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株式投資を行うにあたり、まず必要になるのはなんでしょうか。 株式投資の基礎的用語を理解する?四季報を読めるようになる?ファンダメンタル分析ができるようになる? 全部違います。僕は、株式投資を行うにあたりまず必要になるのは、資本主義社会とは何かを理解する、という事だと考えています。 資本主義社会とは、時間をかけると資本は増殖する、という社会です。突き詰めれば、 お金を借りると金利が発生する、ということです。これが資本主義社会で最も重要なことで、 資本主義社会の大前提となるものです。ここが崩れると資本主義社会は成り立ちません。 資本は長期的に自らを増幅させる意図をもって動いています。資本主義社会では時間と共に資本が増え続けるために、経済が成長し続ける必要があります。そのために経済成長が必要であり、経済成長のもとになる投資が必要になります。 投資の一部が株式投資です。投資は何も株式投資ばかりではありません。株式投資の他にも不動産投資であったり、設備投資であったり、或いは人的資本への投資であったり、 色々あります。健全な欲望を基にして、将来の利益を目的に投資を行う活動が、経済成長に繋がります。経済成長をするという事は、市場が拡大して大きくなる、ということです。そして、市場が拡大して大きくなった利益は、最終的に投資家に還元されます。持続して投資をしなければ経済成長は続かないので、資本主義社会が成り立つためには、長期的に、投資した資金は全体として増え続ける必要があります。これは、良いか悪いか、という話ではありません。資本主義社会の前提であり、そのような前提の上で僕たちの社会は成り立っている、という事です。 高い経済成長をさせるために、多くの利益を享受するために、社会全体として、お金を借りて投資をすることになります。お金を借りれば金利が発生します。時間が経過した後は、その時間に応じた金利を併せて返済しないといけません。その為、全体として、金利以上の経済成長をし続けないと成り立たないことになります。先行投資をすることで社会全体の生産性が向上し、経済成長に繋がる。この経済成長分が、株式時価総額の増加に繋がり、長期的に株式市場は拡大を続けます。 株式市場の時価総額は経済成長によって長期的に増加します。しかし、株式市場の時価総額の増加率は経済成長率と一致しません。株式市場の評価額は投資家の評価の集合体で、経済環境によって、楽観的であったり悲観的であったりするからです。しかし、実体経済と株式市場が大きく乖離すると、何れ乖離分は是正されます。乖離分が大きければ大きいほど、是正も大きくなります。あくまで、基本は実体経済がベースです。実体経済ありきで考えなければいけません。経済動向に大きく影響のある金利や債券市場などの 影響を受けつつ、株価は変動を続けます。 長くなりましたが、大事なことですので繰り返します。ここをしっかり押さえておかないと、 地に足がついていない投資家になります。 株式市場で投資を行う上で大切なこと。それは、僕たちは資本主義社会というルールの上で投資活動を行う、ということ。そして資本主義社会というのは、時間を掛ければ資本は増幅する前提の社会で、それは、突き詰めれば、お金を借りると金利が発生する社会、ということ。資本主義社会を成り立たせるためには、長期的に経済は成長する必要があり、そしてそれには健全な欲望を基にして、僕たちが投資活動を行う必要がある。先行投資により生産性を向上させることができ、生産性の向上により実体経済が成長し、そのことが株式市場に上場する企業の時価総額の増加をもたらす。株式市場は投資家の評価によって価格が決まり、実体経済と完全に一致する訳ではない。実体経済と株式市場が大きく 乖離すると、それは何れ是正される。短期的、或いは中期的に株価はしばしば大きく変動するが、長期的には、実体経済の成長と株式市場の成長は、ある程度の相関関係がある。 ここまではよろしいでしょうか。 投資家たるもの、この内容を腹の底から理解していないといけません。
2023.09.30
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(前回からの続きです) 株式投資の手法には、テクニカル分析を主とする手法とファンダメンタル分析を主とする手法があります。僕は、ファンダメンタル分析を主とする投資家です。トレードは逆張り投資が多いです。 まず、下のチャートを見て下さい。 読者の皆様の中には、チャートに興味がある方もいらっしゃると思います。このチャート を見て、次の日の株価推移を無意識のうちに予想した方もいらっしゃると思います。投資手法によってはなかなか魅力的なチャートだと思います。出来高急増しながらの連続した長い陰線での大暴落から一転、10%以上の急反発。出来高を伴った大陽線。非常に勢いのあるチャートです。 ただ、僕はこれだけみても、興味がわきません。この銘柄がどんな銘柄なのか分からないからです。ということで、どんな銘柄なのかを簡単にみてみましょう。 ここまで見ると、僕は俄然興味が湧きます。僕の投資手法は後で書きますのでここでは 割愛します。ともあれ、このような銘柄が、最初のチャートで示したような株価推移をしている訳です。次に日経平均株価と比較してみます。 最後に週足チャートを見てみます。 指数との比較や週足チャートだけでも、最初のチャートから随分印象が変わったのではないでしょうか。 