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' 分析手法には「テクニカル分析」と「ファンダメンタル分析」があります。過去の株価推移が表されているチャートから未来の値動きを読み解こうというのがテクニカル分析です。これに対し、企業の業績が記されている財務諸表などを基にして未来の業績を予測しようというのがファンダメンタル分析です。 両方とも株価の上昇を目的とした分析なのですが、直接的な株価変動を分析するテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析は直接的には業績変動を分析するものです。企業の業績は最終的に株価変動に繋がるという考えです。短期的、中期的には株価と業績の乖離があったとしても、長期的には株価は業績を反映したものになる、というのがファンダメンタル分析をする人の考えです。逆に言うと、短期的、中期的には株価が業績とかけ離れる可能性があるので、ファンダメンタル分析を基にした投資手法では、短期的な投資ではなく、中期投資や長期投資であることが多いです。ファンダメンタル分析を用いた短期投資というと、ポジティブサプライズを期待して決算をまたぐとか、上方修正を期待狙っての投資とか、そういうイベントが絡むことが多いです。逆張り投資であれば、それほど悪くない決算で株価が暴落した時、投資妙味が出てきた各種ファンダメンタル指標を基にして、短期的なリバウンドを期待して投資をする、ということもあります。 直接的に株価推移を予想するテクニカル分析に対し、間接的に株価に反映されることを期待して業績予測をするファンダメンタル分析は、まどろっこしい印象を受けるかもしれません。仮に、自分の予測通りに業績が変動したとしても、いつ株価が業績に近づくのかは分かりません。何年も、あるいはそれ以上の期間にわたり、ずっと割安なまま放置されるかもしれません。もしかしたら株価が上昇するよりも早く、業績が悪化するかもしれません。株価が上がるか下がるかを予想して投資し、結果論で後からそのトレードの良し悪しを判断できるテクニカル分析に対し、ファンダメンタル分析はトレードの良し悪しを判断することに向いていません。短期的、或いは中期的には、ファンダメンタル分析の精度と株価推移にそこまで大きな相関関係がないからです。長期的には業績と株価が近づく可能性が高まります。しかし、長期的な業績をファンダメンタル分析で予測するのは非常に難しいです。 何故なら、会社の業績は外部環境に拠って大きく左右されるからです。10年後の業績予想をしても、間違いなく当たりません。どれだけ一生懸命分析しても、その精度が大きく上がることはありません。どんなにファンダメンタル分析に力を入れても、長期的な業績推移をハッキリと捉えることができるという事はありません。 それではファンダメンタル分析ではなくテクニカル分析を主軸として投資をするべきなのでしょうか? 違います。テクニカル分析で見えてくるのは、そういう解釈がある、というだけです。過去の株価推移は事実です。しかし、過去の株価推移から未来の株価推移は分かりません。過去のチャートから未来を読み解こうと、古今東西多くの投資家がチャレンジしてきましたが、現在に至るまで正解はありません。正しい手法はないのです。あるのは、そういう解釈がある、というだけです。多くの投資家が同じ解釈で投資行動をするのであれば、投資妙味もあるでしょう。しかし、多くの人が同じ解釈をするのであれば、その解釈を利用して利益を上げようという投資家が出てきます。結果、株価は常に全ての投資家の予想を織り込みます。現時点での、全ての解釈の集合体が現在の株価です。 株価推移を表すチャートには、多くの投資家の心理が盛り込まれています。素直に向き合えば、暴騰チャートからは高笑いが、暴落チャートからは阿鼻叫喚が、聞こえてくるでしょう。そういう意味では、テクニカル分析は、心理学に通じるものがあります。相場心理学という言葉もあります。色々なチャートを見て、値動きをフォローしていくと、株価推移は韻を踏み、ある種のリズムがあるという印象を受けるかもしれません。そこから未来の値動きを予想したくなる気持ちは分かります。しかし、株価推移を予想することは誰にもできません。現在に至るまで、実に様々な手法が編み出され、多くの投資家に実践されてきました。しかし、持続して利益を上げられる手法は現在まで見つかっていません。 そうである以上、直接的に株価推移に結び付くものでなくても、やはりファンダメンタル分析を主軸として投資をするべきです。株価が業績とある程度の相関がある以上、業績を予測することなしに銘柄選定をするべきではありません。