
2013.06.04
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自分がどのような考えを元に、どのような投資手法を用いているか。今現在何をしているのかを分かっているか。そしてそれがどのような結果になると自分が期待しているのかを分かっているか。分かった上でそれが正しいと思える根拠を明確に自分が把握しているか。その根拠を簡潔に説明できるのか。簡潔に説明できる程度に自分がやっていることを理解しているか。何故理解していると考えているのか。その考えを他人に説明できるか。他人に伝えようとする場合にどのように説明したら分かり易いかを理解しているか。いつでもその説明を同じように出来るか。出来ない場合は何故なのか。できない原因はどこにあるのか。原因は自分の外側にあると考えているのか自分の内側にあると考えているのか。難しく考えると答えは出し辛くなる。頭は常にシンプルに。素直に、簡潔に、そして真摯に問いに答える。そのために必要なことはそれ程難しくない。要するに、自分が何をしているのかをいつも理解していれば良いだけの話。自分が何をしているのかを常に理解しているかどうかは、毎月のパフォーマンスを気にするよりもずっと大切なこと。毎月のパフォーマンスを公表しても全く意味がない。年初からのパフォーマンスも同様。それ自体は幼稚な行動に過ぎない。読者にとってもゴシップ記事以外のなにものでもない。数値自体を気にしても何もならない。隣の家の旦那さんの年収を気にするようなものだ。自分のパフォーマンスの数値から自分の立ち位置を読み解き、それまで自分のやっていた事を正しく把握できていたかどうかの確認をし、その理由を述べる。パフォーマンスを公表するなら、せめてそれ位はやってもらいたい。
2013.06.01
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