さて、最初の日足チャートに戻りましょう。 この銘柄は、買いでしょうか?売りでしょうか? 僕は、このまま翌日も上昇するのではないかな?と思います。投資妙味あり、と判断します。 ただし、急騰の翌日なので急落するかもしれません。急騰するにしろ急落するにしろ、出来高は高いでしょう。 さて、翌日の日足チャートが下になります。 急騰も急落もしていません。始値と終値が殆ど同じです。出来高は急減しています。前日まで出来高が激増していたのに、ここに来ての出来高急減。誰もこの銘柄に注目していない。この日の値動きは前日比 -1.74%。日経平均は-1.68%、TOPIXは-1.96%、 JASDAQは-0.95%でしたので、概ね指数の変動の範囲内です。 このような相場になると、読者の中で予想できた方はいらっしゃるでしょうか? 翌日の値動きを予想するのは無理なのです。何事も起こり得るし、それを予想しても仕方がないのです。どのような値動きになろうとも、トレードを始める時に結果を受け入れる必要があります。相場は自分の思い通りにはなりません。誰の思い通りにもなりません。 大切なのは、値動きを予想することではありません。自分が許容できるリスクの中で投資行動をすることです。どこまでリスクを許容できるのかは人それぞれなので、その受け入れられるリスクに応じて投資手法は異なるべきです。このような値動きになったからといって、一体何なのです?結果を受け入れるだけです。受け入れられないリスクを取らないようにしなければなりません。 ということで、長かったはじめにを終わります。(次回へ続く)
2023.09.23
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はじめに 初めまして、MEANINGという名で活動している個人投資家です。今回フィスコさんに お声を掛けて頂き、書籍を執筆する運びとなりました。ブログや株式関連の掲示板では昔 から書き込みをしていましたが、このような形では初めて執筆をします。拙い文章ですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。 ほとんどの人が僕のことを知らないと思うので、最初に自己紹介をしておきます。 2002年の始め頃、大学4年生の時に投資を始めました。投資歴は20年になります。 投資を始めてからずっと、資産のほぼ全てを日本株に投資しており、日本株以外への投資 はほとんど行いません。僕の投資手法は後述します。現在の株式資産は7000万円です。 2006年1月のライブドアショック直前に一度株式資産を3000万円にしましたが、ライ ブドアショックからリーマンショックの期間を信用取引で買い下がり、2008年1月に全財 産をなくしました。文字通り、金融資産がゼロ以下になりました。そこから信用取引をし ないで現物株のみです。 現物取引での損益と、信用取引での損益については下記グラフをご笑覧下さい。 2003年1月25日以前は記録を付けていなかったので含まれていませんが、大きな問 題はないと思います。 2007年7月頃と2008年1月頃に強制決裁を受けています。2007年7月の信用口座凍結後に信用取引再開申請して、審査に通り信用取引を再開、2008年1月に目出度 く2度目の強制決裁となりました。再度再開申請しましたが審査に通らず、信用取引口座 は凍結となりました。当時の暴力的な相場環境での信用取引買い下がりは、面白く書ける のですが、長くなるので今回は割愛します。持ち株の殆どが連続ストップ安とか、信用維 持率30%近くで長い間粘り続けたりと、色々ありました。 ちなみに、上の損益推移には、証券会社に支払った手数料が引かれていません。また、 2020年よりワラント債にも投資をしましたが、株式ではないので、ワラント債への投資 分も含まれていません。ワラント債を用いたことでコロナショック時の株価急落で大きな利 益を上げましたが、その後の反発で大きな損失を出し、トータルで300万程度の損失と なっています。その為に2021年以降の現物株損益推移のグラフは、今の資産額より5% 程度高くなっています。最初に述べましたように、現在の資産は7000万円です。入金合計金額は下記になります。 2006年1月に金融資産を3000万円にした時点での入金合計金額は300万円弱で したので、ピークでは入金合計金額の10倍まで資産を急増させたことになります。その後、 2008年1月の時点で入金合計金額が860万円になったものの、金融資産がマイナスに 転落。それからは、1200万円程度の入金で現在の7000万円となります。 現物株の年間利益率、年間利益額、年間投入金額は下記になります。※年間利益率、 年間利益額、は株式売却時の確定損益(税金支払い後の金額)で算出信用取引分を加えた年間利益率、年間利益額、年間投入金額は下記になります。 損益の変動が大きいので集中投資をしていると思われるかもしれませんが、僕は投資を 始めてからずっと分散投資をしています。分散投資といっても特定の業種に集中しないよう に20銘柄以上に投資をする、という本格的な分散投資です。意外に思われると思います が、資産が殆どない時でも分散投資をしています。 下記に現物株の保有銘柄数推移を示します。本格的な分散投資をして、上述のリターンを上げました。日本株投資家の中では、集中投資ではなく分散投資で大きく資産を急増させたという点で、珍しいタイプの投資家と言えると思います。資産が100万円を下回る ような時期でも10銘柄以上に投資をしていました。 色々書きたいことがあります。書きたいことがありすぎて、はじめに、が長くなってしまいました。すみません、もう少し続けます。(次回に続く)