ただし、業績を予測するのは簡単ではありません。ファンダメンタル分析にどれだけ注力しても、業績予測の精度を大きく上げることは難しいでしょう。企業の業績は外部環境による影響が大きいので、その企業の財務諸表を見ただけでは分からないことが余りにも多いからです。ファンダメンタル分析として個々の企業を分析するだけでなく、経済動向を常に注視して、外部環境の変化を予測する必要もあります。多くの経済知識が必要になります。しかし、それしか道はないのです。何となく気分でトレードしていては、相場で長期的に指標以上の利益を出すことができ ないからです。 ただし、ファンダメンタル分析のみではダメです。自分の考えに固執して、自分の立てた業績予測が間違っていても気が付かず、自分の間違いに気が付いた頃には株価が大きく下落していて、各ファンダメンタル指標としてはむしろトレードを始めた頃よりも投資妙味がある状態になっている、という状況に成り得るからです。株価の変動は業績の変動よりも先 行することが多いので、業績の変動を確認してからでは株価は既に大きく変動しているということが多々あります。ファンダメンタル分析のみで投資をすると、一つのミスで思わぬ損失を被ることがあります。ファンダメンタル分析で銘柄選定を行い、テクニカル分析を用いてトレードする、という形が好ましいのかもしれません。しかし、繰り返しになりますが、 テクニカル分析は、そういう解釈がある、という理解に留める必要があります。テクニカル分析で未来の株価推移は分かりません。自分がどのように解釈したかが分かるだけです。 禅問答のように思えるかもしれません。しかし、株式相場において、こうすれば安定的に利益が上げられる、という手法はないのです。あるのは過去から現在までの株価チャートと、過去から現在までの業績推移だけです。それをもとにして、全ての投資家が投資判断を行っているのです。
2023.10.28
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株式投資には投資期間に応じて、短期投資、中期投資、長期投資があります。僕は3ヵ月以下は短期投資、半年から3年は中期投資、5年以上は長期投資、その間はグレーゾーン、という理解でいます。 投資家の多くは、中期投資と長期投資を一緒くたにして中長期投資と呼んでいます。僕はもう株式投資を始めて20年以上になりますが、中期投資が長期投資と全然違うものである、と主張している人を自分以外で見たことがありません。「中期投資」でグーグル検索すると長期投資を含めた中長期投資の検索結果が出てきてしまいます。中期投資だけに 絞って検索しても、中期投資と長期投資を一緒くたにして短期投資との区別として用いているサイトばかりです。短期投資か中長期投資か、そのような理解でいる投資家が殆どだと 思います。 僕はガチガチの中期投資家として一家言あります。 短期投資と中期投資が違うのと同じくらい、中期投資と長期投資は違う。敢えて語弊を恐れず言うと、中期投資は長期投資よりは短期投資に近い。 僕は絶対に中期投資家であって、長期投資家ではない。 投資を始めて20年間ずっと、中期投資を行ってきました。短期投資や長期投資はほとんど行っていません。その僕が言うのだから信じてくれて良いです。中期投資と長期投資は 全然異なるもので、2つを一緒にして中長期投資と言っている投資家の多くは、中期投資のことが分かっていない。自分のことを中長期投資家と表現している人は、自分が中期投資家なのか長期投資家なのかすら分かっていない。中期投資について考えたことすらない、投資と真面目に向き合ってこなかっただけの似非投資家です。(短期以上のスパンの投資を「中長期投資」と表現するのは、本当に投資家としてセンスがないと思います) 僕は決して誇張して言っているのではありません。本心で言っています。 自分の投資手法が、短期投資なのか、中期投資なのか、長期投資なのか、についてはハッキリと自覚をした方が良いです。トレードを開始する時に、短期投資としてなのか、中期投資としてなのか、それとも長期投資としてなのか、はハッキリと認識しておくべきだと 僕は考えています。結果として自分が当初考えていたような期間にならなかったとしても、 自分がどのような考え、どのようなビジョンで投資を始めたのかはしっかり認識しておくに越したことはありません。 多くの人が勘違いをしていますが、長期投資はリスクの「高い」投資手法です。短期、中期、 長期、の順に 1トレード当たりのリスクは高くなります。長期投資で銘柄選定を誤ると悲惨です。投資した資金は永遠に回収することはできないでしょう。長期投資である以上、ファンダメンタル分析は必須で、長期的なROE推移の予想が非常に大切になります。慢性的な高ROE銘柄が日本には非常に少ないので、日本で長期投資をするのは非常に難しいと 言えます。中期投資で最も重要になるのはPERなのに対し、長期投資では中期投資ほどPERを重視しません。また長期投資の場合、成長していない銘柄への投資の場合は配当利回りが重要になります。 余談ですが、僕は四季報を見て投資をするのは長期投資家のやることではないとすら考えています。四季報見て投資をするのであれば、中期投資家でしょう。中期投資では、会社業績予想が四季報の業績予想値に対して良いか悪いかが株価に小さくない影響を与えることがあります。
2023.10.21
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人間にはそれぞれ個性豊かな性格があります。のんきな性格の人もいれば、せっかちな性格の人もいます。損失に耐えられる性格の人もいれば、全く損失に耐えられない人もいます。多くの情報を瞬時に処理するのが好きな性格の人もいれば、一つの情報をじっくり吟味したいという性格の人もいるでしょう。 そのため、性格と合っていない投資手法を選択しても無理が生じます。大切なのは、自分の性格に合った投資手法を見つけることです。儲かっている投資家の投資手法を真似することではありません。儲かっている投資家の勧める銘柄を買うのでもありません。自分の性格に合った投資手法を見つけたら、その投資手法を貫くべきです。 意外に思われるかもしれませんが、銘柄選定はそれほど重要なことではありません。売買のタイミングもそれほど重要なことではありません。銘柄選定や売買のタイミングよりも、自分に合った投資手法を貫くことの方が遥かに重要です。 他人の勧める銘柄を買ったとして、その銘柄が上がったらどうするのでしょうか。下がったらどうするのでしょうか。貴方はその人とは違う性格なので、同じトレードが出来る訳ではありません。下方修正して株価が暴落したらどうしますか?売りますか?買い増ししますか?放置しますか? 自分の性格に合った投資手法であれば、無理をする必要がありません。もし悩んだら、自分の心の声に従えば良いです。どっしり構えていれば良いのです。そして一度判断したら、俊敏に動けばいいのです。右往左往する必要はありません。 例えば、損失に耐えられない性格の人は、順張りに向いています。損をしたらすぐに損切してしまえば良いだけです。上昇相場で波に乗れば、大きな利益を得ることができるでしょう。逆に、損失に耐えられる性格の人は、逆張り投資が向いています。相場反転時に大きな利益を得ることができるでしょう。投資家の性格としてどちらが良いという事ではありません。自分の性格に合った投資手法を選定すればいいだけです。この投資手法の選定を誤ると、無理が生じて辛い思いをし続ける事になります。皆が儲かっている時に自分だけ儲かっていないという状況が耐えられない人に、万年低ROEのバリュー株投資を勧めても仕方がないです。幾ら高配当だからといっても、指数が毎年10%以上も上昇している上昇相場で値動きのない不人気株を勧めても仕方がないです。 自分に合った投資手法かどうかの前に、自分が用いている投資手法を定義するべきです。 その定義から逸脱してはいけない、という事ではありません。自分が何をやっているのかを理解するべきです。ただ何となく良さそうな銘柄に投資をしている、ではダメなのです。 何となく良さそうだから買って、何となくで売っている、そんなトレードをしている人は意外に多いです。投資歴が長い人でもこのような感覚でトレードしている人が多いですが、このような何となくの売買が許されるのは自分の投資手法が固まっていない初心者だけだと理解して下さい。自分の性格がどのような性格かを把握し、自分に合った投資手法を選定し、その投資手法を貫く。これが出来ない人を、僕は投資家とは呼びたくありません。周りに流されて、その時々の気持ちで売買して、後でしまったと後悔する、そのようなことを繰り返す人を投資家と呼びたくありません。 これを読んでいる貴方がそのような売買を繰り返す人でないことを祈るばかりです。僕は真面目に言っています。 ただし、自分の考えに固執するのは良くないので注意して下さい。柔軟に対応するべきで、絶対的なルールは必要ありません。含み損10%を超えたら強制的に損切、1銘柄あたりポートフォリオの20%まで、一度出した注文の指値は動かさない、下方修正で成売、などなど。ガチガチの絶対的なルールにしないとそのルールを守れないのであれば、それは貴方の性格には向いていない。絶対的なルールでなくても守れるようなルールでなければ、貴方の性格には合っていない、と言えます。 大丈夫、著名な投資家であっても、基本は、何でもありです。 有名な投資ルールに、1.「損をしない。」2.「1を守る。」という2ヵ条がありますが、これは要するに「損をしないためだったら何でもやる」という事です