2023.09.16
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それでは電子書籍の内容を、ちまちま投稿していこうかと思います。投稿は、原文を適当にぶった切って何十回かに分けてUPしていきます。表やグラフと言った画像は出来るだけ載せようかと思いますが、多いので載せたり割愛したりになるかな、という感じです。本文は修正なしで原文のままにします。内容は2022年3月に書いた内容で、2022年4月から2023年5月頃まで発売したものになります。執筆した時期から結構経ってきていますので、内容的に若干古くなっている個所があります。また、作品中、どうしても個別銘柄を紹介するのであれば、ということで2銘柄を紹介しています。この銘柄は既に当時からかなり値上がりしてしまっています。まだまだ上昇してもおかしくないと考えていますが、今から買うのはオススメしません。この電子書籍は個別銘柄を推奨するものではありません。中期投資家の投資哲学を書いたものになります。僕のポートフォリオに占める比重のかなり高い金ETF投資についても好意的に書いていますが、当時からすると随分値上がりしてしまいました。当時と今とで投資妙味が変わってきていますので、その分を差し引いて読んで頂ければと思います。この電子書籍はもう販売中止しており、今後再販することは考えていないので、このブログの読者様であれば、電子データを保存するなり印刷するなり好きに使用して下さい。ただ、転載する場合は、一応フィスコさんに連絡して許可を貰ってからにして下さい。営利利用でなければOKくれると思います。それでは次回以降、タイトルに「電子書籍」と記載がある回については、電子書籍の内容を投稿したものになります。かなり力を入れた電子書籍ですので興味がある方は読んで頂けると嬉しいです。
2023.09.09
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田中貴金属の金店頭小売価格が、ついに1万円/gを越えたと話題になっている。ニュースでも報道されているので知っている人も多いと思う。ただ、これは金価格が上昇したというより、円安の影響が殆ど。ドルベースでの金価格には目立った上昇は無い。そればかりか、5か月以上殆ど下落し続けている。ドルベースで緩やかに下落している金を、上がった上がったと騒いでいる日本人。哀れだ。上がっているのは金ではない。全部だ。急激に価値を既存している自国通貨ベースで考えるから、現実を見誤る。凋落している日本の国民が、実質購買力の低下に喘いでいる。
2023.09.09
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今年は、上がる銘柄はしっかり上がる。どんどん上がり続けている印象。銘柄を挙げてもきりがないし、僕が着目している銘柄はややマイナーな銘柄が多いので敢えて上げない。まぁ、それでも書くと、分かり易い所で銀行株とか、円安の恩恵を受ける輸出型大企業とか、かな。ただ、売上で国内シェアの多い大企業も随分と上がっている。注目したいのは、上がったり下がったりするのではなく、上がり続けているということだ。総合商社のように一服している銘柄群もあるが、ずっと上がり続けている銘柄が多い。枚挙に暇がないが、3405クラレのように、ここ最近株価上昇の勢いが止まらないような銘柄が多い。低PBR銘柄の中にも、上昇続きの銘柄がちらほらある。指数の上昇はそこまでではないので、当然上昇続きでない銘柄も多い。当たり前だ。時流に乗っている人は、とことん儲かっている。そんな時期なんだと思う。もしかしたら、僕が知らないところで時流に乗っている人が嬉々としてパフォーマンスを公表しているかもしれない。時流に乗れていない人がそれを見て、羨み妬んでしまうかもしれない。そして過剰なリスクを取ってしまうかもしれない。そして相場が急落して、過剰なリスクを取った人が大きな被害を被るかもしれない。いつか来た道だ。ここ暫くは上昇続きだっただけで、正常な相場なら上昇もあれば下落もある。行き過ぎた振り子は反対側にも大きく振れる。まぁ今の日本株は、長期的に見ると、マイナス側に大きく振れた振り子がプラス側に触れようとしている途中なのかもしれないが。為替は単純な振り子の原理が効かないと僕は思っている。行き過ぎた円安はやがて大きく円高に向かう、大抵の人はそう思っている。為替変動要因は色々あり、単純に動くのではないので、株価変動ほど単純ではないよ、と教えてあげたい。日本の国力が低下しているという周知の事実も反映されている。日本がコストプッシュインフレによる影響を受けやすいという事も影響している。ドルが基軸通貨としての力を失いつつあるということも影響している。現在の日本の半導体製造が圧倒的に技術力が乏しいというのも影響しているだろう。相対的な軍事力の低下もある。そして、株価変動も一因だ。株価は為替の影響を受けるが、株価によって為替も影響を受ける。
2023.09.02
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