2023.10.14
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株式投資では多くの人が利殖に失敗して、大きな損失を出してしまいます。 プロのトレーダーも然り。知識が豊富で、一日中株式投資に時間を費やしているトレーダーですら、指数以上のパフォーマンスを安定的に出せる人は殆どいません。時流に乗っている時に大きく利益を上げるプロのトレーダーは沢山居ますが、時流に乗れなくなると指数を大きく下回るパフォーマンスになることが大半です。 個人投資家も同様です。カリスマトレーダーとして有名な人も、多くは相場環境が変わると大きく資産を減らすことになります。 勿論逆も然りです。今あまり優れたパフォーマンスを出していない投資家でも、市況の変化で一気にパフォーマンスが向上することは珍しくありません。ただし、今現在優れたパフォーマンスでない人が将来優れたパフォーマンスになることは稀です。優れたパフォーマンスでない人は、自分の投資手法が間違っていると思いがちで、儲けている投資家の手法を真似たり、無意識のうちに影響を受けたりすることが非常に多いからです。パフォーマンスが大きく劣後している中において、自分の投資手法を貫くのはかなり大変です。 さて、そんな中で、投資家として大事な心構えとは何でしょうか。 簡潔に言うことができます。 単純明快。「ゆっくりとお金持ちになるように意識する」です。 このような大切な心構えはあまり言われることがありません。短期間で資産を大きく増やした投資家にばかりスポットライトが当たるからです。そのような投資家は、時流が良かったから資産を大きく増やすことができたのだ、と理解するべきです。その投資家が優れている訳ではない、と考えるべきです。貴方も私も、あの有名カリスマトレーダーと大して変わりはないのです。カリスマトレーダーと言われる人は、上昇相場で大きなリスクを取って、資産を急激に増やしたというだけです。何も際立って知能が高いとか、特別なトレード方法を知っているとか、そういう事ではありません。時流に乗っていた時に大きなリスクを取っただけです。上昇相場では、高いリスクを取れば取るほど、高いリターンになります。高いレバレッジを掛ければ、非常に高いリターンになりなりまます。高成長銘柄にレバレッジを かけて投資をすれば、それだけで資産は急増するでしょう。 数年程度の短い期間で資産を大きく増やしたという事と、投資家としての実力には、それほど大きな因果関係はないと理解するべきです。短い期間で資産を急増させた投資家は、他の人が見えていた不確定要素を認識できていなかったことが功を奏したのかもしれません。もしかすると、知識や経験を増やした今は、資産を急増させた当時と同じことができないかもしれません。再現性がない投資手法でたまたま何回か大当たりを当てただけかもしれません。そういう投資家を有難がっても仕方ありません。他人は他人。自分は自分。 他の人が資産を急増させていても、自分には全く何の関係もないと理解するべきです。 閑話休題。「ゆっくりとお金持ちになるように意識する」の話に戻ります。 投資は長い期間にわたり行うものです。急いでお金持ちになる必要はありません。過剰にリスクを取ることをしなくても、時間が経過するにつれて、資産は大きく波を打ちながら上昇していきます。この波を小さくするためには、リスクを減らした方が良いでしょう。 大きな波でも許容できるなら、リスクを増やした方が良いでしょう。敢えて、やや乱暴な言い方をすると、基本的にはリスクとリターンは高い相関関係があります。(リスクというのは不確定要素で、損失のことではありません) 資本主義社会である以上、急いでお金持ちになろうとしなくても良い事を腹の底から理解するべきです。ゆっくりとお金持ちになる、そう決めるだけで、過剰なリスクで身を亡ぼすことはなくなります。 避けるべきは、過剰なリスクを取ることです。投資家が大成功した裏には、大きなリスクを取っていた、少し間違えると大きな損失を被っていた、ということは多々あります。本人が認識していなかった大きなリスクが隠されていた、という事も多々あります。大きな損失を避けるため、できるだけ大きなリスクを排除し、敢えて短い期間で資産を急増させようとしない、そのような心構えが大切だと思います。 繰り返しますが、過剰なリスクを取ってまで、急いでお金持ちになる必要はないのです
2023.10.07
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